サイトマップとは、一言で表すと、サイト内のページリンクをまとめたページのことで、検索エンジンと検索ユーザー双方に、そのサイトにどのようなページがあるのかを伝えるためのものだ。
このサイトマップには非常に重要な役割があり、サイトのユーザビリティの改善や、内部SEOの向上にも密接に関わっている。
これをしっかりと設定するかしないかで、新しく公開したページがインデックスされるスピードも全く違うし、検索エンジンのクローラーの回遊性も大幅に変わる。
基本的に、インデックススピードやクローラーの回遊性が向上すると、あなたのサイトの一つ一つのページが、検索結果画面に表示されるスピードも、検索順位が安定するスピードも早まる。
そこで、ここではSEO内部対策を行う上で必須のサイトマップに関する知識及び技術を紹介する。
1. サイトマップとは
サイトマップとはサイトにどのようなコンテンツがあるのかを一覧でまとめてみれるページのことだ。
サイトマップにはユーザーや検索エンジンにサイトの内容をわかりやすく伝える役割がある。
そして、サイトマップには2つの種類がある。
①XMLサイトマップ:検索エンジンにサイト内のコンテンツを通知して認識させる
②HTML サイトマップ:ユーザーにどのようなコンテンツがあるのかを伝えるためや利便性を向上させる
ファイル形式 | ユーザビリティ向上 | クローラビリティ向上 |
HTMLサイトマップ | ◯ | × |
XMLサイトマップ | × | ◯ |
2つのサイトマップの違いは上の表のようになっている。
ユーザビリティ向上とクローラビリティ向上のためにはサイトマップは両方作成した方が良い。
Googleもサイトマップが必要かどうかということに対し以下のように答えている。
特にサイトが次のいずれかの条件に該当する場合に、サイトのクロールを改善する手段としてサイトマップが役立ちます。
・サイトのサイズが非常に大きい。
・サイトにどこからもリンクされていない、または適切にリンクされていないコンテンツ ページのアーカイブが大量にある。
・サイトが新しく、外部からのリンクが少ない。
・サイトでリッチメディア コンテンツを使用している、サイトが Google ニュースに表示されている、または他のサイトマップ対応アノテーションを使用している。
それでは、XMLサイトマップの作成方法から解説していく。
2. XMLサイトマップ
XMLサイトマップは、検索エンジンにあなたのサイトのページを知らせる役割がある。検索ユーザーは目にすることはほとんどない。
XMLサイトマップのメリットとしては以下2つのことが考えられる。
- 検索エンジンが通常のクロール処理では検出できないページを知らせることができる。
- 新しいページの存在をより早くクローラに認知してもらえる。
XMLサイトマップの作り方の流れとしては以下のような流れで進めていく。
①プラグイン「Google XML Sitemaps」を使ってサイトマップを作成
②Google Search Consoleにサイトマップを送信する
それでは、XMLサイトマップの作り方を見ていこう。
2-1. XMLサイトマップ の作り方
XMLサイトマップの作り方としては自動作成と手動作成の2つの方法がある。ここでは自動作成ができるプラグイン「Google XML Sitemaps」を使ってXMLサイトマップを自動作成していく。
自動作成は、新しいコンテンツを投稿した際にサイトマップを自動生成してくれるのに対して、手動作成は新しいコンテンツを投稿する度に設定を行わなければいけないので非常に手間がかかる。
その為、自動作成の方法を紹介する。
また、Google XML sitemapsを使うことで3つのメリットを受けることができる。
- サイトマップが生成されたら自動で検索エンジンに通知する
- 検索エンジンに認識してほしいページを指定できる
- 記述内容はグーグルの推奨する内容に沿っている
上記のメリットから、Google XML Sitemapsを使ってXMLサイトマップを作成していく。
作成する方法としては以下のような流れになる。
①プラグインをインストール
②各種設定を行う
Google XML Sitemapsの詳しい設定については「Google XML Sitemapsの設定方法」に書いてあるのでそちらを読んでほしい。
2-2. XMLサイトマップをGoogleに伝える
XMLサイトマップを作成できたら、Google Search Consoleを使い、GoogleにXMLサイトマップを送信しよう。
サイトマップを送信することで、検索エンジンにコンテンツをより早く認知してもらいやすくなる。
それでは、Google Search Consoleへ送信する方法を紹介する。
Google Search Console にはGoogleアカウントがあればログインができるのでログインをしたら、以下の手順で進めよう。
① メニュー欄からサイトマップをクリック
② 新しいサイトマップの追加に「sitemap.xml」と入力
③ 送信をクリック
④ 送信されたサイトマップに「成功しました」と出たら完了。
どのようなサイトを運営する場合でもXMLサイトマップを作成して、サーチコンソール に送信しよう。
また、クローラーに訪問して欲しくないページがある場合は「robots.txtの設定」をしよう。
この設定を行う必要があるのは、「Google XML Sitemaps」のプラグインをインストールしていない場合だ。
Google XML sitemapsをインストールしてる場合はrobots.txtが自動に生成されているので設定の必要はない。
「Google XML Sitemaps」を使用していない場合は「robots.txtの書き方と効果的な活用法」を参考にして設定しよう。
続いては、HTMLサイトマップを作成する方法を見ていこう
3. HTMLサイトマップ
HTMLサイトマップは、ユーザーが実際に目にするサイトマップになる。サイト内のページ数が多くなってきた時やユーザーが簡単に目的のコンテンツを見つけやすいように整理して表示させるページのことをいう。
また、サイトへの訪問者が目的のページを見つけられずに迷った場合に使ってもらうページでもある。つまり、サイトのユーザービリティを向上させる目的として設置するものだ。
通常、下図のようにサイト内のページがカテゴリーごとにリスト形式で表示されるように作成する。(例:バズ部のHTMLサイトマップ)
3-1. HTMLサイトマップの作り方
HTMLサイトマップの作成方法としては、2つある。
- プラグインを使用して自動で作成する方法
- 手動で作成する方法
ここでは、「PS Auto Sitemap」というプラグインを使用して自動で作成する方法を紹介する。
なぜなら、HTMLサイトマップを自動で作ってくれ、新規投稿した際もコンテンツが自動で追加される為、手動に比べて圧倒的に簡単だからだ。
また、手動で作成すると時間がかかる。その時間が節約できれば、良質なコンテンツを作る時間にあてることができる。
それではプラグインを使用して自動で作成する方法を見ていこう。
大きな流れは以下のようになる。
①インストール
②サイトマップのページを用意する
③PS Auto Sitemapの設定を行う
詳しい設定方法は「PS Auto Sitemapの設定方法と使い方」に書いてあるので読んでほしい。
クローラーもHTMLサイトマップを訪問して、まだクロールしていないページを見つけようとすることがある。その為、HTMLサイトマップはSEOの観点から見ても設置しておくことが望ましい。
4. 良いサイトマップと悪いサイトマップの違い
ここで、良いサイトマップと悪いサイトマップの違いを確認していこう。
良いサイトマップとは、ユーザーにとって見やすいことやクローラーに認知されていることが大切だ。
良いサイトマップは作成して終わりではなく、サイトの情報をわかりやすく伝えることが目的だろう。したがって、カテゴリーごとに色を分けてあげたり、階層構造を視覚化させたりするなどのユーザーにとって見やすい工夫が必要だろう。
また、分かりやすい位置に配置してあげることも大切だ。
例えば、バズ部ではトップページにサイトマップにいける導線を作っている。
グローバルナビゲーションにある「会社情報→サイトマップ」でサイトマップにいくことができるようにしてある。
サイトマップは、グローバルナビゲーションやフッターメニューに表示させると良いだろう。
ちなみに、ZOZO、楽天、アマゾンなどもサイトマップをとトップページに分かりやすく設定してある。
一方で、悪いサイトマップはユーザーがサイトマップにいくことができなかったり、クローラーに認知されていないことだ。
どこにサイトマップがあるのかも分からず、見たいページが見つからない場合はそのサイトを離脱するだろう。また、クローラーに認知されていなければ検索した際に表示されることもない。
ここでもう一度、2つのサイトマップの役割を確認しよう。
HTMLサイトマップの役割
ユーザーが見たいコンテンツがどこにあるのかを分かってもらうこと。
XMLサイトマップの役割
Googleにサイトの存在を認知してもらうこと。
このコンテンツで紹介しているやり方でサイトマップを作成した後は、サイトマップがしっかりと役割を果たせるようにしてほしい。
まとめ
サイトマップを作成することでユーザーや検索エンジンにとって親切だということが分かった。
HTMLサイトマップはサイト内の目的のページを検索ユーザーに見つけてもらいやすくするために行う。
そして、XMLサイトマップはサイト内のページを検索エンジンに素早く、かつ適切にインデックスしてもらうために行う。双方とも、あくまでも、そのページがあることをユーザー及び検索エンジンに伝えるものだ。
最後にもう一度、設定方法を振り返ってみよう。
- XMLサイトマップ
「Google XML Sitemaps」を使って設定
- HTMLサイトマップ
「PS Auto Sitemap」を使って設定
サイトマップの作成も大切だが、サイトのコンテンツの質が低い場合は、どれだけサイトマップ周りを整えていても意味がない。一方、あなたのサイトのコンテンツの質が高い場合は、ページが評価され上位表示されるスピードを早めることができる。
サイトマップの作成するのと同時に上質なコンテンツの作成も行なっていこう。