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11/27水19:00〜20:00
「PVの正しい意味って実は理解できていないかも…」
「PVに似ている用語が他にもあるよね。違いはなに?」
改めて人に聞きづらい、こんな疑問を持っていないだろうか。
PV(ページビュー)は、Webサイトのページが閲覧された回数を意味する言葉で、WEBサイトがどのくらい閲覧されているかを知るための一般的な指標になる。
「PV数が多いサイト」=「閲覧数が多いサイト」と言えるわけだが、他にも「SS(セッション数)」「UU(ユニークユーザー数)」など、サイトの流入を表す似たような指標が存在していて混同しやすい。
この記事では、PVの定義やPV数の確認方法を詳しくお伝えすると共に、他の指標との違いを解説していく。
また、PV数を増やす具体的な方法も伝授するので、サイト運営者は参考にして欲しい。
この記事でわかること |
・PVとは/PVの確認手順 |
WEBサイトの運営においてPVは重要な指標ではあるが、一方でPVの獲得だけに走るとサイトの真の目的を見失う危険をはらんでいる。
記事終わりには、PVだけを追いかけてはいけないことにも言及するので、最後まで目を通して心に留めておいてほしい。
目次
PV(ページビュー)とは、Webサイトの特定のページをユーザーが閲覧した回数のことで「PV数」とも呼ばれる。
WEBサイトがどのくらい閲覧されているかを知るための一般的な指標で、PV数が多いほど、それだけユーザーにサイトを見てもらえていることになる。
カウント方法はいたってシンプル。 |
ただ、気をつけなければいけないのは、PV数では、ユーザー数やその訪問回数に関係なく、表示されたページの合計数をカウントするということ。
たとえば、同じ期間に、10人が10ページずつ閲覧した場合のPV数は100だが、1人が100ページを閲覧してもPV数は100になる。
また、ページの更新(リロード)や「戻る」ボタンによって前ページに戻った場合もカウントに入るため、ユーザーや訪問回数が変わっていなくても、1人がページを行き来するたびにPV数は増えることになる。
このような点から、PV数だけでサイトの価値を測ることはおすすめできないが、一方でPV数が多いということは、それだけ惹かれる要素のあるサイトだという判断はできる。
サイト運営において、ひとつの指標としてPVを参考にすることには、一定の意味があると言っていいだろう。
PVは、Googleアナリティクス(※)で確認することができる。
(※)Googleアナリティクス:Googleが無料で提供するWEBページのアクセス解析サービス。登録したWebサイトのユーザー行動について、ユーザーの属性や訪問したページ、成果の達成率、広告効果や反響調査などを分析する。
「WEBサイト全体のPV数」と、「ページごとのPV数」の確認方法を紹介しよう。
まず、指定期間のサイト全体のPV数は次の手順でチェックできる。
【サイト全体のPV数の確認手順】
①Googleアカウントの作成/ログイン | Googleアカウントを持っている場合はログインし、持っていない場合は、氏名など必要事項を入力して新しく作成する。 (複数人でレポートを共有する場合は、各閲覧者のアカウントが必要になる。) |
②Googleアナリティクスに登録 | 「無料で利用する」をクリックし、必要事項を入力して登録。 アカウント名に会社名や部署、Webサイトの名前やURLを設定すれば、アカウント作成が完了する。 |
③「ユーザー」→「概要」の順にクリック | 順にクリックすると、ウェブサイト全体のPV数やアクセス分析に役立つ情報が数値とグラフで表示される。 |
④「ページビュー数」をクリック | 「ページビュー数」をクリックすると、画面上部にページビュー数の変化を表した折れ線グラフが表示される。 折れ線グラフの期間は、一日・一週間・一ヶ月の3つの中から設定が可能。 |
ページごとのPV数は、下記の手順でチェックできる。
【ページごとのPV数】
①〜②までは同上 |
③左側メニューの「行動」→「サイドコンテンツ」の順にクリック |
④「すべてのページ」をクリック→WEBサイト内にあるページごとのPV数が確認できる |
ここもチェック! 【「Googleアナリティクス」以外でPV数を確認する方法について】 Googleアナリティクス以外で、よく耳にするツールに「Similarweb(シミラーウェブ)」があるが、こちらは大まかなPV数しか把握できないため、細かい解析にはおすすめできない。 他にもさまざまな会社からアクセス解析ツールがリリースされているが、WEBサイトの効率的な運用を考えるのであれば、数値の確認だけでなく、具体的な改善点を示してくれるようなツールを選んで欲しい。 今の時点では、Googleアナリティクスが最適といえる。 |
WEBサイトの流入数を計るための指標はPV以外にも複数あって間違えやすく、混同して使ってしまう人がいる。
誤った使い方では、サイトのアクセス状況の正しい理解や分析ができないので、よく使う指標について説明しておこう。
まずは、サイトの流入数を測る主だった指標をまとめた下記の一覧を見てほしい。
ユニークユーザー数(UU) | 一定期間内において、Webサイトを訪問したユーザーの実数。 同一期間内に同じ人が同一デバイスで何度Webサイトを訪問しても、ユニークユーザー数は1とカウントされる。 |
セッション数(SS) | 特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数。 ユーザーがWebサイト訪問してから離脱するまでをセッション1として計測する。 |
ページ/セッション | PV数をセッション数で割った数字のこと。 1セッションあたり、ユーザーが平均してどれだけのページを閲覧しているのかを意味する指標。 ページ/セッション数が多いほど、1回のセッションで多くのページを閲覧していることがわかる。 |
アクセス数 | 広く流入数を指す指標の総評として用いられる用語。 正確な定義はなく、Google Analyticsでもアクセス数を調べられる項目はない。 PV数、セッション数、UU数、いずれの意味合いでも使われる可能性があるため、アクセス数という単語を業務で使用する場合は、メンバー間で定義を合わせる必要がある。 |
この中でも特に紛らわしい「ユニークユーザー数(UU)」と「セッション数(SS)」について、PV数との違いをもう少し詳しくみていこう。
ユニークユーザー数とは、一定期間内においてWebサイトを訪問したユーザーの実数のこと。
同一期間内に同じ人が同一デバイスで何度Webサイトを訪問しても、ユニークユーザー数は1とカウントされる。
PV数との大きな違いは、PVはユーザーがサイト内を閲覧したらした分だけカウントされるが、ユニークユーザーではサイト内をどれだけ行き来しても、同じドメイン上では1UU以上カウントされないという点だ。
たとえば、5名のユーザーがサイトに訪れた場合、この時点でPV数、ユニークユーザー数は共に5とカウントされる。 そのうち2名がAページを、1名がBページを、2名がCページを開くとPV数は+5で10とカウントされる。その後さらに1名がDページを、1名がEページを開くと+2で、PV数は合計12になる。 ユニークユーザー数は、5のままでユーザーがどのページをどれだけ開いても変わらない。 |
1サイトのページ閲覧数を可視化するPVは、Web広告を表示して収益化しているWebサイトなどでモニタリング結果を活かすことができる。
「閲覧ごとに報酬が発生する」「広告クリックごとに報酬が発生する」といった仕組みの場合、掲載先サイトのPV数が広告出稿判断の指標になるからだ。
一方、ユニークユーザー数は、Webサイトに訪問したユーザーの数だけを知りたい際に参考にできる数値で、自身のサイトがどれだけのユーザーにアクセスされていたかを把握できる。
ユニークユーザー数(UU)について詳しく知りたい人におすすめの記事 |
セッション数(SS)は、特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数を表す。
ユーザーがWebサイト訪問してから離脱するまでを、セッション1として計測する。
PV数との違いは、PVはページの閲覧回数に、セッション数はWebサイトの訪問数にフォーカスしていることだ。
訪問数といえばユニークユーザーと混同しそうになるが、重複をカウントするかしないかという点で違いがある。
ユニークユーザー数では、同一人物が再度訪問した場合はカウントされないが、セッション数は訪問した回数分カウントされる。
またセッションは、30分の間に操作が行なわれなかった時、日にちをまたいだ時にも一旦切れて、新しくカウントされることも覚えておこう。
たとえば、Kさんが同一Webサイト内で3ページ閲覧した場合、PV数は3で、セッション数、ユニークユーザー数は共に1となる。 ただし、KさんがWebサイトの離脱後、再度同サイトにアクセスした場合、セッション数は+1で2とカウントされる。(ユニークユーザー数は1のまま変わらない) また、Kさんが同一のページで30分以上、タップやクリック、スクロールなどの操作を一切しなかったり、閲覧中に0時を過ぎたりした場合も、セッションは新規訪問者としてカウントされる。 |
セッション数も、PVやユニークユーザー数と同様に、サイトの現状分析や課題の把握、今後の方向性策定のために参考になる重要な指標の1つなので、この機会にしっかり覚えておこう。
ここまでの解説で、PVが自社のWEBサイトにどれくらいの顧客や見込み顧客が集まっているのかを表す指標であることは理解できただろう。
言い方を換えれば、PV数を増やすことによって、顧客や見込み顧客の獲得、売上アップへのチャンスを広げることができる。
では、PV数はどうやって増やせばいいのか?
ここでは、PVを増やす具体的な方法を解説していく。
・SEO対策で検索順位を上げる
・WEB広告で宣伝する
・SNSを活用する
・回遊性の改善を行う
これらを実践すれば、今よりもPV数は上昇するはずなので試してみて欲しい。
SEO対策を行って、検索順位を上げることでPV数を増やすことができる。
検索順位が上がればユーザーの目に留まりやすくなり、おのずと検索による流入が増えていく。
SEO対策の具体的な施策としては次のようなものが挙げられる。
内部施策(自分でサイトに手を加える施策) |
・キーワード選定 |
外部施策(外からの評価 : 他サイトからの被リンクを集める施策) |
・価値の高いコンテンツを作る |
このように、SEOで上位表示されるためには様々な要素があるが、コンテンツをユーザー目線で書き、Googleの検索エンジンに評価される高品質なコンテンツを作成することが何より重要だ。
SEO対策の施策について詳しく知りたい人におすすめの記事 |
「SEOとは?最短で成果を出すために必要な知識と実践方法の全て」 |
WEB広告で自サイトを宣伝することで、PV数を増やすことができる。
多くの人に、あなたのサイトの存在を知らせることができるからだ。
現在、Web広告はテレビや新聞の広告と違い、広告のジャンルに興味がある人だけに表示させるリスティンング広告(※)が主流なので、効率的に自分のサイトを宣伝することができる。
(※)リスティング広告:GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索したキーワードに対して関連した広告を表示させる手法
WEB広告には下記のような多くの種類がある。
・リスティング広告 |
このように、WEB広告にはさまざまな種類があり、掲載する場所や回数もある程度指定できるため、あらかじめどんな人たちにコンテンツを見て欲しいかを明確にして、どこに、どんな広告を出すかを選ぶのが肝心だ。
広告出稿には出稿費用がかかる。何も考えずにただ広告を出すと、売上につながる効果が出ず、費用だけがかかり続けてしまうことになりかねない。
広告の種類を理解して、あなたの求める顧客の目に止まるWEB広告を利用するようにしよう。
SNSを有効に活用することで、PV数の上昇が期待できる。
TwitterやFacebookなどのSNSで告知し多くのユーザーに記事が拡散されると、SNS経由の流入数が増え、それだけPV数が上昇する。
SNSではフォロワーを集めるのに時間がかかるのが難点だが、フォロワーさえ増やして信頼を得られれば、そこで自社サイトの宣伝をすることで多くの人が反応してくれるようになるはずだ。
できるだけ早くPV数を増やすためには、複数のSNSを運用するのがおすすめだ。
SNSは種類によってユーザーのニーズや年齢層が違うため、各SNSで上手く宣伝することで、アプローチできる範囲が広げられる。
ただし、SNSでは、過激な言葉や誹謗中傷にあたる内容が叩かれたり、炎上したりしてしまう可能性があるのでコンプライアンスに十分な注意と配慮が必要なことを心しておこう。
サイトの回遊性(※)の改善を行うことで、PV数は増やせる。
訪れたユーザーがサイト内を回遊しやすい構造にしていくことが、PV増加につながるのだ。
(※)回遊性:ユーザーが訪問したサイトをどのくらい閲覧してくれたかを測る指標のこと
回遊性の改善の基本的な施策として、次のようなことが挙げられる。
・トップページの情報量を増やしてコンテンツ目立たせる |
回遊性が高いということは、1回の訪問でユーザーが多くのページを読んでいるということだ。
多くのページを読んだユーザーは新たな情報を得られ、満足度も向上しやすい。
ユーザーが有益な情報を見つけられれば、「このサイトには求める情報がある」「読むべきサイトだ」と認識され、それがリピーターの増加につながっていく。
「内部リンク」について詳しく知りたい人におすすめの記事 |
PVがサイト運営において重要な指標であることを解説してきたが、最後に注意点を述べておきたい。
それは、見出しに記した通り「PVは大事だが、PVだけを追いかけてはいけない」ということだ。
なぜなら、PV数の増加だけを重要視していると、サイトの真の目的である「コンバージョンの増加」への意識が弱まってしまうケースが発生するからだ。
たとえば・・・ 流入が見込めても、コンバージョンから著しく遠いコンテンツ、あるいはターゲットとは違う層が興味を持つ内容の執筆や改善に時間をかけるといった施策がこれに当たる。 こうした施策によってPV数が伸びたとしても、商品を購入してもらう為のサイトなのに購入者は一向に増えない、資料請求してもらうサイトなのに資料請求されないでは、サイトの目的は果たされない。このケースではPV数は全く意味を成していない。 |
ここまで読んできたあなたには、PV数はサイトに人を集める為に参考にすべき指標のひとつであり、それによってサイトの目的を必ず達成できるといったものではないのが、分かってもらえるだろう。
PV数をサイトの目的達成に生かしていくには、訪問したユーザーに求めているアクションを起こしてもらうための道筋を作ることがポイントになる。
そのためには、自社の目標に沿って重要なコンテンツグループを定義し、そのPVを主に追いかけることをおすすめする。
自社の目標に沿った重要なコンテンツグループの設定例 |
・自社ビジネスとの親和性が特に高いカテゴリの記事一覧 |
PV数が多いということは、サイトの各々のページがユーザーが求めているものであり、ユーザーにとって価値あるものを提供できているということだ。
だが一方で、PV数の獲得ばかりを闇雲に追求していくと、サイトの目的から外れてしまう危険があることをしっかり頭に入れておこう。
PVとは、WEBサイトのページをユーザーが閲覧した回数のことで、PV数が多いほど、それだけユーザーにサイトを見てもらえていることになる。
似た指標であるユニークユーザー(UU)数との違いは、PVはユーザーがサイト内を閲覧したらした分だけカウントされるが、UUではサイト内をどれだけ行き来しても、同じドメイン上では1UU以上カウントされないという点。
セッション(SS)数との違いは、PVはページの閲覧回数に、SSはWebサイトの訪問数にフォーカスしていることだ。
ちなみにUUとSSとの違いは、重複をカウントするかしないかだと覚えておくといい。(UUは重複をカウントしない)
PVはサイト運営において大切な指標ではあるが、PV獲得だけを狙った意味のない施策に力を入れるのは回避したい。
訪問者は多いに越したことはないが、彼らの多くに自社の求めるアクションを起こさせることがサイトの真の目的であるのを、くれぐれも忘れないようにしよう。
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