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02/26水12:00〜13:00
「BtoC領域のオウンドメディア運営を検討しているもののイメージが湧かない。参考にできる成功事例はある?」
「BtoC領域のオウンドメディア運営をしているが、思ったような成果が出ない。成功しているオウンドメディアを参考に施策を考えたい」
成果を出せるオウンドメディア運営を目指すときに、成功しているオウンドメディア事例を参考にコンテンツや体制を考えたい方は多いだろう。
そこで、12年で400社以上のオウンドメディア支援をしてきた「バズ部」が参考にできると確信したBtoC領域のオウンドメディア成功事例を集めてみた。
業界 | 事例社名・オウンドメディア名 | 成果 |
認知拡大・リード獲得 | ||
不動産 | 武蔵コーポレーション株式会社様 | ・開始10ヶ月で14.6億円の売上を記録 |
弁護士 | ベリーベスト法律事務所様 | ・月間問い合わせ数4,499件以上を記録 |
専門学校 | 神田外語学院様 | ・記事公開から約9ヶ月後に月間30万PVを達成 |
学習塾 | 株式会社スプリックス様 | ・初めての投稿から7ヶ月で月間22万PVを達成 |
英会話学校 | ベルリッツ・ジャパン株式会社様 | ・1ヶ月で65万PVを達成 |
アプリ | エーテンラボ株式会社様 | ・本格稼働から8ヶ月で月間140万PVを達成 |
リペア | 株式会社モダンアルファ様 | ・月間500件前後の問い合わせを獲得するオウンドメディアに成長 |
レンタル | 株式会社ベビーリース様 | ・オウンドメディア経由での年間受注数1,225件を達成 |
不動産 | 株式会社ベステックス様 | ・文京区の駅やエリアごとにユーザーが本当に知りたいリアルな情報を発信 |
小売 | 株式会社クラシコム様 | ・2017年の段階で月間1,200万PVを獲得 |
スクール | GMOメディア株式会社様 | ・2023年1月時点で月間訪問者数100万人を突破 |
採用活動 | ||
アプリ | ・国内内定者のオウンドメディア「mercan」認知率が100%で社風や仕事内容を理解した求職者が応募している | |
人材育成 | ・オウンドメディアを駆使して社内ドラマをありのまま発信 | |
中古車販売 | ・入社後のミスマッチを防ぐために社風や方針を発信 |
どの成功事例にも共有しているのは、方法は違えど「ユーザーに最大の価値を提供する」という方針を掲げて、それをコンテンツに反映していることだ。
あなたが今オウンドメディアの方向性に悩んでいるのであれば、成功事例を見ることでどのようなオウンドメディアを目指せばいいのかヒントを掴めるはずだ。
本記事では士業やスクール、不動産業界を中心に「認知拡大・リード獲得」と「採用活動」の2つの目的に分けて、合計14のオウンドメディアを紹介している。
どの成功事例も成功要因や具体的な成果を包み隠さず解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。
目次
まずは、主に認知拡大やリード獲得を目的としたBtoCのオウンドメディア成功事例を紹介する。
業界 | 事例社名・オウンドメディア名 | 成果 |
不動産 | 武蔵コーポレーション株式会社様 | ・開始10ヶ月で14.6億円の売上を記録 |
弁護士 | ベリーベスト法律事務所様 | ・月間問い合わせ数4,499件以上を記録 |
専門学校 | 神田外語学院様 | ・記事公開から約9ヶ月後に月間30万PVを達成 |
学習塾 | 株式会社スプリックス様 | ・初めての投稿から7ヶ月で月間22万PVを達成 |
英会話学校 | ベルリッツ・ジャパン株式会社様 | ・1ヶ月で65万PVを達成 |
アプリ | エーテンラボ株式会社様 | ・本格稼働から8ヶ月で月間140万PVを達成 |
リペア | 株式会社モダンアルファ様 | ・月間500件前後の問い合わせを獲得するオウンドメディアに成長 |
レンタル | 株式会社ベビーリース様 | ・オウンドメディア経由での年間受注数1,225件を達成 |
不動産 | 株式会社ベステックス様 | ・文京区の駅やエリアごとにユーザーが本当に知りたいリアルな情報を発信 |
小売 | 株式会社クラシコム様 | ・2017年の段階で月間1,200万PVを獲得 |
スクール | GMOメディア株式会社様 | ・2023年1月時点で月間訪問者数100万人を突破 |
BtoCのオウンドメディアの主流となる士業や不動産、スクールを中心に、オウンドメディア成功のポイントや具体的な成果をまとめているので、参考にしてみてほしい。
出典:ウェルスハック公式サイト
【オウンドメディアの成果】 ・開始10ヶ月で14.6億円の売上を記録 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・広告費の高騰による費用対効果の低下など広告でのマーケティングに限界を感じていた |
富裕層をターゲットに不動産投資や資産保全のサポートをしている武蔵コーポレーション株式会社様は、広告中心のマーケティングに限界を感じていた。
広告費の高騰による費用対効果の低下や、継続しなければならない負担感があり、この状況を打破したいと考えていた。
それだけでなく、広告は前向きで能動的なユーザーからの問い合わせが少なく、営業力に頼らざる得ない状態になっていた。
そこで、私たちバズ部に相談いただき、マーケティング支援をした当社事例になる。
武蔵コーポレーション株式会社様の運営しているオウンドメディア「ウェルスハック」では、不動産投資の方法や不動産投資物件の選び方など、不動産投資に関する情報を発信している。
徹底的にコンテンツの質にこだわったオウンドメディア運営を開始したところ、開始10ヶ月で14.6億円の売上を記録。
オウンドメディアで発信している情報に共感、信頼感を持った理想的な見込み顧客からの問い合わせが増加した。
2023年1月時点には累計売上が106億円を突破し、会社全体の売上にも大きく貢献することになった。
また、コンテンツの質を追求したことで、狙ったキーワードで早期から上位表示を連発し、コンスタントにアクセスを集めることに成功した。
この成果が大量のコンバージョンを集めて、売り上げ拡大につながった。
武蔵コーポレーション株式会社様はオウンドメディアで成果を出すために、下記の3つにこだわった。
オウンドメディアで成果を出すためにこだわったポイント | |
コンテンツの質 | ・検索シチュエーションの特定をしてユーザーが求めている本当の願望を汲み取る |
コンテンツの作り方 | ・ユーザーに一歩踏み込んだ行動提案をしてユーザーのためになるコンテンツを作成する |
コンテンツの運用体制 | ・ライティングメンバーだけで完結させずに、必ず社内の確認を取るフローを作成した |
コンテンツの質では、ユーザーの検索シチュエーションから徹底的に考え抜き、検索しているユーザーがどのような状況に置かれているのか把握したうえでコンテンツを作成している。
例えば、「不動産投資 詐欺」と検索するユーザーは、誰かに不動産投資を押し売りされている状況にいるかもしれない。
不安や恐怖を感じている状況が想定できると把握したうえで、詐欺師が使いがちな言動や特徴をチェックリストにした。ただ単に詐欺の事例や件数を紹介するだけはなく、その状況に置かれているユーザーが本当に必要な情報を組み込んでいる。
コンテンツの作り方では、独自性を出して本当にユーザーのためになるコンテンツにするために、行動提案にこだわった。
「サブリース」というキーワードの場合は、サブリースの意味や仕組みを解説するだけではユーザーの行動変容につながらない。
一歩踏み込み「サブリース契約すべきなのかしないべきなのか」という自社の主張を加えて、本当にユーザーのためになるコンテンツを目指している。
そして、コンテンツの運用体制では、ライティングメンバーだけで完結させずに、必ず社内の確認を取るフローを作成した。
社内の協力を仰いで「営業」「会計士」「デザイナー」などにも協力をしてもらった。
足を動かして実際の顧客の声や現場の声を収集したり、必要なイラストを制作したりなど、コンテンツに必要な情報を揃えられる体制を整えた。
武蔵コーポレーション株式会社様はオウンドメディアで成果を出すには「自分の手と時間を使うことが大切」と語っている。
まさに、ユーザーに価値のあるコンテンツを届けることに手間暇をかけて、売り上げ拡大につなげた好事例だと言えるだろう。
【教訓】 今回の事例から分かる教訓は、一歩踏み込んだ行動提案をすることだ。行動提案をしないと、ユーザーの行動が分かる価値提供をできない。 踏み込んだ提案ができればユーザーの印象に残り、本当にユーザーを幸福に導くコンテンツになるはずだ。 しかし、コンテンツにしたい分野の知識や情報がないと、なかなか行動提案ができる状態まで持っていくことが難しい。 一歩踏み込んだ行動提案をするためには、事例のようにチーム体制を構築して必要な情報や知識をコンテンツに集約できる状態に整えよう。 その分野の知識がある人をチームに入れて、専門的な情報や識者しか知り得ない情報を含める。チームに知識がある人がおらずライターが書く場合は専門的な知識がある人にインタビューをして、記事に反映しよう。 |
▼武蔵コーポレーション株式会社様の事例は下記で詳しく解説している
累計106億円の売上を叩き出した不動産会社のコンテンツマーケティング事例
出典:リーガルモール公式サイト
【オウンドメディアの成果】 ・月間問い合わせ数4,499件以上でリスティング広告換算では3,000万円以上の成果を獲得 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・リスティング広告では思ったような集客ができなかった |
大手弁護士法律事務所の弁護士法人ベリーベスト法律事務所様は、リスティングだけの集客に限界を感じて他の方法を模索していた。
一方で、弁護士への相談の80%は、正しい情報さえ持っていれば自己解決できることだと感じていた。
そのようなケースのためにWeb上で正しい情報を無料で提供し、問題解決に導くことが、法律事務所が担う社会的な役割だと思い、コンテンツマーケティングに興味を持った。
そこで、法律に関する情報を提供するオウンドメディア「リーガルモール」の運営を開始した。
私たちバズ部にマーケティング支援をご相談いただいた当社事例である。
ベリーベスト法律事務所様のオウンドメディア「リーガルモール」は、離婚や債務整理、労働問題、交通事故など弁護士の力が必要になるシーンでの弁護士ならではの知見を発信している。
オウンドメディア「リーガルモール」の改善を開始してからPV数が順調に増加し、2019年2月に212万PVまで回復、5倍以上の成長を遂げた。
上位表示達成キーワード数は1,000キーワードを超えて着実に認知拡大につながり、問い合わせ件数が月間4,499件以上に達した。
良質なコンテンツがベリーベスト法律事務所様の信頼感につながり、案件につながる可能性のある問い合わせ数だけでも月間2300件以上を獲得できている。
ベリーベスト法律事務所様のオウンドメディア「リーガルモール」は、離婚や債務整理、労働問題、交通事故など弁護士の力が必要になるシーンでの弁護士ならではの知見を発信している。
2015年10月時点で83万PVと順調に成長していたが、2016年12月には約半分の40万PVまで低下する危機があった。
PVが落ち込んだ原因は「ニーズの理解不足による質の低下」と「コンテンツの更新頻度の低下」だと捉えて、下記の5つの施策に取り組んだ。
オウンドメディアの4つの改善策 | |
コンテンツ管理者を採用する | コンテンツを管理したくても時間がない状況を打破するために管理者を採用する |
構成・見出しを用意してライターに依頼する | 当初意図していたニーズからずれないように構成と見出しを記載したうえでライターに依頼する |
コンテンツの公開を月20記事に増加する | 記事公開日時を細かく管理して月3記事から20記事(週に5記事)まで増やす |
CVにつながりやすい記事をリライトする | 順位が低下してかつCVにつながりやすいコンテンツを中心にリライトをする |
まずはニーズの理解不足による質の低下を改善するために、「ユーザーニーズを的確に捉えられること」と「専門知識が豊富であること」の2つを条件にコンテンツ管理者を採用。
管理者はライターにアドバイスは妥協せず伝え、コンテンツに反映してもらえるようなコミュニケーションを取るようにした。
また、コンテンツを作成しているうちに意図していたニーズからずれてしまうことを防ぐために、担当者が構成・見出しを用意する運用に変更した。
「ペルソナ」「キーワードを検索した時のシチュエーション」「ユーザーの悩み」も併せて伝えている。
また、コンテンツの更新頻度の低下を食い止めるために、管理者の採用だけでなく細かくスケジュール管理をするようにした。頻度を高めるために「誰が」「どのキーワードで」「週にいくつ」更新するかを明確にして、月3記事から20記事を公開できるように改善した。
また、新規記事だけでなくCVにつながりやすそうな記事はリライトをして、良質なコンテンツを増やすことも意識した。リライトは下記の内容を意識して取り組んだ。
その結果、数十位まで落ちていた記事も翌日には、1ページ目に表示されるなどの成果が出た。
オウンドメディアの成功には、ユーザーへの愛が欠かせないと語るベリーベスト法律事務所様。
良質なコンテンツを継続して作成できる体制を整えたことで、爆発的な成果につながった事例だと言える。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、責任者を明確にして、量と質を担保することだ。オウンドメディアで成果を出すには、ある程度コンテンツの量が必要になる。バズ部が月間20万PVに到達したサイトを対象に実施した調査によると、10万PV達成には平均93記事、20万PV達成には、平均113記事が必要なことが分かっている。 この本数を目安にコンテンツの量を意識してスケジュールを作成し、責任者が「毎月一定の本数を公開する」ことにコミットしよう。 ただし、コンテンツの質は量以上に大切だ。良質なコンテンツを作成できるように、ライターに教育、フィードバックができる場を毎回作ろう。 それが難しい場合は、この事例のように構成担当者と執筆者を分けるなどの分業を検討するしかない。どちらにしても、コンテンツの質を担保できる仕組みを整えて、一定以上の品質のコンテンツを作成しよう。 |
▼ベリーベスト法律事務所様の事例は下記で詳しく解説している
40万PVが212万PVに!法律サイト「リーガルモール」をV字回復に導いた5つの施策
問い合わせが月4,400件以上!自社メディアで驚異的なCV数を生み出した弁護士事務所
出典:神田外語学院公式サイト
【オウンドメディアの成果】 ・記事公開から約9ヶ月後に月間30万PVを達成 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・広告色の強いリスティング広告は相性が悪いと感じていた |
開学から60年以上の歴史を持つ外国語専門学校の神田外語学院様は、2019年6月に「神田外語学院ブログ」を立ち上げた。
神田外語学院は開学から60年以上の歴史があり、外国語専門学校としての認知は獲得できていた。
ただWebからのリード獲得のほとんどが指名検索(学校名の直接検索)に依存しており、学校のブランド力だけに依存しない集客チャネルの確立が課題になっていた。
リスティング広告なども実施したが、広告色の強さからターゲットとの相性が悪く、結論的にCPAが全然合わなかった。
コンテンツマーケティングとのほうが親和性があると確信し、私たちバズ部にお声がけいただき、マーケティング支援をした当社事例になる。
神田外語学院様ではコンテンツの質にこだわったオウンドメディア運用ができるようになり、リードの数と質が劇的に向上した。
公開から約9ヶ月で33万PVを獲得できるまで成長し、狙ったキーワードでの上位表示も実現した。
※2020年8月時点
それだけでなく、コンテンツをしっかりと読み込み興味を持ったユーザーが資料請求をするので、来校につながる割合が圧倒的に増えた。
オウンドメディア開始1年目は準備などに時間とコストがかかるが、良質なコンテンツが蓄積していけば、費用対効果が高くなることも体感できている。
質の高いコンテンツをアップし続けることで、学校自体の信頼性とブランディングに貢献した。
「神田外語学院ブログ」では高校生とその両親をメインターゲットに、就職や進学、資格獲得など学習とキャリアに関する情報を発信している。
神田外語学院様はオウンドメディアで成果を出すために、下記の4つに注力した。
オウンドメディアの成果を出すためのポイント | |
コンテンツの質にこだわる意思決定 | 中途半端な記事を公開するアプローチではなく信頼感が重要だと分かっていて質が大切だと意思決定をした |
ユーザーに寄り添ったコンテンツ作成 | 本当に検索ユーザーのことを思い信頼性のある愛あるコンテンツを作成する |
ユーザーを惹きつけるタイトル | 1人でも多くのユーザーに見てもらう魅力的なタイトルを考える |
チームで取り組む運用体制 | 3人チームで取り組みフィードバックをし合う |
ユーザーに寄り添ったコンテンツ作成では、メインユーザーである高校生にとってイーブンで中立的に役に立つコンテンツを心がけた。
進路に関する情報は情報の非対称性が大きい分野なので、作為的な方向に誘導しようと思えば恣意的にできてしまう。
だからこそ、事実を曲げたり、売り込みをしたりするのではなく、本当に検索ユーザーを思い価値のあるコンテンツを作成することが重要だと考えている。
また、コンテンツと併せて、記事タイトルにもこだわった。検索順位が2位、3位でもユーザーニーズに合致する魅力的なタイトルであれば、1位以上のCTR(クリック率)を獲得できるからだ。
運用体制では、人チームで取り組むことで、互いに客観的なフィードバックができた。
チーム体制にしたことで、早く成長できたと感じている。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、オウンドメディアの取り組みの前提としてコンテンツの量ではなく質にこだわる選択をすることだ。 コンテンツマーケティングは、コンテンツを読んだユーザーに「この会社はすごい・専門知識が豊富だ」と思ってもらい信頼を獲得することが大切なのに、ほとんどの企業は量だけにこだわり、専門知識のない外部ライターに執筆を丸投げしている。 これではユーザーの信頼を得ることができず、その先の問い合わせという結果にもつながらない。 なんとなくコンテンツを作成するのはなく、コンテンツの質にこだわると腹をくくり、チーム全体が同じ意識を持って取り組むことが重要だ。 |
▼神田外語学院様の事例は下記で詳しく解説している
1年半で億単位の貢献を果たすまでに成長した学校法人のコンテンツマーケティング事例
【オウンドメディアの成果】 ・初めての記事投稿から7ヶ月で月間22万PVを達成 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・リスティング広告で使用していたキーワードを中心としたブログでは潜在ニーズのあるユーザーにアプローチできなかった |
総合教育カンパニーとして学習塾の運営や教育コンテンツの開発などをしている株式会社スプリックス様は、リスティングで結果が出ていたキーワードを中心に各塾のサービスブランドでブログ運営をしていた。
しかし、キーワードの数に限りがあり、競合性も高く中々上位表示ができない状態に陥っていた。
キーワードは顕在的なニーズのあるものばかりで、潜在的なニーズのあるユーザーにアプローチができないと感じていた。
オウンドメディアの立ち上げでは、潜在層へのアプローチと戦略的なキーワード選定に課題を抱えている状況だった。
また、社内にメディア設計やキーワード選定、執筆を専任できるリソースがなく、運用体制にも問題をかかえていた。
そこで、私たちバズ部にご相談いただき、キーワード選定や記事代行支援を行った自社事例である。
株式会社スプリックス様では、勉強方法や塾の選び方などの情報を発信するオウンドメディア「スプリックス教育通信」を運営している。
株式会社スプリックス様のオウンドメディア「スプリックス通信」は、初めての記事投稿から7ヶ月で月間22万PVを達成。
7ヶ月で投稿した44記事のうち、20記事は1位、26記事が3位以内と上位表示を実現できた。
オウンドメディアの良質な記事が多くの人の目に触れるようになり、コーポレートブランドを強化する基盤となった。
今まで接点のなかったユーザーにも株式会社スプリックス様のブランド価値を伝えることができ、継続した認知拡大、問い合わせ増加に貢献している。
社外で「スプリックスさんの記事を見ました!」と言われる機会も増え、コミュニケーションのきっかけにもなっている。
株式会社スプリックス様の強みを引き出しつつ成果につなげるために、バズ部では下記のような支援を実施した。
オウンドメディアの成果を出すためのポイント | |
競合他社が少ない領域でのキーワード選定 | 「自社の強みを活かせるキーワード」「競合他社が書ききれていないキーワード」を積極的に選定 |
会社独自の主張や価値を踏襲したコンテンツ作成 | 様々な領域での事業展開を通じて蓄積されていた情報をコンテンツに反映 |
キーワード選定では重要な見込み客の解像度をあげたうえで、成果に直結するキーワードを厳選した。
最短で最大の成果を出せるように「自社の強みを活かせるキーワード」「競合他社が書ききれていないキーワード」を積極的に選定。
各学習塾や教育業界のオウンドメディアはどのようなキーワードにコンテンツが集中しているのか分析して、競合が少なくかつ独自性の出せるキーワードを探した。
また、コンテンツ作成では、株式会社スプリックス様がこれまでの事業展開を通じて蓄積してきた情報を、コンテンツに反映している。
例えば、「中1 定期テスト」というキーワードでは、株式会社スプリックス様から共有いただいた学習ノウハウを反映させて非常にリアルかつ実践的なコンテンツに仕上げている。
ありふれたコンテンツではなく、自社の経験やの知識を惜しみなくコンテンツに盛り込み他にない独自性のあるコンテンツを作成できた。
【教訓】 この事例から言えることは、競合が弱くて独自性のあるキーワードを選択することだ。「スプリックス教育通信」は記事数が少なくても大量のPVを集めることに成功しているが、これは競合が弱くて独自性のあるキーワードを積極的に選択したからだ。 キーワードの選定は非常に大切で、誰もが思いつく当たり前のキーワードでは成果を出すことが難しい。競合他社とは違う自社の強みは何かを整理して、質の高いキーワード選定をすることが重要だ。 そのためには、事例のように業界のオウンドメディアの傾向を分析して強い競合がいないキーワードを中心に攻略しよう。顧客の声を整理して自社の強みを把握した上で、その強みを反映するキーワードを選ぶことも重要だ。 |
▼株式会社スプリックス様の事例は下記で詳しく解説している
キーワード戦略設計&記事代行事例/ わずか7ヶ月・44本の記事投稿で20万PVのメディアへ成長を遂げた学習塾メディアの成功事例
【オウンドメディアの成果】 ・1ヶ月で65万PVを達成するオウンドメディアに成長 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・リスティング広告経由の問い合わせ獲得効率が非常に悪化していた |
英会話学校の運営をしているベルリッツ・ジャパン株式会社様は、リスティング広告経由の問い合わせ獲得効率が非常に悪化している課題があった。
オンライン英会話など競合参入が加速した時期に、リスティング広告からの問い合わせ獲得効率が非常に悪化した課題があった。
問い合わせ獲得効率を上げる施策として、ホームページのリニューアルを実施。この施策は成功し、獲得効率を大きく下げることができた。
次の施策としてあまり費用をかけずに今より広い範囲での顧客獲得ができる方法として辿り着いたのが、SEOと相性の良い「コンテンツマーケティング」だった。
そこで、私たちバズ部にご相談いただき、マーケティング支援をした自社事例になる。
ベルリッツ・ジャパン株式会社様のオウンドメディア「ベルリッツブログ」では、英会話の勉強方法や英会話でよく使うフレーズなど英会話に興味を持っているユーザーに刺さる情報を発信している。
「ベルリッツブログ」は、1ヶ月で65万PVを達成するオウンドメディアに成長。
710以上の検索キーワードで、検索結果の1ページ目に表示されるようになった。
それだけでなく、オウンドメディアを起点とした問い合わせ数は月間200件に達し、顧客との最初の接点が劇的に増えた。社内でも「ベルリッツを知っていただく必須の媒体」だと認知されている。
※2016年3~4月時点
また、副次効果として、求人応募者がコンテンツを読みよく理解したうえで応募してくれるようになった。採用活動でのミスマッチを防ぐ効果も感じている。
「ベルリッツブログ」の成果を出すために、下記の2つにこだわった。
オウンドメディアの成果を出すためのポイント | |
コンテンツのフォーマットを限定せず | テキストだけでなく音声コンテンツも追加してユーザーの悩みや課題に対してどのようなアプローチができるのか考え抜いた |
運用体制を整える | 毎週1記事公開できるように体制を整える |
オウンドメディアのコンテンツに最も重要なのはユーザーの悩みの解決に集中することだと考え、ユーザーの検索意図を徹底的に理解するところから取り組んでいる。
営利企業である以上コンバージョンに意識が向きがちだが、ユーザーの悩みや課題に対してどのようなアプローチができるのかを考えてコンテンツを作成している。
コンテンツ作成では「Webは無料だからここまでの情報しか出さない」と、情報を出し惜しみしないことも重視している。
例えば、英語のトレーニングのコンテンツには全て音声をつけて、ユーザーがコンテンツを見ただけで問題解決ができるように工夫している。
また、運用体制は2名の講師でコンテンツ作成を行い、1週間に1本公開を目指している。
当初は5名で取り組み1週間に5本公開することも検討していたが、本当にいいコンテンツを作り続けるためには無理のない体制が必要だと考え、2名体制で取り組んでいる。
ユーザーに徹底的に寄り添い自社の情報を惜しみなく提供することで、問い合わせや信頼獲得につながった事例だと言える。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、コンテンツのフォーマットに囚われないでとにかくユーザーに一番大きな価値提供が行える方法を選択することだ。 ただ記事を書けばいいのではなく、ユーザーに最大の価値提供ができる工夫を取り入れることを忘れてはいけない。 「ベルリッツブログ」では、英語の発音がすぐに理解できるように音声を活用していた。コンテンツの内容によって動画や画像など、多様なフォーマットを活用しよう。 |
▼ベルリッツ・ジャパン株式会社様の事例は下記で詳しく解説している
週に1記事の更新で月間65万PV、月間200件超のお問い合わせを獲得するベルリッツブログ
【オウンドメディアの成果】 ・本格稼働から8ヶ月で月間140万PVを達成 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・広告やチラシだけではみんチャレの価値を伝えることが難しくユーザーが増えない |
習慣化をサポートするアプリ「みんチャレ」を提供しているエーテンラボ株式会社様は、広告やチラシだけではみんチャレの価値を伝えることが難しくユーザーが増えない課題があった。
口コミや著名人の紹介でダウンロード数は増えることはあっても偶発的なもので、コントロールが難しいと感じていた。
そこで、口コミのようにストーリーのあるコンテンツでユーザーの潜在的なニーズを喚起できるコンテンツマーケティングに興味を持ち、私たちバズ部に相談いただいた。
エーテンラボ様によるコンテンツ執筆と並行して、バズ部の記事執筆代行を利用いただいた自社事例になる。
「みんチャレブログ」では、習慣化のノウハウやダイエットや勉強のコツ、目標達成のポイントなどを発信している。
本格稼働から8ヶ月で、月間140万PVを達成。2022年5月時点では、754キーワード以上で上位表示を獲得できた。
※2022年6月時点
それだけでなく、質の高いユーザーの獲得にも貢献できた。
オウンドメディア経由アプリをダウンロードしたユーザーは、他の経路でダウンロードしたユーザーよりも課金率が約25%高い結果が出たのだ。
また、テレビ番組で習慣化アプリとして「みんチャレ」が紹介されたときに、「習慣化アプリ」というキーワードを狙いコンテンツ作成をしていたからこそ、番組終了後にオウンドメディアにアクセスが集中する現象が起きた。
オウンドメディアでみんチャレの価値をストーリー形式で理解してもらったうえで、多くのユーザーがアプリをダウンロードする行動に移せた。
オウンドメディア単体としての成果はもちろん、自社のブランディングにも貢献してダウンロード数を増やせた事例だと言える。
エーテンラボ株式会社様は成果を出すためのポイントとして、徹底的にユーザーの幸福に向き合うことが重要だと語っている。
例えば、習慣化アプリを紹介する記事では各アプリを実際に使用して、ユーザーにとって本当に価値のある機能は何かを徹底的に考え尽くした。
ユーザーの価値提供を最優先事項においた結果、競合の習慣化アプリのメリットについても解説を加え、複数のアプリと比較できるようなコンテンツにした。
自社の売上のみを意識していると、競合他社のメリットをユーザーのために解説することは難しいかもしれない。
記事を読むユーザーの幸福に徹底的に向き合った結果、オウンドメディアには多くのアクセスが集まり、良質なユーザーの獲得につながった。
【教訓】 この事例から言える教訓は、ユーザーへの価値提供を最優先し、必要であれば競合製品も積極的に解説することだ。 競合のみ情報量を減らす、競合をできる限り紹介しないなどの選択は、ユーザーにとってベストな選択ができるコンテンツではない。 「みんチャレ」では習慣化アプリを実際に使用して、複数のアプリと比較できるコンテンツに仕上げている。ユーザーの悩みを解決できる価値提供をするためにも、競合であってもしっかりと紹介する姿勢が必要だ。 |
▼エーテンラボ株式会社様の事例は下記で詳しく解説している
わずか8ヶ月で月間140万PVを実現したアプリ企業メディア成功事例
出典:REFINE公式サイト
【オウンドメディアの成果】 ・月間500件前後の問い合わせを獲得するオウンドメディアに成長 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・ポータルサイトからの集客に頼るしかなく手数料などに課題があった |
バッグや財布などのブランド革製品のリペア専門店である株式会社モダンアルファ様は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い主力事業が落ち込んでいた。
多くの店舗が閉まりルート営業からの受注見込みが立たず、将来の消費者行動を考えてBtoC領域に今すぐ力を入れるべきだと判断した。
そこで、Webからリペアの依頼ができる「REFINE」を立ち上げたのだが、当初はポータルサイトからの集客に頼るしかなかった。
とは言え、ポータルサイトは手数料がかかるため、早い段階で脱却したいと考えコンテンツマーケティングに着目した。
数ヶ月ほどは革の種類などの知識系コンテンツを投稿してみたものの、ノウハウ不足でアクセスが伸びない状況が続いた。
そこで、私たちバズ部にご相談いただき、マーケティング支援をした自社事例になる。
株式会社モダンアルファ様の「REFINE」は靴やバッグの修理、お手入れ方法や革の種類などリペアに関連する情報を発信している。
「REFINE」はバズ部と共に取り組みを開始した9ヶ月後に、月間114件の問い合わせを獲得。
取り組み前の約6.3倍に増え、その後月間500件前後の問い合わせ獲得ができている。
検索エンジンからの集客は、2021年11月に20万PVを突破。その後も、月間15万PV前後のアクセス数を継続できている。
「REFINE」では成果を出すために、下記の3つを意識した。
オウンドメディアの成果を出すためのポイント | |
検索エンジンからの集客を増やすキーワード選定 | 「アイテム」「ブランド」「部位」「状態」の4要素を掛け合わせた複合ワードを選定した |
修理を知らない人の立場に立ったコンテンツ作成 | 修理を知らないユーザーであることを念頭に置いてペルソナやシチュエーションを模索する |
コンバージョンを生み出す導線設計 | 良質なコンテンツを問い合わせにつなげるために、コンバージョンを生み出す導線設計を見直しした |
キーワード選定では、キーワードを「アイテム」「ブランド」「部位」「状態」の4要素に分解した。
それらのキーワードを掛け合わせたワード(複合ワード)を狙うようにして、初期のビックワードを割けながらも上位表示を目指した。
コンテンツ作成では、修理を知らないユーザーであることを念頭に置いて、ペルソナやシチュエーションを模索した。
その中で、自分で修理をしたいユーザーが多いことに気付き、態度変容を起こすコンテンツ作成にこだわった。
例えば「プロ直伝!噛んだり閉まらないファスナーを動かす緊急対処法」は、狙ったキーワード「ファスナー 噛んだ」で上位表示でき、SNSでも広く拡散された。
良質なコンテンツを問い合わせにつなげるために、コンバージョンを生み出す導線設計も重視。
バナーの追加や事例ページの改善、LINEなどの導線追加などを行い、オウンドメディアに集まったアクセスを次のステップにつなげる工夫をしている。
また、運用体制は株式会社モダンアルファ様のライターと事業責任者、バズ部の支援で進めた。
しっかりとコミュニケーションを取り必要なサポートをすることで、相乗効果が生まれ短期間での成果につながった。
株式会社モダンアルファ様はオウンドメディア運用をしたことで、会社の資産として24時間営業し続けるコンテンツができたと語る。
ライター1名であってもユーザーのためになるコンテンツを作成したいという情熱があれば、驚くほどの成果が残せる事例だと言えるだろう。
【教訓】 この事例から分かる教訓は記事の質はもちろん大切だが、CVにつながる導線にもこだわることだ。 この事例では良質なコンテンツを次のステップである問い合わせ獲得につなげるために、バナーの追加や事例ページの改善、LINEへの導線などを追加している。 とくに、問い合わせなどのメインコンバージョンを常に目に見える位置におくことが大切だ。 今回の事例の場合は来店予約と、それよりハードルの低いLINEの無料見積もり・相談への導線を記事を読んでいるユーザーが常に見える位置に配置している。 これは当たり前の様に思えるが、案外行えているメディアは少ない。 今回の事例のように、そのサイトの主要なコンバージョンをユーザーの常に目に見える位置に配置しよう。 |
▼株式会社モダンアルファ様の事例は下記で詳しく解説している
たった2名のチームで自社サイトからのコンバージョン数を18件→495件に増やしたリペア専門店
【オウンドメディアの成果】 ・オウンドメディア経由での年間受注数1,225件を達成 |
【オウンドメディア運営前の課題】 ・病院でのカタログ配布が中心で、顕在層へのリーチにとどまっている状態だった |
ベビー用品のレンタル専門店(ECサイト)を運営している株式会社ベビーリース様は、Webを通じた潜在的見込み客へのリーチに課題があった。
マーケティング施策としては病院でのカタログ配布が中心で、顕在層へのリーチにとどまっている状態だった。
時代の変化に伴い「ベビー用品のレンタルの存在を知らないお母さんがいる」事実が分かり、レンタルという手段に気付いていない潜在層にアピールする必要が出てきた。
しかし、潜在層へのアプローチをしたことがなく、課題意識が高まってきた。
「潜在的な見込み客にリーチするためにWebマーケティング施策を導入しなければいけない」とリスティング広告やディスプレイ広告を試したものの、成果が中途半端でしっくり来ない状態だった。
そこで、コンテンツマーケティングを行うために私たちバズ部にご相談いただいた自社事例である。
株式会社ベビーリース様が運営している「Nice Baby Lab」は出産前後の家庭をターゲットに、子育てのアイデアや子育てグッズの選び方などを発信している。
「Nice BabyLab」は立ち上げてから着実にアクセス数を増やし、12ヶ月後には月間20万PVを達成。2022年5月には最高記録である月間165万PVに到達している。
中には、執筆から数年経過した時点でも上位表示され続け、オウンドメディアの成果に貢献し続けているコンテンツもある。
また、2022年時点では、オウンドメディア経由での年間受注数は1,225件を達成している。
メディア立ち上げ直後の1年間の年間受注数は85件だったので、14.4倍増加したことが分かる。
オウンドメディアは取り組んだら取り組んだ分だけリターンがあり、株式会社ベビーリース様は想定以上のリターンを得たと感じている。
「Nice Baby Lab」は成果を最大化するために、次の2つにこだわった。
オウンドメディアの成果を出すためのポイント | |
ユーザーの最高の結果を考え続ける | ユーザーにとっての最高の結果を想像して提供すべき価値を模索してコンテンツを作成する |
遠慮せず言い合える環境を作った | チームで「遠慮せずに意見を言い合うこと」という取り決めをしてユーザーの最高の結果を全員で考え抜いた |
コンテンツ作成では検索意図を把握するだけなく、ユーザーにとっての最高の結果を想像して提供すべき価値を模索した。
例えば、「ベビーベッド レンタル 安い」のキーワードを検索するユーザーは、ただ安いレンタルベッドを探しているわけではない。
意図的なランキングが溢れている中で「正真正銘の最安」を探しているのだ。
そこで、ベビーベッドのレンタルをしている会社を調査してExcelにデータをまとめて、会社によって異なる料金を日割りで算出。
送料やサイズなどの周辺要素も含めて、本当の格安が分かる「ベビーベッドレンタル最安値ランキング&お得にレンタルする3つのコツ」を完成させた。この記事は5年経過した現在も、上位表示されている。
このように熱意のあるコンテンツを作成するには、良いチームメンバーで取り組むことも欠かせない。
株式会社ベビーリース様は、社長や常務を含めた計7名でコンテンツ作成を開始した。
遠慮せずに意見を言い合う取り決めをして白熱する議論を交わしながら、前向きに取り組めたことが成果につながっている。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、コンテンツを作る際は、既存の他社コンテンツを遥かに超えるレベルで作り込むことだ。今回の事例のようなベビーベッド レンタル 安い」というキーワードでは、インターネット上で掲載されている安い商品を羅列しがちだ。 それではユーザーが知りたい「本当に安い商品はどれなのか?」という悩みに答えられないので、ベビーベッドのレンタルをしている会社を調査してExcelにデータをまとめて、料金を日割りで計算するところまで行っている。 ここまで突き抜けてコンテンツを作り込み、やっと唯一無二の価値を提供できる。調査系のキーワードであれば全国を対象に調査をする、海外まで調べるなどできることは全て実践しよう。 |
▼株式会社ベビーリース様の事例は下記で詳しく解説している
メディア経由で年間1,225件の受注に成功したベビー用品レンタル専門店
出典:文京くらしナビ公式サイト
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・不動産という競合が多い領域で領域を自社の強みを持つ分野に特化させている |
「文京くらしナビ」は、文京区に本社を構える不動産の賃貸仲介・管理事業者「株式会社ベステックス」が運営しているオウンドメディアだ。
「文京区の住みやすさや賃貸マンション探しに役立つ街の情報を発信する」をコンセプトに、文京区の駅ごとの住みやすさや文京区の施設、交通状況など文京区に住みたいユーザーが知りたい情報を徹底的に網羅している。
実際に筆者が引っ越し先として文京区を検討しているときに「文京くらしナビ」が目にとまった。
文京区について「エリアや駅などを細かく知り尽くしていないと分からない情報」が記載されていて、参考になると感じた。
千石駅の住みやすさを見てみると、下記のように忖度のない意見と主張が記載されている。
千石駅は「何もない」地味な駅です。駅前に商店街や駅ビル、目ぼしいレジャースポットはありません。しかし、「何もない」のは、住む場所としてはむしろ長所とも言えます。
不動産屋の言う「閑静な住宅街」とは、つまり「何もない」場所なのです。静かに暮らしたいなら、「何もない」駅は実におすすめです。
出典:文京くらしナビ公式サイト
「千石駅は地味な駅だけれど、静かに暮らしたい人にはおすすめ」とそのエリアに精通しているからこそ言える主張があるので、どのエリアが自分に向いているのか選択できる。
アクセスのよさや住みやすさは下記のように星印で記載されていて、一目で比較できるようになっている。
出典:文京くらしナビ公式サイト
また、各駅の説明にだけでなく実際に歩いてみた写真と感想が記載されている。
その駅を検討しているユーザーが本当に知りたい「治安」や「町の雰囲気」などをこれでもかというくらい徹底的に解説している印象がある。
例えば、江戸川橋駅の場合は、下記のように商店街の様子や周辺のスーパー、飲食店などを写真付きで紹介しており、暮らしたときのイメージが持てるようになっている。
出典:文京くらしナビ公式サイト
このように、自社の不動産の取り扱い地域、エリアを詳しく解説して、ユーザーの信頼獲得や認知拡大につなげている事例だと言えるだろう。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、不動産という競合が多い領域でも自社の強みを持つ分野に特化させ、かつその領域で実際の体験を踏まえた具体的な情報を発信していることだ。 「文京くらしナビ」は文京区の賃貸というニッチな領域を定義して、戦略を立てている。 文京区に店舗を構える不動産業者だからこそ知り得る情報を発信して「文京区の情報と言えばこのメディア」となることで、繰り返し訪問してもらえるようになる。 あなたの会社だからこそ発信できる強みのあるニッチを定義して、とことん掘り下げた情報を発信してみよう。 |
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・独自のカルチャーをオウンドメディアに反映させる |
株式会社クラシコムが運営している「北欧、暮らしの道具店」は、雑貨や洋服を扱うプラットフォームだ。
2007年にビンテージ雑貨を扱うネットショップをオーブンしたが、2011年ごろよりメディア化に着手した。
ブログ記事などの読みものコンテンツを増やし、いち早く広告で集客するモデルから自社コンテンツで集客するモデルに転換した。
コンテンツがあればユーザーの気持ちが高まる瞬間を創出でき、利益拡大になると考えたからだ。
メディアに転換してから売上は順調に拡大して2015年には8億6千万円に到達、2022年には上場を果たしている。
現在「北欧、暮らしの道具店」はオウンドメディアやYouTube、Instagram、アプリなど複数のチャネルを使い、ユーザーとの接点を構築している。とくにアプリは、開始から3年で300万ダウンロードを突破している。
アプリでは毎日新しいコンテンツを2~3本公開して、毎日訪問したくなる工夫をしている。
また、アプリ内には「記事」「ビデオ」「ラジオ」のバナーがあり、他のコンテンツにも訪問してもらえる導線設計をしている。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、様々なチャネルを活用してユーザーの接点を作ることだ。昨今のユーザーの接点は自社メディアだけでなく、SNSやアプリなど多様化している。 この事例では音声(ラジオ)やYouTube、Instagramなど様々なチャネルを活用していた。複数のチャネルを活用してユーザーと接点を構築できれば、そこから売り上げ拡大が見込めるだろう。 複数のチャネル運営は難しいと感じるかもしれないが、1つのコンテンツを作成すれば、様々なプラットフォームで活用できる。例えば、オウンドメディアの記事をもとにYouTubeの台本を作成して、動画にすることも可能だ。 自社メディアしか運用していない場合は、SNSなど他のメディアの活用も検討してみよう。 |
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・プログラミングになじみがない保護者にプログラミング関連情報を分かりやすく伝える |
GMOメディア株式会社が運営している「コエテコ byGMO」は、未就学児~中学生を対象としたロボット・プログラミング教室の検索や情報収集ができるオウンドメディアだ。
2024年9月時点での掲載教室数は13,300を超えており、近くのロボット・プログラミング教室が検索できるようになっている。
教室が検索できるだけでなく、下記のように教室利用者の口コミを掲載している。
教室の内容や場所だけでなく、リアルな口コミも含めて比較検討できるため、利用者目線で本当に自分に合う教室を探しやすい点が特徴だ。
また、「コエテコ byGMO」は単なる教室検索サイトにとどまらず、プログラミング教育解説記事など関連コンテンツが充実している。
2020年4月より小学校ではプログラミング教育が必修化されたものの、保護者にはなじみがなく「プログラミングとは何を学ぶのか?」「どのようなスクールを選べばいいのか?」などの疑問を抱えやすい。
そこで、プログラミングスクールを選ぶ立場である保護者をターゲットに「分からないことを分かりやすく」という理念のもとコンテンツを作成している。
例えば「小学校で必修化されたプログラミング教育とは?背景や目的を詳しく解説」では、プログラミング教育の必要性を分かりやすくまとめている。
また、作成したコンテンツは「よく分かるプログラミング教室ガイド」にまとめられており、保護者が気になる情報にすぐにアクセスできるようになっている。
「コエテコ byGMO」は2023年1月に、月間訪問者数100万人を突破。掲載しているスクールの集客や認知拡大にも、大きく貢献している。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、記事の様なコンテンツに限らず、口コミや検索機能等他の方法までユーザーに提供できる価値の幅を広げることだ。 「コエテコ byGMO」はスクールと口コミの数が圧倒的に多く、実際にスクールを探す人の気持ちになると欲しいと感じる情報が網羅されている。 また、検索機能の利便性が高く「コエテコ byGMO」を利用するユーザーが欲しい情報にたどり着きやすいので「頼りになるオウンドメディア」「使いやすいオウンドメディア」という印象を与えるだろう。 口コミや分かりやすい検索も価値提供1つなので、それ以外の方法も含めて取り入れられる業種の場合は積極的に取り入れてみよう。 |
続いて、採用活動目的のオウンドメディアの成功事例を紹介する。
事例社名 | 特徴 |
・職種ごとにカテゴリー分けをして働き方や求める人物像などを掲載 | |
・オウンドメディアを駆使して社内ドラマをありのまま発信 | |
・入社後のミスマッチを防ぐために社風や方針を発信 |
オウンドメディアを採用に活動するポイントが把握できるので、チェックしてみよう。
出典:mercan公式サイト
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・高頻度で記事を更新して自社の文化として定着させている |
フリマアプリ「メルカリ」を運営している株式会社メルカリは、採用活動を目的としたオウンドメディア「mercan」を立ち上げている。
開設から8年で2,200本もの記事を公開しており、メルカリで働く社員の紹介や社内の様子を伝えている。
エンジニアリングやマーケティング、人事など職種ごとにカテゴリー分けされており、興味のある職種でメルカリではどのような働き方ができるのか分かる。
例えば、営業職では下記のように営業責任者のプロフィールや考え方、今後の展望が語られており、株式会社メルカリの営業職にはどのようなことが求められるのか把握できる。
出典:mercan公式サイト
また、「mercan」が採用活動につながっているのか把握するために、採用候補者に記事を読んだ感想や印象的な記事を聞くなどの調査も実施している。
株式会社メルカリの国内内定者の「mercan」認知率は100%で、株式会社メルカリに興味を持った求職者には認知されている状態だ。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、職種や年齢などカテゴリーごとにフォーカスして働き方を発信することだ。 具体的には、求職者を集めたい全ての職種および年齢層の掛け合わせに対して、さぼらずにコンテンツを作成することが重要だ。 また、各業種の働き方をできる限り細かく発信していれば、「こんな仕事だとは思わなかった」という求職者が減り採用前のミスマッチも防げるだろう。社内の様々な人材に焦点をあてて、コンテンツを作成できるよう体制を整えておこう。 |
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・SNSやYouTubeなどのオウンドメディアを駆使して、社内ドラマをありのまま発信している |
グローバルパートナーズ株式会社は日本一給料の高い会社を目指し、若者向け教育事業やベンチャー企業支援、グローバル人材事業などに力を入れている会社だ。
代表取締役である山本 康二さんはSNSやYouTubeなどのオウンドメディアを駆使して、社内ドラマをありのまま発信している。
中でも印象的なのは、社内にカメラを設置してTikTokやYouTubeなどでリアルな日常を生配信しているところだ。
こんな感じです https://t.co/dQeIb421fI pic.twitter.com/Cs9C9YNFoP
— 山本康二GP社長/挑戦する若者とベンチャーを応援する (@koji_gp) January 12, 2025
社員が怒られている姿や給与明細など、本来なら企業が隠したいと思う部分を包み隠さず公開している。
実はこれには、マニュアルに沿った年功序列の企業を求めない、成長意欲の高い求職者からの応募を増やしたい意図がある。
カルチャーに合う人材に応募してもらいたいからこそ、自社のことを嘘偽りなく発信しているのだ。
また、代表取締役である山本 康二さんはYouTubeチャンネル「山本康二 | 若者と世界を変える」を運営して、社内イベントや働き方に関する考え方などを発信している。
代表取締役自らが矢面に立ち熱意を持って仕事について語ることで「一緒に働いてみたい」と感じる求職者が増えるような内容を発信している。
実際に「組織の競争環境に必要な条件を教えます」というYouTubeでは組織運営で大切にしていることを分かりやすく語っているのだが、コメント欄には「めちゃくちゃ刺さりました」「すぐに取り入れたい」など考え方に共感する声が相次いでいる。
このように、代表取締役自らが信念を持ち自社の魅力を積極的に発信することで、思いに共感した求職者を探せるようになる。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、一部の人はネガティブに捉えうる情報もそのまま発信することだ。グローバルパートナーズ株式会社の場合は社内カメラを設置して、社内の雰囲気をそのまま伝えている。 このような情報は逆に発信しておいたほうが、それに納得した求職者が応募してくるので採用後のカルチャーフィットの意味でいい。 社内にカメラを設置する、というのは極端な案かもしれないが、情報発信を行う上では自社の強みやいい部分だけでなくマイナスと捉えられる可能性がある部分も含めて、公開するようにしよう。 |
【オウンドメディアの取り組み内容・成功要因】 ・YouTubeやXなどのオウンドメディアで採用や仕事に関する考え方などを発信している |
株式会社BUDDICAはいびつな中古車業界を構造から変革することを使命に、中古車販売や車のメンテナンス事業などを行う会社だ。
株式会社BUDDICA代表取締役の中野 優作さんは、YouTubeやXなどのオウンドメディアで採用や仕事に関する考え方などを発信している。
YouTubeなどでの情報発信に力を入れるのは「入社してから違った」というミスマッチを防ぐためだ。
どのような方針の会社なのか、どのような考えを持っているのかをしっかり伝えておくことで、採用後に互いが困らないようにしている。
YouTubeでは代表取締役中野さんのセールスノウハウや、採用に関する思いを詳しく語っている。
例えば「社員が辞める!人が採用できない!そもそも誰を仲間にするのか!?多くの企業が悩む採用の課題についてバディカの哲学をお伝えします。」では、株式会社BUDDICAが採用活動で大切にしていることや採用活動の考え方などを述べている。
【教訓】 この事例から分かる教訓は、社長自らが自社の思いや考えをしっかりと発信することだ。社長が表に立ち情報発信をすることで「この社長と働いてみたい」「思いに共感した」と感じる求職者を増やせる。 株式会社BUDDICAの場合は、会社の雰囲気や社長の仕事への考え方などの本音を発信し、求職者のミスマッチを防ぐ工夫をしている。 ただし、社長が自ら情報発信をするときに、ありきたりな聞こえのいい言葉だけを並べて本音を語らないのはよくない。社長の内側から湧き出る熱意や思いを忖度なく発信したほうが、求職者に刺さる。 このように、社長が自ら語る意味を持つ情熱や考えをしっかりと発信するようにしよう。 |
この記事では、BtoCのオウンドメディアの成功事例を丁寧に解説した。
最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみよう。
BtoCのオウンドメディア事例は、下記のとおり
<認知拡大・リード獲得>
事例社名・オウンドメディア名 | 成功要因 |
武蔵コーポレーション株式会社様 | ・ユーザーにとっての最高のゴールを考え抜くコンテンツの質にこだわった |
ベリーベスト法律事務所様 | ・コンテンツの公開数を20記事に増やしている |
神田外語学院様 | ・本当に検索ユーザーのことを思い信頼性のある愛あるコンテンツを作成する |
株式会社スプリックス様 | ・最短で最大の結果が出せるキーワード選定をする |
ベルリッツ・ジャパン株式会社様 | ・検索ユーザーの意図を理解して悩みの解決に集中する |
エーテンラボ株式会社様 | ・徹底的にユーザーの幸福に向き合うコンテンツを作成する |
株式会社モダンアルファ様 | ・複合ワードを選定して検索エンジンからの集客を増やす |
株式会社ベビーリース様 | ・ユーザーの最高の結果を想像して提供すべき価値を模索してコンテンツを作成する |
株式会社ベステックス | ・駅やエリアごとにユーザーが本当に知りたいリアルな情報を丁寧にまとめる |
株式会社クラシコム | ・独自のカルチャーをオウンドメディアに反映させる |
GMOメディア株式会社 | ・保護者にプログラミング関連情報を分かりやすく伝える |
<採用活動>
事例社名 | 特徴 |
株式会社メルカリ | ・職種ごとにカテゴリー分けをして働き方や求める人物像などを掲載している |
グローバルパートナーズ株式会社 | ・オウンドメディアを駆使して社内ドラマをありのまま発信 |
株式会社BUDDICA | ・入社後のミスマッチを防ぐために社風や方針を発信 |
BtoCのオウンドメディアは、コンテンツの質にこだわれば想像以上の成果につながる。
成功事例を参考に、あなたのオウンドメディア運用を見直してみよう。
広告に頼り切ったマーケティングの打開策としてコンテンツマーケティングについて調べているけれど、よく分からないと悩んでいませんか?
本書は弊社やクライアント様がコンテンツマーケティングに取り組み
など、コンテンツマーケティングの効果と、具体的な施策内容を全94ページに渡って詳細に解説しているものです。
ぜひ、貴社のWEBマーケティングにもご活用ください。