「◯◯市でリフォームを頼むなら、実績や評判も踏まえてどの会社がいい?」
「◯◯市で外壁塗装を頼むなら、どの会社が特におすすめ?」
AI検索が普及した今、ユーザーはこうして、地域や条件に合う依頼先を当たり前のようにAIへ尋ねるようになっている。
ここで着目すべきなのが、エリアビジネスこそAI対策と相性が良いという事実だ。
リフォームや外壁塗装をはじめとした、商圏の限られたビジネスでは、ユーザーは必ず「自分の地域で頼めるかどうか」を軸に依頼先を探す。そしてAIは、その条件に沿って地域内の会社から候補を選ぶ。
つまり、特定エリアとの結びつきをAIに明確に伝えられれば、高い確率でその地域の見込み客を自社へ引き込めるということだ。
今回のリフォーム会社は、まさにこの点を突いた。
特定エリアに特化したページを作り込むことで、AI検索経由の問い合わせを月2件→月8件へと4倍に伸ばし、さらにそこからの受注率は約50%を実現したのだ。
問い合わせの2件が1件に受注、というと途轍もなく高い受注率ではないだろうか。
今回はどの様にこの成果を実現し、そしてこの形をどう横展開していくのか。プロジェクトの様子をお伝えする。
クライアント情報
特定の商圏でビジネスを展開するリフォーム会社
(特定の住宅タイプ・工事種類に強みを持つ、ルーシーが長年支援してきた会社)
得られた成果
【AI経由の月間問い合わせ数】 |
【AI経由の問い合わせからの受注率】 |
【目標としたプロンプトの表示順位】 ・「◯◯市で◯◯住宅の外壁塗装に強いおすすめの会社を教えて」圏外 → 1位 ※特定につながる一部表現は◯◯に変換 |
お客様の課題
今回のお客様は、取り組み前に下記の様な課題を抱えていた。
問い合わせは右肩上がり。しかしAI経由だけは伸びていなかった
このお客様は、ルーシーが長年支援してきた会社だ。
これまでの取り組みによって問い合わせは着実に増え、月40件規模を安定して獲得することに成功。Web集客は、すでに十分な成果を上げていたと言える。
その一方で、AI経由の問い合わせは月1〜2件ほどだった。
私たちが課題だと感じたのは、単に件数が少ないことではない。
この会社には、特定エリアで積み上げてきた施工実績があり、特定の住宅タイプに対する専門性もある。エリアと条件をもとに依頼先を探すAI検索では、本来こうした会社こそ強い。
実際、このクライアントの商圏エリアをさらに分解した「〇〇市でリフォームに強い会社を教えて」や「〇〇市の〇〇住宅の外壁塗装に強い会社を教えて」の様なエリアを絞ったAI検索でこの会社は上位表示されておらず、この点に大きな伸び代がある状態だった。
勝つための材料は揃っている。にもかかわらず、従来のSEO対策だけではその強みをAI検索で活かせていなかった。
エリアビジネスなのに、AI対策への打ち手が全く打てていない
前述の通り、リフォームの様に商圏が限られるエリアビジネスは、本来AI対策と相性が良い。ユーザーが「自分の地域で頼める会社」をAIに尋ねる以上、そこで指名される状態を作れれば大きな武器になる。
そのため代表の方も、AI検索への対応が必要だという認識は持っていた。しかし、世の中で語られているのは、見出しの書き換えやQ&Aの追加、構造化データの実装といった、どの会社にも当てはまる施策が中心だった。
一方、この会社に必要だったのは、特定エリアでの施工実績や、特定の住宅タイプに対する専門性を、AIから推薦される理由へ変えることだ。
ただ、既存の情報だけでは、その強みをどのような施策に落とし込めば問い合わせにつながるのかが見えない。一般的なAI対策をそのまま実施するのではなく、この会社に合った戦略を設計する必要があった。
今回行ったアプローチ
商圏を細かく分解し、エリアごとに特化ページを作成
今回のアプローチの核は、商圏を細かく分解し、エリアごとに特化したページを作ることだった。
リフォームのようなエリアビジネスでは、検索においてもエリアの要素が極めて強くなる。ユーザーは「自分の住む地域で頼める会社」を探すからだ。
まず行ったのは、お客様の商圏を市区町村単位まで分解し、その中から特に取りたいエリアと顧客のタイプを確認することだ。
そして「〇〇市の〇〇住宅の外壁塗装会社を探しているユーザー」という具合に、その企業にとって理想的なペルソナを複数策定した。
次に、それぞれのペルソナに対してこの会社をAIが推薦する根拠を整理した。計6時間のヒアリングを通じて、施工実績や専門性といった強みを掘り起こし、言語化していったのだ。
▼計6時間のヒアリングから生まれた、全8,609文字の強みテキスト

そこで言語化した強みを、市区町村ごとの特化ページとして公開していった。
結果、AIはこの会社を「そのエリアで頼れる会社」としてユーザーに具体的に紹介できるようになり、目標としたエリアワードのプロンプトで軒並み1位を獲得した。
- 「◯◯市の外壁塗装に強い会社を教えて」
- 「◯◯市の◯◯住宅の外壁塗装に強い会社を教えて」
こうしたプロンプトを使うのは、すでに工事を検討し、具体的な依頼先を探しているユーザーだ。「外壁塗装の色は何がいいか」といった情報を集める段階ではなく、エリアと工事の種類まで具体化している。
今このエリアで工事をしたい、という検討度の高いユーザーを集客できる状態を作れたことが、問い合わせ増と約50%という高い受注率につながったのだ。
特定の住宅タイプにおける施工実績を1件ずつ集計し、サイト全体に反映
もう1つ、効果が高かった施策をお伝えしよう。
このお客様は、リフォームの中でも特定の住宅タイプの工事に、非常に強い強みを持っていた。
しかし、その強みがサイト上で十分に発信できていなかったのだ。
そこで私たちは、その実績数値を棚卸しし、1件単位で集計した上で、トップページや各ページに表示するバナー、そして前述のエリア特化ページにも反映した。
「外壁塗装の実績多数」と言われるより、「◯◯住宅の外壁塗装で◯◯件」と具体的な数字で言われた方が、その住宅に住むユーザーへの訴求力は明確に強まる。
これにより、AIに対しても、そしてサイトを訪れたユーザーに対しても、豊富な実績がより強く伝わる仕組みを作ることができた。
「そのエリアで」「その住宅タイプなら」「これだけの実績がある」。
この3つが揃ったことで、AIがこの会社を推薦する根拠は一気に強固になったのだ。
【今後の展望】成功したエリアの型を、各商圏へ横展開する
ここからは今後の話になる。
今回、特定エリアに特化したページが明確に成果を生むことが実証された。次のフェーズでは、この成功したエリアページの”型”を、他の商圏へ次々と横展開していく予定だ。
エリアビジネスの強みは、まさにここにある。一つのエリアで勝ちパターンが確立できれば、商圏を分解した分だけ、同じ型を横に増やしていけるのだ。
そして今回の成果は、まだ一部のエリアで得られたものにすぎない。ここから対象を100程度のエリアまで拡大していく予定であり、今回得られた成果を踏まえると、凄まじい問い合わせ増を実現できるはずだ
エリアごとにこれを徹底できれば、「◯◯市」でも「△△市」でも「□□区」でも、どの地域でAI検索が行われてもこの会社が指名される状態を作れる。その商圏で行われる外壁塗装のAI検索を、面で押さえていくことができるのだ。
今回の成果は、その第一歩である。
得られた成果
最後に改めて、このプロジェクトで得られた成果をお伝えする。
AI検索での表示順位:目標プロンプトで軒並み1位
【目標としたプロンプトの表示順位】 ※特定につながる一部表現は◯◯に変換 |
目標としていたエリアワードのプロンプトで、軒並み1位表示を実現する事ができた。
重要なのは、単に1位表示を獲得したことではない。「◯◯市で◯◯住宅の外壁塗装を任せるならどこか」という、受注に最も近い問いで1位を取れたことだ。
問い合わせ数の成果:わずかな期間で4倍に
【AI経由の月間問い合わせ数】 |
受注面の成果:受注率は約50%
【AI経由の問い合わせからの受注率】 |
目標プロンプトで上位表示を実現したことで、AI経由の月間問い合わせは、わずかな期間で4倍になった。
だが、今回狙ったのは単に「リフォーム会社を探している人」ではない。「◯◯市で◯◯住宅の施工実績がある会社を知りたい」と、地域と住宅タイプまで決まっているユーザーだ。
その問いに対して、AIが該当する施工実績や強みまで挙げて自社を紹介する。問い合わせ前の段階で「自分の家を任せられる理由」が伝わっていたからこそ、約50%という受注率につながった。
つまり月8件の問い合わせは、月4件前後の受注に相当する。この企業の平均案件単価は100万円前後のため、金額にすれば月約400万円、年間では5,000万円近い売上規模になる。
わずか3ヶ月で、新しい売上の柱を一本作れたのだ。
おわりに:エリアビジネスは、AI検索時代の勝ち筋になる
今回の事例が示したのは、エリアビジネスにとって、AI検索が大手との競争条件を変える可能性があるということだ。
知名度やサイト全体の情報量では敵わなくても、特定の地域とニーズに対する実績を持っていれば、その問いにおいては大手よりも具体的な推薦理由をつくれる。
これまで各地域で積み上げてきた実績は、AI検索時代において大きな資産になる。問題は、その価値をAIが理解できる形で言語化できているかどうかだ。
表面的な施策では、この資産は表に出てこない。
今、本当に取り組むべきなのは、自社が選ばれる理由を言語化し、根拠となる強みを掘り起こしてWebサイト全体に展開することだ。
ぜひ、地域に根差した事業を持つ企業ほど、こうした「本質的なAI対策」に今から取り組むことをお勧めする。
※本サービスの概要についてはこちら (当サービスは秘匿性が高い為、下記のページで出している情報はほんの一部です。より詳しく取り組みの内容について知りたい方は、面談で担当がお話させていただきます。)
https://lucy.ne.jp/services/ai-program
