「AI検索の登場で、SEOはもう厳しい」
マーケティング界隈でそんな声が囁かれ、「この先取り組んでも大きな成果は望めないのでは」と感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、結論から言えば、「SEOで売上はまだ伸ばせる」と私たちは確信しています。
支援会社のポジショントークに聞こえるかもしれませんが、新規記事を1本も増やさず、既存サイトの見直しだけで受電数が伸びた大手司法書士事務所の事例があります。
まずはその数字を見てみてください。
【得られた成果】 【クライアント情報】 【主な実施内容】 |

また先日、この取り組みの概要を公開したところ、Xで900件近いブックマークがつくほどの反響をいただきました。
これまで積み上げたSEOに「まだやれる」と期待している方がこれほど多くいることに、私たちも嬉しい驚きを感じています。

(いただいた声の一部)
そこで今回は、記事では伝えきれなかった改善プロジェクトの全貌を、実際に担当した平井本人に詳しく聞きました。
既存サイトのどこに改善余地を見出したのか。なぜPVがほぼ変わらないまま受電数が増えたのか。約600記事に対して、実際にどこまで手を入れたのか。
ぜひ、自社サイトの数字を動かすヒントとしてご覧ください。
※本対談のノーカット版は、下記の動画でもご覧いただけます。
サイト改善だけで問い合わせが3倍超になった事例
左より、株式会社ルーシーの平井(SEO支援プロジェクト統括)/房宗(バズ部マーケティング担当)
─── 平井さんが担当した司法書士さんの事例、Xでめちゃくちゃ拡散されてて900ブックマークくらいついてるんだよね。率直に、今回めちゃくちゃ成果出たよね?
【得られた成果】 【クライアント情報】 【主な実施内容】 |
はい、予想以上に成果が出てくれて、私もとても嬉しかったです。
今回の取り組みでバナーを全記事に実装したあと、担当の方からミーティングで「増えてます、電話!」って言われまして。その後、日々の受電数を記録されている方からも「1日3件だった電話が、13件入った日もありました。」と伺って、本当にすぐ数字が動いたんだなと実感しました。
─── しかも、PV自体はそこまで変わってないんだよね。
もともと月間25万PVくらいは安定してあったメディアだったので、今回は流入が増えたというより、コンバージョンだけが大きく伸びたという結果でした。
Xでもたくさんの方から「勇気をもらえました」と言っていただけたりして。皆さんにとって「今SEOでこんなに成果が出るんだ」という気づきになったなら良かったです。
一番効いたのは「バナー最適化」

─── 具体的に、何をやってそんなに数字が動いたの?
一番インパクトが大きかった施策は、バナーの最適化ですね。
もともとのサイトは、例えるならですが、企業法務の記事だろうと、離婚(請求された側)の記事だろうと、離婚(請求したい側)の記事だろうと、誘導先がすべて同じでした。「◯◯でお悩みの方は今すぐ相談」「相談実績〇〇件」といったように、同じ内容のバナーに一律で誘導していたんです。

(施策前のバナーのイメージ)
─── つまり、記事ごとにユーザーの状況や悩みはまったく違うのに、出しているオファーは全部同じだったってことだよね。それをどう変えたの?
カテゴリーごとに、訴求をまったく別のものに作り直しました。企業法務なら企業法務の、離婚なら離婚の、その状況のユーザーに一番刺さる文言に変えるというイメージです。

実際に、事務所の営業の方にカテゴリーごとの相談内容や、「どういうことを言うと受任につながりやすいのか」をヒアリングして、それをもとにコピーライティングを考えました。たとえば相続税で、「自力でやると数百万円単位で課税額が変わることがある」と伺ったとしたら、「自分でやると100万円近く損する可能性があります」といった訴求に落とし込めますよね。

(施策後のバナーのイメージ)
あとは、代表の方の顔写真を入れて安心感を出したり、電話番号を大きく配置して受付時間も明記したり。こうした問い合わせのハードルを一つずつ下げる工夫も、この作り込みの一部です。
今回はバナーの設置場所自体は変えていなくて、1章下と記事下、この2箇所の中身を、9カテゴリーそれぞれに合わせて作り替えました。
─── 位置はそのままでバナーを変えた。それだけで、本当に問い合わせが増えるの?
はい。実は実績の見せ方も変えていて。事務所全体の相談件数を出すんじゃなくて、カテゴリーごとの受任実績を、数字の大きいものから載せるようにしたんです。相談実績だと、結局「相談に来ただけ」の数なので、あまり説得力がないですよね。それよりも、実際にその領域で受任した実績を出す方が、ユーザーにとってはよほど説得力があると思ったんです。

(施策後のバナーのイメージ)
─── 確かに、ふわっと「相談実績何千件」って言われてもピンとこないけど、「この相続登記だけで、過去何年で何件やってます」の方が問い合わせたくなるよね。なるほどね、地味だけどそこまでやったら、確かにめちゃくちゃ効果がありそうだね。
600記事、本文より先に「タイトル」を直す

─── 他にやった施策はある?
記事タイトルの改善と、内部リンク最適化の2つです。
タイトルは、1位ではない記事を中心に約600記事すべて見直して、他社にはないこのコンテンツの価値は何か、何よりユーザーがそのページに本当に求めているものは何かを、一記事ずつ考えながら作り直しました。
ただ、正直に言うと、効果としてはバナーほど明確ではなくて。直近はAIの影響もあって、効果測定自体がなかなか難しいんです。一定の成果はあったと思いますが、さっきのバナーほどはっきり見えるかというと、そこはどうかなという感じですね。
─── 600記事、恐ろしいな(笑)でも、本文を1本1本リライトするのに比べたら、タイトルだけ直す方が圧倒的に手間は少ないし、それで一定の成果が出るなら十分ありな施策だね。
そうですね、記事本文をリライトするよりは、タイトルを直す方が全然コスパいいと思います。
「内部リンク」は数より文脈が重要

─── 内部リンクの最適化については、まず何が問題だったの?
もともとの記事をいくつか見ていくと、文脈を無視してリンクを無理やり何本も貼っているケースが目立っていたんです。例えば「株の相続」を知りたいユーザーがいたとして、書き出し直後で「相続手続き全般」の記事に飛ばしてしまっているとか。
─── えっ、なんでそんなことに?
おそらく3年ほど前にコンバージョンが多く取れていた記事に、流入を集めればもっとコンバージョンが取れるのではと考えられていたようです…。
─── なるほどね。文脈を無視して、とりあえず内部リンクを入れておく、みたいなやり方をしてたんだろうね。それをどう直したの?
文脈の合わないリンクは基本的にすべて外し、関連記事へのリンクが脈絡なく3〜5個まとめて置かれているだけの箇所には、「〇〇についてはこちらの記事で詳しく」といった、リンク一つひとつに合わせた一文を添えました。本当に600記事やりまして、大変でした。実際に、バナーほどのインパクトではありませんが、離脱率の数字は下がっていましたね。
既存SEOは、まだ改善の余地が大きい

─── 今、AI対策とか新しい話に目が向きがちだけど、これまでSEOをコツコツやってきて、この先どうしたらいいか悩んでる人も多いと思うんだよね。もし平井さんが同じ立場だったら、まず何からやる?
バナーの最適化ですね。
本来はキーワードによって、見込みが低いユーザーにはホワイトペーパー、緊急性が高いユーザーには問い合わせフォームといったところまで設計したいですが、まずはハードルの低いカテゴリー単位の出し分けだけでも、十分に成果は出ます。業界によって、電話の問い合わせが多い業界もあれば、フォームの方が向いている業界もあるので、そこは自社の特性に合わせて調整するといいと思います。
各記事のカテゴリーごとにバナーのコピーを考えて出し分けること。設置場所は1章下と記事下の2箇所。実績数は領域を絞って提示し、電話番号や担当者の顔写真など、問い合わせのハードルを下げる情報を添える。これはぜひやってほしいです。

─── SEOはもう終わったってよく言われるけど、実際今回みたいな例を聞くと、やり方次第でかなり伸びるサイトは多そうだよね。
3ヶ月くらいですぐに成果が出る施策だと思うので、今PVが一定ある会社さんにこそやってほしいなと思います。本当にもったいないので、既存のSEO資産が。
おわりに
今回の取り組みでは、新規記事を追加するのではなく、既存約600記事のバナーやタイトル、内部リンクを見直しました。その結果、PVはほぼ変わらないまま、月60件ほどだった受電数が3ヶ月で200件前後まで増えています。
中でも、最も大きく数字を動かしたのがバナーの改善でした。すでに流入があるサイトほど、「もっと人を集める」前に、今来ている人をきちんと問い合わせにつなげられているかを見直す余地は、まだかなり残っていると思います。
AI検索の影響でSEOに厳しさを感じる今だからこそ、これまで積み上げてきた記事に、もう一度目を向けてみてください。
今回お話しした内容は、ぜひ自社でも試してみていただきたいですし、もし自社だけで進めるのが難しければ、バズ部でもメディア改善のご支援をしていますので、お気軽にご相談ください。











