「製造業SEO」を成功させるキーワード戦略とコンテンツの極意を公開

「製造業では、SEO対策をどう進めればいいのだろう?」
「どうやって検索上位に表示させればいいのか」
「製造業ならではの戦略が知りたい」

このような疑問や要望を抱える製造業のWeb担当者は少なくない。近年、BtoB購買プロセスのデジタル化が加速し、製造業においても検索エンジン経由での顧客接点が重要性を増している。

実際、製造業のBtoB購買者の89%が購買プロセスのどこかで検索エンジンを利用し、全リードの69%がオーガニック検索由来というデータもある。

製造業のSEO:デジタル化する購買プロセス

出典:Think with Google「Changing research & purchase habits of B2B consumers」IndustrialSage「2022 Manufacturing Survey Insights on Sales and Marketing」

この記事では、製造業に特化したSEO対策の基本マインドセットから、効果的なキーワード選定法、コンテンツ作成のポイント、成功事例まで体系的に解説する。製造業特有の専門性を活かしたSEO戦略のコツをつかみ、質の高いリード獲得につなげてほしい。

また、私たちバズ部は12年で400社以上のメディア支援を行い、

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目次

1. 最初に刻むべき「製造業SEO」のマインドセット

製造業のSEO対策に取り組む前に、まず押さえておくべき基本的な考え方がある。一般的なSEOと異なる “製造業ならではの視点” を押さえよう。

1-1. 専門性を惜しまず公開することが最大の武器になる

製造業のSEOにおける最大の鍵は、他社にはない専門知識と技術情報だ。多くの企業がノウハウ流出を恐れて情報公開を躊躇するが、それは大きな機会損失となる。

はっきり言おう。専門知識を隠し持つことが競争優位になるという考えは、完全に時代遅れである。

なぜなら、検索エンジンは専門知識を惜しみなく公開するコンテンツを、圧倒的に優遇するからだ。検索アルゴリズムは “専門性” や “権威性” を重視する方向に進化しており、業界の「情報発信源」となるサイトが上位表示される傾向が強まっている。

専門性の公開が最大の武器

本当に守るべき企業秘密と、公開して評価を得るべき専門知識を見極められない企業は、デジタル時代の勝者になれない。優れた技術を持ちながらも顧客に見つけてもらえない「隠れた職人」で終わってしまう。

1-2. 自社の専門知識を持つ技術者を執筆者として迎え入れよう

具体的には、自社の専門知識を持つ技術者を、執筆者(あるいは監修者)として積極的に参画させることが決定的に重要である。

その理由は、マーケティング担当者やWeb担当者だけでは、専門性の高いコンテンツを作り出すには限界があるからだ。まして、外注記事では専門性が薄まってしまう。

多くの製造業では、技術部門とマーケティング部門が分断されており、Web発信は「マーケティングの仕事」と切り分けられている。しかし、現場のエンジニアや開発者こそが、検索ユーザーが求める専門的な情報を持っている。その知見をWebコンテンツに反映させなければ、SEOで真に価値ある成果は得られない。

製造業SEOの成功の鍵:技術者と制作者の協働

もちろん、技術者にすべての文章作成を任せることは現実的ではない。

理想的なのは、技術者とWeb担当者やコンテンツ制作者が密に連携し、専門的な正確さとわかりやすさを両立させたコンテンツを協働で作り上げることだ。技術者が専門知識を提供し、制作者がそれを検索ユーザーの視点で噛み砕く。このコラボレーションこそが、製造業SEOの成功を左右するのである。

1-3. 補足:SEOの全体像と本記事で取り上げる範囲

本記事ではこの後、製造業SEOの具体的なポイントを掘り下げていく。その際に把握しておいてほしいのが、SEOの全体像だ。

SEOの領域は多岐にわたり、大まかにキーワード戦略、コンテンツ最適化、テクニカルSEO、外部SEO、効果測定の領域に分けられる。

SEO実践の基本5ステップ

本記事では「キーワード戦略」と「コンテンツ最適化」の領域について、製造業に特化して解説している。

一定のSEO知識をお持ちの方を前提としているので、基本事項は「SEO初心者向けマニュアル」にて確認してほしい。

SEO初心者向けマニュアル


2. 製造業のSEO対策で押さえるべき特徴とポイント

続いて、一般的なSEOとは異なる製造業SEO特有の特徴を確認しよう。業界の性質や顧客の購買行動を理解し、それに適した戦略を立てることが成功への近道だ。

  1. ニッチなキーワードこそコンバージョンに直結する
  2. 専門性と初心者向けのバランスを取って流入数を増やす
  3. オフライン(展示会や商談)との連動を意識する
  4. 長期にわたるBtoB購買プロセスを踏まえたSEO観点を持つ
  5. 海外展開も見据えた多言語対応(グローバルSEO)を検討する

2-1. ニッチなキーワードこそコンバージョンに直結する

製造業のSEOでは、検索ボリュームは少なくても、具体的かつ専門的なキーワードが重要な役割を果たす。これらニッチなキーワードは、まさに購買意図を持った見込み客が使用する言葉であり、直接的なビジネス成果につながる。

一般的なSEOでは検索ボリュームの大きなキーワードが重視されやすいが、その感覚はいったん捨ててほしい。

意外に思うかもしれないが、検索ボリュームはゼロなのに、コンバージョンを倍増させるキーワードというものが存在する(詳しくは「検索ボリュームがゼロのキーワードなのに、あなたのサイトのCVを倍増させる可能性が!」の記事で解説している)。

検索ボリュームの0のコンテンツを大量に作成しCVを増やした事例は多数

たとえば、製造業では[フッ素樹脂コーティング 耐薬品性][精密切削加工 インコネル718]といった専門的な複合語がより価値を持つ。

キーワードと月間検索数

検索ボリュームだけ見ると、0〜10と少ないので敬遠しがちだが、このようなロングテールキーワードは競合も少なく、上位表示が比較的容易だ。そして何より、ニッチなキーワードで流入したユーザーは明確な目的意識を持ち、コンバージョン率が高い傾向にある。

まさに「量より質」の考え方が、製造業SEOでは効果を発揮する。

2-2. 専門性と初心者向けのバランスを取って流入数を増やす

では、「量」は完全に捨ててよいのか?といえば、それほど単純な話でもない。

なぜなら、自社ドメイン内のページを効率的に上位にランクインさせるためには、「ドメインパワー(またはドメインオーソリティ)」の概念も無視できないからだ。

ドメインパワーとは簡単にいえば、検索エンジンがそのサイト全体に対して与える評価指標である(Googleが公式に認めた概念ではないものの、類似概念の存在は確かだ)。

高いドメインパワーを持つサイトは、新規ページも比較的容易に上位表示されやすい特性がある。ドメインパワーの評価には、被リンク数やSNS上での言及、アクセス数などが直接的または間接的に影響する。

よって、製造業サイトのコンテンツは、専門性を維持しながらも、さまざまな知識レベルの検索ユーザーに対応できるバランスが重要だ。

専門性を維持しながら、さまざまな知識レベルのユーザーに対応するバランスが重要

初めて情報収集を行う購買担当者なども考慮した層別戦略によってサイト全体のアクセス数を増やし、被リンク獲得やSNSでのシェアにつなげる戦略が有効だ。

さらに、各コンテンツを適切に内部リンクでつなぎ、初心者ユーザーを徐々に専門知識へと導き、最終的にコンバージョンに結びつける導線設計も鍵となる。

2-3. オフライン(展示会や商談)との連動を意識する

製造業のマーケティングでは、展示会やセミナー、対面商談などのオフライン活動が依然として重要な役割を果たしている。効果的なSEO戦略を構築するには、これらオフライン施策とWebコンテンツを連動させることが不可欠だ。

オンラインとオフラインの連動

オンラインとオフラインの相乗効果を狙い、リードの質と量の両方を高めよう。たとえば、展示会前にネットで情報を収集するユーザーや、セミナー後に詳細を調べるユーザーを想定したコンテンツを用意すれば、検索流入の増加とオフライン施策の効果向上の双方が期待できる。

【オンライン・オフライン連携策の例】

  • 展示会情報の最適化:出展予定の展示会情報を事前に公開し、[○○展示会 △△ブース]などのキーワードで検索されたときに自社サイトが表示されるよう最適化する。展示内容の予告や来場特典情報も盛り込んでおくと、展示会での集客増加にもつながる。
  • セミナー資料の活用:オフラインセミナーの資料や動画を加工してWebコンテンツ化する。専門性の高い情報がすでにまとまっているため効率的であり、[○○セミナー 資料]という検索ニーズにも対応できる。講演者のプロフィールや実績も含めることで権威性が高まる。
  • リアルイベントのデジタル化:技術デモンストレーションや工場見学といったリアル体験をバーチャルツアーや動画コンテンツとして公開する。[○○工場 見学][△△ デモ動画]といった検索に対応しつつ、オフラインでしか得られなかった体験の一部をオンラインで提供する。

よくある失敗として、SEOを担う部署とオフライン施策を担う部署が分離していて、情報共有や戦略連携が不足するケースが挙げられる。こうした組織のサイロ化は、貴重な相乗効果の機会を逃す原因となる。

SEO担当者は積極的に社内の情報収集に努め、他部署を巻き込んで統合的なマーケティング施策を推進してほしい。

2-4. 長期にわたるBtoB購買プロセスを踏まえたSEO観点を持つ

製造業のBtoB取引では、検討から発注までのプロセスが長期にわたるケースが多い。数カ月から場合によっては1年以上かかることも珍しくなく、複数の担当者や部署が意思決定に関わる。このような特性を理解したSEO戦略が重要だ。

検討の初期段階から最終決定まで、検索ユーザーの情報ニーズは変化する。各段階に応じたコンテンツを用意し、長期的な関係構築を支援するSEO施策が製造業ではとくに効果を発揮する。

【購買プロセス別SEO戦略(一例)】

  • 情報収集段階:業界動向や技術トレンド、課題解決のアプローチなど基礎的な情報を提供する。この段階ではブログ記事やホワイトペーパーが有効であり、メールマガジン登録などの軽いコンバージョンポイントを設けるとよい。[○○業界 最新動向][△△技術 トレンド]といったキーワードが重要だ。
  • 比較検討段階:具体的な製品比較や導入メリット、コスト効果などより踏み込んだ情報を提供する。競合比較表や導入事例、ROI計算ツールなどが効果的だ。[○○ △△ 比較][○○ 導入効果]などのキーワードに対応したコンテンツが求められる。
  • 最終決定段階:詳細仕様や導入手順、アフターサポート体制など具体的な購入検討材料を提示する。製品カタログや詳細スペック、相談窓口情報などを充実させる。[○○ 価格][△△ 納期][□□ サポート体制]などの実務的なキーワードが重要になる。

このようなプロセスを設計するうえで有益な考え方を紹介しておこう。

カスタマージャーニーにハリウッドの論理であるヒーローズジャーニーを組み合わせた「オーディエンスジャーニー」を、バズ部では採用している。

オーディエンスジャーニー

詳しくは「カスタマージャーニーに違和感を感じる人必見!Carlijn Postmaが提唱するオーディエンスジャーニーとは?」にて解説しているので、あわせて参考にしてほしい。

2-5. 海外展開も見据えた多言語対応(グローバルSEO)を検討する

製造業は輸出や海外取引の機会が多い業界であり、グローバル市場を視野に入れたSEO戦略も重要だ。ただ単に日本語サイトを翻訳するだけではなく、各市場の検索傾向やユーザーニーズを考慮した多言語SEO対策が求められる。

グローバルSEOでは国や地域によって検索エンジンのシェアや検索傾向が異なる点に注意が必要だ。たとえば中国ではBaiduが主流であり、GoogleとBaiduでは最適化の方法にも違いがある。また、国によって製品の呼び方や業界用語も異なるため、単純な直訳では不十分なケースが多い。

製造業のグローバルSEO戦略

【グローバルSEO対応ポイント】

  • 言語別ドメイン設計:グローバル対応には複数の手法があるが、各言語・国向けにサブディレクトリ(例:example.com/en/)またはサブドメイン(例:en.example.com)を設ける方式が一般的だ。hreflangタグ(異なる言語・地域向けページの関連性を示すHTMLマークアップ)を適切に実装し、各国版の関連性を検索エンジンに伝えることが重要である。
  • 現地キーワードリサーチ:各市場での一般的な検索語句や業界用語を調査する。たとえば「金属加工」は英語では “metal fabrication” や “metalworking” など複数の表現があり、地域によって使用頻度が異なる。現地言語のキーワードプランナーやSEOツールを活用し、実際の検索ボリュームに基づいた最適化が必要だ。
  • 文化的配慮と現地化:単なる翻訳ではなく「ローカライゼーション(現地化)」を意識する。事例や用例は現地市場に合わせて変更し、単位系(メートル法/ヤード・ポンド法)や日付表記、通貨単位なども適切に調整する。現地の規格や認証情報も盛り込むと信頼性が高まる。

グローバルSEOは手間とコストがかかるが、海外市場へのゲートウェイとなる重要な投資だ。まずは主要輸出国や戦略的に重視する市場から段階的に展開していくと、効率的にグローバルプレゼンス(国際市場における認知度と存在感)を高められる。


3. 製造業に最適なSEO対策キーワードの選び方

次に、キーワード選定について見ていこう。製造業のSEO対策では、適切なキーワード選定が成否を分ける。検索ユーザーの意図と自社の強みを合致させるキーワード戦略が重要である。ここでは製造業に特化した効果的なキーワードカテゴリを紹介する。

  1. 型番・商品名系キーワード
  2. 製造工程・技術名+課題解決系キーワード
  3. 用途・分野特化系キーワード
  4. 展示会・セミナー系キーワード
  5. 比較・選び方・価格・メリデメ系キーワード
  6. DX・IoT・自動化系キーワード
  7. 品質規格・認証系キーワード
  8. サプライチェーン・納期系キーワード
  9. 環境・SDGs・サステナブル系キーワード

3-1. 型番・商品名系キーワード

1つめは「型番・商品名系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[X1234 ステンレスブラケット][ABC-100 サーボモーター][KL-5000 マシニングセンター]など、製品の型番や品番、正式な商品名を含むキーワード。顧客が特定の製品を探している場合に使用する語句を指す。

【なぜ重要か】
製造業のBtoB取引では、特定の製品型番や品番で直接検索するケースが非常に多い。とくに既存製品の交換部品や互換品を探す購買担当者は、カタログやリスト上の型番そのままで検索する傾向が強い。こうした「購買意図が明確な顧客」からの流入を確実に獲得できれば、高い確率で問い合わせや注文につながる。

カテゴリキーワード例
自社製品型番SL2500 切削工具
HC-400F コントローラー
TKN-25 チタンブラケット
競合製品型番XYZ-100A 互換品
competitor-5500 代替品
A社 B-2000 後継品
技術規格番号JIS G3131 SPHC
ISO 9001:2015 対応
MIL-STD-810G 適合

型番や商品名を含むページを作成する際は、タイトル、見出しはもちろん、URLにも型番や商品名を含め、検索エンジンに認識されやすくすることが重要だ。また、旧型番や後継機種、互換製品情報も記載すれば、より幅広いユーザーに訴求できる。

3-2. 製造工程・技術名+課題解決系キーワード

2つめは「製造工程・技術名+課題解決系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[切削加工 バリ防止][溶接 歪み対策]など、製造現場の具体的な技術課題と、それを解決できる製造プロセスや技術を組み合わせたキーワード。

【なぜ重要か】
製造現場では日々さまざまな技術的課題が発生しており、その解決方法を検索する技術者や生産管理者は多い。こうした課題解決型キーワードで上位表示すれば、まさに困っているユーザーに自社ソリューションをアピールできる。検索意図が明確で、実務的な問題解決を求めるユーザーに訴求しやすい。

カテゴリキーワード例
加工精度向上精密旋盤加工 公差維持
微細加工 精度向上
真円度 改善方法
不良率低減ダイカスト 巣 対策
射出成形 バリ防止
熱処理 変形抑制
効率化多品種少量生産 効率化
CNC加工 自動化

このタイプのキーワードでコンテンツを作成する際は、課題の原因分析から解決策の詳細説明、導入効果の数値化まで踏み込むと、検索ユーザーに真の価値を提供できる。

3-3. 用途・分野特化系キーワード

3つめは「用途・分野特化系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[自動車部品 アルミダイカスト][医療機器 精密部品][食品機械 ステンレス加工]など、特定の用途や産業分野と製造技術を組み合わせたキーワード。特定の分野に特化した情報を求めるユーザーが使用する。

【なぜ重要か】
各産業分野には固有の要求事項や規制があり、それに対応できる製造パートナーを探すニーズが存在する。自社が得意とする産業分野を明確にし、その分野特有の用語や課題とともにキーワード戦略を練っていくと、的確なユーザー層に訴求できる。

カテゴリキーワード例
医療分野医療機器部品 切削加工
インプラント チタン加工
医療用電子部品 実装
自動車分野EV部品 軽量化
自動車 防振部品
車載センサー 組立
食品機械食品機械 洗浄性
製菓設備 ステンレス
食品工場 省人化装置

特定分野に強みを持つ企業は、その分野の専門用語や業界動向も織り交ぜながら、深い知見を示すコンテンツを作成することで強力なSEO効果を得られる。

3-4. 展示会・セミナー系キーワード

4つめは「展示会・セミナー系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[機械要素技術展 出展企業][切削加工 セミナー][工場設備 展示会]といった、展示会やセミナーに関連する情報を求めて検索されるキーワード。展示会前後にはとくに検索数が増加する傾向がある。

【なぜ重要か】
展示会やセミナーは製造業の重要なマーケティング機会であり、関連情報を検索するユーザーは具体的な情報収集や商談目的を持った質の高いリードである可能性が高い。オフライン施策と連動したSEO対策によって、効果的な集客が期待できる。

カテゴリキーワード例
展示会情報JIMTOF 出展企業 CAM
製造業 展示会 大阪
FOOMA 新製品 食品加工
技術セミナー金属加工 技術セミナー
IoT導入 セミナー 製造業
工程設計 ウェビナー
講演者情報製造業 ○○ 講演会
○○ △△展示会 登壇時間

これらのキーワードで検索するユーザーは展示会やセミナーに対して明確なモチベーションを持っている。適切なコンテンツとCTA(行動喚起)があれば、オフラインでの商談につながりやすい。

3-5. 比較・選び方・価格・メリデメ系キーワード

5つめは「比較・選び方・価格・メリデメ系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[CNC旋盤 メーカー比較][射出成形機 選定ポイント][産業用ロボット 導入コスト]など、製品やサービスの検討段階にあるユーザーが、選択肢の比較や選定基準、コスト面の情報を求めて検索するキーワード。

【なぜ重要か】
BtoB製造業では、複数の選択肢を比較検討する担当者向けの客観的な情報提供が重要だ。「どの製品がいいのか」「どのメーカーを選ぶべきか」といった意思決定に役立つ情報は、購買プロセスの中盤〜後半にいるユーザーに強く響く。こうしたキーワードでの上位表示は、検討段階の顧客を獲得する強力な武器となる。

カテゴリキーワード例
比較レーザー加工 放電加工 違い
アルミ鋳造 削り出し 比較
工作機械 国産 海外 どっちがいい
選定工作機械 選定基準
測定機器 選び方
メリデメ自動倉庫 デメリット
NC旋盤 メリット デメリット
コスト金型製作 価格相場
設備投資 ROI計算

こういったキーワードでコンテンツを作るコツは、公平で客観的な情報提供に徹することだ。自社商品がコンテンツ内に登場する場合、ときには弱みさえ正直に書いたほうがよい。

誠実な情報提供と自社商品の真の価値で信頼を獲得できれば、わざとらしく売り込まなくても、比較検討の結果として自社が選ばれる確率を高められる。

3-6. DX・IoT・自動化系キーワード

6つめは「DX・IoT・自動化系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[製造現場 IoT導入][工場 デジタル化][生産ライン 自動化]など、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や工場のスマート化、自動化に関する情報を求めるキーワード。

【なぜ重要か】
製造業のDXや工場のスマート化は近年の大きなトレンドであり、IoT技術の活用や生産工程の自動化に関心を持つユーザーは多い。最新技術への投資を検討する層は予算も持ちやすく、質の高いリードとなる可能性が高い。先進的な取り組みの発信は、革新的な企業というブランディングにもつながる。

カテゴリキーワード例
IoT活用製造業 IoTセンサー活用
工場データ収集システム
設備稼働監視 無線化
デジタル化製造業 DX事例
生産管理 クラウド化
自動化中小工場 自動化導入
多品種少量生産 ロボット化
人手不足対応 自動化設備

これらのトレンドキーワードでは、技術的な説明だけでなく、導入への障壁を下げる具体的なステップや成功事例の詳細な分析コンテンツが評価されやすい。自社の先進的な取り組みや支援体制をアピールするチャンスでもある。

3-7. 品質規格・認証系キーワード

7つめは「品質規格・認証系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[ISO9001 金属加工][IATF16949対応 部品メーカー][FDA認証 医療部品]など、特定の品質基準や各種認証に関連した情報を求めるキーワード。特定の規格や認証を持つ取引先を探すユーザーが使用する。

【なぜ重要か】
製造業では品質基準や各種認証への適合が重要な選定条件となる。自社が保有する認証を軸にしたSEO戦略は、品質重視の顧客に効果的だ。認証取得は参入障壁となる場合も多く、明確な要件を持った見込み客からの流入を促せる。

カテゴリキーワード例
ISOISO9001 認証 部品メーカー
ISO14001 取得 金属加工会社
ISO13485 準拠 医療部品
業界規格IATF16949 自動車部品 サプライヤー
Nadcap認証 航空機部品
GMP準拠 製薬設備
材料認証RoHS対応 電子基板 製造
FDA認証済 医療器具部品
UL規格適合 電気部品
品質保証JIS規格適合 精密部品
防衛省規格 機械加工
船級協会認証 造船部品
輸出対応CE対応 欧州輸出部品
中国強制認証CCC 対応メーカー
ASME認証 圧力容器

規格や認証に関するコンテンツでは、単に「取得済み」と記載するだけでなく、その規格が保証する品質レベルや管理体制の具体的内容を説明することで説得力が増す。

3-8. サプライチェーン・納期系キーワード

8つめは「サプライチェーン・納期系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[短納期 精密部品][国内生産 安定供給][サプライチェーン 多重化]など、製品の納期や供給安定性、サプライチェーンの強靭化に関する情報を求めるキーワード。

【なぜ重要か】
製造業ではサプライチェーンの安定性や納期の確実性が重要な課題だ。コロナ禍でのグローバルサプライチェーンの混乱などの教訓から、安定供給や短納期に関する関心が高まっている。自社のサプライチェーン強化策や納期対応力をアピールし、納期や供給安定性に課題を抱えるユーザーにアプローチできる。

カテゴリキーワード例
納期対応切削部品 短納期対応
試作品 即日出荷
緊急対応 特急製造
供給安定○○部品調達 安定供給
BCP対応 製造パートナー
国内回帰製造業 国内回帰
国内生産 メリット
地産地消 部品調達

サプライチェーンや納期に関するコンテンツでは、実際の対応事例や顧客の課題解決ストーリーを盛り込み、抽象的な約束ではなく具体的な解決能力をアピールしよう。

また、「納期マネジメントの方法」など、自社製品とは直接関係のない読み手にとって有益な情報も盛り込むと、コンテンツに深みを与えられる。

3-9. 環境・SDGs・サステナブル系キーワード

9つめは「環境・SDGs・サステナブル系キーワード」である。

【何を示すキーワードか】
[環境配慮 製造プロセス][カーボンニュートラル 工場][SDGs 健食 OEM]など、環境負荷低減や持続可能な生産、SDGsへの対応に関する情報を求めるキーワード。

【なぜ重要か】
環境負荷低減や持続可能な生産に関する関心は各社の調達・購買部門で高まっており、SDGsへの対応や環境配慮型の製造方法を検索するユーザーが増加している。環境への取り組みをアピールできるコンテンツは、環境意識の高い企業からの問い合わせにつながる可能性がある。また、CSR活動としての側面もあり、企業イメージ向上にも寄与する。

カテゴリキーワード例
環境負荷低減CO2削減 生産技術
省エネ 製造設備
廃棄物削減 加工方法
循環型生産リサイクル 製造工程
サーキュラーエコノミー 部品設計
再生材 活用事例
環境認証エコプロダクツ 認定
カーボンフットプリント 商品
サステナブル調達 企業

環境・SDGs関連のコンテンツでは、単なる理念や宣言ではなく、具体的な取り組みと成果、数値目標とその進捗状況を透明性をもって開示することが信頼性向上につながる。

***

以上のポイントを踏まえて、次にやるべきことは、候補となるキーワードのすべてをExcelに洗い出し、検索ボリュームなどの情報を収集して、優先順位をつける作業である。

以下は、洗い出したキーワードに優先順位をつけたイメージだ。

洗い出したキーワード

詳しい手順については、「【図解】キーワード選定の正しいやり方─SEOの最初に読むべき記事」で解説している。

キーワード選定

上記で解説した製造業特有の情報を反映しながら活用してほしい。


4. 製造業SEOで効果を出すコンテンツの作り方 3つのポイント

取り組む検索キーワードが決まったら、優先度の高いキーワードから、コンテンツ(記事)を制作していく。

記事制作の基本は「【初心者でもできる記事作成】4つの基本スキルをわかりやすく解説」で解説しているので、参考にしてほしい。

ここでは、製造業のSEOコンテンツで重要となる3つのポイントを解説する。

  1. 技術力と信頼性を「検索行動の文脈」に合わせて可視化する
  2. 写真や図解をたっぷり使い「専門性と顧客視点」を両立させる
  3. 生々しい課題・トラブル事例も積極的に取り上げる

4-1. 技術力と信頼性を「検索行動の文脈」に合わせて可視化する

多くの製造業サイトでは、自慢の技術を羅列する企業PRに終始しがちだ。それでは検索ユーザーの求める情報にならず、SEO効果も期待できない。

検索ユーザーは、検索時に自身が抱えている課題の解決策や具体的なノウハウを求めている。宣伝広告には価値を感じない特性を持っている。

よって、技術力や信頼性は “検索行動の文脈” に合わせて可視化しなければならない。ユーザーの疑問や課題に答える形で専門知識を提供し、その中で自社の強みを裏付ける情報を盛り込む必要がある。

検索行動の文章に合わせたコンテンツ

たとえば、自社の加工技術を紹介する記事を書く場合、記事構成の一例として以下のような流れが考えられる。

  1. 課題提起:業界でユーザーが直面する具体的な課題を記事のテーマ(=検索キーワード)として選定する。
  2. 解決策の解説:その課題を解決する技術や方法を専門的に解説する。競合技術との比較やメリット・デメリットも含め、ユーザー視点でわかりやすく説明する。
  3. 自社技術の裏付け:解決策を支える自社独自の技術力や実績を具体的なデータや事例で示す。他社には真似できないポイントや認証取得状況など信頼性を高める情報もここに盛り込む。
  4. 結論・提案:課題が解決できる展望を示し、読者に次のアクションを提案する。必要に応じて問い合わせや詳細資料の案内をする。

上記のように、検索ユーザーのニーズを満たす流れの中で技術力を示せば、宣伝ではなく有益な情報発信として評価される。

検索エンジンはユーザーにとって価値の低い企業PR記事は上位表示しない。逆にユーザーの課題解決に直結し、その過程で自社の技術と信頼性を証明するコンテンツは高く評価されるのだ。

4-2. 写真や図解をたっぷり使い「専門性と顧客視点」を両立させる

専門的な内容を扱う製造業のSEO記事では、写真や図解の活用が欠かせない。高度な技術説明が文章では伝わりにくい場合でも、図や画像を用いれば一目瞭然である。

たとえば、製品の内部構造や加工プロセスは文章で読むよりも図解で示すほうが、理解が早い。

テキストと図解の組み合わせ例

検索エンジンもまた、滞在時間の長い充実したコンテンツを好むため、視覚的情報によってユーザーの関心を引ける記事はSEO上有利である。

写真や図解を効果的に使うポイントは、専門性と顧客視点のバランスを取ることだ。単なる飾りの画像ではなく、ユーザーの理解を深めるための画像を準備しよう。

【専門性と顧客視点を両立させる例】

  • 図解で技術を平易に説明:製品の構造図や加工プロセス図を掲載し、専門知識のない読者にも流れが理解できるようにする。複雑な原理も図解すれば「見える化」でき、専門性とわかりやすさを両立できる。
  • ビフォーアフターの画像:事例として、改善前と改善後の製品や工程の写真を並べて見せる。顧客視点で成果が一目でわかり、技術導入の効果に説得力が増す。
  • 工程写真で信頼性を訴求:実際の製造ラインや検査の様子を写真で紹介し、品質管理の徹底ぶりを示す。文字だけでは伝わりづらい現場の凄みも、写真があればユーザーに伝わる。

「図解を挿入したいが制作スキルがない」「デザイナーに依頼する余裕もない」という場合、生成AIを活用するのも一案だ。ClaudeやChatGPTで図解生成ができるので、調べてチャレンジしてみよう。以下のポストも参考にしてほしい。

Google検索品質評価ガイドラインをclaude3.7に入れて、図解してもらったら、思ったよりもいい感じにまとめてくれました。

紹介されていたプロンプトと品質ガイドラインのPDFをアップロードしただけです。 https://t.co/FbHklxUxUe pic.twitter.com/bujWMxQOjE

— 松澤 大輔|バズ部(ルーシー)コンサル責任者 (@mtzw_bazubu) March 12, 2025

4-3. 生々しい課題・トラブル事例も積極的に取り上げる

多くの企業は自社の失敗や問題点を公開することを敬遠しがちだ。しかし、きれい事ばかり並べた記事では、読者の共感や信頼は得られない。

製造業の現場では成功談ばかりでなく、課題やトラブルも日常的に発生する。そうした生々しい課題・トラブル事例こそ、SEOコンテンツで積極的に取り上げるべきテーマである。

ユーザーが本当に知りたいのは、現実に起こり得るトラブルへの対処法や課題解決のヒントだ。

成功するアプローチ

あえてマイナス面も含めて語ると、「この会社は本音で語っている」「実践的なノウハウを持っている」と読者に伝わり、結果的に競合他社との差別化につながる。

実際、トラブル解決型の記事は検索キーワードともマッチしやすい。ユーザーは[◯◯ 不具合 原因][◯◯ トラブル 対策]のような切実なワードで検索してくる。そこに自社のナレッジを公開した記事がヒットすれば、ユーザーは「この会社は信頼できる」と感じるだろう。

競合が語りたがらない生々しいテーマにも踏み込むことは、リスクではなくチャンスである。 読者に「現場のリアル」と「解決策のノウハウ」を提供しよう。

それが結果的に企業ブランドの信頼性を高め、検索エンジンからもユーザーからも高く評価されるコンテンツにつながる。


5. 成功している製造業SEOの事例と施策のポイント

最後に、実際に製造業でSEOを成功させている事例を紹介する。効果的な施策のヒントが得られるはずだ。

  1. Indium社:エンジニア向けブログによるニッチ市場攻略
  2. 京セラ:多言語サイト刷新による海外リード獲得
  3. Corrugated Metals社:サイトリニューアルによるリード質向上

5-1. Indium社:エンジニア向けブログによるニッチ市場攻略

米国のはんだ素材メーカーIndium Corporation(インジウム社)は、エンジニア向けブログによるニッチ市場攻略に成功した事例だ。

自社サイト上でエンジニア向けブログ「One Engineer to Another」を開設し、専門的な技術記事や動画コンテンツを継続的に発信。ニッチな技術トピックに関する有益な情報は、検索エンジン経由で世界中の潜在顧客を呼び込むことになった。

【Indium社の成功要因】

  • 専門性の活用:自社エンジニアを執筆者として起用し、技術的疑問に答える有益な記事や動画を継続的に発信した。ポイントは、製品の宣伝ではなく読者の課題解決を主眼としたコンテンツを提供したことだ。
  • ニッチ市場戦略:製造業では高度で専門的な情報を扱うため、一般的なキーワードではなくニッチな技術用語や業界特有の課題にフォーカスした。専門用語をしっかり盛り込みつつ実践的な解説を行い、ニッチ市場で検索上位を獲得した。
  • 具体的成果:ブログ開設からわずか6カ月でリード件数が従来比600%増加するという成果を記録した。この劇的なリード増加により、営業案件や売上の拡大につながった。

この事例からわかるように、自社の技術者の知見を活用したブログやナレッジコンテンツは、製造業SEOにおける強力な武器となる。技術的課題やノウハウを発信すれば、関心度の高い訪問者を呼び込み、質の高いリードを獲得できる。

出典:LearnWorlds Blog「How to Use Educational Marketing to Grow Your Business (with Examples)」Deskera「Education Marketing – Meaning, Significance, And Benefits」

5-2. 京セラ:多言語サイト刷新による海外リード獲得

京セラのファインセラミック事業本部では、多言語サイト刷新とコンテンツ強化により海外リード獲得に成功した。英語を中心としたグローバルサイトをリニューアルし、製品の課題解決事例や技術資料、新製品情報などコンテンツを充実させた。

あわせて英語圏向けのリスティング広告も展開し、海外市場でのデジタル集客を強化する施策を実施。自社の技術力や製品メリットを海外顧客に直接訴求できるオンライン基盤を整備している。

【京セラの成功要因】

  • 多言語コンテンツ戦略:日本語のみだった製品情報や事例を英語をはじめ各国語で発信できるようサイトを刷新し、重要キーワードの現地語対応や適切なメタタグ設定を実施した。たとえば、技術資料や導入事例ページを英語で新規に追加するなどコンテンツの充実を図った。
  • グローバルSEO対応:国際化対応の技術的な実装とコンテンツのローカライズを行った。単なる機械翻訳ではなく、各市場のユーザーが検索するキーワードや表現を調査し、現地に適したコンテンツを制作した。
  • 具体的成果:グローバルサイト刷新前は月14~15件程度だった海外からの問い合わせ件数が、施策実施後は月平均80件程度(多い月は100件近く)に増加し、約4~5倍の伸びを達成した。

製造業で海外市場を開拓したい企業は、単に既存サイトを翻訳するだけでなく、各市場に合わせたコンテンツとSEO施策を用意する必要がある。とくに技術的な製品は適切な言語で詳細な情報を提供することが、グローバル市場での信頼獲得につながる。

出典:インフォキュービック・ジャパン「海外デジタルマーケティング成功事例ご紹介 | 京セラ株式会社 様」

5-3. Corrugated Metals社:サイトリニューアルによるリード質向上

米国の金属建材メーカーであるCorrugated Metals社は、サイトリニューアルとコンテンツSEOでリードの質・量を向上させた事例だ。自社サイトをモバイル対応の最新デザインに全面刷新し、ユーザー体験(UX)を改善した。

同時に、自社製品(波板金属サイディングなど)に関連するキーワードで上位表示を狙ったSEO戦略を強化し、業界トピックに特化したブログ記事の定期投稿やソーシャルメディア発信を行った。

【Corrugated Metals社の成功要因】

  • サイト技術刷新:古く使いにくくなっていたWebサイトをモバイル対応の最新デザインに刷新し、ユーザーが製品情報を探しやすい構成に改善。テクニカルSEOの基盤を整えたことで検索順位の向上につながった。
  • ターゲット特化コンテンツ:自社のターゲットとする業界(たとえば建設業界)のニーズに合わせたブログ記事やリソースコンテンツ(有益で価値のある情報源となるようなコンテンツ)を充実させ、見込み客にとって価値ある情報を提供した。
  • 具体的成果:WebサイトのSEO強化とコンテンツ拡充により、サイト訪問数が198%増加、問い合わせなどリード件数は285%増加という飛躍的な成果を上げた。加えてリードの質も向上し、取得した見積依頼の金額総計が321%増加するなど実商談の規模も拡大した。

製造業の企業は、自社サイトを定期的に見直し、テクニカルSEOとコンテンツの両面でアップデートを図ることが重要だ。モバイルフレンドリーかつ高速に表示されるサイトは現代のSEOの前提条件であり、それに加えて業界の課題解決に役立つコンテンツを提供すれば、質の高いリード獲得につながる。

本記事ではテクニカルSEOについては触れていないが、「テクニカルSEOとは何をすることなのか?取り組むべき具体的な施策」にて解説しているので参考にしてほしい。

出典:THOMAS「Inbound Marketing Case Study: How One Manufacturer Increased Leads by 285%」

***

3つの事例が示すように、製造業SEOの成功の最大の鍵は、専門性を活かした高品質なコンテンツ制作にある。専門的なブログでニッチなターゲットを捉えたIndium社、海外市場にコンテンツを最適化した京セラ、サイト刷新と業界特化コンテンツでリード質を高めたCorrugated Metals社は、いずれも単なる製品情報の発信ではなく、ユーザーの課題解決に焦点を当てた価値ある情報提供によって成果を上げている。

このようなコンテンツありきの取り組みのサポートを行っているのが、私たちバズ部である。バズ部との協働にご興味をお持ちの方は、お気軽に以下のリンクよりご連絡いただければ幸いだ。


6. まとめ

本記事では「製造業のSEO」をテーマに解説した。要点をまとめておこう。

最初に刻むべき「製造業SEO」のマインドセットとして、以下をお伝えした。

  1. 専門性を惜しまず公開することが最大の武器になる
  2. 自社の専門知識を持つ技術者を執筆者として迎え入れよう

製造業のSEO対策で押さえるべき特徴とポイントは以下のとおりだ。

  1. ニッチなキーワードこそコンバージョンに直結する
  2. 専門性と初心者向けのバランスを取って流入数を増やす
  3. オフライン(展示会や商談)との連動を意識する
  4. 長期にわたるBtoB購買プロセスを踏まえたSEO観点を持つ
  5. 海外展開も見据えた多言語対応(グローバルSEO)を検討する

製造業に最適なSEO対策キーワードの選び方を、以下のカテゴリに分けて解説した。

  1. 型番・商品名系キーワード
  2. 製造工程・技術名+課題解決系キーワード
  3. 用途・分野特化系キーワード
  4. 展示会・セミナー系キーワード
  5. 比較・選び方・価格・メリデメ系キーワード
  6. DX・IoT・自動化系キーワード
  7. 品質規格・認証系キーワード
  8. サプライチェーン・納期系キーワード
  9. 環境・SDGs・持続可能性系キーワード

製造業SEOで効果を出すコンテンツの作り方のポイントは以下のとおりだ。

  1. 技術力と信頼性を「検索行動の文脈」に合わせて可視化する
  2. 写真や図解をたっぷり使い「専門性と顧客視点」を両立させる
  3. 生々しい課題・トラブル事例も積極的に取り上げる

製造業SEOは、自社の専門性と技術力を有益なコンテンツに昇華させる取り組みにより、質の高いリード獲得と売上向上という具体的な成果につながる。本記事で紹介した戦略を参考に、自社の強みを最大限に活かしたSEO施策を展開してほしい。

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