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10/23水12:00〜13:00
SEOにおける外部対策とは、おもに被リンクの獲得によって、検索エンジンからの評価を高め、検索上位に自サイトのページを表示されやすくする取り組みを指す。
自サイト内の構造やタグなどの対策を内部対策といい、それと区別して、内部対策以外のSEO対策のことを「外部対策」と呼ぶ。
外部対策では被リンクが大事といわれるが、具体的に被リンクを獲得するために何をすればよいのか、そこでつまずく人が多い。
本記事では、世間一般でいわれる外部対策とはひと味違う、2022年現在地での考え方や実践アイデアも紹介する。すでに外部対策に取り組んでいる方にとっても、参考になるはずだ。
最初にSEOの外部対策とは何か、基本の知識から解説しよう。
冒頭でも触れたが、SEO対策は大きく「内部対策」と「外部対策」に分けられる。
内部対策とは「自サイト内」で行う対策だ。
やるべきことは多岐にわたるが、例を挙げると以下のとおりである。
▼ 内部対策の守備範囲
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※詳しく知りたい方は「SEO内部対策で行うべき20の事」を確認してほしい。
外部対策は、「内部対策以外のSEO対策」ということになるが、実体としては被リンク対策(リンクビルディング)である。
“自サイトと他サイトとつながりを、リンクで作る”のが、主目的だ。
現在のGoogleは、数百以上のアルゴリズムを使って検索順位をはじき出しているが、その中に「被リンク」に関する情報が含まれている。
どんなサイトからリンクされているのか?どれだけの数の被リンクがあるのか?は、検索結果ページを生成する重要なシグナルのひとつだ。
※被リンクについて詳しくは「被リンクとは?SEO初心者向けの基本と調べ方・増やす獲得方法の極意」にて解説している。
「外部対策は、そもそも必要なのか?必要なら、なぜ?」
この問いに端的に答えると、
「外部対策は必要である。理由は、早く・正当に評価されるため」
…となる。
ただし、圧倒的に重要なのは「コンテンツ」という前提も忘れないでほしい。詳しく説明しよう。
本質論すぎるかもしれないが、大切なことなので言わせてほしい。
検索結果ページの動向に、最も影響力があるのは、コンテンツの力である。
極端な話をすれば、外部対策の概念など忘れてしまって、コンテンツ力を高めることに集中したほうが、ビジネス成果は高まることさえある。
コンテンツの影響力と比較すると外部対策の影響力は小さい。コストや労力のかけ方を間違えないようにくれぐれも注意したい。
料理にたとえるなら、外部対策は仕上げのソースだ。
まずい素材にがんばって味付けするよりも、最初からおいしい素材を確保して簡単に味付けしたほうが、圧倒的に効率的である。
“最も影響力を持つのはコンテンツ”であるという大前提があるにもかかわらず、外部対策に取り組む意義とは何だろうか。
外部対策が必要な理由は、2つ挙げられる。
1つめは「早く評価されるため」だ。
「高品質なコンテンツさえ作成すれば、ユーザーは自然と集まってくる」
という考え方は絶対的に正しいが、問題は時間がかかることである。
とくに、まだ認知度がないWebサイトは、道がない山奥にポツンと高品質なコンテンツを置いているようなものだ。発見されるまでに時間がかかりすぎる。
そこで、高品質なコンテンツが置いてある自サイトのページまで、道を作る作業をする。この道を作る作業が、外部対策だ。
インターネットにおける「道」とは、「リンク」のことである。リンクによって、自サイトのページまで簡単にたどり着ける道を作るのだ。
2つめは「正当に評価されるため」だ。
Googleは非常に多くの検索数をさばいている。数字で表すと過去1ヶ月で852億回だ(similarweb,2022年6月)。年単位で見れば兆レベルとなる。
Googleは、大量データの中から高品質なコンテンツを見抜く精度を向上させ続けてはいるが、サイト運営者自身も、Googleに寄り添うことで正当に評価されやすくなる。
「高品質なコンテンツを作ったんだから、正当に評価しろ」という態度ではなく、「このコンテンツは高品質なコンテンツです。証拠はこちらです」と丁寧にエビデンスを添えて、Googleに見せるのだ。
他サイトからの被リンクは、コンテンツが他者から評価されている証拠となる。
外部対策とは「Googleへの証明作業」であると考えよう。
補足となるが、「Googleへの証明作業」は外部対策のみならず、内部対策でも行う必要がある。
Googleが近年重視しているのは、「E-A-T(専門性×権威性×信頼性)」という概念だ。
E-A-Tのうち権威性については別記事「権威性とは?SEOやマーケティングで使う意味と権威性を高める7ルール」で詳しくまとめているので、参考にしてほしい。
「外部対策とはおもに被リンク対策である」と述べた。
世の中にはさまざまな被リンク獲得テクニックがあふれているが、ここではまず、
「2022年現在、人はどんなときにリンクしたくなるのか?」
について考えたい。
結論からいえば、今リンクされるのは「コンテンツづくりの助けになるページ」だ。
1996年、のちにGoogle共同創設者となるラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンがPageRankを開発した当時とは、“ユーザーのリンクに対する姿勢”がまったく異なっていることに、注目しよう。
1990年代〜2000年代頃には多くのユーザーが「個人ホームページ」を持っていた。“自分のホームページ上でリンクする”という行動は、他サイトへの支持や共感を表現する行為であった。
今は、どうだろうか。ユーザーが他サイトをシェアするメインストリームは、SNSに移っている。
個人ホームページは減り、残ったWebサイトは「メディア化」し、Webページは「コンテンツ提供の場」へと変化した。
2022年現在地で多発しているリンクとは、
「コンテンツの作り手が、自サイトのコンテンツづくりに利用するリンク」
なのだ。
別の言い方をすると、「他サイトの記事のネタになるコンテンツ、情報源になるコンテンツ」が、多くの被リンクを受け取っている。ここが第一に重要なポイントだ。
次に、
「コンテンツの“クオリティ”さえ高めていけば、他サイトのコンテンツづくりの助けになるのか?(リンクされやすいのか?)」
といえば、かならずしもそうとはいえない。
あなた自身の経験を、思い出してみてほしい。
すばらしいページに出会い、何度も読み返したいと思ったとき、ブックマークするかもしれない。それは読むのに時間がかかる2万字超えの大作で、「究極のガイド」だったとしよう。
こういったページを、すぐにWebページ上でリンクするだろうか?と想像してみてほしいのだ。
「自分のブログの読者には重すぎる」と躊躇するかもしれないし、「自分が咀嚼して理解できるまでは紹介できない」と遠慮するかもしれない。
あるいは「ライバルに知られたくないから、こっそり読もう」という人もいるだろう。
「ブックマークを目指す高品質なコンテンツ」と「被リンクを目指す高品質なコンテンツ」を、意図して使い分けること。これが第二に重要なポイントである。
第三のポイントとして「“自サイトの読者の読者”の存在」に、思いを馳せてほしい。
「被リンクとは、自サイトの読者が、その先の読者へコンテンツを届ける行為」なのである。
被リンク数を増やしたいのであれば、“その先の読者”に価値を届けることまで想像しよう。将棋のように、何手も先を読む創造性だ。
以上のポイントを踏まえつつ、具体的な施策アイデアを次章で紹介しよう。
SEO外部対策の施策アイデアは、以下のとおりだ。
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ひとつずつ見ていこう。
リンクする立場に立って考えると、どんなによいことが書かれたページでも、“自分のブログの愛読者”や“自社の大切な顧客”に紹介するのがためらわれるサイトは、リンクできない。
とくに、「こんなサイトを、よいと思っているんですか?」と神経を疑われるようなサイトは絶対にNGだ。
例を挙げれば、情報が間違っている、著作権を侵害している、差別的な表現が多い……などだ。
自サイトが「リンクを躊躇されるサイト」になっていないか、点検してほしい。
どの分野・どのレベルで“恥ずかしくない”を実装するか?はそれぞれのサイトが対象とするユーザーによって、異なってくる。
セキュリティの専門家なら、SSL化されていないサイトにリンクして「自分の専門性を疑われるのは嫌」と思うかもしれない。
デザイナーなら、デザインセンスが劣るサイトにリンクして「自分の美意識が疑われるのは嫌」と思うだろう。
最低ラインとして押さえたいポイントを列挙しておこう。
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「他サイトの記事のネタになるコンテンツ、情報源になるコンテンツ」が被リンクを受けやすいと述べたが、具体例を4つ、紹介しよう。
1つめとして、インターネット上に初めて出てきたコンテンツは、リンクされやすい。
たとえ文字数が少なかったとしても、ニッチな角度、専門的な考察、自社独自の調査レポート、実際の体験談など、初出のコンテンツは貴重な情報源として活用される。
たとえば、本記事では先ほど、
「3. 人はどんなときにリンクしたくなるのか<2022年版>」
というコンテンツを提供した。
ニッチな角度から外部対策を捉えた独自の考察で、インターネット上に初出である。
2つめは、説明が難しいことをわかりやすく説明しているコンテンツだ。
記事執筆中に、こんな経験はないだろうか。
「使わないと話が前に進まない用語があるが、その用語の意味がわからない読者もいるだろう。
しかし、意味をココで(流れを切らずに)説明するのは難しい」
そんなとき、わかりやすく説明してくれているコンテンツは、リンク先として大変ありがたい。
たとえば、本記事で先ほど、以下の記述をした。
1996年、のちにGoogle共同創設者となるラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンがPageRankを開発した当時とは、“ユーザーのリンクに対する姿勢”がまったく異なっていることに、注目しよう。
上記のリンク先は内部リンクではあるが、構造は同じだ。PageRankをわかりやすく説明しているページにリンクすることで、意味のわからないユーザーをフォローしている。
3つめは、1つのトピックを詳しく解説しているコンテンツだ。
記事執筆時に、
「○○のトピックは本題ではないから、ココではこれ以上は深掘りしないほうがよいが、詳しく知りたい読者もいるだろうな」
と感じたとき、「詳しくは〜を見てほしい」と誘導する先のコンテンツである。
本記事中では、以下に同じ構造のリンクが出現している。
E-A-Tのうち権威性については別記事「権威性とは?SEOやマーケティングで使う意味と権威性を高める7ルール」で詳しくまとめているので、参考にしてほしい。
このタイプのコンテンツの留意点としては、「1トピック・1記事」がしっかり守られている必要がある。
誘導したいトピック以外も掲載されているページでは、クリックした読者が混乱してしまうと考え、リンク先としては回避したい心理がはたらくからだ。
くわえて、「詳しくは〜を見てほしい」と誘導するに見合うだけ「詳しい」必要がある。
同じ1トピックでも、意味を簡潔に提示する用語集ではなく、1トピックを掘り下げた百科事典をイメージして作るとよいだろう。
最後に4つめとして、エビデンスとなるデータが挙げられる。
例を挙げると、本記事で以下のとおりリンクした。
Googleは非常に多くの検索数をさばいている。数字で表すと過去1ヶ月で852億回だ(similarweb,2022年6月)。年で見れば兆単位となる。
コンテンツの説得性を高めるためには、このように具体的なエビデンスを提示しながら論を進めたいシーンが多々ある。
そんなとき、自社で作成した独自データを持つサイトは強い。他サイトのエビデンスになれるデータを作り、公開しよう。
自サイトからの引用を歓迎する姿勢を読者に明示することは、被リンクを増やすために有効に作用する。
近年では、コンテンツの盗用に警戒するあまりに、右クリック禁止でコピーを阻止したり、無断転載・引用禁止と大きく警告を掲示したりするサイトが見受けられる。
しかし法的な要件を満たした引用に関しては、読者が安心して行えるよう案内したほうが、SEO上のメリットは大きい。
むしろ、引用元へのリンクを確実に設置してもらえるよう、ガイドラインを定めるのも手である。
▼ 引用についてのガイドラインの例文
著作権法で定められる引用および以下のルールに従い、当サイトのコンテンツを引用していただくことが可能です。
<a href=”引用元ページのURL”>引用ページのタイトル</a> |
たとえば、Mozのように無料ドメインSEO分析ツールを一般ユーザー向けに提供すると、多くのユーザーがWebページで紹介するので、被リンク数が増える。
▼ 無料ツールの例
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注意点としては、無料で提供するモノは(内容次第ではあるが)リンク元サイトの質が低くなりやすい。
仮に低品質な被リンクを受けたからといって、現在のGoogleのアルゴリズムで大きな悪影響は考えにくいが、
「権威性の高いサイトから集中して被リンクを集めたい」
といった意図を持っているのなら、注意したほうがよいだろう。
対策としては、ツール内容でターゲット層をコントロールすることや、スタート時はドメインを分けて、状況を見てからドメインを統合することが挙げられる。
最後に、その他のテクニックをまとめて紹介しよう。
他サイトに寄稿すると、筆者プロフィールや、場合によっては記事本文中から自サイトへの被リンクを獲得できる。
同じ被リンクでも、E-A-T(専門性×権威性×信頼性)が高いドメインからの被リンクのほうが、質が高いと評価される。
以下のメディアに寄稿するチャンスがあれば、積極的につかんでいこう。
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自社の社長や従業員がインタビューを受けることで、被リンクを獲得することもできる。
「インタビューなど受ける機会がない」と思うかもしれないが、身近なチャンスは導入事例への掲載協力だ。
自社が利用している商品・サービスの提供元企業のWebサイトに、導入事例として登場すると、自社のホームページへの被リンクを獲得できる。
SNS上でのエンゲージメントを検索エンジンは把握しないので、SNSでどれだけバズっても、検索順位に直接的な影響はない。
だが、多くのユーザーの目に触れ、被リンクの機会を増やすという意味では、間接的に効果がある。
他サイトのコンテンツづくりに役立ちそうなコンテンツを作ったら、SNSで拡散するのもひとつの手だ。
本記事では「SEOの外部対策」をテーマに解説した。要点を簡単にまとめておこう。
SEOは「内部 × 外部」の2本立てで行うのが基本だ。
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SEO外部対策の必要性として、以下のポイントをおさえよう。
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人はどんなときにリンクしたくなるのか、以下の視点を紹介した。
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SEO外部対策の具体的な施策アイデアは以下のとおりだ。
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早く正当な評価を得て、自サイトをさらなる高みに引き上げるために、本記事の内容を参考にしていただければ幸いだ。
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