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11/27水19:00〜20:00
「どの言葉を選ぶか」という視点はコンテンツ制作者にとって重要だ。
タイトル、見出し、バナーなどあらゆる場面で、使っている言葉によってユーザーの反応が変化し、それがクリック率やコンバージョン率に差が出てくる。
実際、使う言葉を一部変えたことによってクリック率が12.8倍に伸びた例もある。コンテンツの中身を変えることなく、タイトルに使用している「言葉」を変更しただけで改善したという例だ。
つまり、言葉の選び方に気を遣っているマーケターとそうでないマーケターの間には、10倍以上もの成果の差が生まれている可能性があるということだ。
そこで今回、どんな言葉を選択していけばいいのか検証した結果をお話ししていく。もちろん、ターゲットや商品属性によって何が良い言葉かというのは変わってくるが、できるだけ誰もが実践できるような法則を導き出したので紹介したい。ぜひ参考にしてほしい。
目次
ここで、Twitterで行った4つの検証結果について紹介したい。
検証内容としては、一度投稿済みのツイートの言葉や言い回しを「良い言葉」に変えて再度投稿したというものだ。4つの検証全てでエンゲージメント率が向上するという結果になった。
実際のツイート内容と考察を紹介していくので、何が結果の違いを生んでいるのかイメージしてみてほしい。
※Twitterのエンゲージメント率とは?
簡単に言うと、ツイートの表示回数に対するユーザーの反応率だ。ユーザーの反応は大きく分けて「クリック」「リツイート」「返信」「フォロー」「いいね」の5つがある。これらを総合的に評価する指標がエンゲージメント率だ。
1つ目の検証結果は次の通りだ。
「良い言葉」を選択したツイートの方が1.86倍のエンゲージメント率を記録している。
【離脱されないコンテンツの作り方】
離脱されないコンテンツの特徴は「短時間で理解できること」だ。そんなコンテンツのことを、スキャナブルコンテンツと呼ぶ。
作り方は難しくない。15個の簡単なコツを実践すれば良い。https://t.co/MpY13ptlw1— バズ部 (@BAZUBU) February 24, 2021
ある調査データによれば、ユーザーは約10秒〜20秒の間でそのページを読むか離脱するかを決めている。
この約10秒間が成功と失敗を分ける分岐点だ。
では、どうすればいいか?https://t.co/MpY13ptlw1— バズ部 (@BAZUBU) October 13, 2020
※考察
結果の違いを生み出したポイントは、メッセージのわかりやすさだろう。前者は「離脱されないコンテンツの作り方」という主題がはっきりと伝わるが、後者はなんの話をしているのかが伝わりにくい。
2つ目の検証結果は次の通りだ。
2つのツイートを比べると、「良い言葉」を選択したツイートの方が1.70倍のエンゲージメント率を記録している。
【今すぐにできるSEOランクを上昇させる方法】
キーワードのカニバリゼーションを解消するだけでSEOランクの上昇が期待できる。
難しいことを考える必要はない。
私たちが用意した「Yes/Noチャート」を活用いただければ、キーワードカニバリゼーションの発見と対処が可能だ。https://t.co/YfZ6qLAP5l— バズ部 (@BAZUBU) February 18, 2021
「上位表示されない」「掲載順位が安定しない」
それはもしかしたら、あなたのサイトでキーワードのカニバリゼーション(共食い)が起こっているからかもしれない。共食いとは何を指すのか、その定義と対処方法は何か?https://t.co/YfZ6qLAP5l— バズ部 (@BAZUBU) October 26, 2020
※考察
結果の違いを生み出したポイントは、ベネフィットが伝わりやすいことだろう。前者は、キーワードカニバリゼーションの解消を通じて「SEOランクが上昇する」というベネフィットを提示している。後者はキーワードカニバリゼーションそのものに焦点が当たっているため、ベネフィットを認識できない。
3つ目の検証結果は次の通りだ。
2つのツイートを比べると、「良い言葉」を選択したツイートの方が1.68倍のエンゲージメント率を記録している。
【多くのアクセスとコンバージョンを獲得する方法】
「良質なコンテンツ」さえ作ることができれば、マーケティングの課題のほとんどを解決できる。
・ユーザーの行動が変化すること
・行動後、プラスの影響をもたらすこと
この2点を守れば良質なコンテンツが作成できる。https://t.co/4PoWeiRG9s— バズ部 (@BAZUBU) February 22, 2021
コンテンツ制作に失敗する企業は、「質の高いコンテンツ」を定義できていない。
本当に質が高いコンテンツは、読んだ後にユーザーの行動に変化を起こすもの。そして行動後にプラスの影響をもたらすものが最高だ。発信して終わりではなくどう影響を与えるかまで考えよう。https://t.co/4PoWeiRG9s— バズ部 (@BAZUBU) November 12, 2020
※考察
結果の違いを生み出したポイントは、ハードルを下げる言葉を使っている点だろう。前者は「多くのアクセスとコンバージョンを獲得できる」というベネフィットを提示しているのと同時に、「良質なコンテンツ“さえ”作ることができれば」というハードルを下げる言葉を使っている。後者は、全体的に厳しい指摘をしているため、ユーザーに難しい印象を与えている可能性が高い。
4つ目の検証結果は次の通りだ。
2つのツイートを比べると、「良い言葉」を選択したツイートの方が1.50倍のエンゲージメント率を記録している。
【記事タイトルのクリック率を5倍以上に跳ね上げる方法】
クリック率を倍増させるのは意外にも簡単だ。ライティング初心者でもすぐに実践できる。
すべきことは「言葉の選択肢を増やす」だ。逆を言うと、選択肢が少なければいつまで経ってもタイトル作成力は上達しない。https://t.co/MkLDTWAX6p— バズ部 (@BAZUBU) February 18, 2021
なかなかタイトル作成力が上達しない人がいる。
その原因は、言葉の選択肢が少ない、もしくはその選択肢から適切な言葉を選び取る能力が低いかのどちらか。過去数百社のコンサルティング経験から言えば、ほぼ確実に前者が原因だ。https://t.co/MkLDTWAX6p— バズ部 (@BAZUBU) October 6, 2020
※考察
結果の違いを生み出したポイントは、具体性だろう。前者は「クリック率を跳ね上げる」といったベネフィットに「5倍」という数字で具体性を追加している。ベネフィットがかなり鮮明にユーザーに伝わっている可能性がある。後者はベネフィットが伝わりにくいし、具体性も不足している印象だ。
検証結果は以上だ。
では、コンテンツマーケティングの運用における「良い言葉」とは、一体どのような言葉なのだろうか。次の章で解説していく。
前述のTwitterでの検証をはじめ記事タイトルやCTAなどでABテストを行った結果、「良い言葉」とは次の2つの軸を掛け合わせたものだと私は考える。
期待を生み出す言葉だけを選んでも、それがユーザーに理解されなければ反応は起きない。そして、理解できる言葉を選んでも、期待が生まれない限り反応は起きない。この2つが同時に作用することが大事だ。
これだけ見ると単純なことのように見えるかもしれないが、検証していて「意外とみんなできていない」と感じた。成果を出すために外してはいけない視点なのでぜひ理解を深めてほしい。
上図でいうと右上の領域が最も理想的で、それぞれの領域の例は次のようになる。
期待を生み出さない | 期待を生み出す | |
一瞬で理解できる | タイトルのCTRを500%以上に跳ね上げる手立て【△】 | 記事タイトルのクリック率を5倍以上に跳ね上げる方法【◯】 |
一瞬で理解できない | 私が好きな記事タイトル【×】 | 記事タイトルの作り方【△】 |
「記事タイトルのクリック率を5倍以上に跳ね上げる方法」という言葉は、伝えたいことがすぐわかるし、それを知ることのメリットもよくわかる。
一方で「私が好きな記事タイトル」という言葉は、いったい何の話かよくわからないと感じないだろうか。その分野で権威のある人が発信しているならいいかもしれないが、そうでないなら読み手にとって知ることのメリットもよくわからないだろう。
この違いが、ユーザーの反応の影響するということだ。2つの軸について具体的に解説していこう。
言葉選びの1つ目の軸は、一瞬で理解できる言葉を選ぶことだ。
“ユーザーにとって”わかりやすい言葉を選択することが大切だ。
考えさせる余地を与えてはいけない。一瞬で、直感的に理解できる言葉を選ぶことが大切だ。Webを閲覧するユーザーは読書のようにゆっくり構えてWebページを読まないからだ。流し読みで、読むか読まないかを直感的に判断する。
例えば、ダイエットしたい人に向けてメッセージを発信するとしたら、どちらがわかりやすいと感じるだろうか?
言っていることはどちらも一緒だが、どちらかというと後者のほうがわかりやすく感じないだろうか。微妙な差ではあるが、後者の言葉の方が一般的であり馴染みがある言葉だからだ。
逆に、あなたにとって前者の方がわかりやすいと感じたのであればそれも真実だ。あなたに対してメッセージを送るならば、前者を選択すべきということだ。
いずれにしても、対象ユーザーにとってわかりやすい言葉は必ず存在する。私たちはそこにこだわって「一瞬で理解できる言葉」を追求すべきだ。
言葉選びの2つ目の軸は、期待を生み出す言葉を選ぶことだ。
Webサイトに訪れるユーザーは、必ず何かを期待している。目的意識がなかったとしても、潜在的に何かを期待している。その「期待」を刺激するような言葉を選択すべきということだ。
例えば、ダイエットしたい人に向けてメッセージを発信するとしたら、次のうちどちらが期待が生まれるだろうか?
誰もが後者を選択するだろう。これは、ユーザーの潜在的な期待を引き出す言葉だからだ。つまり「できる限り楽して痩せたい」という潜在的な期待に焦点を当てた例だ。
今度は、次の2つを見比べてほしい。
どちらも「できる限り楽をして痩せたい」という潜在的な期待に焦点を当てた例だが、どちらかというと後者の方が強い期待を感じないだろうか。
同じような意味を持つ言葉でも、強い期待が生まれる言葉とそうでない言葉があるということだ。
次から「一瞬で理解できる言葉」と「期待を生み出す言葉」の具体的なコツを解説していく。すぐに実践できる方法ばかりなので、ぜひ最後まで読み進めてほしい。
一瞬で理解できる言葉を選ぶためのコツは次の4つだ。
これらを駆使して、一瞬で理解できる言葉を選択していこう。
まずはわかりやすい言葉を選ぶことだ。
簡単にお伝えすると、専門家がわかる言葉を使うのではなくて中学生でもわかる言葉を使うということだ。
専門家であればあるほど、専門用語を使いたがる傾向にある。無意識的に、一般ユーザーには伝わらない言葉を使いがちだ。中学生でもわかる簡単な言葉を選択しよう。
なお、その言葉がわかりやすいかどうかは、届ける相手の知識レベルや文脈によって異なる。
以下の例は、Webマーケティング未経験者になったつもりで読んでみてほしい。それぞれ言葉の定義が異なるという反論はあるだろうが、前者のほうがわかりやすい(中学生が読んでもわかる)と感じるはずだ。
・わかりやすい言葉:ウェブサイトから大量のアクセスと問い合わせを獲得した方法
・わかりにくい言葉:オーガニックから大量のトラフィックとCVを獲得した方法
・わかりやすい言葉:スマホユーザーにとって最適なWebサイトの作り方
・わかりにくい言葉:モバイルフレンドリーなメディアの作り方
ストレートな言葉を選択しよう。
遠回しな言葉ではなく、端的で意味が通じやすい言葉を使うということだ。
ユーザーの気を引くために独特な言葉を使おうとする方がいるが、それはやめよう。言葉は気を引くためのものではないからだ。特にまだ言葉の選択に慣れていない人は、まずはユーザーにとってわかりやすく、期待を生み出す言葉を提供することが大切だ。そうすれば自然とユーザーの反応を得られる。
最初はつまらないと感じるかもしれないが、一般的でありストレートな言葉を選ぼう。ストレートな言葉は、大抵のケースでWHAT(=何を伝えたいのか)の要素がはっきりと書かれている。
・ストレートな言葉:たった1記事で8万人に読まれる文章を書けるようになるライティング術
・遠回しな言葉:たった1記事で8万人に読まれるためにどうすると良いのか?
・ストレートな言葉:リードを5倍に増やしたキーワード選定の方法
・遠回しな言葉:リードを5倍に増やした方法とはどういうものなのか?
強い言葉を選択しよう。
同じような意味を持っている言葉の中で、印象に残りやすい言葉を選ぶということだ。
例えば「見た」と「目撃した」は同じような意味を持つが、後者の方が強い言葉のように感じないだろうか。臨場感が伝わる言葉のように感じるだろう。
このように同じ意味を持つ言葉の中から、強いと感じる言葉を選択しよう。
・強い言葉:爆発的なコンバージョンを獲得する方法
・弱い言葉:多くのコンバージョンに繋げる方法
・強い言葉:記事タイトルのクリック率を5倍以上に跳ね上げる方法
・弱い言葉:記事タイトルのクリック率を5倍以上にするやり方
具体的な言葉を選択しよう。
できる限り具体的な言葉を選択し、伝えたいメッセージをはっきりと伝えるべきだ。具体的であればあるほど、ユーザーの頭の中に明確な期待を形成できる。抽象的な言葉は、抽象的なイメージしか形成できず、結局「見たい」「クリックしたい」というような行動につながりにくい。
例えば「かなり痩せる」という言葉よりも「5kg痩せる」という言葉の方が、はっきりした期待を形成できることがおわかりいただけるだろう。
さらに「5kg痩せる」よりも「たった1ヶ月で5kg痩せる」のほうが、はっきりした期待を形成できると感じないだろうか。
これこそ、具体的な言葉を選択することのパワーだ。
・具体的な言葉:広告費を1/10にして売上を倍増させる全手法
・抽象的な言葉:費用を抑えて売上を増やす方法
・具体的な言葉:ランディングページで平均4.2%の成約率を出すために行っている27の手順
・抽象的な言葉:成約率を上げるランディングページの作り方
次に、期待を生み出す言葉の選び方を紹介する。
ユーザーの期待を生み出す言葉を選択するためには、次の3つの要素で検討しよう。
基本的にユーザーは「より良い結果を、できる限り早く、簡単に得たい」という期待を抱いている。そこを刺激してあげるような言葉を選択することで、ユーザーの反応度合いを高めるのだ。
どれか1つの要素だけでも良いが、3つ全てが揃うとより高い効果が発揮される。それぞれの要素を順に解説していこう。
最高の結果とは、ユーザーが期待している以上の素晴らしい結果や未来のことだ。
早速だが、事例を通じて理解を深めていこう。下記は「不動産投資」に関する言葉を4つの段階で示したものだ。言うまでもないが、4つ目が最高の結果を示す言葉だ。
<期待度:★☆☆☆>不動産投資のことがわかる
<期待度:★★☆☆>不動産投資で成功する方法がわかる
<期待度:★★★☆>不動産投資で不労所得を手にする実践的な方法がわかる
<期待度:★★★★>毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
ポイントは、機能ではなくベネフィットに目を向けることだ。
機能に目を向けると、対象となるそのものの説明に終始してしまう。不動産投資そのものを説明しようとしてもユーザーの心は動かない。
ベネフィットとは、対象となるそのものを通じて“その結果どうなれるのか”といった未来に向けた視点のことだ。“不動産投資を通じてその先どうなれるのか”を言語化したものがベネフィットだ。
上記の例で言うところの4つ目は、まさにベネフィットを中心に構成されている。
不動産投資を通じて「毎月安定的に30万円以上の不労所得が手に入る」という未来を言語化しているということだ。
最高の結果を言語化できたら、時間の削減を示す言葉を追加できないか検討しよう。これは、どれだけ短期間でその結果を得るかといった言葉のことだ。
ユーザーは長い時間をかけて最高の結果を得たいわけではない。できる限り短い時間で最高の結果を手に入れたいのだ。ダイエットを望む人は「30年かけて痩せたい」とは思っていないだろう。できる限り早く、例えば1ヶ月くらいで痩せることを望んでいるだろう。
理解を深めていただくために、また不動産投資の例で解説していく。
<最高の結果を示す言葉>毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
<時間の削減を示す言葉を追加した場合>たった10年で毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
「たった10年で」という言葉が追加されただけで、期待度が高まることがおわかりいただけるだろう。「いつ理想の未来が手に入るのか」といった漠然としたイメージが鮮明になるため、身近なことのように感じ取れるからだ。
手に届きそうな未来を表現することが大切だ。
さらに、負担の軽減を示す言葉を追加できないか検討しよう。これは、どれだけ少ない負担(労力やコスト)でその結果を得るかといった言葉のことだ。
ユーザーは、できるだけ楽して最高の結果を得たいと考えている。
例えば、たった1ヶ月で5kg痩せる方法があったとしても、地獄のような辛いトレーニングと極度の食事制限を継続する方法だったとしたら、あえてその方法を選択しないだろう。少し時間がかかったとしても、楽にダイエットする方法を選択するはずだ。
もう一度、不動産投資の例で解説していく。
<最高の結果を示す言葉>毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
<時間の削減を示す言葉を追加した場合>たった10年で毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
<さらに、負担の軽減を示す言葉を追加した場合>特別なスキルも経験も能力もない一般的なサラリーマンが、たった10年で毎月安定的に30万円以上の不労所得を手にする不動産投資の実践的な方法がわかる
「特別なスキルも経験も能力もない一般的なサラリーマンが」という言葉が加わったことで、ハードルが下がったように感じるだろう。「初心者でもできる」「特別な努力は不要」といった負担の軽減を想起する言葉だからだ。
さて、ここまで実践していただければ、かなり高いレベルで期待を生み出す言葉を選択できているはずだ。ただし、あくまでもベースとなる言葉を選択できたに過ぎない。ここから、あなたが「言葉の選び方」につまずいている場面に応じて加工していく必要がある。
例えば、記事タイトルなら32文字以内に収める努力をしなければいけないし、Twitterであれば140文字という文字制限をフル活用するために、不足している要素を補って文章化していく必要があるだろう。
バナーであれば、見出しと文言を分けて構造化するなどの要領だ。
ここまで紹介してきた言葉選びの基本を忠実に実践していただければ、必ず結果に繋がるはずだ。さっそくあなたのWebサイトで試していただきたい。
良い言葉を選択するためには、たくさんの語彙が必要だ。そもそも選択肢がないと良い言葉は導き出せない。
ここでは、私が実践している良い言葉を集める3つの方法を紹介する。ぜひ実践してみてほしい。
最初におすすめしたいのが「類語辞典」の活用だ。
最も手軽な方法なので、すぐに語彙を集めたい場合はとても役に立つ。
まずは頭に浮かんだ語彙を検索窓に打ち込んでみよう。すると、たくさんの類語がリストアップされる。
ここまでたくさんの言葉が表示されれば、良い言葉を見つけるのは簡単だ。10秒もかからない簡単な方法なので、ブックマークフォルダに追加していつでも活用できるようにしておこう。
次におすすめなのがブレインストーミングだ。
他人の力を借りることで、語彙量を増やしていく方法だ。自分の頭で考えても限られた語彙しか集まらないことが多い。だからこそブレインストーミングを通じて他人の頭の中から新しい語彙のヒントを得ることが大切だ。
例えば『数字で証明!5倍以上のクリック率を叩き出した「タイトルのつけ方」』に書いてあるように、6W2Hでブレインストーミングすることをおすすめする。漏れなくあらゆる側面から語彙を増やすことが可能だからだ。
人の力を借りる以上気軽に実践できる方法ではないが、記事タイトルの作成や広告の見出しの作成など、ここぞというときに実践すると良いだろう。私も30分など時間を決めてブレインストーミングの時間をとっている。
特におすすめなのが、語彙の模倣だ。
例えば、語彙を模倣する対象例は次の通りだ。
私が特におすすめするのは書籍だ。書籍のタイトルは、実績あるキャッチコピーをベースに作られていることが多いため、人の注意を引くような魅力的な言葉がよく使われている。
Amazonでキーワード検索したり、人気ランキング順で書籍のタイトルを眺めるだけでも良い言葉のヒントが見つかることが多い。
誤解のないようにお伝えするが、広告文を丸ごと模倣してはいけない。あくまでも、言葉の表現を参考にしよう。
最後に大切な話をしたい。
それは、言葉の良し悪しは対象ユーザーが決めるということだ。つまり、私たちがどれだけ良い言葉だと思っていても、ユーザーが良いと思わなければ良い言葉ではない。ユーザーによって言葉の良し悪しが異なるのだ。
例えば、デジタルマーケティングの専門家に向けて「DX」という言葉を選択すると、とてもスムーズな理解が得られるだろう。
一方で、主婦に向けて「DX」という言葉を選択すると、スムーズな理解が得られないため良い反応も得られない。その人にとって馴染みがない言葉であり、瞬時に理解できない言葉だからだ。
この前提を踏まえた上で私たちがやるべきことは、対象ユーザーの状況を鮮明に定義することだ。対象ユーザーが誰で、どのような状況に置かれているかを把握しないことには、適切な言葉が選択できないからだ。
絶対的に良い言葉なんて存在しないし、あなた自身が持っている語彙を盲信してはいけない。世界中からたくさんの言葉を集めて、対象ユーザーにとって最適な言葉を選択することが大切だ。
ユーザーの反応を引き出す言葉の選び方をもう一度確認しよう。
この2つを掛け合わせた言葉こそ、ユーザーの反応を引き出す良い言葉だ。そして、このような言葉を選択することができれば、圧倒的な成果の実現に近づくだろう。なぜなら、コンテンツマーケティングの成果は言葉の選択の積み重ねによって生まれるからだ。
ぜひ本記事を参考に、実践してみてほしい。
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公開後2年経っても反応があるのが良質なコンテンツである