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  • 最終更新日 2025.05.02

【2025年】Webマーケティングとは?わかりやすく最新情報を解説

「Webマーケティングを始めたいが、何から手をつければいいのか?」
「さまざまな施策があって、混乱している」

このような悩みを抱えているのなら、それも当然だ。なぜなら、Webマーケティングと一言にいっても、その領域や種類は非常に多岐にわたるからである。そのうえ、新しい技術やトレンドが次々と登場し、昨日の常識が今日には通用しなくなる速さで変化している。

Webマーケティングと一言にいっても多岐にわたる

一方、Webマーケティングへの取り組みが遅れれば、取り返しの付かない機会損失となることもまた事実だ。

そこで本記事では、「Webマーケティングの普遍の基礎+2025年の最新情報」をしっかりインプットできるように構成した。

この記事を読むと得られる価値

  • Webマーケティングとは何か、基本的な知識から理解できる
  • 2025年最新のトレンドや注目ポイントをしっかり押さえられる
  • Webマーケティングをどう始めればよいのか、ステップバイステップで流れがわかる

以下のような方には、この記事の内容がすぐに役立つはずだ。

  • Webマーケティングに初めて取り組む方
  • すでに取り組んでいるが、新しい情報をキャッチアップしたい方
  • 独学でやっているが、売上が思うように上がらない方

業種を問わず活用できるWebマーケティング手法を身につけ、自社の状況に合った施策を計画・実践するための指針としてほしい。

また、私たちバズ部は12年で400社以上のメディア支援を行い、

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目次

  • 1. Webマーケティングの基礎知識
    • 1-1. Webマーケティングの定義
    • 1-2. マーケティング自体の定義の変化
    • 1-3. 長期的な視点での信頼構築が鍵
  • 2. 【2025年最新】主要なWebマーケティング領域の傾向と対策
    • 2-1. サイト構築・運用
    • 2-2. SEO(検索エンジン最適化)
    • 2-3. Web広告
    • 2-4. SNSマーケティング
    • 2-5. コンテンツマーケティング
    • 2-6. メールマーケティング
    • 2-7. 動画マーケティング
  • 3. Webマーケティングの始め方
    • 3-1. 現状分析と目標設定
    • 3-2. ターゲット顧客の明確化
    • 3-3. Webマーケティング戦略の策定
    • 3-4. Webサイト・ランディングページの構築
    • 3-5. コンテンツ制作とSEO対策
    • 3-6. 効果的な広告運用
    • 3-7. SNSマーケティングの実践
    • 3-8. 効果測定とPDCAサイクルの確立
    • 3-9. 外部リソースの活用と内製化
    • 3-10. 継続的な改善とアップデート
  • 4. まとめ

1. Webマーケティングの基礎知識

まずは、Webマーケティングとは何か理解するために、基礎情報から概観していこう。

  1. Webマーケティングの定義
  2. マーケティング自体の定義の変化
  3. 長期的な視点での信頼構築が鍵

1-1. Webマーケティングの定義

Webマーケティングとは、インターネットを介して行うマーケティング活動の総称だ。企業とユーザーをつなぐ接点として、WebサイトやSNS、Web広告などを活用し、最終的に商品・サービスの購入につなげることを目指す。

Webマーケティング

一方、率直にいえば、今や「Webマーケティング」という言葉自体が時代遅れになりつつある。

デジタルとリアルの境界が曖昧になり、実質的に現代のマーケティングとは、Webマーケティングと言い換えても過言ではないからだ。

Webマーケティングはもはやマーケティングの「選択肢」ではなく、「必須要素」となっている。

1-2. マーケティング自体の定義の変化

そんな状況下で、マーケティングそのものの基本的な定義が大きく変化している点は非常に重要だ。

2024年、日本マーケティング協会はじつに34年ぶりにマーケティングの定義を刷新した。

マーケティングの定義

(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。
日本マーケティング協会 2024年

注1)主体は企業のみならず、個人や非営利組織等がなり得る。
注2)関係性の醸成には、新たな価値創造のプロセスも含まれている。
注3)構想にはイニシアティブがイメージされており、戦略・仕組み・活動を含んでいる。

出典:日本マーケティング協会「日本マーケティング協会の概要」

新しい定義では、従来の企業中心の視点から、「顧客や社会とともに価値を創造」し、「より豊かで持続可能な社会を実現する」ことが強調されている。

これは、単なる製品販売や市場創造にとどまらず、ステークホルダーとの関係性構築、社会貢献、持続可能性(サステナビリティ)といった要素が、現代マーケティングの中核に据えられたことを意味する。

1-3. 長期的な視点での信頼構築が鍵

この定義の変化を捉えておくことは、Webマーケティング戦略にも大きな影響を与えるはずだ。

今後、短期的な売上向上だけを目指す企業は、市場から淘汰されるだろう。人々の価値観が大きく変化し、企業の社会的責任や環境への配慮を重視する傾向が強まるなか、「売れればいい」というマーケティングは通用しない。

企業は、短期的な利益追求だけでなく、長期的な視点で顧客や社会との良好な関係を築き、信頼を得ることが不可欠である。

Webマーケティングにおいても新たな視点でメーケティングを捉え直すことが重要

Webマーケティングに取り組むうえでも、新しいマーケティングの価値観をしっかりと中枢に据えたい。

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2. 【2025年最新】主要なWebマーケティング領域の傾向と対策

続いて、より具体的な施策の話に移ろう。

Webマーケティングは刻々と進化している。2025年の最新状況を理解し、適切な戦略を立てることが企業の競争力維持に不可欠だ。主要領域の基本と最新動向を押さえ、効果的な施策を展開しよう。

  1. サイト構築・運用
  2. SEO(検索エンジン最適化)
  3. Web広告
  4. SNSマーケティング
  5. コンテンツマーケティング
  6. メールマーケティング
  7. 動画マーケティング

2-1. サイト構築・運用

サイト構築・運用は、Webマーケティングの基盤を形成する重要な要素だ。優れたWebサイトは顧客体験の出発点となる。

①サイト構築・運用

基本的な解説

サイト構築・運用とは、自社やブランドの公式Webサイトを作成し、継続的に管理・更新していく取り組みだ。サイト構築段階では企画立案からデザイン設計、ページ制作までを行い、運用段階ではコンテンツ更新や効果測定、セキュリティ対策を継続的に実施する。

適切なサイト構築・運用は、企業のWeb上での信頼性向上や集客力強化につながるため、Webマーケティングの土台といえる。

最新トレンドと注目ポイント

  • モバイルファーストデザイン:モバイルからのアクセスは年々増加しており、Googleも検索インデックスをモバイル版サイト優先に切り替えている。スマートフォンでの快適な閲覧環境は必須だ。2025年の時点でPCファーストのサイト設計をしている企業は、早急に方針を切り替えよう。モバイルユーザーの離脱率は表示速度が遅いサイトで著しく高まるため、表示速度の最適化も欠かせない。
  • アクセシビリティの強化:2024年4月から、民間事業者においても、Webアクセシビリティの確保を含む合理的配慮の提供が義務化されている(参考:政府広報オンライン「事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化」)。シニア層や障がいのある方を含むあらゆるユーザーが使いやすいサイト設計が、もはや「なければ排除される」要素となっている。コントラスト比の確保や代替テキストの設定など、基本的な対応は必須である。
  • セキュリティとプライバシー対応:常時SSL化や脆弱性対策、Cookieの適切な利用とユーザー同意取得などへの対応は死活問題だ。セキュリティとプライバシーに配慮していないサイトは、時代遅れの烙印を押されつつある。個人情報保護法への対応も含め、ユーザーデータの取り扱いには細心の注意が必要となっている。
  • 先進技術の導入とマルチチャネル:ヘッドレスCMS(コンテンツ管理と表示を分離した次世代型システム)やPWA(アプリのような機能をもつ高度なWebサイト)などの最新技術が普及し、Webサイトとスマホアプリの境界が薄れつつある。マルチチャネル(Web・アプリ・店舗など複数の経路)で一貫したユーザー体験を提供する企業が競争優位を確立している。

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2-2. SEO(検索エンジン最適化)

検索エンジンからの集客は、依然として多くの企業の重要な収益源となっている。検索上位表示の重要性は今も変わらない。

②SEO(検索エンジン最適化)

基本的な解説

SEOとは、検索エンジンで自社サイトが上位に表示されるようサイト内外を最適化する手法だ。オンページSEO(サイト内)・オフページSEO(サイト外)・テクニカルSEO(技術面)の3領域を総合的に実施し、検索からの安定した流入を確保する。

さらに細分化すれば、その施策は多岐にわたる。

SEOが扱う範囲は非常に広い

基本となるのは、Googleの評価基準E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)に沿った質の高いコンテンツの提供だ。検索ニーズを満たす良質なコンテンツと適切な技術対応が、長期的な検索順位向上につながる。

最新トレンドと注目ポイント

  • 生成AI検索の台頭:GoogleやBingは生成AI技術を検索に統合し、検索結果の形を大きく変えている。AI検索の台頭により、SEOの常識は書き換えられつつある。従来以上にコンテンツの質や信頼性が重要となり、AIが参照するに値する情報を発信する必要がある。検索結果の上部でAI回答が表示されるケースも増え、クリック獲得の競争は激化している。
  • 実体験重視のコンテンツ:Googleの「ヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)」の影響で、ユーザーに有益でオリジナル性の高いコンテンツが評価される傾向が強まっている。AI検索が台頭する一方、生成AIで作った薄っぺらなコンテンツは評価されない。実体験に基づく具体的で信頼できる情報発信が不可欠だ。専門性と独自視点を持ったコンテンツ制作が鍵を握る。
  • 検索行動の多様化:ローカルSEOや音声検索最適化への対応が重要性を増している。店舗ビジネスであればGoogleビジネスプロフィールの管理が集客に直結し、音声検索では口語的な長めのキーワードへの対応が求められる。ユーザーの多様な検索行動を理解し、それぞれに最適化した施策が必要だ。

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2-3. Web広告

2024年の日本全体のネット広告費は前年比9.6%増の3兆6,517億円にのぼり、毎年増え続けている(出典:日本経済新聞「日本のネット広告費、全体の5割に迫る 24年は47.6%」)。企業のマーケティング戦略に不可欠な存在だ。

③Web広告

基本的な解説

Web広告とは、検索連動型のリスティング広告、バナー表示のディスプレイ広告、動画広告、SNS広告など、インターネット上で配信される広告全般を指す。従来媒体と比べて、細かなターゲティングや効果測定の正確さが強みだ。

CPC(クリック課金)、CPM(インプレッション課金)、CPA(成果報酬)など多様な課金形態があり、目的に応じて選択できる。適切な予算配分と継続的な改善が成功の鍵となる。

最新トレンドと注目ポイント

  • プライバシー保護の強化:Google ChromeによるサードパーティCookie廃止は延期された(参考:日本経済新聞「Google、サードパーティークッキー廃止方針を撤回」)ものの、従来のリターゲティング広告に依存した戦略はもう通用しない。ファーストパーティデータ(自社で収集した顧客データ)の活用が必須となっている。同意に基づくデータ活用と透明性の確保がより重要になっている。
  • 広告計測の進化:Googleの旧分析ツールUAはGA4(Googleアナリティクス 4)への移行が完了し、Cookieに依存しないイベントベースの計測が標準となった。GA4を使いこなせない企業は、広告効果測定で明らかに後れを取っている。機械学習による予測分析や統合的なユーザージャーニー把握など、高度な分析手法の習得が求められる。
  • 動画広告の急成長:広告市場のなかでも伸びが顕著なのが動画である。TikTokなどのショート動画、TVerやABEMAなどのコネクティッドTV内で表示される広告(CTV広告)などへの広告投資が急増している。視聴習慣の変化に合わせた動画広告戦略の再構築が急務だ。
  • パーソナライズとAI活用:広告配信にAIを活用し、ユーザーごとに最適なクリエイティブや入札戦略を自動調整する技術が一般化している。生成AIによる広告クリエイティブの効率的な制作も進んでいる。一方、過度にパーソナライズされた広告はプライバシー懸念を高めるため、バランスの取れたアプローチが重要だ。

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2-4. SNSマーケティング

国内SNS利用者数は、2024年末に8,452万人(国内ネットユーザーの79%)の見込みで、ブランドと消費者を結ぶ重要な接点となっている(出典:ICT総研「2024年度 SNS利用動向に関する調査」)。

④SNSマーケティング

基本的な解説

SNSマーケティングとは、各種ソーシャルメディア上で自社ブランドの認知拡大やファン関係構築を図る手法だ。公式アカウントでの情報発信、ユーザーとの対話、インフルエンサー活用などを通じて実施する。

双方向性と拡散力が強みであり、企業と顧客の距離を縮める効果がある。適切な運用により、認知拡大からエンゲージメント向上、購買促進まで幅広い効果が期待できる。

最新トレンドと注目ポイント

  • アルゴリズム変化によるリーチ低下:主要SNSのアルゴリズムは年々高度化し、企業アカウントのオーガニック投稿の露出は減少傾向にある。フォロワーを集めるだけでは不十分で、SNS広告やインフルエンサー協業の併用が必須といえる。質の高いコンテンツとエンゲージメント率の向上が、これまで以上に重要になっている。
  • マルチプラットフォーム戦略:ユーザーのSNS利用が細分化し、年代や嗜好によって使用するプラットフォームが異なる。ひとつのSNSに固執せず、各媒体の特性を理解したうえで複数チャネルへ展開することが重要だ。とくに新興SNSへの先行参入が差別化につながる場合も多い(例:2017年に市場参入したTikTokなど)。プラットフォームごとのコンテンツ最適化と一貫したブランドメッセージの維持がポイントとなる。
  • コミュニティ形成とソーシャルコマース:単なる情報発信から進化し、ユーザー同士の交流の場を提供するファンコミュニティ形成や、SNS内での直接的な商品販売(ソーシャルコマース)が注目されている。顧客との深い関係構築とシームレスな購買体験の提供が差別化につながる。
  • 成果指標の見直し:フォロワー数や「いいね!」数といった表面的な指標ではなく、エンゲージメント率やコンバージョン数など、ビジネス成果に直結する指標管理が欠かせない。中長期的なブランド価値向上の視点も含め、総合的なROI(投資収益率)評価が求められる。

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2-5. コンテンツマーケティング

市場競争の激化に伴い、質の高いコンテンツによる差別化が重要性を増している。

⑤コンテンツマーケティング

基本的な解説

コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値ある情報を提供し続けることで信頼関係を構築し、最終的な購買につなげる手法だ。ブログ記事・動画・ポッドキャストなど多様な形式があり、直接的な売り込みではなく、役立つ情報発信を通じて信頼を獲得する。

広告費に依存せず、コンテンツという資産を蓄積して継続的な集客を実現する点が特徴だ。長期的な視点での顧客関係構築と自社メディアの価値向上を目指す。

最新トレンドと注目ポイント

  • 競争激化と投資拡大:Mordor Intelligenceによれば、世界的にコンテンツマーケティングへの企業投資は2024年から5年間で年平均14.75%の成長が予測されている。今やコンテンツマーケティングに取り組んでいない企業は、集客面で後れを取っている。質・量ともに優れたコンテンツを継続的に生み出す体制が競争優位につながる。コンテンツ制作チームの設置やクリエイターとの協業体制の構築を進める必要がある。
  • マルチフォーマット展開:テキスト一辺倒から脱却し、動画やポッドキャストなど多様な形式でのコンテンツ提供が広がっている。とくに動画活用では、良好なROIを実感する企業も多い。ユーザーの情報取得習慣に合わせた最適なフォーマット選択が重要だ。同じテーマでも複数形式での展開により、さまざまな接点でユーザーとつながる試みが効果を上げている。
  • 生成AIの功罪:AIツールによる効率化が進む一方、AI生成のみの薄いコンテンツは競争力を持たない。AIを活用しつつも人間の専門知識と経験を加えた独自コンテンツを作る編集ガバナンスが差別化のポイントとなる。生成AIの適切な活用は生産性を大幅に向上させるが、オリジナリティの確保が課題だ。
  • 効果測定と継続改善:コンテンツごとのエンゲージメントやコンバージョンへの貢献度を細かく分析し、データに基づく改善を続けることが成功の鍵だ。トレンドを追うのではなく自社顧客の真のニーズを理解し、価値提供を追求することが重要となる。自社のコンテンツマーケティングの成熟度に応じたKPI設定と測定体制の構築が求められる。

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2-6. メールマーケティング

プライバシー保護が強化されるなか、自社で許諾を得た顧客との直接チャネルとしてメールの価値が再評価されている。

⑥メールマーケティング

基本的な解説

メールマーケティングとは、電子メールで見込み客や既存顧客にアプローチする手法だ。メールマガジン・ステップメール・パーソナライズメールなどの形態があり、顧客に直接メッセージを届ける。

メールマーケティングはROIが非常に高い。米国のLitmus社の調査(2019年)では、メールのROIは42:1(1ドル投資に対し42ドルのリターン)が報告されている。顧客との直接的なコミュニケーションチャネルとして、ほかのデジタルマーケティング手法と組み合わせることで高い効果を発揮する。

最新トレンドと注目ポイント

  • AIと自動化の深化:メール配信システム(CRMやMAツールを含む)へのAI機能の搭載が相次いでおり、最適な配信タイミングの自動算出やパーソナライズ文面の生成が可能になった。個々のユーザー行動に基づいた高度なセグメンテーションと配信最適化が、スタンダードとなりつつある。AIによる効率化で運用コストを削減しつつ、パーソナライズの精度は向上している。
  • ゼロ・ファーストパーティデータの重要性:Cookie規制の流れを受けて、ユーザーが自発的に提供した情報(ゼロパーティデータ)や自社サイトでの行動データ(ファーストパーティデータ)の重要性が増している。これらを活用したハイパーパーソナライズメールが効果を上げている。顧客の信頼に基づいた情報収集と活用が、メールマーケティングの基盤となっている。
  • リアルタイムトリガーメール:ECサイトやアプリ上での行動に即応したメール自動配信が一般的になった。カート放棄リマインダーや閲覧商品のフォローアップなど、タイミングを重視したコミュニケーションがコンバージョン向上に貢献している。顧客行動の瞬間を捉えた適切なメッセージ配信が、購買率を大きく高める効果をもたらしている。
  • 送信基盤の強化:送信ドメイン認証技術(なりすましメール対策のためのSPF・DKIM・DMARCなどの認証方式)の導入が不可欠となっている。これらを実装していない企業はメール到達率で不利益を被っている。一方、Appleのメールプライバシー保護機能の影響から開封率の正確な継続が難しくなり、クリック率や購買データを重視する動きが広がっている。技術的な信頼性確保と新たな計測手法の確立が重要だ。

2-7. 動画マーケティング

動画消費の日常化に伴い、企業の動画活用も急速に進化している。

⑦動画マーケティング

基本的な解説

動画マーケティングとは、動画コンテンツを活用した商品・サービス訴求手法だ。YouTube公式チャンネル運営・SNS短尺動画投稿・ウェビナー開催など多様な形態がある。

視覚・聴覚に訴えかけることで理解促進と感情喚起を実現し、テキストでは伝えきれない価値を効果的に伝達できる。顧客エンゲージメントの向上や情報の記憶定着率の高さが、動画活用の大きなメリットとなっている。

最新トレンドと注目ポイント

  • ショート動画の主流化:TikTokやYouTubeショート、Instagramリールなど15秒〜1分の縦型短尺動画が急成長している。もはや若者向けの一過性のトレンドではなく、幅広い年代に浸透する主要チャネルとなりつつある。短尺で訴求力の高いコンテンツ制作スキルが重要性を増している。
  • ライブ配信とインタラクティブ性:リアルタイム動画配信による新商品発表やQ&Aセッション、ライブコマースなど双方向性を活かした施策も一般的になりつつある。視聴者参加型コンテンツによるエンゲージメント向上が図られ、リアルタイムでの顧客対話がブランド親近感を高める。結果として購買意欲の向上につながっている。
  • マルチデバイス戦略:前述のスマホでの短尺縦型動画からコネクテッドTVでの高画質長尺コンテンツまで、視聴デバイスに最適化した動画制作が重要になっている。各デバイスの特性と視聴環境を考慮した最適化戦略が成功の鍵を握っている。
  • 動画SEOと効果測定の高度化:検索エンジンでの動画表示やYouTube内検索が増えるなか、適切なメタデータ設定や字幕付与などSEO対策が重要となっている。また効果測定も再生数だけでなく視聴維持率やエンゲージメント、購買への貢献度まで追跡する総合的なアプローチが求められる。動画マーケティングの目的を明確にし、それに合った指標でパフォーマンスを評価する体制構築を進める必要がある。

3. Webマーケティングの始め方

Webマーケティングを効果的に実施するためには、体系的なアプローチが不可欠だ。やみくもに施策を実行するのではなく、戦略立案から実行、効果測定までのプロセスを理解し、段階的に進めていく必要がある。Webマーケティングを始めるための具体的なステップを見ていこう。

  1. 現状分析と目標設定
  2. ターゲット顧客の明確化
  3. Webマーケティング戦略の策定
  4. Webサイト・ランディングページの構築
  5. コンテンツ制作とSEO対策
  6. 効果的な広告運用
  7. SNSマーケティングの実践
  8. 効果測定とPDCAサイクルの確立
  9. 外部リソースの活用と内製化
  10. 継続的な改善とアップデート

3-1. 現状分析と目標設定

Webマーケティングの第一歩は、自社の現状を客観的に分析し、明確な目標を設定することだ。

たとえば、3C分析(Customer・Competitor・Company)などを活用し、市場環境を把握することから始めよう。顧客のニーズや行動特性、競合の強み・弱み、自社のリソースや差別化要因を整理すると戦略の土台ができる。

架空企業「テックプロ株式会社」の3C分析と目標設定事例

ここで手を抜くと、あとの施策で失敗しやすい。

【Webマーケティングでよくある失敗】

  • 曖昧な意識:「なんとなくWebマーケティングをやりたい」という漠然とした動機で始め、目標設定が甘いために結果が出せない。
  • 競合の模倣:「他社がSNSを始めたから自社も」「競合がYouTubeチャンネルを作ったから」という後追い戦略では、差別化はおろか追いつくことすら困難だ。
  • 数値目標の欠如:「売上を増やしたい」では漠然としすぎており、「年間Web経由売上を前年比20%増の1億円にする」のように具体化すべきである。
  • 中間指標の設定不足:KGI(重要目標達成指標)だけでなく、KPI(重要業績評価指標)も設定し、「月間サイト訪問数3万PV」「上半期の問い合わせコンバージョン率3%」など進捗管理の物差しを用意する必要がある。

自社の強みを活かせるチャネルや手法を見極め、他社と異なる価値提供ができる戦略を立てることが成功の鍵となる。希望的観測ではなく、現状の実績や市場トレンドから達成可能かつ挑戦的な目標を設定しよう。

3-2. ターゲット顧客の明確化

Webマーケティングを成功させるには、ターゲット顧客を具体的に絞り込むことが必須だ。“すべての人に向けた” マーケティングは、実質的には “誰にも刺さらない” マーケティングになってしまう。

STP分析を活用してターゲット顧客を具体化しよう。市場を細分化し(Segmentation)、どのセグメントに注力するか決定し(Targeting)、そのセグメント内でどのようなポジションを取るか(Positioning)を明確にすると効果的だ。

架空のオフラインフィットネスサービス「HealthFit」のサンプル事例

【効果的なターゲット設定のポイント】

  • 具体性の追求:「30代女性」という大きな括りではなく、「30代前半・都市部在住・年収600万円以上・ミニマリスト志向の共働き女性」というように、できるだけ詳細に定義すると訴求ポイントや適切なチャネルが見えてくる。
  • ペルソナ設定:ターゲットを設定したら、さらに「33歳・IT企業勤務・夫と二人暮らし・都内在住・悩みは時間不足・代謝低下を感じている」といった架空の代表的顧客像(ペルソナ)を作ると、その人に響くメッセージやコンテンツのイメージが鮮明になる。
  • 顧客視点の徹底:「自分たちが良いと思うもの」に過度に固執せず、まずは柔軟さを持って顧客と向き合うことが大切だ。企業の価値観ではなく顧客の視点で考えると、見えていなかったニーズや課題が見えてくる。

自社の思い込みが強すぎると、ターゲットとのミスマッチが生じ、いくら優れた施策を実施しても成果は出ない。「顧客はこう感じている」を常に優先させる姿勢を持って取り組もう。

ペルソナ設定については、以下の記事でも詳説している。

  • ペルソナとは?マーケティングを成功させる設定手順と使い方

3-3. Webマーケティング戦略の策定

ターゲットと目標が定まったら、どのような手段でそれを達成するかの戦略を立てる。Webマーケティング戦略では、「集客」「育成(エンゲージメント)」「コンバージョン」の3段階でアプローチを考える。

【Webマーケティング戦略の3段階】

  • 集客施策:SEO対策・リスティング広告・SNS発信・コンテンツマーケティングなど、自社サイトにターゲット顧客を導く施策を検討する。顧客獲得単価(CPA)の試算も行う。「リスティング広告は1件獲得に1万円、SEOは長期的に見れば3千円」など各チャネルのコスト効率を予測しておくと資源配分の判断材料になる。
  • 育成施策:コンテンツマーケティングやメールマーケティング、リターゲティング広告などを活用し、集客した見込み客と信頼関係を構築して購買意欲を高める。「顧客の意思決定プロセス」に沿った情報提供が鍵となる。BtoB企業なら情報収集→比較検討→決定という各段階に適した内容を順序立てて提供する。
  • コンバージョン施策:CTA(Call To Action:行動喚起)の設計や申込フォームの簡略化など、サイト訪問者を実際の顧客に変えるための「最後の一押し」となる要素を強化する。「不安や障壁の除去」も重要で、料金への不安、個人情報提供への躊躇など、購入決定を妨げる要因を払拭する情報提供が決め手となる。

自社の強みを最大限に活かせる領域に注力することも大切だ。予算や人員が限られている中小企業ではとくに、全方位的な施策展開ではなく、「ここだけは他社に負けない」という領域を作る必要がある。リソースを分散させると中途半端な結果に終わる可能性が高い。

段階的な戦略を立てるうえでは、以下の記事も参考にしてほしい。

  • カスタマージャーニーとは?本当に機能する作り方を独自テンプレートで解説

3-4. Webサイト・ランディングページの構築

Webマーケティングの核となるのは、自社サイトやランディングページ(LP)だ。これは単なる情報発信の場ではなく、「営業・接客ツール」として捉えるべきものである。

効果的なWebサイト制作には、顧客視点のデザインとコンテンツが不可欠だ。見た目の美しさより実用性を重視しよう。

【サイト構築の重要ポイント】

  • ユーザビリティ重視:見た目の華やかさよりも、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできる導線設計が重要だ。モバイルファーストの設計を基本としつつ、どのようなデバイスからのアクセスであっても、ユーザーにストレスを与えない設計を追求しよう。
  • 心理モデルの活用:LP制作では、AIDMA(注意→関心→欲求→記憶→行動)などを応用し、訪問者を段階的に行動へ導く構成にする。「ファーストビュー」がとくに重要で、画面最上部で興味を引けなければ、それ以下のコンテンツはすべて無駄になる。
  • 顧客視点の情報構成:たとえば、企業概要や社長あいさつを前面に押し出してしまい、肝心の顧客メリットが後回しになるような、自社視点の情報構成は避ける。顧客が最初に知りたいのは「自分の課題を解決できるか」だ。「何をどう解決できるか?」を即座に伝えるべきである。
  • 外注時の留意点:デザイン会社に丸投げすると、見た目は美しくても成果につながらない「飾り」になりかねない。制作会社には「目的」と「成果指標」を明確に伝え、売上につながるサイト制作を依頼することが大切だ。

Webデザインについては、以下の記事も参考にしてほしい。

  • 売れるサイト作成に必須!たった4つのWEBデザインの基本法則
  • レスポンシブWebデザインとは?3つのメリットと実装方法を解説
  • オウンドメディアのデザインは最低限でOK|デザイナーが語るその理由

3-5. コンテンツ制作とSEO対策

質の高いコンテンツ制作とSEO対策も、Webマーケティングには欠かせない要素だ。これらは別物ではなく、相互に密接に関連している。

SEOとコンテンツ戦略は表裏一体であり、検索ユーザーの意図を理解したコンテンツが求められる。“ここにしかないオリジナルコンテンツ” を作り上げることが成功の鍵だ。

【効果的なSEOとコンテンツ戦略】

  • ターゲットの課題に応える:不動産会社なら「マンション購入の流れ」「住宅ローンの選び方」、IT企業なら「システム導入の失敗事例」「コスト削減のポイント」など、ターゲットが抱える課題や関心事に応える情報を提供する。
  • オリジナル価値の追求:薄い内容のコンテンツでは、AIも含めた競争激化の2025年において検索上位に残る可能性はゼロだ。実践知や独自データ、専門家の見解など、ほかでは得られない価値ある情報が不可欠と心得よう。
  • E-E-A-T対応:GoogleのE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識する。AIではない人間らしいライティングという意味では、とくに「Experience(経験)」の要素は重視したい。実体験に基づく具体的な数値検証など、リアリティのある情報なら検索上位を獲得できる。
  • ロングテール戦略:[不動産投資]のような競合が多すぎるビッグキーワードは避け、[30代 中古マンション 実質利回り 計算方法]のような複合キーワードをカバーしよう。少数だが購買意欲の高いユーザーを確実に獲得できる。この戦略は、大手企業との正面衝突を避けたい中小企業や、限られた予算で最大効果を目指す企業にとって強力な武器となる。

最も避けるべきは「キーワード詰め込み」のような旧態依然としたSEO手法への固執だ。2025年のGoogleアルゴリズムは高度化しており、不自然なキーワード配置やスパム的な被リンク獲得は逆効果になる。「検索エンジンのためのSEO」ではなく「ユーザーのためのコンテンツ」という視点に立ち返ることが重要だ。

コンテンツ戦略の実践においては、以下の記事も参考にしてほしい。

  • 【図解】キーワード選定の正しいやり方─SEOの最初に読むべき記事
  • 検索ボリュームがゼロのキーワードなのに、あなたのサイトのCVを倍増させる可能性が!
  • コンテンツSEOとは?効率的に成果を出すやり方4ステップと成功の秘訣

3-6. 効果的な広告運用

Web広告は即効性が高く、ターゲティング精度も優れているため、Webマーケティングの重要な施策だ。しかし、やみくもに出稿するだけでは費用対効果が低下するリスクがある。

広告運用は継続的な改善が重要で、データ分析に基づいた意思決定が成功への近道だ。各広告タイプの特性を理解し、効率的な運用を目指そう。

【Web広告運用の主要ポイント】

  • リスティング広告の最適化:キーワード選定と入札単価設定が成否を分ける。検索ボリュームと競合度のバランスを考慮し、[ピアノ 教室 体験 申込み]のようなコンバージョンキーワードと[ピアノ 練習 方法]のような上流ファネルキーワードを適切に組み合わせる。予算が限られる場合はコンバージョンに近いキーワードを優先していく。
  • 広告クリエイティブの工夫:USP(独自の強み)を明確に打ち出し、「満足度98%」「3カ月で効果実感」など具体的な数字や根拠を盛り込むと説得力が高まる。ディスプレイ広告やSNS広告では、短時間で興味を引くビジュアルを追求しよう。
  • ターゲティングの精度:ターゲット属性に合わせた精緻なセグメント設定を、試行錯誤しながら見つけていく。クリエイティブとあわせてさまざまなパターンでテストしながら勝ちパターンを見つけよう。
  • 測定と改善サイクル:毎週のレポーティングでキーワードごと、クリエイティブごと、ターゲットセグメントごとの効果(CTR・CVR・CPA)を分析し、素早く軌道修正することが成功への近道だ。

近年のWeb広告環境は、プライバシー規制の強化でサードパーティCookieの利用が制限されるなど大きく変化している。常に最新の測定データを確認して、環境変化に対応することが大切だ。広告の世界は非常に競争が激しいため、改善の速度が勝敗を分ける。

3-7. SNSマーケティングの実践

SNSは単なる情報発信の場ではなく、顧客との関係構築やブランディングに大きく貢献する重要チャネルだ。しかし、無計画に始めても効果は薄い。

SNS運用では、各プラットフォームの特性とユーザーの温度感を捉えた発信がポイントとなる。

【SNSマーケティングの成功要素】

  • 適切なプラットフォーム選択:Xは速報性と拡散力に優れ、Instagramは視覚的訴求力が強い。LINEは直接コミュニケーションに、TikTokは若年層へのリーチに効果的で、FacebookやLinkedInはビジネス関係構築に適している。自社のターゲット層が多く利用するSNSを選ぶことが第一歩だ。
  • ユーザーの気持ちを察する:単なる商品宣伝の場として使えばフォロワーは離れていく。情報価値・エンターテイメント価値・共感価値など、ユーザーが何を求めているのか敏感に察する力を鍛えよう。そのためには、ユーザーたちの投稿や反応を日頃からよく観察して、一人の人間として理解を深めることだ。
  • 質と頻度のバランス:「毎日投稿」という機械的なルールよりも、価値ある情報を適切なタイミングで発信することを心がける。無理に投稿数を増やして質が低下するより、週に数回の充実した投稿のほうが成果につながる。
  • アルゴリズム変化への対応:2023年頃から企業アカウントの自然投稿がフォロワーに表示されにくくなる傾向が強まっており、SNS広告やインフルエンサー連携を組み合わせたハイブリッド戦略が求められる。

各プラットフォームの最新動向に常にアンテナを張り、柔軟に対応する姿勢も重要だ。アルゴリズムに依存しすぎるのは危険だが、その傾向を無視するのも同様に危険である。

3-8. 効果測定とPDCAサイクルの確立

Webマーケティングを継続的に改善するには、効果測定の仕組みとPDCAサイクルの確立が不可欠だ。

データ分析とそれに基づく迅速な行動が、成果を生み出す基盤となる。測定だけでなく、分析と改善のサイクルを確立しよう。

【効果的なPDCA運用のポイント】

  • 基本指標の定期チェック:Googleアナリティクス(GA4)で訪問数・流入元・直帰率・コンバージョンなどを定期的に分析する。たとえば “サイト訪問は増えたがCVRが低下している” 場合はLPと流入キーワードの一致度などを検証する必要がある。
  • 広告効果の常時モニタリング:広告費用対効果(ROAS)や顧客獲得単価(CPA)を常にチェックする。キャンペーンやキーワードごとに、最も効率の良い施策に予算を振り分けると全体の投資効率が高まる。
  • シンプルなダッシュボード設計:KPI指標はLooker Studioなどを用いて全関係者が一目で理解できる形に統合し、毎週・毎月の定例で確認する習慣をつけることがPDCAの基盤となる。
  • 「なぜ」を追求する分析:「LPの直帰率が60%と高い」という事実から「スマホ表示が崩れている」「ファーストビューで価値訴求ができていない」などの仮説を立て、改善策を実行に移し、再び結果を測定して効果を検証するサイクルが重要だ。

2025年のWebマーケティングでは、データドリブンな意思決定が当たり前となっている。「なんとなく」や「経験則」に頼るのではなく、常に数字をもとに判断する文化を組織に根付かせよう。

具体的な分析ツールの導入やダッシュボードの作り方については、以下の記事を参考にしてほしい。

  • GA4とは?【わかりやすく図解】初期設定から見るべき指標までわかる
  • Looker Studioの使い方を図解でわかりやすく解説【初心者でも簡単】

3-9. 外部リソースの活用と内製化

Webマーケティングは専門性が高く、すべてを自社で対応するのは難しい場合が多い。適切に外部リソースを活用しながら、段階的に内製化を進めるのが現実的なアプローチだ。

専門領域は外部の力を借りつつ、自社の強みを活かせる部分は内製化していくバランスが重要となる。

【外部リソース活用と内製化のバランス】

  • 外部委託の適切な領域:サイト構築(デザイン・コーディング)、SEO技術対策、動画制作などの専門的なスキルや知見が必要な分野は外部委託を検討する。
  • 早期に内製化すべき領域:コンテンツ企画や顧客コミュニケーション、分析・改善サイクルなど、自社のビジネスに密接に関わる部分は早期の内製化を目指す。
  • 外部パートナー選定の基準:安易な価格競争ではなく、「自社のビジネスを理解する姿勢」と目標達成へのコミットメントを共有できるパートナーを選ぶことが重要だ。
  • 段階的なアプローチ:最初は外部に委託しながらノウハウを学び、徐々に自社で対応できる領域を増やしていく。状況により、専門人材の採用も視野に入れよう。

最も避けるべきは「委託して終わり」という状態だ。外部パートナーへの丸投げではなく、自社側にも担当者を置き、ともに学び改善するという姿勢が不可欠である。

結局のところ、自社ビジネスを最も理解しているのは自社メンバーなのだから、その知見とパートナーの専門スキルを掛け合わせることで最大の効果を生み出せる。

3-10. 継続的な改善とアップデート

Webマーケティングは「完成」がない。技術進化やユーザー行動の変化、競合動向に合わせて、常に改善し続ける姿勢が必要だ。

長期的な視点と短期的な成果のバランスを取りながら、継続的な改善を組織文化として定着させることが重要である。

【継続的改善のためのアプローチ】

  • 最新トレンドのキャッチアップ:2025年の生成AIの検索活用やプライバシー規制強化など、環境変化に対応するため、業界ニュースの情報収集を欠かさない習慣が重要だ。
  • 小さく始めて素早く検証:たとえば、サイト全体のリニューアルよりも、特定ページの改良から始める。新規施策も予算を小分けにして複数手法を並行テストし、成果の見えたものに集中投資するほうが失敗リスクを低減できる。
  • 「やりっぱなし」の回避:サイトを作って放置、SNSを始めて三日坊主、広告を出して効果検証せず…といった半端な取り組みはやめよう。時間とコストの無駄になるばかりか、ブランドイメージを損なうリスクすらある。
  • 中長期的視点の保持:Webマーケティングでは短期的な成果だけでなく中長期的な視点が鍵となる。SEOやコンテンツマーケティングなど、即効性はなくとも、1年以上継続すれば安定的な集客基盤となる施策にも投資しよう。

継続的な改善のためには、組織内の役割分担と責任の明確化、定期的な振り返りの場の設定など、仕組みづくりも欠かせない。

成果が出るまで忍耐が必要な施策もあるが、「しっかりやり切る」ことを意識しよう。Webマーケティングに成功している企業は、短期的な成果に一喜一憂せず、戦略に揺るぎない信念を持って長期的視点で実行し続ける姿勢を貫いている。


4. まとめ

本記事では「Webマーケティング」をテーマに解説した。要点をまとめておこう。

Webマーケティングの基礎知識として以下を解説した。

  • Webマーケティングとはインターネットを介して行うマーケティング活動の総称
  • 現代のマーケティングとWebマーケティングはほぼ同義ともいえる
  • 顧客や社会との価値共創という新しいマーケティング定義への対応が鍵となる
  • 短期的売上追求ではなく長期的な信頼構築と社会貢献が重要

主要なWebマーケティング領域の傾向と対策を解説した。

  1. サイト構築・運用
  2. SEO(検索エンジン最適化)
  3. Web広告
  4. SNSマーケティング
  5. コンテンツマーケティング
  6. メールマーケティング
  7. 動画マーケティング

Webマーケティングの始め方を以下の流れで解説した。

  1. 現状分析と目標設定
  2. ターゲット顧客の明確化
  3. Webマーケティング戦略の策定
  4. Webサイト・ランディングページの構築
  5. コンテンツ制作とSEO対策
  6. 効果的な広告運用
  7. SNSマーケティングの実践
  8. 効果測定とPDCAサイクルの確立
  9. 外部リソースの活用と内製化
  10. 継続的な改善とアップデート

Webマーケティングの世界は常に変化しているが、その本質は「顧客のニーズを理解し、価値を提供する」という点では一貫している。新技術やトレンドを取り入れつつも、顧客中心の視点を忘れずに、Webマーケティングへの取り組みを続けていこう。

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