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10/23水12:00〜13:00
あなたはSEOでビッグキーワードでの上位表示に固執していないだろうか?
残念ながら、ビッグキーワードでの上位表示に固執する方、または固執していた方に限って、Googleからペナルティを受けて検索圏外になってしまったという方が多い。
ハミングバードアップデートによって、Googleのアルゴリズムが大きな変化を見せた今、コンテンツの質も量もない状態では、どんなキーワードでも上位表示を達成することはできない。
逆に言うと、コツコツと良質なコンテンツを作り続けていれば結果的にビッグキーワードも攻略できるようになっている。
例えば、弊社のクライアント様の例では施策開始後3ヶ月目で、あらゆるビッグキーワードで3位以内に表示されるようになった。これは被リンクの質やドメイン年齢などを重視していた以前は考えられなかったことだ。
短期間であらゆるキーワードで上位表示を達成した理由は、ビッグキーワードに目もくれずにロングテール(スモール)キーワードを使って、妥協せずにコンテンツを作り続けているだけだ。
そこで本日は、バズ部が実践している、最終的にはビッグキーワードも軒並み攻略するためのロングテールSEOの方法をご紹介する。
目次
ロングテールSEOとは、検索数は少ないが質の高いアクセスが集まる複合キーワード(ロングテールキーワード)を広く攻略することで多くのPVとコンバージョンの獲得を実現するSEOの攻略法だ。
※ここでいうロングテールキーワードとは検索数が500以下程度のスモールキーワードを指す。
※黄色の背景色で囲んだ部分がロングテールキーワード
そして、ロングテールSEOは、以下のような理由で絶対に欠かすことができない。
根拠として、いくつかの弊社クライアント様サイトのデータをご覧頂きたい。
下図は、弊社クライアント様の全サイトのビッグキーワードとロングテールキーワードの効果を比較したものだ。
ビッグ&ミドルキーワード | ロングテールキーワード | |
検索流入数比率 | 18.5% | 81.5% |
検索クエリ数比率 | 0.97% | 91.03% |
平均掲載順位 | 5.3位 | 11.4位 |
※1.月20記事以上のペースで3ヶ月以上に渡ってコンテンツを投稿している全サイトを対象。
※2.上記を満たし、かつSEOからの月間PV数が10万以上のサイトを対象。
※3.集計の簡単化のため検索数500未満のキーワードをロングテールキーワードと定義。
ご覧のように、サイトへの検索流入の80%以上はロングテールキーワードから生まれている。そして、サイトの規模が大きくなるほどロングテールキーワードからの流入比率が高い傾向にある。
例えば、バズ部はWEBマーケティングに関係のある1000以上のキーワードで検索3位以内、3000以上のキーワードで10位以内に入っていて、検索流入の85%はロングテールキーワードから生まれている。
下図はバズ部が一位表示を達成しているロングテールキーワードのほんの一部だ。
ロングテールキーワードから流入してきたユーザーのコンバージョン率は通常よりも遥かに高い。以下の表は、弊社クライアント様のECサイトのキーワード毎のコンバージョン率を分析したものだ。
ビッグキーワード | ミドルキーワード | ロングテールキーワード | |
コンバージョン率 | 0.56% | 2.85% | 53.60% |
※1.検索数3000以上のものをビッグキーワードと定義
※2.検索数500以上のものをミドルキーワードと定義
※3.検索数500未満のものをロングテールキーワードと定義
ご覧のように、ロングテールキーワードからのコンバージョン率は50%を超えている。これは、ビッグキーワードの約100倍の確率だ。
検証に使用したECサイトのビッグ・ミドルキーワードとロングテールキーワードの売上比率は約50対50だった。ロングテールSEOの施策をさらに促進すると20対80にかなり近付くだろうと予測している。
このように集客や売上の基盤はロングテールキーワードから生まれる。そして地道に良質なコンテンツを作り続けていれば、上位表示キーワードがどんどん増えていき基盤を強化することができる。
さらに、詳しくは後述するが、ロングテールキーワードを使って地道にコンテンツを作り続けているサイトは、結果的にビッグキーワードやミドルキーワードでも上位表示されるようになる。
逆に、従来の被リンクに頼った方法で、かろうじてビッグキーワードで上位表示ができていたとしてもGoogleからペナルティを受けた時点で一巻の終わりとなる。
それでは早速ロングテールSEOの攻略方法をお伝えしていこう。
ロングテールSEOで最大の成果を得るためには最初にサイトの構造を整えておく必要がある。
下図はサイトの基本的構造を表したものだ。
※虫の画像はクローラーの巡回の順番を表す。
このようにシンプルな構造になっていれば、サイトのSEO効果は記事を更新する度に以下のように向上していく。
①良質な記事を更新したら被リンクがつき、そこからクローラーが回ってくる。
②記事ページに回ってきたクローラーや被リンクはカテゴリーページに効果を及ぼす。
③カテゴリーページに回ってきた効果が、また内部リンクを辿ってトップページに現れる。
(WordPressを使って適切な「SEO内部対策」を行っていれば自然とこの構造になる。)
このSEOの特性を理解していれば、ロングテールキーワードを攻略することで、自然とミドルキーワード・ビッグキーワードも攻略できることになる。
詳しく説明しよう。
記事ページでは基本的にロングテールキーワードに絞ってコンテンツを作る。
ここで大切なのは、どれだけ検索数の少ないキーワードだとしても決してコンテンツの質に手を抜かないことだ。なぜなら、一つ一つの記事がユーザーニーズを120%満たしており、一人一人のユーザーから感謝されるものになっていなければ、ソーシャルメディアでシェアされずナチュラルな被リンクも得られないからだ。
シェアも被リンクも得られなければ、どれだけコンテンツを量産してもSEO効果は上がらないし、後述するカテゴリーページやトップページのSEO効果も現れなくなる。
参考までにこの記事は、「ロングテールSEO」というキーワードで書いている。
このような検索数の少ないキーワードでも力を入れているのは、ここからコンバージョンにつながる質の高いアクセスを得ることができるからだ。
もし、あなたが
などで疑問や不安をお持ちなら、「コンテンツマーケティングの進め方|弊社が広告費ゼロで10倍の売上を達成した手法」で詳しく解説しているので目を通しておこう。
一つ一つの記事ページに巡回してくるクローラーは内部リンクを辿ってカテゴリーページに回ってくる。そのため、カテゴリーページは記事を投稿する度に強くなっていく。例えば、「コンテンツマーケティング」と検索したら1ページ目に表示されているバズ部のページはカテゴリーページだ。
このように、ロングテールキーワードを使って作成する一つ一つの記事で徹底的に良質なコンテンツを作り、そこからカテゴリーページに対する適切な内部リンクを貼れば、それだけでこのようなミドルキーワードも同時に攻略することができる。
トップページは最終的に最も強いSEO効果を得られるようになるのでビッグキーワードを設定しておくべきだ。
するとロングテールSEOを始めて、しばらくたてばビッグキーワードで上位に表示されるようになる。もちろん、そのためには記事ページとカテゴリーページの双方から、トップページに対し適切に内部リンクが貼られるような構造にしておくことが重要だ。
繰り返しになるが、サイトの内部構造が適切で、一つ一つのコンテンツの質がユーザーニーズを徹底的に満足させるものになっていれば、ロングテールSEOを行うだけで自然とミドルキーワードやビッグキーワードを含めた、ありとあらゆるキーワードで上位表示を達成できるようになる。
そうなると、冒頭でもお伝えした通り、毎月多くのアクセスを得ることができ、さらにサイト全体のコンバージョン率も大きく改善することができる。
それでは、ここからいよいよロングテールSEOの実践方法をご紹介する。やることは簡単だ。以下のステップに沿って実践してみよう。
※ここでは、例として「ロードバイク」の専門サイトを作ると仮定して解説していく。
※例で使うキーワードはあくまでもサッと調べたものなので実際にはもっと念入りに調べる必要がある。
前述したように、ロングテールSEOを効果的に行うには、最初にサイト全体のキーワード構造を明確にしておく必要がある。
そこで、まずはトップページに設定するキーワードを決めよう。例えばロードバイクの専門サイトを作るなら、当然「ロードバイク」がトップページに設定するべきキーワードになる。
実際にGoogleのキーワードプランナーで調べたところ、「ロードバイク」で74000も検索数があるため十分に需要があることが分かる。
次に、ロードバイクの関連キーワードでカテゴリーに設定すべきキーワードを決める。調べてみたら以下のようなミドルキーワードがあることが分かった。
このように一定数以上の検索需要があるキーワードをカテゴリーページに設定しよう。
※もし、あなたのサイトがキーワードをベースにしたカテゴリー設定をしていなかった場合は、今すぐにカテゴリー構造を見直してみよう。それだけでもサイト全体のSEOを大きく改善することができる。
カテゴリーに設定するキーワードが決まったら、各カテゴリーに該当する記事を作るためのロングテールキーワードを調べて行こう。例えば、「ロードバイク 選び方」というカテゴリーだけでも以下のようなキーワードが存在する。
これらのロングテールキーワードを使って、一つ一つ良質な記事を書いて行くことによって結果的に「ロードバイク 選び方」というミドルキーワードを効率的に攻略することができる。
「ロードバイク メーカー」「ロードバイク メンテナンス」など、他のカテゴリーでも同じようにロングテールキーワードを全て抽出して、Excelなどで表(キーワードポートフォリオ)を作っておこう。
※実際には更に入念にキーワードリサーチを行う必要がある。
このように、対策すべきロングテールキーワードのポートフォリオを作ったら、一つ一つのキーワードを使って地道に良質なコンテンツを作って行こう。
記事が増えるたびに、さまざまなロングテールキーワードで上位に表示されるようになる。(=ロングテールSEO)
一つ一つの記事は、必ず一つのキーワードを使って作成しよう。
もし、一つの記事内に複数のキーワードを使っていたり、複数のページを同じキーワードで対策したりすると、Googleから重複コンテンツと見られる可能性が高くなる。結果、検索順位が落ちてしまう。
一つ一つのロングテールキーワードの検索需要は非常に少ないかもしれない。しかし、そこからコンバージョン率の高いアクセスを獲得することができるので決して手を抜かないようにしよう。
例えば、あなたが徹底的に良質なコンテンツを100ページ用意できたら、そこから毎月安定した数のコンバージョンを獲得することができる。
しかし、もしコンテンツの質が悪ければ、そもそも検索上位にも表示されないし、されたとしてもコンバージョンは生まれない。
ロングテールSEOを一言で表すと、「キーワードをもとにユーザーを120%満足させる良質なコンテンツを継続的に作り続けること」だと言える。
現在、Googleは、ほぼコンテンツの質のみによって一つ一つのコンテンツを評価するようになっている。あなたも、ぜひ、キーワードリサーチを徹底して、どんな小さなキーワードだとしても地道に対策し続けて欲しい。
そうすると、ロングテールキーワードだけではなく、ミドルキーワードやビッグキーワードでも自然と検索上位に表示されるようになっていく。
様々なロングテールキーワードから検索流入を得られるようになってきたら、Google アナリティクスを使ってそれぞれのキーワードの効果を分析しよう。そうすることで、コンバージョン率や検索流入数を改善するための多くのヒントを得られるようになる。
ここでは、そうしたロングテールSEOの分析と改善のステップをご紹介する。
ロングテールキーワードの効果は下図のように4つに分類することができる。
アナリティクスでキーワード毎の流入数とコンバージョン率を調べ、ロングテールキーワードをこの4つに分類していこう。(※ブログの場合は横軸にページ滞在時間や訪問別PVなどの指標を使おう。)
これは、株式会社Axis代表取締役の藤井慎二郎氏から教わった分類法で、これを行うとSEO効果改善のための大きなヒントを得ることができる。
また、この分析を行うことでGoogleキーワードプランナーでは見つからない重要なキーワードを発見することもできるし、コンバージョンにつながるキーワードがどういうものなのかを把握することができるため、キーワードに対する理解を深めることもできる。
それでは一つずつ説明する。
検索流入数が多くコンバージョン率も高いキーワードがここに入る。そうしたキーワードは現状維持で大丈夫だ。定期的にコンテンツの見直しやバージョンアップを行い、現状の検索順位や流入数を維持するように努めよう。
コンバージョン率は高いが検索流入数が少ないキーワードがここに入る。ここに該当するロングテールキーワードの検索順位が上がるとコンバージョン数を大幅に上げられる。
検索流入数は多いが、あまりコンバージョンが生まれていないキーワードがここに入る。その場合は、コンテンツの中身を改善することによってコンバージョン率を上げられる可能性がある。
検索流入数が少なくコンバージョンも生まれていないキーワードがここに入る。そのようなキーワードは対策しても無意味な場合が多い。 ※検索流入数は多いがコンバージョン率が0%のキーワードもここに含まれる。
コンバージョン率は出ているが検索順位が高くないキーワードの場合は、該当するコンテンツに以下の修正を施す事で、検索順位が上昇し流入数を増やすことができる。
以下のポイントをチェックしてタイトルを書き直すことでSEO効果の改善を見込める。
タイトルタグはSEO上、非常に重要なパートなので特に念入りにチェックしよう。
ディスクリプションタグの内容はSEOのランキングには直接的な影響はないが、ユーザーのクリック率に影響する。そのコンテンツでユーザーが得られることを具体的に説明し、クリックしたくなるような文言を記入しよう。
サイト内のアクセスの多いページから該当するページに内部リンクを貼ろう。そうすることで、クローラーを頻繁に該当ページに呼び込むことができるためSEO効果の向上が期待できる。しかし、同じサイト内でも、関係ないページから無理矢理リンクを貼ることは避けよう。
検索流入数は多いがコンバージョン率が低いキーワードとは、以前は高いコンバージョン率が出ていたのにいつからかコンバージョン率が下がってしまったというものだ。
その時に効果的な対策法は以下の一つだ。
コンバージョン率が下がってしまう一番の理由はコンテンツの情報が古くなってしまったためだ。すぐに中身を最新版にアップデートしよう。アップデートしたら、更新日を最新の日付にしておこう。
ユーザーは100%満足しなければ、問い合わせやリスト登録などのアクションを起こしてくれない。従って、ある程度のアクセス数があって、コンバージョンにつながるキーワードのはずなのに、反応が薄い場合はそのコンテンツでユーザーが100%満足していないと考えられる。
その場合は、コンテンツの質にとことんこだわって記事の中身を書き直そう。
今のSEOは、良質なコンテンツの継続的な提供なくして結果は出ない。
可能であれば、出来るだけ早く専用のチームを作り地道にコンテンツの更新を続けよう。そして、定期的にパフォーマンスを計測して、コンバージョンが出るキーワードから強化をしていこう。
そのステップを繰り返すうちに、そのキーワードで調べるユーザーがどんな人間でどのような悩みを持っているのかなど、キーワードというものを深く知ることができる。
そうなると、SEOによる集客も、そこからのコンバージョンの獲得も思いのままにできるようになる。
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