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Googleサジェストとは、キーワードを検索した時に、関連性が高いキーワードの候補が検索窓に自動で表示される機能のこと。
多く検索されているキーワードが候補に表示されるため、コンテンツを作成する際の参考にでき、SEO施策に活用されている。
この記事では、Googleサジェストの候補がどのような仕組みで表示されるのかを理解した後Googleサジェストをどのようにコンテンツ作成に活用すれば良いのか、詳しく解説していく。
コンテンツマーケティングを成功させたい企業担当者はぜひ最後まで読んでいただきたい。
目次
「Googleサジェスト」とは、キーワードを検索した時に、関連性が高いキーワードの候補が検索窓に自動で表示される機能のこと。
Google公式ではこの機能は「オートコンプリート」というが、SEOの文脈で語られる場合は「Googleサジェスト」と呼ばれることが多い。
例えば「Googleサジェスト」と入力した場合、「Googleサジェスト」と一緒に検索されやすいキーワード(関連キーワード)の候補が表示される。
文字列を途中までしか入力していなくても、その続きを予測して提案してくれる。例えば「go」まで入力した場合、「google」や「五等分の花嫁」などの候補が表示される(2022年6月時点)。
Googleで実際に検索されている候補が表示されるため、「あるキーワードについて、どんなキーワードと一緒に検索されやすいか」「どんなキーワードが多く検索されているか」などを知ることができる。
Googleサジェストで表示される候補がどのように決まるのか(仕組み)は、Google検索ヘルプで公式に明かされている。
オートコンプリートの候補は、Google で行われた実際の検索を反映しています。Google のシステムは、表示する候補を決定するために、ユーザーが検索ボックスへの入力を開始した語句と一致する一般的なクエリを探しますが、以下の点も考慮します。
・クエリの言語
・クエリが実行される場所
・クエリで注目を集めている関心事
・ユーザーの過去の検索
公式情報を噛み砕いて分かりやすく説明すると、以下のようになる。
仕組み(基本) | 検索ボリュームの多いキーワードが表示される |
考慮される点❶ | ユーザーの使用言語(日本語なのか英語なのかで結果が異なる) |
考慮される点❷ | 検索が実行される場所(東京なのか北海道なのかで結果が異なる) |
考慮される点❸ | 注目を集めているトレンド(時期によって結果が異なる) |
考慮される点❹ | ユーザーの検索履歴(検索者によって結果が異なる) |
それぞれについて、さらに詳しく解説していく。
Googleサジェストの基本の仕組みは、実際に多くの人が検索しているキーワードが候補に表示されるというもの。
例えば検索窓に「ダイエット」を入れた場合の候補は「ダイエット 食事」「ダイエットメニュー」「ダイエットアプリ」である。つまり、これらのキーワードが多く検索されていることが分かる。
キーワードを入力する途中でも候補が表示される。例えば検索窓に「sp」と打つと「spec」「spotify」「spy×family」がGoogleサジェストに表示される。これらのキーワードが多く検索されていることが分かる。
ただし、「ユーザーの使用言語」「検索が実行される場所」「注目を集めているトレンド」「ユーザーの検索履歴」もGoogleサジェスト結果に影響を与える。そのため、検索される状況や時期によってGoogleサジェストの候補や順番は異なるのが一般的である。
Googleサジェストの候補には、ユーザーの使用言語が考慮されて反映される。
言語設定が日本語のユーザーには日本語の候補を表示し、英語のユーザーには英語の候補を表示する。
例えば言語設定が日本語のユーザーが「i have a dream」と英語で検索しても、日本語を含んだGoogleサジェストが表示される。
一方、言語設定をEnglish(United States)にすると、英語のGoogleサジェスト候補が表示される。
Googleサジェストの候補には、検索が実行される場所も影響を与える。
例えば、東京都三鷹市で「ラーメン」を検索した場合、Googleサジェストには「ラーメン 新宿」「三鷹 ラーメン」「吉祥寺 ラーメン」など近隣の地名を含んだ候補が表示される。
一方、同じ「ラーメン」を北海道札幌市で検索すると、Googleサジェスト候補は札幌近辺のものになる。このように、どこで検索するかも候補に大きな影響を与える。
「検索ボリュームの多いキーワードが候補として表示される」が基本であるが、その時点での注目度が候補に反映されることもある。
例えば、2022年6月時点で「sp」まで入力した時に表示されるGoogleサジェストには、アニメ「SPY×FAMILY」関連の候補が2つ表示されている。
これは、検索時点でアニメが放映中であり注目度が高いからと考えられる。検索時期が違えばGoogleサジェストの候補が変わる可能性が高い。
ユーザーが過去に検索した履歴も、Googleサジェストの候補に影響を与える。
Googleではユーザー固有の情報を検索結果に反映しており、より「そのユーザーが求める情報」を個別に検索結果に反映しているからだ。
例えば、シークレットモード(履歴やCookieなどを保存しないモード)で「sp」と入力した場合のGoogleサジェスト候補は以下である。「spotify」「speedtest」などが候補に上がっている。
しかし、漫画「SPY×FAMILY」に関心があり、直前にも「SPY×FAMILY」について検索しているユーザーが「sp」まで入力した場合には、Googleサジェスト欄は「SPY×FAMILY」だらけになる。
このように、検索を行ったユーザーの過去の検索行動がGoogleサジェスト候補に大きな影響を与えることがある。
Googleサジェスト候補に自分の検索行動を反映させたくない場合は、「シークレットモード」で検索しよう。シークレットモードは、Chromeブラウザ右上の「縦に並んだ3つの点」が書かれたアイコンをクリックし、「新しいシークレットウィンドウ」をクリックすると使うことができる。
Googleサジェストの候補を手動で確認するには、Googleの検索窓にキーワードを入力するだけで簡単にできる。
ただし、普段使っているブラウザだと過去の検索がサジェスト候補に影響を与えてしまうため、「シークレットブラウザ」を新しく開いて検索しよう。
Chromeブラウザの右上にある「縦に3つ並んだ点」のアイコンをクリックし、「新しいシークレットウィンドウ」をクリックしよう。
アドレスバーに調べたいキーワードを入力して「Enter」キーをクリックし、Google検索結果を表示させよう。
Google検索結果が表示された後に、上部の検索窓にマウスのカーソルを持って行くと、Googleサジェストの候補を確認できる。
例えば「サジェスト」というキーワードを入れた場合のGoogleサジェスト候補は、「サジェスト 意味」「サジェストとは」「サジェスト汚染」となっている。
「サジェスト」というキーワードの後に半角スペースを入れると、2語以上で検索された場合のGoogleサジェスト候補を確認できる。
以下の通り、Googleサジェストの候補が多少変わっていることが分かるだろう。
手動で確認するこの方法では、Googleサジェストの候補はデスクトップの場合最大10個、モバイルの場合最大8個しか確認できない(2022年6月確認時点)。
より多くの候補を取得したい場合は、次のツールを活用するのがおすすめだ。Googleサジェスト候補をコンテンツ作成に活用したい場合は、ぜひツールを活用しよう。
手動で確認する方法よりも多くのGoogleサジェスト候補を一括で取得したい場合は、以下のツールを活用しよう。
ここでは、「Google広告キーワードプランナー」「ラッコキーワード」「Ubersuggest」の3つのツールでのGoogleサジェストの取得方法を解説していく。
「Google広告キーワードプランナー」はGoogle公式ツールで、Google広告を出稿している人が使えるツールである。
登録しないと使えないため、登録が面倒な場合は「4-2. ラッコキーワード」「4-3. Ubersuggest」のツールを使おう。
Google広告キーワードプランナーでのGoogleサジェスト取得方法
Googleサジェストのキーワード候補を閲覧・ダウンロードできるだけでなく、月間平均検索ボリュームやボリュームの推移、競合性の高さのデータも得られる。
また、Google広告を出稿した場合のキーワードごとの入札単価も確認でき、そのまま広告出稿もできる。Google広告を今後利用する方も利用しない方も、登録しておくと良いだろう。
キーワードプランナーを使うだけなら、費用が発生することはない。
出典:ラッコキーワード
ラッコキーワードは、無料で1日50回までのGoogleサジェスト調査ができるキーワードリサーチツール。1日50回を超える調査を行いたい場合には、月額990円からの有料版が用意されている。
上位20サイトの見出し抽出(hタグの文章を抽出)や共起語検索(同時に出現するキーワードが分かる)も可能なので、コンテンツ作成に役立てることができるだろう。
出典:Ubersuggest
Ubersuggestは、1日3回まで無料でGoogleサジェスト検索が可能なツールである。無料アカウント登録するとサジェスト候補をエクスポートも可能だ。
UbersuggestでのGoogleサジェスト取得方法
Googleサジェストだけでなく、被リンクデータや競合ページ調査もしたい方は登録してみると良いだろう。
ここからは、4章や5章で取得したGoogleサジェストの候補をどうコンテンツ作成に活用するか具体的に解説していく。
Googleサジェストで取得したキーワード候補は「キーワード選定」に活用できる。キーワード選定とは、どのキーワードの上位表示を狙ってコンテンツを制作するかということ。
例えばAIチャットボット提供企業がオウンドメディアを立ち上げるため、「チャットボット」周りのキーワードを狙おうと考えたとする。しかし何も手掛かりが無ければ、「具体的にどんなキーワードを狙ってコンテンツを書けばいいか」決めるのは難しいだろう。
そこでGoogleサジェストを活用すれば、ユーザーが何を知りたがっているかを把握できる。そのニーズに応えるコンテンツを用意すれば、読んでもらえる可能性が高いだろう。
▼【例】チャットボットのGoogleサジェスト候補(Google広告キーワードプランナーから出力)
具体的には、検索ボリュームがある程度大きく、かつCompetiton(競合性)がそれほど高くないキーワードを選定することで、ユーザーにコンテンツを見てもらいやすくなるだろう。
さらに詳しいキーワード選定のやり方については、「キーワード選定|圧倒的集客を実現するコンテンツプランニングと絶対やるべき3つの事」を見ていただきたい。
Googleサジェストのキーワード候補を活用すると、コンテンツ作成時にユーザーニーズを把握できる。ユーザーニーズを把握することで、コンテンツにどんな内容を用意すれば良いかが見えてくる。
例えば「チャットボット」というキーワードでコンテンツを書く場合を想定してみよう。
「チャットボット」のGoogleサジェスト候補(ブラウザ上で確認)
チャットボットとは 簡単に
チャットボット 無料
チャットボット 作り方
チャットボット 比較
チャットボット ランキング
チャットボット 企業
チャットボット 使い方
チャットボット 費用
チャットボット line
チャットボット ai
Googleサジェストの候補を見ると、「チャットボット」と検索する人のニーズは以下に大別できる(分類の仕方はあくまで一例)。
「チャットボット」で検索するユーザーのニーズ分類
❶チャットボットの意味を初心者でも分かるよう簡単な言葉で知りたい(「チャットボットとは 簡単に」)
❷無料のチャットボットサービスを知りたい&自社に導入したい(「チャットボット 無料」「チャットボット 比較」「チャットボット ランキング」「チャットボット 費用」「チャットボット ai」)
❸チャットボットの作り方を知りたい(「チャットボット 作り方」)
❹チャットボットの事例を知りたい(「チャットボット 企業」)
❺チャットボットの使い方を知りたい(「チャットボット 使い方」)
❻個別のチャットボットのサービスを詳しく知りたい(「チャットボット line」)
このキーワードのような「単一キーワード」(単語1つのキーワード)の場合、ユーザーのニーズはかなり多様になるケースが多い。
ユーザーニーズが複数ある場合は、ニーズごとにコンテンツを分けるか、近いニーズをまとめて見出し構成を作るか、どちらかの方法を取ると良いだろう。
ユーザーニーズについてさらに深堀りして理解したい方は、「狙ったワードで検索上位を達成するためのSEOキーワードの基礎知識」も参考にしてほしい。
Googleサジェストの候補を参考に既存コンテンツをリライトすることで、さらに良質な記事にブラッシュアップできる。
例えばある記事のGoogle検索順位が当初よりも下がってきたとする。このような場合、改めてGoogleサジェストを洗い出してみると新しいユーザーニーズが見つかることがある。そのニーズを競合サイトが満たしていれば、競合サイトの順位が上がり自社サイトの順位が下がる可能性がある。
例えば、キーワードプランナーから「DX」(デジタルトランスフォーメーション)というキーワードのサジェストを取得し、前年比の推移が大きいものをピックアップしてみた。
「DX」のGoogleサジェスト候補
ロボパット dx(前年比の推移+900%)
地域 dx とは(前年比の推移+900%)
社内 dx とは(前年比の推移+900%)
dx とは 経済 産業 省(前年比の推移-90%)
これを見ると、「ロボパット dx 」「地域 dx とは」「社内 dx とは」の検索ボリュームが増え、逆に「dx とは 経済 産業 省」の検索ボリュームが少なくなっているのが分かる。
1年前よりも「DX」という言葉が浸透し、言葉の意味よりも具体的なシーンでの事例を知りたいニーズが増えてきたと推測できる。
ユーザーが知りたい情報も時間とともに変化するため、良質なコンテンツを作成できたとしても、放置してはいけない。新たなニーズが加わった場合やニーズが変化した場合などにリライトしないままだと、順位が下がることがある。
定期的に記事をリライトし、ユーザーが120%満足できるコンテンツを提供しよう。
最後に、Googleサジェストが汚染されていた場合の対処法についても説明する。
「サジェスト汚染」とは、サジェスト候補がネガティブなキーワードで埋め尽くされる状態のことをいう。例えば、「○○(企業名) ブラック」「○○(サービス名) 詐欺」など良くない言葉で埋め尽くされることがある。
Googleサジェストを意図的に汚染させる方法がインターネット上に書かれており、詐欺やブラックなどの実態がなくても汚染されてしまう危険性はある。
企業やブランドのイメージ低下に繋がりかねないため、サジェスト汚染がある場合はこれから説明する2つの対処法を実行しよう。
GoogleのLegalヘルプから、不適切と考えられる予測キーワード(「詐欺」「ブラック」など)を報告することで、削除を検討してもらうことができる。
「法律に基づく削除に関する問題を報告する」フォームにアクセスし、申立人の情報と検索キーワード(例えば企業名)、不適切と考えられる予測キーワード(例えば「詐欺」)、不適切な理由を入力して送信しよう。
送信内容はGoogleポリシーに照らし合わせて検討され、必要と判断されれば削除など適切な措置を講じてもらえる。必ず削除されるとは限らないが、サジェスト汚染が確認された場合はまずやっておきたい対処法である。
Googleへ削除申請を送っても対処してもらえない場合は、弁護士に相談してみよう。法律に基づいた削除理由を示せれば、削除申請を受け付けてもらえる確率が高くなるからだ。
できれば同じようなトラブルの解決実績がある弁護士事務所を探してみよう。
この記事では、Googleサジェストの仕組みや一括取得する方法、そして活用方法まで詳しく解説してきた。
どんなコンテンツを作ればユーザーを満足させられるかを考える上で、Googleサジェストの候補はかなり参考になる情報だ。無料で取得できるものなので、ぜひコンテンツマーケティングに活用してみてほしい。
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