SEOで積み上げた資産が「活きる会社」と「腐る会社」の3つの違い

これまでSEOに投資してきた。コンテンツも積み上げてきた。でも最近、一気に流入が減った。PVの数字を見るたびに、このまま同じことを続けていいのか、という感覚が頭をよぎる。

実は「SEOが無駄になった」のではない。AI検索時代になって、「何が資産で、何がそうでないかの境界線」が明確になったのだ。SEOで作ってきたコンテンツのすべてが「資産」なわけではない。

本記事では、その境界線がどこにあるかと、既存コンテンツをクイックに改善するための具体的な手順を示す。

また、私たちバズ部は12年で400社以上のメディア支援を行い、

  • 立ち上げから10ヶ月で14.6億円の売上を産んだ不動産メディア
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など大きな成果を挙げ続けている。

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まず知っておくべき現実:PVは減っても、コンバージョンは維持されている

バズ部が支援するクライアント20社へのヒアリング(2025年10月時点)によると、Google AIモードやChatGPTなどのAIツールの影響でPVが2割程度減少している一方、コンバージョン(CV)数は水準を維持しているケースが8割に上る。

この数字は二つのことを同時に意味している。

  • 「SEOで積み上げた資産が、今すぐ無価値になったわけではない」という事実。コンバージョン数が維持されているということは、コンバージョンに近いコンテンツやページはまだ機能している。
  • 「情報収集系の記事コンテンツは、すでに役割を終えつつある」という事実。PVが2割減っているのに問い合わせが変わらないということは、流入が減った記事の多くは、もともとコンバージョンに貢献していなかったということでもある。

「活きる資産」と「活きない資産」の分かれ目

分かれ目は、コンテンツの「テーマ」ではなく「フェーズ」で決まる。

活きない資産は、情報収集フェーズを狙った知識系コンテンツだ。AIがすでに直接回答してしまうため、ユーザーはわざわざサイトを訪問する必要がなくなっている。例えば:

  • 「相続税とは何か」
  • 「マーケティングオートメーションの基礎」
  • 「ヘッドレスCMSの種類一覧」

こうしたコンテンツがいくら積み上がっていても、今後のコンバージョン獲得にはつながりにくい。

活きる資産は、比較・検討・決定フェーズに近いコンテンツと、自社の強みが具体的に書かれたページだ。例えば:

  • 事例コンテンツ
  • 自社の強みや独自の見解が反映されている記事コンテンツ
  • ニッチ領域に特化した、具体的な情報が記載されたLP
  • 強みを言語化したサービスページ

AI時代の施策フェーズ別のコンテンツ
同じ相続をテーマにした記事でも、

  • 「相続税の仕組みを解説する記事」は活きない資産
  • 「複数の収益物件を持つニッチなケースの相続税について、自社の申告事例を基に知られざる注意点を解説する記事る」は活きる資産

テーマが同じでも、ユーザーの購買フェーズのどこに刺さるかで、まったく別の扱いになる。


資産を活かせている会社・いない会社の、3つの違い

同じようにSEOに投資してきても、AI時代への対応力には大きな差がある。

違い1:強みが「AIに推薦できる水準」で言語化されているかどうか

「強みは言語化している」という会社は多い。しかし、バズ部がクライアントのサイトを見ると、ほとんどの場合AIの認識は会社案内レベルに留まっている。

あるWebマーケティング会社のケースでは、AIが現状こう認識していた。「中小企業向けにSEOやコンテンツ制作を支援する会社。幅広い業種に対応しており、サポート体制が充実している」。これでは「同じような会社はたくさんある。なぜここを選ぶべきか」がAIには判断できない。

AIが推薦できる水準とはこういうものだ。「士業・コンサル・BtoB無形サービス向けのWebマーケティングに特化し、商談で伝わっている強みをWeb上で再現することを得意とする会社。支援実績180社以上の中で、問い合わせ数平均180%増を達成している」。特定のユーザーの状況と接続できる情報が入っている。

この差を生むのは、以下の4つが書かれているかどうかだ。

  • 実際の顧客がどんな状況で困っていて、どう解決されたか(シチュエーションと結果)
  • 他社が公開していないレベルの具体的な実績数値
  • 専門家としての根拠のある主張(なぜその方法が最善かの説明)
  • ターゲットが実際に使う言葉で書かれているか(「相続に強い」ではなく「評価額1億円超の生前贈与」)

そしてこの4つは、特定のページだけに書けばいいわけではない。トップページ・サービスページ・個々のブログ記事、それぞれの場所からこの要素が読み取れる状態が理想だ。トップページで会社の専門性と実績数値を示し、サービスページで顧客の状況と強みの根拠を語り、ブログ記事の中でも実際の事例とターゲットの言葉を使う。

サイト全体を通じて「この会社は何の専門家で、誰のどんな問題を解決してきたか」が伝わる構造になっていることが、AIに推薦される条件になる。

違い2:単なる情報収集ではなく「態度変容」や「行動」に繋がるコンテンツを作っているかどうか

「導線は作っている」という会社も多い。しかし実際に見ると、機能していないケースがほとんどだ。

最も多い失敗パターンは、CTAの言葉が抽象的すぎることだ。「お問い合わせはこちら」「無料相談受付中」という言葉は、読者に「自分ごと」として届かない。読者は今、自分の状況を抱えてそのページを読んでいる。その状況に直接語りかける言葉になっているかどうかが、コンバージョンが生まれるかどうかを決める。

もう一つの失敗は、記事のテーマとCTAの内容がズレていることだ。離相続税の記事の末尾に「交通事故の無料相談」のバナーがある。離婚問題の記事の横に「交通事故の実績No.1」の広告が出る。読者の文脈と接続していないCTAは、あっても機能しない。

また、同じ相続をテーマにした記事でも、

  • 「相続税の仕組みを解説するだけで終わる記事」は読者が情報を得て離脱する
  • 「親が認知症と診断された直後に賃貸物件2棟・預金1,200万円を持つ家族が実際に動いた手順を解説し、末尾に『同じ状況の方は無料で相談を受け付けています』と案内する記事」は読者が行動を起こす

テーマが同じでも、読者の状況に語りかけているかどうかで、情報提供で終わるか問い合わせにつながるかがまったく変わる。

コンバージョンに近い記事の導線として機能させるには、以下を満たす必要がある。

  • 記事の前半・中盤にCTAがあるか(最後まで読まないユーザーへの機会)
  • CTAの言葉が、その記事を読んでいる人の状況を具体的に反映しているか
  • 記事テーマと自社サービスの接続が、読者にとって自然に理解できるか

違い3:ニッチな領域に絞った「条件を満たすページ」があるかどうか

AI検索のユーザーは「業界特化×具体的なアウトプット×制約(価格・納期・対応範囲)」を一度に指定するようなニッチな質問を行う。例えば:

  • 「平均直帰率の改善実績があり、SEOテクニカルサポート込みで、WordPressからヘッドレスCMSへの移行が可能なWeb制作会社を教えて」
  • 「シリーズB未満のSaaS企業に強く、英文契約のレビューを48時間以内に対応可能で、月額顧問料が15万円以下のテック分野に強い弁護士を教えて」

この問いに答えるためには、「何でもできます」という汎用的なページではなく、特定の顧客グループの状況と条件に対して「うちはこれができる」と明示したページが必要だ。そのページに、実績・事例・価格・納期・対応範囲が具体的に書かれているかどうかが、AIに選ばれる条件になる。


既存コンテンツをクイックに改善するための3ステップ

資産があると分かったら、次は「活かし方」の設計だ。大規模なリニューアルは必要ない。既存ページの棚卸しと優先順位の整理から始めれば、最短で成果につながる。

ステップ1:サービスページに独自の強みを具体的に記載する

導線を改善する前に、必ずここから手をつける。どれだけ記事からの導線を最適化しても、遷移先のサービスページに「なぜこの会社を選ぶべきか」が書かれていなければ、問い合わせは生まれない。

具体的に書かれている状態とは、以下の4つが揃っていることだ。

  • 実際の顧客がどんな状況で困っていて、どう解決されたか(シチュエーションと結果)
  • 他社が公開していないレベルの具体的な実績数値
  • 専門家としての根拠のある主張(なぜその方法が最善かの説明)
  • ターゲットが実際に使う言葉(「相続に強い」ではなく「評価額1億円超の生前贈与」)

「強みは書いている」という会社も多いが、会社案内レベルの記述では機能しない。AIが「この人の質問にはこの会社が最適だ」と判断できる水準まで、具体的に書かれている必要がある。

ステップ2:コンバージョンに近い記事の導線を最適化する

導線を強化するとは、CTAを増やすことではない。読者の状況に合った言葉で、適切な場所に置くことだ。以下を確認する。

  • 記事の前半・中盤にCTAがあるか(最後まで読まないユーザーにも機会を作れているか)
  • CTAの言葉が、その記事を読んでいる人の具体的な状況を反映しているか(「無料相談」ではなく「○○でお困りの方の状況を無料で診断する」)
  • 記事テーマと自社サービスの接続が、読者にとって自然に理解できるか(相続税の記事なら相続に関するサービスへの導線か)

ステップ3:情報収集系記事を「入口」として機能させる

流入があるがコンバージョンに貢献していない情報収集系の記事は、削除するのではなく、購買フェーズに近いページへの橋渡しとして機能させる改修を行う。

例えば、「相続税の計算方法」という記事があったとする。この記事は「相続税ってどう計算するんだろう」と調べている人が読む。まだ事務所を探している段階ではない。だからコンバージョンにつながらない。

ここで記事の末尾にこう書く。「不動産を複数お持ちの場合、通常の計算とは異なる注意点があります。該当する方はこちらの事例をご覧ください」。そのリンク先に、実際に複数の不動産を持つ顧客の申告事例と、自事務所の強みが書かれたページを用意する。

「相続税の仕組みを知りたい人」が、「自分の状況に近い事例を持つ事務所」に自然にたどり着く導線ができる。記事の内容は変えなくていい。末尾に一文と、リンク先のページを加えるだけだ。


まとめ:「自社の資産は活きるか」を判断するチェックリスト

活きる資産がある(3つ以上YESなら強い土台がある)

  • 自社の社名・サービス名での指名検索、または自社が得意とする領域のキーワードで、少なくとも月100件以上のオーガニック流入がある
  • サイト上に実績・事例が、具体的な数字や状況とともに掲載されている
  • 会社の専門領域や強みが、サービスページ上に明文化されている
  • 各記事内に「自社の強み」や「態度変容につながる内容」が記載されている

今すぐ手を打つべき状態(1つでもYESなら動くべき)

  • 情報収集系の記事は多いが、比較・検討フェーズに向けたページが少ない
  • 問い合わせへの導線が、主要コンテンツから見て弱い
  • 「うちの強み」を聞かれても、競合との明確な差が言葉にならない
  • AI検索で自社のビジネスジャンルで検索した際に、自社のサービスが出てこない

上の4つすべてにYESで、下の4つすべてにNOという会社は少数派だ。多くの場合、SEOで積み上げてきた資産はあるが、AI時代に向けた「活かし方」の設計がまだできていない状態にある。

資産を持っている会社こそ、今動く価値がある。競合より先にニッチを取った会社が、AI検索の回答の中に定着していく。その先行者優位は、想像以上に大きく働く。


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