サイテーションとは?SEO効果と被リンクとの違いを解説



サイテーションとは企業名やサイト名、住所などが他サイトやSNSに書かれること、自ら言及することを指す。
サイテーションとは |
企業名やサイト名、住所などが他サイトやSNSに書かれること、自ら言及すること |
例えば、SNSで「(商品名)がとても良かった」と言及されることや、ディレクトリ登録サイトに自社の住所や電話番号、社名を登録することなどが当てはまる。
サイテーションはリンク設置や難しい対策は不要で言及するだけでいいため、取り組みやすいところが大きな特徴だ。自社の社名やブランド名、商品名など運営母体に紐づく情報が拡散されることで、認知度の向上やブランディング効果、MEO効果などが見込める。
簡単に取り組めるサイテーションだが、何がサイテーションに当たるのか、どのように獲得していくのか理解できてないとはじめの一歩を踏み出せない。
そこでこの記事では、サイテーションの概要や被リンクとの違い、気になるSEO効果などサイテーションに取り組むうえで知っておきたい情報をまとめて解説していく。
【この記事を読むと分かること】 ・サイテーションとは ・サイテーションと被リンクの違い ・サイテーションのSEO効果 ・サイテーションの4つの種類 ・サイテーションを獲得する方法 ・サイテーションを測定する方法 ・第三者にサイテーションをしてもらうときの注意点 |
この記事を最後まで読めばサイテーションの概要や取り組み方が把握でき、目的に応じて活用できるはずだ。自社にプラスとなるマーケティングができるように、ぜひ参考にしてみてほしい。
目次
1.サイテーションとは
冒頭でも述べたようにサイテーションとは企業名やサイト名、住所などが他サイトやSNSに書かれること、自ら言及することを指す。サイテーションには、「言及」「引用」という意味がある。運営母体に関連する情報に言及するだけでいいところが特徴だ。
例えば、下記のようなことがサイテーションに当てはまる。
・SNSでブランド名や商品名が拡散される ・他サイトにおすすめのお店として「店名」「住所」が掲載される ・まとめサイトに「ECサイトのURL」と「ブランド名」が掲載される ・自社のSNSに社名や住所を掲載する ・自社を口コミサイトに登録して住所や電話番号、社名、商品を掲載する |
サイテーションを行うと、運営母体に紐づく情報が拡散されていく。その結果、認知度の向上や間接的なSEO効果が期待できる。自社のブランド名や商品などの認知度が低い場合は、ブランディングの一環としても活用できるだろう。
また、「3.サイテーションのSEO効果」で詳しく解説するが、サイテーションはMEO対策として使用されている。このように、サイテーションは複合的な効果を見込める施策として注目されている。
2.サイテーションと被リンクの違い
サイテーションと間違いやすいSEO対策に、被リンクがある。被リンクとは、外部のサイトに自身のサイトへのリンクを設置することだ。
例えば、おすすめの飲食店を紹介するページ内でただ住所と店舗名を掲載するのではなく、各予約サイトにアクセスできるようにリンクを設置することが被リンクに当てはまる。
サイテーションとの大きな違いは、3つある。1つ目は、リンク設置の有無だ。被リンクはリンク元からの流入や被リンク数の獲得に意味があるため、リンクの設置が必須となる。
一方でサイテーションは先ほど述べたように店舗名やブランド名、住所などの情報に言及するだけでいい。リンク設置は不要だ。
被リンク |
リンク元のサイトへのリンク設置が必須 例: バズ部がおすすめ |
サイテーション |
店舗名やブランド名、住所などの情報に言及するだけでいい 例: バズ部がおすすめ |
2つ目は、施策を実施する人だ。被リンクは、リンク元のサイトにリンクを設置しなければならない。被リンクが欲しくて自作自演の被リンク設置をすると、Googleのガイドライン違反行為となりペナルティを受ける可能性がある。
一方で、サイテーションは運営母体に関連する情報に言及すれば、本人でも第三者でも構わない。例えば、第三者がSNSでブランド名を拡散することも、自社が自らのSNSでブランド名を発信することもサイテーションに含まれる。
被リンク |
リンク元のサイトにリンクを設置 自作自演の被リンクはGoogleのガイドライン違反行為 |
サイテーション |
運営母体に関連する情報に言及すれば本人でも第三者でも構わない |
3つ目は、得られるメリットである。被リンクは、Googleのランキングを左右する要素の1つとなっている。
Googleでは、200以上の要素と、PageRank™アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して各ウェブページの重要性を評価しています。PageRankのアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。 |
※ページランク:被リンクの数が多く被リンクの質が高いサイトはいいサイトだと判断するGoogle独自の評価指標
質の高いサイトから被リンクを獲得できれば、結果としてSEO対策につながる。サイテーションは、自社のブランディングや認知度向上、間接的なSEO効果やMEO対策など多岐に渡る目的で活用される。
被リンク |
質の高いサイトから被リンクを獲得できれば、結果としてSEO対策につながる |
サイテーション |
ブランディング 認知度向上 間接的なSEO対策 MEO対策 に複合的な効果が期待できる |
このように、被リンクとサイテーションは施策方法や目的が大きく異なるため、混合しないようにしよう。
3.サイテーションのSEO効果
サイテーションのSEO効果についてはGoogleから公式な言及はないが、間接的なSEO効果は期待できる。
商品名やブランド名など運営母体に紐づく情報が広がると、今まで認知していなかった人にも情報が届く。その人たちが興味を持ち検索エンジンで社名や商品名を検索すると、検索順位の向上につながるだろう。
先ほども述べたように、サイテーションはブランディングや認知度の向上など複合的な効果がある。SEO効果の有無が不明であっても実施してデメリットになることはないため、積極的に取り入れるといいだろう。
3-2.MEOでは効果があると言及されている
Googleは、MEOではサイテーションの効果があることを言及している。MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、ローカルSEOとも呼ばれている。
Googleマップや検索エンジンで地域性を示すキーワードを入力した際の上位表示を狙う手法で、飲食店や病院、美容院など特定地域での集客や収益を目的に使用されることが多い。
例えば、「品川 眼科」「大阪 焼肉」「札幌 ラーメン」など、地域に特化したキーワードで上位表示を狙う。Googleは公式サイト内で、視認性の高さがMEOのランキングを左右すると明言している。
視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。 ビジネスについてのウェブ上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も視認性の高さに影響します。 |
視認性の高さとは、自社のビジネスが広く知られていることを指す。Web上での記事や店舗一覧が視認性の高さに影響すると明記されている。サイテーションを実施し社名やブランド名、商品名を拡散することは、MEO対策につながることは確かだ。
また、MOZが米国と欧州で数千社に及ぶ中小企業と大企業の情報を調べた調査では、4大プラットフォーム(Google・Apple・Facebook・Bing)のみにローカルビジネスデータを送信した場合と、これに加えて10件以上のディレクトリ(ディレクトリ=業種カテゴリのまとめサイトや店舗検索サイトなどのディレクトリ登録サイト)にもデータ配信をした場合では下記のような大きな差が生まれた。
※13か月のテストの月間平均データ
参考:Moz「Does Listings Management Still Matter for Local SEO?」
MOZの調査では4種類の検索方法すべてで、サイテーションを取り入れたほうがローカルパック(Googleマイビジネスで上位表示されるリストのこと)の1ヶ月の表示回数が増えている。もちろん、ケースバイケースではあるが、サイテーションのMEO効果が期待できる裏付けだと言えるだろう。
4.サイテーションの4つの種類
実際に、サイテーションを開始するときに、どのような情報を記載すればいいのか悩む人もいるだろう。サイテーションの主な種類としては、次の4つが挙げられる。
サイテーションの種類 |
❶名前(会社名・個人名・店舗名) ❷住所・電話番号 ❸サービス名・商品名 ❹リンク設置をしていないURL |
それぞれどのような種類なのか、確認していこう。
4-1.名前(会社名・個人名・店舗名)
サイテーションの名前には、下記のようなものが含まれる。
・会社名:株式会社〇〇など ・個人名:山田太郎など ・店舗名:伊勢丹など ・ブランド名:adidasなど ・サイト名:バズ部など |
例えば、第三者が情報発信する際に「このサイトがおすすめです」と述べるのでなく「バズ部がおすすめです」と固有名詞を出すことがサイテーションにつながる。
企業や個人自身が名前を使用する際は「こちらは御社の商品です」ではなく「こちらは株式会社〇〇の商品です」と言及するとサイテーションになる。SNSやホームページなどに、ブランド名や企業名を記載するのもいいだろう。
サイテーションで名前を使用する際は、正式名称でなければならない。略称や愛称はGoogleは判断できないため、正式名称で言及してもらう必要がある。
4-2.住所・電話番号
住所や電話番号も、Googleからサイテーションだと認識してもらえる。MEO対策を目的とする場合は、適切な住所を拡散することで地域に特化した検索結果に結びつきやすくなる。
例えば、名前と業種のみしか表示していなかった店舗が正式な住所や電話番号と紐づけができると、Googleマップに表示されやすくなる。サイテーションを行い、店舗情報と位置情報の紐づけができるからだ。
住所や電話番号は第三者による言及が少ない要素ではあるが、自社のSNSに分かりやすく記載したりまとめサイトや情報サイトなどのディレクトリ登録サイトに住所や電話番号を掲載したりすることもサイテーションに含まれる。
4-3.サービス名・商品名
サービス名や商品名は運営母体に紐づく情報なので、サイテーションとして扱われる。自社で扱っている商品やサービス名についての言及が増えると、認知度や信頼性が向上する。
その結果、商品やサービスに興味を持ち検索をする人や購入を検討する人が出てくるだろう。SEO対策ももちろんだが、自社商品やサービスのブランディングの一環として活用できる。
4-4.リンク設置をしていないURL
リンク設置をしていないURLは、サイテーションに含まれる。例えば、Instagramの本文や特定のブログなどではリンク設置ができない。
その場合は企業サイトのURLや店舗のURLを添付すると、サイテーションだと見なされる。URLも記載を誤ると正しく認識してもらえないため、分かりやすいURLを拡散する必要がある。
5.サイテーションを獲得する方法
ここからは、サイテーションを拡散するための方法を解説していく。サイテーションを獲得するにはどのようなことを行えばいいのか把握しておこう。
5-1.分かりやすい名前にする
1つ目は、正確な名前を覚えてもらうことだ。そもそもユーザーにサイト名やブランド名、店名などの名前を覚えてもらわないとサイテーションができない。
「あのお店はおいしかったけれど名前は分からない」「あの会社の対応がよかったけれど社名を知らない」という状態になると、言及することが不可能だ。
そのため、サイテーションをするには、分かりやすい名前を検討することが欠かせない。商品やサイトのコンセプトや目的にもよるが、下記の基準を参考にしながら覚えやすい名前を考えるといいだろう。
【名前を決めるときポイント】 ・他人も自分も読み書きしやすい(漢字や単語が複雑ではない) ・発音しやすい(英語などの外国語で発音しにくいと覚えずらい) ・短くて覚えやすい ・他者の店舗名やサービス名、商品名など既存のものと被らない ・ドメインが取得できる ・コンセプトや目的などからずれていない |
5-2.認知度を向上するために周知をする
サイテーションは認知度がなければ実施できない施策なので、まずは認知度を上げることが大切となる。
認知度を向上させる方法としてSNSと宣伝媒体の活用を紹介するので、参考にしてみてほしい。
5-2-1.SNSを活用する
総務省が公表している「令和3年版情報通信白書」によると、年齢問わず国内の約73%の人がSNSを利用している。とくに、20代~40代では80%以上の人がSNSを利用している状態だ。
SNSは利用者が多いため拡散力があり、サイテーションに必要な情報の認知度向上に一役買ってくれる。
具体的な方法としては、自社のアカウントを作成して社名やブランド名、住所や電話番号を記載する。Twitterの場合は、下記のように自身のアカウントに基本情報を記載しよう。
投稿内容では、サイテーションの要素を使うように心がけるといいだろう。例えば、下記のような言い換えをするとサイテーションの要素が含まれるようになる。
・この商品は~~→「商品名」は~~ ・新しい記事を公開しました→「サイト名」で新しい記事を公開しました ・新しい機能が追加されました→「商品名・サービス名」に新しい機能が追加されました ・今日からフェアが始まります→「店舗名・サイト名」では今日からフェアが始まります |
また、Twitterの場合はSNSでの発信がリツイートされたり一定数以上のいいねを獲得したりすると、拡散力が高まり認知度向上が見込める。
Facebookでも投稿をシェアされると、シェアした人のフォロワーに情報が拡散する。このように、SNSではサイテーションを含む情報の拡散も期待できるため、定期的な情報発信を行うといいだろう。
5-2-2.広告やディレクトリ登録サイトを活用する
2つ目は、認知度を向上するに広告やディレクトリ登録サイトを活用する方法だ。
①広告
リスティング広告や雑誌広告などの広告を活用して、ブランド名や社名、商品名やサービス名などを拡散する。確実に露出を増やせるため、認知度向上を目指せるところがメリットだ。
主な広告の種類 |
|
ディスプレイ広告 |
検索エンジンの提携先サイトに広告を表示する方法 |
リスティング広告 |
Yahoo!やGoogleなどの検索結果に広告を表示する方法 |
SNS広告 |
SNS上に広告を表示する方法 例:Twitterのプロモツイート |
ネイティブ広告 |
ニュースサイトやまとめサイト内に記事に溶け込むように広告を表示する方法 |
タイアップ広告 |
自社以外と手を組んで広告を出稿する方法 例:有名人やブロガーとのコラボ・ポータルサイトとのコラボ |
動画広告 |
動画を活用した広告 例:YouTubeで流れる広告 |
雑誌広告 |
雑誌やフリーペーパーに広告を出稿する方法 |
4大マス広告 |
テレビCM、雑誌、新聞、ラジオの4大マスメディアを対象に広告を出稿する方法 |
野外広告 |
看板や野外モニターなど野外に設置する広告を出稿する方法 |
一方で、どのような広告手法を選択してもコストが発生するため、費用対効果を考慮しながら検討する必要がある。
②ディレクトリ登録サイト
ディレクトリ登録サイトとは、業種カテゴリー別のまとめサイトや店舗検索サイト、情報掲載サイトなど自社以外が運営している登録サイトを指す。
分かりやすい例では飲食業界では食べログ、美容業界ではホットペッパービューティー、店舗を持つ事業ではGoogleビジネスプロフィールなどが挙げられる。
ディレクトリ登録サイトを活用するとサイテーションに該当する店名や企業名、住所や電話番号をまとめて掲載できる。その結果、営業母体に紐づく情報とユーザーとのタッチポイントが増えて認知度が高まり、最終的には検索や来店などのアクションへとつながる。
業種や扱っている商品、サービスによって掲載できるディレクトリ登録サイトは異なるため、該当するディレクトリ登録サイトへの登録を検討してみよう。
5-3.顧客が満足できる体験を提供する
3つ目は、顧客が満足できる体験を提供することだ。例えば、接客業の場合は、顧客が満足できる購買体験と商品、コンテンツを提供すれば、自然といい口コミが広がる。
一度利用して満足度が高ければ商品名やサービス名、店名を覚えるきっかけになり、施策をしなくても顧客が自然とサイテーションを行ってくれる。
また、コンテンツの場合は、顧客の悩みや問題が解決できる良質なコンテンツであれば、引用や拡散のきっかけになるはずだ。このように、基盤となるサービスや商品、体験の質を高めることも、サイテーションの獲得へとつながる。
5-4.検索エンジンに正しい情報を知らせる
4つ目は、構造化マークアップを活用して検索エンジンに正しい情報を伝えることだ。構造化マークアップとは、検索エンジンが理解しやすいように情報を定義するデータ形式を指す。
せっかくサイテーションを実施して名前や住所、サービス名などが拡散されても、検索エンジンが適切に理解できていなければ意味がない。
例えば「りんご」という店名があった場合に、検索エンジン側が「りんごは店名である」と理解できていないとどれだけ「りんご」を拡散してもサイテーションだと判断されないのだ。
そこで、検索エンジンに正しい情報を伝えて、サイテーションの情報と検索エンジンの解釈が一致するように構造化マークアップを行う。
構造化マークアップの方法はいくつかあるが、ここではGoogleが提供している構造化データマークアップ支援ツールを使う方法を紹介する。
①Googleの構造化データ マークアップ支援ツールにアクセスする。
②構造化データを実装したいページのURLと構造化データのカテゴリーを入力する。入力後には「タグ付けを開始」をクリックする。
③構造化データを実装したいページが表示される。右側の枠内には、カテゴリーごとに必要な要素が表示される。今回は「地域のお店やサービス」を選択しているため、名前や電話番号、住所などサイテーションの要素が表示されている。この枠内の要素を埋めるイメージで進めていく。
④テキストをマウスで選択すると、黄色にマークアップされる。同時に定義する語彙が表示されるので、テキストと定義を紐づける。完了後には「HTMLを作成」のボタンをクリックする。
⑤自動生成されたコードが表示されるため、コピーをして該当箇所に貼り付ける。
構造化データマークアップ支援ツールを使うと、ノーコードで構造化データを作成できる。他の構造化マークアップの方法は、下記の記事を参考にしてほしい。
「構造化データとは?実装するとできることや3つの実装方法を解説」
6.サイテーションを測定する方法
現在のサイテーションを測定する方法としては、下記の3つがある。
サイテーションを分析する方法 |
❶Google 検索エンジンで検索する ❷Google Search Console で調べる ❸Yahoo! リアルタイム検索をする |
それぞれどのように測定をするのか1つずつ解説をしていく。ただし、どの方法も正確なサイテーションを把握できるものではないので、あくまでも目安として参考にしてほしい。
6-1.Googleで検索をする
Google検索エンジンに「“調べたい情報”-site:サイトURL」と入力すると、入力したサイトURLを除く名称を含むサイトが一覧表示される。
調べたい情報は商品名やサービス名、サイト名などサイテーションの要素なら何でも当てはまる。自社サイトやディレクトリ登録サイトなど指定サイトを除いた検索結果を見ることで、どのようにサイテーションされているのか確認できる。
例えば、調べたい情報に自社のサービス名を入力しサイトURLに自社サイトを入力すると、自社メディアでのサービス名の言及を除くサイトが一覧表示される。
“自社のサービス名”-site:自社サイトURL →自社サイトでのサービス名言及を除くサイトが表示される |
個人ブログで紹介されていたりおすすめサービスをまとめた記事で紹介されていたりと、第三者がどのように言及しているのか把握できる。
6-2.Google Search Consoleで調べる
Googleが無料で提供している分析ツールGoogle Search Consoleでもサイテーションの分析ができる。
①サイテーションの分析をしたいURLでGoogle Search Consoleにアクセスする。
②トップページ左にある「検索パフォーマンス」をクリックすると、検索されているキーワードが確認できる。
このキーワードから、ユーザーがどのような情報を把握しているのか推測ができる。例えば、ブランド名で検索をしているケースが多い場合は、ブランド名は認知されていることになる。
この方法で把握できるのは、あくまでもユーザーが特定のキーワードを検索をした回数だ。サイテーションを獲得した数ではないため、注意しよう。
6-3.Yahoo!リアルタイム検索をする
Yahoo!リアルタイム検索とは、検索した単語が該当するTwitterのつぶやきが一覧表示できる機能だ。
①Yahoo!リアルタイム検索にアクセスをして、サービス名や店舗名、企業名など検索したい単語を入力する。
②先ほど入力した単語を含むTwitterのツイートが一覧表示される。
ツイートを見ることでサービスや商品、企業に対してどのような言及をしているのか確認できる。例えば、商品名を入力してリアルタイム検索をすると、「○○を購入してみたけれど、思ったよりよかった」「○○は使いやすかった」など商品に対してどのような言及をしているのか把握できる。
7.第三者にサイテーションをしてもらうときの注意点
最後に、第三者にサイテーションをしてもらうときに知っておきたい注意点を紹介する。サイテーションをしてもらいやすい状態を作るためにも、ぜひ参考にしてみてほしい。
7-1.サイテーションは「ポジティブ」と「ネガティブ」の感情が伴う
第三者がサイテーションをする場合は、ポジティブやネガティブといった感情を伴うことが多い。例えば、第三者が店舗名やサービス名、商品名を出す際に、何の感情や目的もなく基準にすることは少ない。
第三者が扱いやすいSNSや口コミサイトでは「この商品やサービスは良かったから知って欲しい」「このサービスには気を付けて欲しい」など、何らかの思いがあり情報を発信している。
Googleはネガティブとポジティブを判断でき、ポジティブなサイテーションを評価している。つまり、第三者にはポジティブな感情を持って情報を発信をしてもらえるサービスや商品、体験の提供が必要だ。
ネガティブなサイテーションを見つけても、明らかに悪意があり通報できるものではない限り企業や店舗側では削除できない。また、他の第三者がネガティブなサイテーションを見たときに不信感や不安を感じる可能性もある。
「5-3.顧客が満足できる体験を提供する」でも言及したが、できる限りポジティブなサイテーションをしてもらえるような対応を心がけよう。
7-2.引用や言及したくなる情報を発信する
第三者にサイテーションをしてもらうには、サイテーションしたくなる情報源が必要だ。SNSやコンテンツで情報を発信する際は、思わず引用、言及したくなる内容を心がけよう。
例えば「新しい商品を発売しました」という言葉だけでは、引用や言及がしにくい。「新商品「○○(商品名)を発売しました。~や~が特徴で、デザインも一新。」など具体的な情報を入れて写真を掲載すると、興味を持ってもらいやすくなる。
その結果、商品名がサイテーションされやすくなるだろう。素晴らしい商品やサービス、体験の提供と併せて、発信する情報の質にもこだわると情報を拡散しやすい基盤を構築できる。
8.まとめ
最後まで読み、サイテーションとはどのような手法が把握でき実践できるようになったかと思う。最後にこのサイトの内容をまとめてみると
〇サイテーションとは企業名やサイト名、住所などが他サイトやSNSに書かれること、自ら言及することを指す
〇サイテーションと被リンクの違いは下記のとおり
サイテーション |
被リンク |
|
リンクの設置 |
なし |
リンク元のサイトに設置する |
実施する人 |
自社でも第三者でも問題ない |
リンク元のサイトの運営者 ※自作自演の被リンクはNG |
目的 |
SEO対策 MEO対策 認知度の向上 ブランディングなど |
SEO対策 |
〇サイテーションのSEO効果はGoogleは正確には言及していない。間接的なSEO効果は期待できる
〇サイテーションのMEO効果については、Googleが公式サイトで言及している。Web上での記事や店舗一覧などはローカルSEOでのランキングを左右要素だと述べている
〇サイテーションの主な種類は下記のとおり
1)名前(会社名・個人名・店舗名・ブランド名・サイト名など)
2)電話番号や住所
3)サービス名や商品名
4)リンク設定のないURL
〇サイテーションを獲得する方法は次の4つ
1)認知してもらうために分かりやすい名前にする
2)認知度を向上させるためにSNSや広告を活用する
3)顧客が満足できる体験を提供して自然とサイテーションしてもらう
4)構造化マークアップをして検索エンジンに正しい情報を伝える
〇サイテーションを測定する方法は次の3つ
1)Google検索エンジンに「“調べたい情報”-site:サイトURL」と入力する
2)Google Search Consoleの検索パフォーマンスを活用する
3)Yahoo!リアルタイム検索を使用してTwitterでの言及を調べる
〇第三者にサイテーションをしてもらうときの注意点は次の2つ
1)サイテーションにはポジティブなものとネガティブなものがあるので、ポジティブなサイテーションをしてもらえるよう工夫する
2)コンテンツやSNSでは引用や言及したくなる情報を発信する
この記事をもとにサイテーションを正しく理解し、目的に応じて活用できることを願っている。
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