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12/18水13:00〜15:30
私たちバズ部では、2012年から10年以上にわたり、400社以上のクライアントのコンテンツマーケティングを支援している。今回は、月間50万PVを超えた以下の3つのオウンドメディアを取り上げデータを解析した。
月間50万Vを超えた3つのメディア
いずれもゼロから月間50万PVを超えたメディアだ。
この記事では、紹介した3つのメディアのデータについて解析した結果をお伝えする。
(今回の分析データについて)
月間50万PVを超えたオウンドメディアの10の項目 | 3メディアの平均データ |
---|---|
(1)公開記事数 | 174記事 |
(2)公開から12ヶ月後までの公開記事数 | 103記事 |
(3)被リンク数 | 11,133件 |
(4)1コンテンツあたりの平均月間セッション | 2,524セッション/月 |
(5)上位25%のコンテンツのセッション数割合 | 76.2% |
(6)1位表示されているクエリの数 | 871クエリ |
(7)平均ページ滞在時間 | 5分57秒 |
(8)直帰率 | 88.4% |
(9)最も集客している記事の画像・動画・図・表・イラスト・グラフの利用数 | 14個 |
(10)月間10万PV達成までにかかった期間:4.3ヶ月 | 4.3ヶ月 |
公開しているコンテンツ数の平均は1メディアあたり174記事だった。
私たちは「1つのメディアで成果を出すには、少なくとも150のコンテンツを作る必要がある」と考えている。多くの情報が集まっていないと、ユーザーに本当の意味で価値を提供することができないと考えているからだ。
公開から12ヶ月後までに公開した記事数は、1メディアあたり103記事だった。
単純に計算すると1ヶ月に8記事〜9記事は公開していることになる。
あくまでもバズ部での考え方であるが、私たちはSEOにおいて成果を出すためには、少なくとも月10本以上のペースで公開していく必要があると考えている。
オウンドメディアの被リンク数は、1メディアあたり「11,133件」だった。
3つのメディアの被リンクは、メディアのコンテンツを評価するユーザーから自然に評価されているものだ。たとえば数年前にあったような、被リンクを貼ってもらうための営業を実施したり、テクニカルに作為的に増やしたものではない。
1コンテンツあたりの平均月間セッションは、2,524セッション/月だった。
1記事が年間で30,288セッションものアクセスを稼ぐことを考えると、1記事あたりの集客効率がとても良いことがわかる。
補足:最もセッションを集めているコンテンツの平均データ
セッション数上位25%のコンテンツの全体セッション数に対する割合は76.2%だった。
上位25%(全ての記事の1/4)の記事で、全体のセッションの76.2%を生み出していることになる。
先ほど紹介したブログ記事数の平均174記事の25%で考えると、約44記事となる。
検索結果1位に表示されているクエリ数は、1メディアあたり871クエリだった。
実際にユーザーが検索する871ものキーワードで1位に表示されていることになる。
1位表示されるクエリ数の指標として参考にできるだろう。
平均ページ滞在時間は5分57秒だった。
平均して1ページ5分以上読まれているということは冒頭の書き出しや1章など、早い段階での離脱が少ないことがわかる。記事の平均ページ滞在時間の指標として参考にできるだろう。
直帰率は88.4%だった。
オウンドメディアでは、自然検索経由のランディングページとして記事を見るユーザーの割合が非常に多いため、この様に高い数値となっている。
あくまでも1つの参考数値としてだが、記事コンテンツ中心のオウンドメディア運営を行う場合の指標にする事ができるだろう。
最も集客している記事に使われている画像・動画・図・表・イラスト・グラフの数は14個だった。
異なる業種・テーマのサイトを対象に調査・算出したデータの為、必ずしもこの数の画像をいれるべきという事ではない。
ただ、このデータから推察できる重要なポイントは、集客貢献度の高い記事には、画像や図表・イラストが豊富に使われており、読み込まなくても、内容や結論が視覚的にわかりやすい記事である可能性が非常に高いという点だ。
公開してから月間10万PVを達成するまでにかかった期間は、1メディアに平均すると4.3ヶ月だった。
実際には、それぞれ以下の期間で達成している。
このデータは、各メディアが目標を達成するために日々継続して良質なコンテンツを公開し続けた結果と考えている。私たちは、10万PVという数値は1つの目標として目安にして良いと考えている。
ただ、実際に今回取り上げた3つのメディアはその後いずれも50万PVを達成した。
1年後の目標を設定した上で、10万PVを1つの通過点と考えるのが良いだろう。
1章では、SEOの成果を出したオウンドメディアの10のデータお伝えしてきた。
2章では、3つのメディアの分析から見える成果を出すための5つの行動についてお伝えする。
分析から見える成果を出すための5つの行動 |
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(1)1つのメディアで150以上の記事を公開する |
(2)キーワードの洗い出し・選定を行う |
(3)「1年後までに30万PV」を目指す |
(4)検索ユーザーの潜在ニーズまで満たす記事を作成する |
(5)画像・動画・図・表・イラスト・グラフを利用しすぐに理解できる工夫を徹底する |
1つのメディアで150以上の記事を公開しよう。
1つのメディアで成果を出すためには少なくとも必要な記事数だと考えているからだ。
実際に1章でご紹介した月間50万PV超えるメディアでは、174記事を公開していた。
150記事以上の記事を公開するためには、1人で行うことは現実的ではない。オウンドメディアのコンテンツを作るためにメンバーを集めて実行する計画を立てよう。
体制構築については以下の記事でより詳しく解説している。参考にしていただきたい。
キーワードの洗い出し・選定を行おう。
ただ闇雲にコンテンツを作っていくだけでは、成果には繋がらないことがほとんどだからだ。
ユーザーが検索するキーワードの抽出、選定、設計を行うことで無駄なく成果につながる記事作成を実行することができる。
以下の記事では、バズ部で紹介しているキーワードの洗い出し・選定の方法を解説している。参考にしていただきたい。
1年後までに月間50万PV以上を目指そう。
紹介したデータは、3つのメディアとも月間50万PVを達成している。実際に3つのうち2つのメディアで1年以内に50万PVを超えている。
事例があるということは、達成することが可能であるということだ。
1年後までに月間50万PVを目指し達成するための計画を立ててみよう。
検索ユーザーの潜在ニーズまで満たす記事を作成しよう。
潜在ニーズとは以下の図にあるように、ユーザーが自覚できていない深層心理に隠れたニーズのことだ。
潜在ニーズは、顧客自身が明確に自覚できていないが確かに存在する欲求のことだ。
自分の潜在ニーズを満たすものと出会ったとき、人は「自分が今まさにほしかったのはこれだ!」と痛烈に感じる。
マーケティングにおいて潜在ニーズを汲み取ることが重要な理由は、その強いインパクトだ。
潜在ニーズを的確にとらえたものに出会った時の喜びは大きい。「それそれ!それがほしかった!」という感動が人を突き動かし、購買行動などのアクションにつながる。例えば、
などだ。
実際に、先に紹介したデータでも、公開している記事数は174記事に対して、1位表示されている検索クエリは約7倍の数の871クエリであり、最も集客している記事が1位表示されているクエリも407クエリだった。
潜在ニーズまで満たすコンテンツを作ることで、結果として1つの検索キーワードだけはなく、多くの検索キーワードでの検索結果に表示される。
検索ユーザーが検索する状況を鮮明にイメージして、潜在ニーズまで満たす記事を作成しよう。
潜在ニーズに関して詳しく知りたい方は以下の記事で解説している。参考にしていただきたい。
画像・動画・図・表・イラスト・グラフを利用しすぐに理解できる工夫を徹底しよう。
これらを使って「視覚的に一瞬でわかる」工夫がされているコンテンツは、ユーザーにとって価値あるものといえるからだ。
実際に今回紹介した突出した成果を出しているメディアで、最も集客に貢献している記事では、実に平均して14個も使われている。
検索ユーザーの潜在ニーズまで満たされる内容が文章でまとまっているのも確かに良いコンテンツではあるが、それをよりスピーディに理解できるコンテンツは、より良い価値を持つとユーザー評価されるはずだ。
結果として、あなたの運営するオウンドメディアの成果に貢献するだろう。
この記事では、私たちが支援した中で突出した集客数を実現した3つのオウンドメディアのデータを分析した結果をご紹介した。
今回は3つのメディアであり、数を限定されているため、もしかしたら極端な数字のように思うかもしれない。
ただ、オウンドメディアはどれだけやれば良い、というプロセスの指標の正解はないと言えるだろう。正解はユーザーが持っているからだ。
ぜひこの記事の内容を参考に、あなたの成果を出すためにお役立ていただきたい。
バズ部の手法は、以下のセミナーで実践的な内容を全て解説している。
もっと詳しく方法学びたい場合は、こちらをご覧いただきたい。