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11/27水19:00〜20:00
UU数(ユニークユーザー数)とは、計測期間中に「純粋に」何人のユーザーがあなたのWebサイトを訪問したかを示す指標のことである。
同じ人が何度もアクセスしたり何ページも見たりしても、UU数は「1」となる。
純粋なユーザー数を計測できれば、サイトの人気度や認知度などを確認できる指標といえるだろう。
この記事では、UU数(ユニークユーザー数)とは何か、似た言葉との違いはどこかを解説することで、UU数とは何か深く理解できるように説明していく。
さらに後半では、GoogleアナリティクスでのUU数の確認方法、UU数とPV数の理想的な比率など具体的な内容にも触れて理解を深めていくことができる。
コンテンツマーケティングによりビジネスを拡大させていきたい方は、ぜひ参考にしてほしい。
目次
UU(Unique User/ユニークユーザー)数とは、Webマーケティング用語として使われる言葉で、一定期間内にWebサイトに訪れた「純粋な人数」を表す指標である。
同じユーザーが期間内に毎日利用していても、何ページも閲覧していても、ユニークユーザー数は「1」となる。そのため、「純粋に何人のユーザーが利用しているのか」を測るために必要な指標といえる。
最近では、Webサイトだけでなく、LINE公式アカウントやインスタグラム、Facebookの自社ページが伸びているかを確認する文脈などでも使われる。また、「アプリのUU数が150万UUを突破!」などと、人気度を示す指標として使われることもある。
ただし、UU数の細かい計測方法はツールによって異なり、同じ人が違うブラウザを使ってWebサイトを閲覧した場合に、「2」とカウントされるのか「1」とカウントされるのかなどの細かい違いが出てくる点に注意が必要である。
ツールによっては「ユーザー数=UU数」ではなく「UB数」なこともある 最新のGoogleアナリティクス(GA4)では、ユーザーがGoogleアカウントにログインしている場合などは、ブラウザやデバイスが代わっても同じユーザーとカウントできるようになっている。つまり、ユーザー数=UU数を取れる仕組みである。 しかし、他のツールでは、ブラウザが代わった場合まで同じユーザーと認識するのは難しいため、現状、ユーザー数はUU数ではなくUB(ユニークブラウザ)数でカウントしているケースも多い点を理解しておこう。 |
ここからは具体的に、UU数がどうやって判別されるのかを見ていこう。ここでは、WebサイトのUU数を計測するために多くの人が利用している「Googleアナリティクス(GA4)」を例にして解説する。
Googleアナリティクス(GA4)では、Cookie情報やGoogleアカウントのログイン情報、推測データを組み合わせてUU数を計測している。
デバイスID | クライアントIDやアプリインスタンスID (Cookie情報を使用) |
User-ID | Googleアカウントにログイン中のユーザーIDなど |
モデリング | 機械学習によりモデル化された推測データ(ユーザーがCookieなどを承認しない場合に、行動データを推測するために用いられる) |
UU数の判別に主に使われるのは「Cookie」情報である。Cookie(クッキー)とは、ユーザーがサイトを閲覧した時にブラウザに保存される情報のことである。Cookieを保持することで、ログインIDやパスワード、前に見た商品情報などが残り、ユーザーにとっても便利な仕組みとなっている。
このブラウザに残されたCookieを活用することで、Googleアナリティクスなどの解析ツールは、ユーザーを判別し、「今日18:03に訪問したこの人は、2日前の9:50にも見に来てる人と同じだ」と認識できるのである。そして、その情報を使えば、日をまたいだCV(コンバージョン)も認識できるという訳だ。
ここで気になるのが、Cookieがどのくらい残るのかという点だろう。Cookieが切れてしまうと、ユーザーエクスプローラー(個々のユーザーの行動)を追えなくなってしまうからである。
Cookieが追えなくなる(=同じ固有の人の行動として追えなくなる)ケースには以下がある。
・Cookieの有効期限が切れてしまった場合(ChromeのファーストパーティCookie期限は最大400日、Safariは最大7日間) |
また、User-ID(つまりGoogleアカウントのID)でもUU数を判別できる。「Lucy000」というGoogleアカウントのユーザーが、ChromeブラウザでGoogleアカウントにログインした状態でWebサイトを閲覧したとする。同じGoogleアカウントにログイン中であれば、スマホからデスクトップPCに変えて閲覧しても、UU数は「1」とカウントできる。
ただし、ユーザーによってはCookieを拒否している人もいるし、Googleアカウントにログインせずにサイトを利用する人もいるだろう。Googleアカウントにログインしない状態で、違う端末やブラウザからアクセスした場合には、当然、別のユーザーとして認識されてしまう。
そのようなケースには、IPアドレスやホスト名などの別の情報を使ったり、機械学習によりモデル化された推測データを使って固有のユーザーを特定して計測していく流れとなる。
このように、複数の方法を使ってUU数が計測されているが、Cookieを拒否したりGoogleアカウントにログインせずにサイトを閲覧したりするユーザーもいるため、UU数は必ずしも正確に取れるものではないという点は理解しておこう。あくまで参考値として把握するようにするのがおすすめである。
前のGoogleアナリティクスはブラウザを横断した計測はできなかった
現在のGoogleアナリティクス(GA4バージョン)では、Googleアカウントのログインデータなどを使って、同じユーザーがブラウザやデバイスを変えてアクセスしても、「同じユーザー(UU数=1)」とカウントできるようになった。
しかし、同じGoogleアナリティクスでも、以前のUAというバージョンでは、同じ人物が別のブラウザやデバイスを使うとUU数が「1」ではなく「2」とカウントされてしまう仕組みだったという違いがある。以前のUAでは、純粋なUU数は取れず、ブラウザ単位の固有ユーザー数(=UB数)だったということだ。
このように、アクセス解析ツールやバージョンによっては、正確なUU数までは取れず、「UB数(ユニークブラウザ数)」しか取れないという事情がある点には留意しておこう。
UU数(ユニークユーザー数)以外にも、サイトがどのくらい見られているかを示す指標がいくつかある。似た言葉との違いを知り、さらに理解を深めよう。
【UU数と似ている言葉の比較】
UU数(ユニークユーザー数) | 訪問者の純粋な人数 |
セッション数 | 訪問数 |
PV数 | 累積ページ数 |
セッション数とは、あるユーザーがWebサイトを訪問してから離脱するまでの一連の流れを1つのかたまりとしてカウントする指標である。
ちなみにGoogleアナリティクス(GA4)では、操作が行われない状態で30分が経過した場合や日付が変わった場合にはセッションが一旦終了し、新しいセッションとして認識される。
同じユーザーが時間をおいて訪れた場合に、UU数は「1 」とカウントされる一方、セッション数は複数カウントされる。
例えば、計測期間中のUU数1、セッション10の場合、同じユーザーが時間をおいて10回再訪していることになる。一方、UU数10でセッション数10の場合は、それぞれのユーザーは1回だけWebサイトに訪れ、期間中に再訪していないことが分かる。
PV(ページビュー)数とは、計測期間中のWebサイトの閲覧数を表す指標である。PV数にはユーザー数は全く関係がなく、合計100ページ閲覧されれば100PVとカウントされる。
1人のユーザーが100ページ見ていた場合も、100人のユーザーが1ページずつ見ていた場合も、PV数は同じ100PVとなる。
UU数 | 純粋に何人のユーザーがWebサイトを閲覧したか |
PV数 | ユーザー数は関係なく、何ページ閲覧されたか |
これまでの内容をまとめると、UU数を測ることで、純粋に何人のユーザーがあなたのWebサイトを訪問したかが分かる。Webサイトの人気度や認知度の高さが分かると言っても良いだろう。
そして、サイトがどのくらい見られているかを確認する際には、セッション数やPV数よりも、ユニークユーザー数(UU数)を追った方がよい。
UU数(ユニークユーザー数) | 訪問者の人数がわかる |
セッション数 | 訪問数 |
PV数 | 累積ページ数 |
なぜならば、いくらセッション数やPV数が多くても、コンバージョンする人数は変わらないからである。
何らかのコンバージョンを得るためにサイトを運営しているならば、コンバージョンを増やすためにはユニークユーザー数を増やさなければ意味がない。
例えば、100人の訪問者のうち2人が資料請求してくれるというサイトがあった場合、増やすべきはUU数である。いくら1人の人物がサイトを熱心に読んでくれて100PV、200PVとPV数だけが伸びても、比例してコンバージョン数が上がる訳ではないからだ。
コンバージョンを増やすためには、セッション数やPV数を基準にするよりも、ユニークユーザーを増やす方向性で施策を考えていくことをおすすめする。
WebサイトのUU数(ユニークユーザー数)を調べたいと思ったら、Google公式ツールである「Googleアナリティクス(GA4)」で簡単に確認することが可能だ。
※なお、InstagramやYouTubeのUU数の調べ方は、最後のQ&Aを確認していただきたい。
「Googleアナリティクス」のログイン画面からログインして、左側メニュー「レポート」をクリックすると、「「レポートのスナップショット」という画面でサイト全体のUU数を確認できる。
「ユーザー」がその期間にサイトを訪問したUU数である。その中で、期間中に初めてサイトを訪問したUU数が「新規ユーザー数」に表示される。
※レポートの中には「UU数」や「ユニークユーザー数」という言葉は使われていないので注意しよう。
計測期間のデフォルトは「過去28日間」になっているはずだ。計測期間を変えてUU数を確認したい場合には、画面右上から期間を変更することで、1日のUU数や1カ月のUU数、1年単位のUU数などが確認できる。
ページごとのUU数を確認する場合は、「Googleアナリティクス」のログイン画面からログインした後、レポート>エンゲージメント>ページとスクリーンをクリックすると、UU数が多いページ順に確認することが可能である。
各ページのUU数を確認することで、ユーザーがどのページをきっかけにサイトに辿り着いたのかや、サイト内でどのコンテンツに興味を持っているかを把握・分析することができるだろう。
UU数(ユニークユーザー数)を増やすには、新しいユーザーにWebサイトを知ってもらうために、サイトへ流入させる仕組みを作ることが大切である。
※ただし、流入経路を増やしてUU数を増やすだけの施策は、一時的には効果があってもリピーター獲得には繋がらない。UU数を増やす施策と同時に、コンテンツの質を高めてリピーターやファンを獲得する施策も行うべきである。
多くのユーザーは、検索エンジンで検索した後に表示される検索結果から、Webサイトを訪問する。そのため、SEO(検索エンジン最適化)を行い、検索結果の上位に表示されれば、UU数を増やすことができる。
SEO施策については「SEOとは?最短で成果を出すために必要な知識と実践方法の全て」の記事を参照してほしい。
Web広告を出稿し、広告経由でWebサイトへの流入を獲得することで、UU数を増やすことができる。
Web広告には以下のような種類があり、Webサイトのターゲットや商材に合わせて広告手法を選ぶと費用対効果を得やすい。
Web広告の種類 | 広告の内容 |
リスティング広告 | Googleなどの検索エンジンの検索結果画面に表示されるテキスト広告のこと。 |
アフィリエイト広告 | 広告主としてASPに登録し、アフィリエイターにブログなどで商材を紹介してもらう広告のこと。広告開始まで少し時間がかかるが、コンバージョンが発生した時点で報酬を支払うため費用対効果が高い。 |
ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリなどの広告枠に表示される広告のこと。 |
ネイティブ広告 | サイト内の記事や投稿のように見える広告のこと。 |
記事広告・タイアップ広告 | ニュースサイトやメディアなどの記事で自社の商材をPRしてもらう広告のこと。 |
SEO対策では実際に上位表示されるまで時間と手間がかかるが、広告は出稿してすぐにUU数増加に繋がるメリットがある。
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを活用して自社サイトの記事を共有すれば、興味を持ったユーザーが自社サイトに流入し、UU数を増やすことができる。上手く投稿が拡散されれば、多くのUU数を獲得することもできるだろう。
さらに、見込み顧客にターゲットを絞ったSNS広告を展開することで、UU数獲得だけでなくコンバージョン獲得まで繋がりやすい。
こちらの記事もおすすめ➡機会損失を防ぐ!コンテンツを効果的に拡散しユーザーに届ける方法
SEOや広告やSNS活用による流入を仕掛けるのも大切だが、それ以上に重要なのは「良質なコンテンツを作り続け、自然な流入を増やすこと」である。
そのためには、以下の2点が必要である
・新しい良質なコンテンツを増やすこと
・古いコンテンツをリライトして情報を更新すること
良質なコンテンツに出会ったユーザーがSNSなどで共有してくれれば、自然と自社サイトへの流入が増え、UU数も増える。良質なコンテンツを作り続けていればブランド力が上がり、自社サイトの価値も上がり、UU数も増える。
逆に、いくら流入を増やす施策を行っても、コンテンツが良くなければすぐに離脱してしまうし、シェアされることはないだろう。
結局のところ、「良質なコンテンツを作り続けること」こそが、UU数を伸ばすために最も重要な施策といえるのではないだろうか。
最後に、UU数(ユニークユーザー数)の数値についての良くある質問をまとめて紹介していこう。「結局どのくらいの数字を目指せばいいの?」という方はぜひ参考にしてほしい。
どのくらいのUU数を目指せばいいかは、サイトの目標によって異なる。
具体的な目標(例えば「月売上100万円」)とコンバージョン(例えば「セミナー受講申込完了」)がある場合は、そのコンバージョンを発生させるために必要なCVR(コンバージョンレート)を割り戻すことで、目標とするUU数が見えてくる。
月売上目標が100万円で、セミナー受講で得られる売上が1件1万円、コンバージョンレートが2%の場合
➡100万円 ÷ 1万円 ÷ 2% = 5,000人(月間UU数の目標値)
月間UU数=5,000人を達成できれば、2%の100人から申込が期待できるため、月売り上げ目標を達成できる計算となる
UU数の目標を設定する際は、目標とする売上やコンバージョン数を先に決めてから計算しよう。
PV数が多くても、UU数が少なければ同じ人が何度も来ているだけで多くの人に見てもらえていない。逆にUU数が多くても、PV数が少なければ回遊されていない状態といえる。
それでは、月間UUに対する月間PVの割合は何パーセントが理想だろうか。
バズ部や弊社クライアントのオウンドメディアの数値を調査したところ、月間UUに対する月間PVの割合は、160%〜250%程度になるケースが多いことが分かっている。つまり、月間UU数(ユーザー数)が100万のサイトなら月間PVは160万PV〜250万PV程度で、1人のユーザーが平均1.6ページ〜2.5ページ見てくれている計算になる。
Webサイトの特性にもよるが、オウンドメディアを回遊してもらいファンになってもらうためには、UU数PV数比率を上げることが理想である。UU数PV数比率が100%(つまりサイトを訪れたユーザーが1ページしか見ていない)のようにPV数が少ない場合は、せっかくサイトを見てくれたのに直帰してしまった可能性が高い。
サイト内の回遊しやすさなどを改善し、UU数に対するPV数を上げることを目指してはいかがだろうか。
Instagram(インスタ)広告をビジネスで運用している場合に、広告がどのくらい表示されたかを見る指標は「リーチ数(=UU数)」と「インプレッション数(=PV)」となる。
リーチ数は、ユニークユーザー数つまり何人のユーザーに届いたかでカウントされるため、同じユーザーが5回投稿を見た場合も「1」とカウントされる。
一方、PVを見たい場合には「インプレッション数」を見る。こちらは、同じユーザーが5回投稿を見た場合には「5」とカウントされる。
YouTubeチャンネルを運用している場合に、UU数を見る場合は、YouTube Studioのアナリティクス機能から「視聴者」をタップすることで、ユニーク視聴者数を確認することが可能である。
これを見ることで、使用デバイス(パソコンやモバイル)や視聴回数に関係なく、視聴したユーザーが純粋に何人いるかをカウントできる。
例えば、ある動画の再生数が10万回でも、同じユーザーが何回も見ているのか、いろいろなユーザーに1回ずつ見られているのかなどを確認することができるだろう。
アクセス数とは、なんとなく「Webサイトの閲覧数」を意味する言葉に思えるが、明確には定義されていない言葉である。定義が曖昧なため、話者によって、PV数を想定しているケースもあるだろうし、セッション数やUU数を示す場合もあるだろう。
なお、Googleアナリティクスでは「アクセス数」という言葉は使われていない。
異なる定義で認識のズレが発生しないよう、できれば「アクセス数」という言葉を用いず、「UU数」「セッション数」「PV数」という言葉を使用するのがおすすめだ。
UU数とリーチ数もまた混同しやすい指標と言われているが、使われるシーンが異なる。
「リーチ数」とは「到達率」を指す指標であり、広告のページやコンテンツがどのくらい見られたかを示す指標である。つまり、広告効果を見る上で使われる指標と考えると分かりやすいだろう。
ユニークブラウザ数とは、Webサイトへのブラウザごとの訪問回数を意味するものである。UU数と同様に、同じブラウザから一定期間内に何度も閲覧されても、カウントは「1」となる。
UU数とユニークブラウザ数は、非常に似ている指標であり、計測ツールによっては「UU数=UB数」となることもあるぐらいニアリーイコールの関係性と考えていいだろう。
UU数は、本来の意味では「固有のユーザー数」を示したものであるが、実質的には「ユニークブラウザ数」を示していることがある。以前のGoogleアナリティクス(UA)も、同じ人が閲覧していてもブラウザが変わると「2」とカウントしていたため、UU数=UB数というカウントのされ方を採用していた。
GoogleアナリティクスがGA4になってからは、ユーザーがGoogleにログインした状態であれば、ブラウザを変えても同一ユーザーとカウントするようになったため、UU数とUB数は数字が異なるようになっている。
UU数(ユニークユーザー数)とは、純粋に何人のユーザーがWebサイトを訪問したかを測る指標である。
今回説明した通り、UU数を増やすことはもちろん、PV数やセッション数と組み合わせて分析することで、サイトの問題点が見えてくる。
やみくもにUU数を増やしても、コンテンツの質が低ければ回遊もされず再訪もされない。ただ広告費などのお金がかかるだけだ。
UU数を増やし、PV数やセッション数も同時に増やすためにはやはり、ユーザーニーズを120%満足させる「良質なコンテンツ」を作り続けることが重要なのである。
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