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【初心者でもできる記事作成】4つの基本スキルをわかりやすく解説
「記事作成が初めてで、具体的にどう書けばいいのかわからない」
このような悩みを抱えている方は、少なくない。
近年、企業のオウンドメディア運営が増えている。
その中で記事作成のスキルが求められるようになっているが、多くの方が、
「自分には、記事の構成や書き方に関する知識が不足している」
と感じているのが現状だ。
この記事では、記事作成の基本スキルをわかりやすく解説し、初心者でも取り組める方法を紹介する。
記事作成の方向性の定め方、リサーチの方法、読みやすい文章の書き方、校正のポイントなど、具体的なステップを解説していくので、参考にしてほしい。
この記事を読み終えると、効果的な記事を作成できるようになるだろう。執筆した記事が多くの人に読まれるようになり、売上にも貢献できるはずだ。
目次
1. 記事作成において大切な前知識
記事作成では、着手前にしっかりインプットしておきたい前知識がある。以下を念頭に取り組んでほしい。
それぞれ見ていこう。
1-1. 「ユーザー中心主義」を貫く
ユーザー中心主義とは、読者のニーズを最優先に考える姿勢である。
この考え方は、記事作成において極めて重要だ。読者が何を求めているのかを常に考え、それに応える内容を提供する必要がある。
【具体的な取り組み例】
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たとえば、健康に関する記事を書くとしよう。
単に「健康的な食生活が重要だ」と述べるのでは不十分だ。ユーザー中心主義を貫けていない。
健康的な食生活を実現するための具体的な食材やレシピ、注意点や実践のポイントまで、詳細に解説する。
そこまでして初めて、読者にとっての「価値」が生まれ、存在意義のある記事として成立する。
1-2. 記事を通じて提供する「価値」を常に考える
先ほど「価値」という言葉が出てきた。記事作成の目的を一言でいえば、読者に何らかの「価値」を提供することである。
その価値とは、情報提供だけでなく、解決策の提案や新しい視点の提供など、多岐にわたる。
価値提供のプロセスこそが、記事の質を高め、読者との信頼関係を築く鍵となる。
【価値提供の一例】
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たとえば、新製品のレビュー記事で、単に製品の特徴を挙げるだけでは、価値を提供していない。
類似製品との比較、購入しないと見えない内部構造の画像、どういった人に向いているのか・向いていないのかなど、購買判断に役立つ情報を提供する。
「今、私が書いているこの記事が、生み出す価値は何か?」と、常に自問自答する姿勢が必要だ。
記事作成とは、価値創造のプロセスである。真摯に取り組みを続けると、この言葉が心底、肚に落ちる日が来る。
1-3. 「4つの基本スキル」を基礎とする
記事作成には、以下の4つの基本スキルが不可欠だ。
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方向性を定め、リサーチし、書き、校正する。この一連の流れが、記事の質を高め、読者へ価値を提供する基礎となる。
プロフェッショナルな記事作成には、これらのスキルを磨き、バランス良く組み合わせることが不可欠だ。
以下では、上記の各スキルをひとつずつ解説していく。
2. 記事作成の基本スキル(1)方向性を定める
記事作成の初めのステップである「方向性を定めるスキル」は、記事の土台を作るために重要だ。
このスキルが不足すると、記事全体の一貫性が欠け、読者に混乱をもたらす可能性がある。
この章では、方向性を定める実践手順を紹介するので、身につけてほしい。
2-1. トピックの選定
まず、どのようなテーマで記事を書くのか、トピック(題目)を選定する必要がある。
マーケティング施策の一環として運営されているオウンドメディアなら、「読者の関心を引きつけ、かつ、ビジネス成果の獲得につながるトピック」を選ばねばならない。
ポイントを挙げてみよう。
【トピック選定のポイント】
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たとえば、旅行業のオウンドメディアであれば、読者の旅行先への関心や季節のトレンド、競合との差別化を図る視点、旅行業界の専門的な知識、メディアのコンセプトに基づいた内容などを考慮する。
2-2. 検索キーワードの選定
紙媒体の記事作成とWeb媒体の記事作成で大きく異なるのが、この「検索キーワード」を想定するか否かだ。
Webサイトで集客する場合、検索エンジンからの流入がカギとなる。
検索エンジンの攻略(つまりSEO)ができていなければ、優良な記事を書いても、ビジネス成果が出にくい。
検索キーワードの選定は、記事の効果を最大化する重要なプロセスということだ。
「どういった検索キーワードで、検索エンジンの上位表示を目指すか?」を、最初に定める必要がある。
【キーワード選定のポイント】
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旅行業のオウンドメディアで考えてみよう。
ターゲットとなる読者層は、[春の旅行][格安ツアー][カニ 食べ放題]などのキーワードで検索していることを発見するかもしれない。
あるいは、競合サイトの流入キーワードを調査すると、[近くの温泉][日帰り 入浴]など、想定していなかったキーワードも見つかるだろう。
できるだけ多くの候補キーワードを洗い出してリストを作ったら、それぞれの競合性や検索ボリュームを調べて、最適なキーワードを選定していく。
詳しいやり方は、以下の記事で解説している。実践の前に、目を通しておこう。
【キーワード選定の必読記事】
2-3. 検索ユーザーの理解
検索キーワードの選定ができたら、その検索キーワードで検索するユーザーのことを深く理解しよう。
ユーザーの心理や行動、現状の課題、ニーズに焦点を当てる。
【検索ユーザーの理解のポイント】
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上記を深く理解するためには、以下の情報を調べよう。
【検索ユーザーを理解する手がかりとなる情報】
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上記の手がかりをもとに、検索ユーザーがどのような人物なのか浮かんできたら、「ペルソナ」として描いてみるとよい。
たとえば[春の旅行]という検索キーワードで考えてみよう。
【ペルソナの例】
《ペルソナ》 《現状》
《顕在ニーズ》 《潜在ニーズ》 《最高の結果》 |
2-4. アウトラインの作成
検索ユーザーのことを深く理解できていると、自然にどのような記事を提供すべきか、見えてくるはずだ。
記事のアウトライン(概要、構成案)を作成しよう。
【アウトライン作成のポイント】
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たとえば、[春の旅行]の検索キーワードで記事を書く場合、前のステップで実践した検索ユーザーの理解をもとに、以下のようなアウトラインが考えられるだろう。
【アウトラインの例】
《タイトル》 《構成案》
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3. 記事作成の基本スキル(2)リサーチする
アウトラインが完成したら、そのアウトラインの本文を書くために必要なリサーチを行う。
リサーチするスキルが低いと、浅い情報でしか執筆ができなかったり、誤った情報を
掲載したりして、記事の信頼性を損なうリスクがある。
記事作成では、どのようにリサーチしていけばよいのか、見ていこう。
3-1. 信頼性のある情報源の理解
まず、「どこから情報を収集するか?」について、正しく理解したい。
3-1-1. やみくもにネット情報を参照するのはNG
間違っている例は、インターネットを検索して、たまたまヒットした情報を情報源としてしまうことだ。
アフィリエイターによるブログから商用オウンドメディアまで、インターネット上にはさまざまな思惑を持って作成された情報があふれている。
さらに、何らかの情報を参考にして記事を作成した場合、出典元として情報源を明示する必要があることにも留意したい。
アフィリエイターや競合他社のオウンドメディアを、出典元として記載できるか?という観点で考えれば、たとえ情報が正確だったとしても、参考にする文献としてふさわしくない。
3-1-2. 参照元として最適なのは公的機関のWebサイト
では、ネット上の情報で参照元として適しているものは何かといえば、最適なのは「政府・官公庁・自治体などの公的機関のWebサイト」である。
公的機関の情報は、正確性が高い。出典元として記事内から発リンクしたときにも、読者および検索エンジンから見て「信頼性が高い」という評価を得やすい。
官公庁のサイト一覧は、「官公庁サイト一覧 (政府広報オンライン)」より確認できる。
もうひとつ、業界団体で公益財団法人などがあれば、それらの情報も信頼性が高いと判断できるだろう。
Googleなどで検索する際に、「site:ドメイン」を付与するとそのドメイン内のみを検索でき、「OR」でつなぐことで複数設定できる。
たとえば、バズ部ライターが「不動産業界」の記事を書くときに使っているセットが以下である。
site:zennichi.or.jp OR site:retio.or.jp OR site:sfkoutori.or.jp OR site:retpc.jp OR site:fudousan.or.jp OR site:reins.or.jp OR site:zentaku.or.jp OR site:hosyo.or.jp OR site:kokusen.go.jp OR site:mlit.go.jp
こちらをクリックすると、上記を検索した検索結果ページにアクセスできる。具体的なイメージをつかむために確認してほしい。
3-1-3. 参照元として適しているその他の情報
公的機関以外には、以下の情報も、比較的信頼性が高いと考えられる。
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3-2. 独自情報の取得
次に、記事作成において、他のメディアにはない「独自の情報」を提供できる場合、その価値は非常に高い。
独自情報の取得には、以下のような手法がある。
【独自情報の取得方法】
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これらの方法により、他のメディアにはない深みと信頼性を、記事に加えることができる。
3-3. 効率的なリサーチ術
オウンドメディアの記事作成の場合、ひとつひとつの記事にかけられるリサーチ時間が、限られているケースが多いだろう。
リサーチの効率化を図らないと、収集できる情報の質や量が劣ってしまう。具体的な手法として、以下が挙げられる。
【効率的なリサーチのためのハック手法】
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上記項目ごとの解説は割愛するが、それぞれ検索するなどして、実践してほしい。他にもリサーチ術は多々あるので、積極的に取り入れていこう。
大切なのは、
「高品質な記事を書くために必要な、高品質な情報を多く収集する」
という姿勢だ。そのために、リサーチ作業時間の効率化を、常時実践し続けることである。
4. 記事作成の基本スキル(3)書く
必要な情報が集まったら、書こう。
サラッと言ったが、実はこれが非常に重要である。多くの人は、必要な情報が集まっていないのに、がんばって書こうとする。
書くべきモノがないのに書くと、書くのが難しくてツラい。何より、書いた文章の中身がないので、仕上がる記事の価値が、薄くなる。
何を書くべきか、リサーチによって中身が十分に充足してから、初めて書く。それまでは書かない。これを徹底してほしい。
満を持して書き始めるとき、「どう書けばいいか?」について、以下で見ていこう。
4-1. Web記事に最適化した文章
まず、記事内の文章全般については、ポイントとして以下が挙げられる。
【Web記事に適した文章のポイント】
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上記は、Webライティングの “基本のキ” として実行しよう。
Webライティングの技術に関しては、本記事中では書き切れないため、以下の記事にぜひ目を通してほしい。
4-2. 惹きつけるファーストビュー
ファーストビューとは、ユーザーがそのページにアクセスした瞬間(スクロールする前)に表示される部分を指す。
【ファーストビューの例】
出典:Webライティングとは?書き方の技術13項目【初心者〜中級者向け】
ファーストビューでユーザーが「コレは私が知りたい情報じゃない」と判断すれば、すぐにページを閉じて去ってしまう。
その判断までに要する時間は、一般的に「3秒」といわれる。
与えられた時間は3秒と考えて、記事タイトル + 導入文(イントロダクション)を工夫しよう。
【タイトルのポイント】
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タイトルのつけ方について詳しくは、以下の記事にも目を通しておこう。
タイトルに続く導入文の手法としては、以下がある。
【導入文の手法】
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どれが適しているかは、メディアのテイストや検索キーワードの内容によって異なる。ぜひ試行錯誤をしてほしい。
ユーザーに「この記事は読む価値がある」と感じさせるタイトルと導入文を作成しよう。
4-3. 論点を明確にする本文構成
導入文に続いて執筆していく「本文」は、論点を明確にし、論理的に構成する必要がある。
個人ブログやエッセイ調の寄稿記事とは異なり、企業のオウンドメディアの記事は「趣深い文章よりも、わかりやすくて説得力があること」の優先度が高い。
具体的には以下を参考にしてほしい。
【本文構成のポイント】
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最初は、ロジカルな文章を書くためのフレームワークを利用するのもおすすめだ。代表的なフレームとして「PREP」がある。
【PREPとは】
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【例文】
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このようにPREPを意識して書くと、読者にとって理解しやすい文章を構築できる。
4-4. 行動を促すネクストアクション
記事中では、単に結論をまとめるだけでなく、読者に具体的行動を促すべきだ。
これは、購買行動や申込みといったコンバージョンの促進という意味ではない。
記事にたどり着いた読者の人生に、何らかの好影響を及ぼすために、行動変容を促す必要がある。
「ネクストアクション(次の行動)」を提示して、せっかく記事を通して出会った読者が、行動できるようにしよう。
【ネクストアクションのポイント】
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例として、この前の項目で「4-3. 論点を明確にする本文構成」を解説した。
よくある失敗は、「論点を明確にする本文構成を心掛けよう」と呼びかけて終わるケースだ。行動喚起には弱い。読者の心情としては「ふーん」で終わってしまう。
そこで、具体的な【本文構成のポイント】を詳説した。さらに、それでも難しそうと感じる読者の障壁を解消するために、【PREP】をツールとして紹介している。
「読んだ人が、行動できるか?できないか?」を良記事判定の重要基準として、記事作成を進めてほしい。
5. 記事作成の基本スキル(4)校正する
最後に、4つめのスキルは「校正」である。
書き上げた記事を、“書きっぱなし”のまま公開するのは、もちろん避けるべきである。
誤った情報や誤字脱字があれば読者に多大な迷惑をかけるし、自社の信頼にもかかわる。
具体的な実践について、以下で見ていこう。
5-1. 文章の校正
文章の校正では、読者にとっての読みやすさ・わかりやすさや、日本語の文章としての適切さの観点から、修正作業を行っていく。
【校正のポイント】
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校正がきちんとされていない記事は、たとえ内容が正しくとも、稚拙な印象を与える。
文章の品質を高め、読者に対してプロフェッショナルな記事を提供するために、校正力を高めよう。
校正の詳細基準については、多くのメディアや企業が活用している「記者ハンドブック」を参考にするとよいだろう。記事作成をするならば、必携の書といえる。
5-2. ファクトチェック
ファクトチェックは、記事内容の信頼性と正確性を検証するプロセスだ。
【ファクトチェックのポイント】
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ファクトチェックを怠ると、記事は単なる意見や推測に過ぎなくなる。そればかりか、誤った情報を流布して、読者や社会に迷惑をかけることになりかねない。
ファクトチェックは、記事品質の最低レベルを担保するための必須事項として、真摯に取り組んでほしい。
5-3. リーガルチェック
リーガルチェックは、記事が法的な問題を引き起こさないようにするための重要なステップである。
【リーガルチェックのポイント】
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リーガルチェックを怠ると、法的なトラブルを引き起こす可能性がある。他者に損害を与えるリスクがあると同時に、記事掲載メディアや記事作成者も深刻なダメージを負う。
記事が法的に健全であることを保証する基本条件として、リーガルチェックを適切に実施していこう。
6. まとめ
本記事では「記事作成」をテーマに解説した。要点をまとめておこう。
記事作成において大切な前知識として、以下をお伝えした。
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4つの基本スキルは、次のとおりだ。
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まずは上記の4つのスキルを、ひとつずつ身につけていただければと思う。
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