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11/27水19:00〜20:00
LPO(landing page optimization)とは、「ランディングページ最適化」のことである。
そもそもLPとは、ユーザーが広告をクリックして表示される、資料請求や商品購入につながる縦長ページのことだ。
このページのデザインや構成を改善し、CV率を向上させるマーケティング手法がLPOである。
LPOを適切に行うことで、Web広告への投資効果の向上やCV最大化による売上アップが期待できるため、非常に重要な要素であることは言うまでもないだろう。
ただ、LPOを正しく行わなければ成果はほとんど上がらず、費用と時間だけを投資する結果となってしまう。
そのため、LPOについて深く理解するのはもちろんのこと、「正しいLPO」について知っておくことが大切である。
本記事では、
など、LPOの基礎から具体的な実施ステップ、事例まで詳しく解説していく。
本記事を読んで、LPOの基礎知識や重要ポイントを理解した上で、正しい対策を取り入れてほしい。
目次
LPOとは何かについて詳しく解説していく。LPOが重要な理由やSEO、EFOとの違いを押さえて、LPOへの理解を深めてほしい。
上述した通り、LPO(landing page optimization)とは、ランディングページの最適化を意味する。
LP(ランディングページ)とは、広義の意味では、Webサイトの中で1番最初にユーザーが開くページのことだ。最初に着地(Landing)したページを意味し、トップページに限らない。
ただ、狭義の意味としては、ユーザーがWeb上の広告をクリックした際に提示される最初のページのことだ。資料請求や商品購入につなげることを目的として作られている、1ページ完結型の縦長ページを意味する。
そして、LPOのLPは狭義の意味、「ユーザーが広告をクリックした際に提示され、CVにつながることを目的として作られたページ」の方である。
このLPのデザインや写真、キャッチコピーやコンテンツを改善することで、ユーザーの途中離脱を防ぎ、資料請求や商品購入といったCV(コンバーション)を最大化させるのがLPOだ。
LPO実施によって、Web広告への投資効果の向上やCV最大化による売上アップが期待できる。
また、LPOを実施するシチュエーションとしては、ある程度LPへのアクセスがあるもののCV率が悪い時に行われる。そもそもアクセス数が少なければ、LPOの前に、広告や検索からの流入を増やす対策をする必要があるからだ。
LPOで、ランティングページを改善することは、会社の利益に直結しているので非常に重要である。
同じアクセス数でも、同じ広告費をかけていても、LPOを実施するかしないかで、CVや利益が数倍も異なることすらあり得る。
適切にLPOを実施できれば、資料請求や商品購入の数を大きくアップさせることができるのだ。
これまで「なんとなくLPを外注していた」という人も、重要性を認識し直し、LPOへの取り組みを強化してほしい。
混同しやすい概念として、SEO、EFOとの違いについて見ておこう。
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)のことである。
特定のWebページを検索上位に表示させるために、コンテンツやタグの最適化といった対策を行うことを意味する。
SEOは「検索結果を通じてWebページへのアクセスを増やす目的」で行われ、LPOは流入の経路問わず、「訪れたユーザーを効果的にCVに誘導する目的」で行われる、異なる概念だ。
EFOとは、エントリーフォーム最適化(Entry Form Optimization)のことである。エントリーフォームとは、資料請求や商品購入の際の入力フォームだ。
入力フォームが使いにくければ、「面倒くさいから申し込みはあとでいいや」など、ユーザーの離脱につながるので、LPOと一緒に取り組む必要がある。
SEOもLPOもEFOも、それぞれ重要であり、並行して取り組んでいくことが大切だ。
LPO実施の前に必ず押さえておくべき重要な点について解説する。
LPにおいては、定期的な改善と効果測定が重要であることを押さえておこう。1度LPOを実施して終わりではなく、定期的に行うことが大切である。
なぜなら、1度では結果が出ないことがほとんどであり、また、結果が出たとしても市場や競合の動向によって見直しが必要になるからである。
「より成果を出すためにはどこを改善できるか」といったことを常に考え、LP改善と効果測定を続けることが重要だ。
ちなみに、「効果測定」と簡単に言ったが、そもそもどれくらいのCV率を達成できればいいのかが分からないという人もいるだろう。
そのため、目安ではあるが、業界別のLPのCV率を下記にまとめた。
「平均値」も掲載しているが、CV率が高い企業が1つあるだけで大きく数値が変わってしまうので「中央値」を参考にしよう。
業界 | 中央値 | 平均値 |
SaaS | 3.0% | 9.5% |
eコマース | 5.2% | 12.9% |
代理店 | 2.4% | 8.8% |
ビジネスサービス | 3.5% | 8.7% |
ケータリング&レストラン | 9.8% | 18.2% |
教育 | 5.8% | 14.2% |
イベント&レジャー | 5.2% | 13.4% |
家族サポート | 3.4% | 9.0% |
ファイナンス&保険 | 6.2% | 15.6% |
フィットネス&栄養 | 5.6% | 13.2% |
家の修繕 | 3.8% | 7.2% |
法律 | 5.4% | 14.5% |
医療サービス | 3.6% | 7.4% |
不動産 | 2.6% | 7.4% |
旅行 | 4.8% | 11.9% |
メディア&エンターテイメント | 7.9% | 18.1% |
参考:The Unbounce Conversion Benchmark Report|unbounce
価値のある改善策のみ実施するという点も押さえておこう。
前項で、「定期的に改善と効果測定を行う」ことが重要であると説明したが、「とにかく改善して効果を測定すればいい」「高速でPDCAを回せばいい」というわけではない。
改善策を高速で回して、LPOを実行している気になってしまい、本質的な改善に到達しないことがよくあるのだ。
「やってみないと分からない」「些細な修正でも結果が変わるかもしれない」と、機械的にA/Bテストや多変量テストを繰り返すようなことは意味がない。LPを外注している場合でも、そのような提案をする相手の言いなりになってはいけないのだ。
確かに、A/Bテストや多変量テストは、実施してみないと分からないという点もあるが、実は、そもそも効果が出る可能性が低く、多少の効果があったとしても費用と時間に見合わないことがほとんどであることが分かっている。
そのため、思いつきの改善を繰り返すのではなく、「この改善策は絶対にやるべきだ」「高い確率で成果が出るはずだ」と確信が持てるもののみに注力すべきで、それがLPOの成果を上げるための近道と言えるのだ。
LPOを実施する5ステップを解説する。
ステップ1:現状の問題点を把握するところから始める
ステップ2:問題を改善するための対策を決める
ステップ3:KPIを具体的に設定する
ステップ4:LPOを実施する
ステップ5:効果測定を行う
この章で、LPO(ランディングページ最適化)の一般的な流れを掴んでほしい。
まずやらなければならないのは、現状の問題点を把握することである。あなたはすでにLPを作成しており、何か悩みを抱えているかもしれない。
そこで、LPにおける「悩み」を具体的に把握するため、GoogleAnalyticsなどの解析ツールを利用して、まずは、下記の点を整理しよう。
【LPOで特に重要な指標】
指標 | 内容 | 目安 |
インプレッション数 | 広告表示の回数 | ー |
クリック数 | 広告がクリックされた回数、広告がアクセスされた回数 | ー |
クリック率 | 広告表示の回数に対して、クリックされた割合 | 平均1%程度 |
CV数 | CV(資料請求や商品購入)の数 | ー |
CV率 | 広告のクリック数に対して、CVまで到達した割合 | 1〜6% |
CPA | 広告費用÷CVの数 | ※75.51ドル(日本円で約10,345) |
ROAS | 売上÷広告費用×100(%) | ー |
※数値はGoogle Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]を参考。1ドル137円(2022年7月現在)で計算。全世界の業界を横断した平均値で、参考までに掲載。
まずは、上記7つの指標を確認し、問題点を洗い出そう。7つの指標を数値で明確にすることで、主な問題点が見えてくるはずだ。
そのあと、GoogleAnalyticsやヒートマップを利用して、下記のような指標もチェックし、現状の問題点をさらに絞り込んでいこう。
【その他参考にすべき指標】
上記の指標を総合的に検証し、
など、現状の問題点を明らかにしていこう。
GoogleAnalyticsでもある程度の分析は可能であるが、より視認性の高いLPOツールを使うことを検討しても良いだろう。LPOのおすすめツールに関しては、無料で使えるものを含め、6章「6.おすすめLPOツール5選を紹介」で紹介している。
現状の問題点を把握したら、次にどのように改善していくか決めよう。
ここが1番重要なステップである。対策はいくらでも考えつくため、その中から、ユーザーと会社にとって価値のあるものを選ばなくてはならない。
対策を考える前に、必ず「仮説」を立てることが大切だ。例えば、下記のように考えてみよう。
現状の問題:LPにおける滞在時間が短く、CV率が非常に低い | |
仮説 | ・広告をクリックしたユーザーのニーズとファーストビューに齟齬がある |
対策 | ・キャッチコピーを改善してユーザーニーズと合わせる |
現状の問題:広告のクリック数は多く、LP滞在時間も問題ないが、CV率が低い | |
仮説 | ・ユーザーにとってどこから資料請求、もしくは商品購入できるのか分かりづらい |
対策 | ・CTAボタンを分かりやすく表示する |
現状の問題から仮説と対策を炙り出していこう。いくつかの対策が考えつくのであれば、1番大きく改善しそうなものから手をつけていく。優先順位を決めることが大切だ。
対策を決めたら、LPO実施の前にKPIを設定しよう。
LPOによって具体的に何を成し遂げたいのかを明確にするのだ。例えば、「資料請求の数を倍にする」「CV率を3%に引き上げる」など、目標を明確にしよう。
LPOでは、効果測定が重要なので「ただなんとなく対策を立て、少しCV率が上がったからOK」で終わらせてしまっては意味がない。
具体的にKPIを設定し、達成するためにはどのような対策を実行すべきか熟考し、KPIに達したか達していないかを最終的に検証することが大切だ。
【KPI設定のポイント】
・計測できる指標をKPIに設定する ・KGIへつながるKPI設定をする ・定期的にKPIの見直しを行う |
慎重に決定したLPO対策を実施するステップだ。
ここで大切なのは、1度に複数の対策を実行しないことである。1度に複数の対策を実行すると「どの仮説が正しく、どの対策が効果的だったのか?」が分かりにくくなってしまうからだ。
そのため、優先順位を決め、重要な対策から実行し、1つ1つの対策における結果を検証することが大切だ。
ただ、現状の問題点に対して、複数の対策が考えられることもあるだろう。どうしても1つの対策に絞りきれない、実行してみないと分らないということもある。
その場合には、下記のようなテストを行い、最適化を進めていこう。
A/Bテスト | 異なるデザインや構成のLP(パターンA・パータンB)を準備し、ランダムにユーザーに表示。効果を測定して最適なLPを見つける方法。 |
多変量テスト | LPの複数項目を変更して、全てをテストし、数十~数百万通りの組合せの中から最適な物を見つける方法。 |
トータルエクスペリエンステスト | システムによってLP訪問者の動向を解析して、ユーザーへの最適化を測る方法。全てのWeb上の体験を最適化する点がメリット。 |
上記の中では、基本的に「A/Bテスト」を中心に行なっていく。
確かに「多変量テスト」「トータルエクスペリエンステスト」においては、多くのパターンを検証できて便利ではあるが、費用がかさむ上に、1パターンあたりのデータ量が少なくなる。闇雲に多くのパターンを用意して、とにかく検証を行うということにつながりやすいのだ。
テストを行うのであれば、「どうしても対策が1つに絞りきれない」という場合に、「A/Bテスト」を選択するという考えで良いだろう。
また、テストの方法としては、「逐次テスト」「並行テスト」の2種類がある。
「逐次テスト」は、パターンAを2週間実行した後に、パターンBを2週間実行する方法である。
「並行テスト」は、同期間にパターンAとパターンBのテストを実行する。同時期なので、外部要因に左右されにくいのがメリットだ。
LPO実施のあとは、効果測定を行おう。
「現状の問題点に対する仮説は正しかったのか?」「どの対策がうまくいったのか?」「対策だけがうまくいった要因か?外部要因は影響していないか?」など、効果を検証する必要がある。
対策がうまくいかなくても、もちろん無駄ではない。「他の対策をすべきだったのか」「仮説がそもそも間違っていたのか」など、検証材料として大いに活用すべきだ。
そして、また「3-1.現状の問題点を把握するところから始める」に戻って他の問題点を探るところから始める。通常は1回のLPO実施でうまくいくことは稀であり、何度も繰り返すことで、少しずつ成果が出てくるものだ。
ある程度KPIを達成したとしても、流行や競合の動向の変化に伴ってLPの見直しが必要になるため、定期的な改善と効果測定が必須だ。
LPO対策で必ずチェックすべき下記の項目について解説していく。
まずは、ファーストビューが最適であることが重要だ。ファーストビューとは、ユーザーがLPに到達して最初に表示されるエリアである。一般的には、写真やキャッチコピーで構成されている。
ファーストビューが最適かどうかは、特に、下記の2つの視点で考えてみてほしい。
特に、広告で訴求した内容と、ファーストビューの内容が異なっていることが、1番のユーザーの離脱原因と言える。
例えば、広告では「今なら無料でプレゼント!」と訴求したのに、ファーストビューにそのことが明記されていなければ、読み進めるモチベーションが下がり離脱してしまうだろう。
「入会費は無料!」「複数店舗利用可能」など広告ごとに訴求する内容が異なるのであれば、それぞれの訴求内容に沿ったLPを作成することをおすすめする。
また、ファーストビューのデザインも大切だ。ミズーリ科学技術大学で行われた調査によると、ユーザーはWebサイトの第一印象を0.2秒で決めているとのこと。そして、サイトを読み進めるかどうかの印象は2.6秒で決定しているそうだ。
ユーザーは数秒で、LPの第一印象を決定している。「デザインがダサい」「思ったのと違う」といった印象を抱かせてしまえばすぐに離脱するだろう。
そのため、ユーザーにLPを読み進めてもらうためには、ファーストビューの写真やキャッチコピーがユーザーを惹きつけるものかどうかをチェックしなければならない。
ファーストビューの最適化はLPO対策として、1番重要である。
【ファーストビューの主なチェックポイント】
・キャッチコピー ・画像 ・CV機能 |
ページの読み込み速度が遅くないかどうかを確認しよう。基本的なことではあるが重要だ。
読み込み速度が遅い場合、ユーザーはストレスをためて離脱してしまうだろう。下記のように読み込み速度が2秒遅いだけで、CV率が38%低下したというデータもある。
操作開始時間が1秒のサイトと3秒のサイトを比較しても、3秒のサイトは1秒のサイトに比べ、ページビューが22%低下、コンバージョン率は38%低下、直帰率は50%上昇してしまうというデータがあります(増山氏) |
参考:サイト表示が2秒遅いだけで直帰率は50%増加! DeNA事例から学ぶWebの自動最適化手法/日本ラドウェア|Web担当者Forum
ファーストビュー表示までに3秒以上かかるようであれば、ページの読み込み速度の改善に取り掛かるべきだ。
LPの写真やキャッチコピー、構成をどんなに最適化してもページの読み込みが遅ければ全て台無しになるので、まずは、Page speed Insightsなどを利用し、現状の確認を行おう。
コンテンツの内容は言うまでもなく大切だ。とはいえ、「コンテンツの内容」と一口に言っても幅広く、業種によっても最適なコンテンツ提示方法は異なるだろう。
ただ、どのようなユーザーがどれくらいの興味を持ってLPを見ているのか、どのような情報がほしいのかを精査し、ユーザーの感情にそって順番にコンテンツを提示するという点は共通しているはずだ。
例えば、あなたの商品のことをほとんど知らないユーザーが多いのであれば、商品作成のストーリーなどから丁寧に説明していく必要があるだろう。しかし、商品購入意欲が高いユーザーに、長すぎるストーリーを提示したら、離脱されてしまう。
ヒートマップなどで、ユーザーの離脱場所や滞在時間の長い場所を確認しながら、コンテンツの内容を適切に作り上げていこう。
ただ、多くのLPでやってしまいがちなのが、「いきなり商品を売る」ということだ。
ウィンドウショッピングをしていて、急に商品を売りつけられたら、拒絶反応が出るだろう。ウィンドウショッピングに当てはめるとすぐに理解できるのに、LPではそのような構成にしてしまっていることが多いので確認しておこう。
もうひとつ、情報の詰め込みすぎによって、ユーザーを混乱させていることも多くあるので、不要なコンテンツがないかチェックしよう。
LPのデザインを最適化しよう。
デザインはLPを見たユーザーの「印象」を決めるため、非常に重要だ。
例えば、女性向けのスキンケア商品のLPを、黒やブルーのような色を使って、不動産会社のLPのような固いイメージで作ったらどうだろう。極端な例ではあるが、「印象」がよくないため、購買意欲につながらない可能性が高い。
もちろん、逆も同じで、ビジネスに関するLPを、スキンケア商品のLPのように華やかで軽いイメージで作成したら、「信用できない」とユーザーが感じて離脱してしまうだろう。
このように、ユーザーのことを考え、どのようなデザインが適しているのかを見極めることが大切だ。
CTAの最適化も重要項目のひとつだ。
CTAとは、Call To Action(コール トゥ アクション)のことで、LPを訪問してきたユーザーを具体的な行動に誘導すること。お問い合わせボタンや資料をダウンロードするボタンを想像してほしい。
このCTAを「どこに置くか」「どのようなデザインにするか」「どのような文言で誘導するか」を精査することがCVへつなげるためには非常に重要だ。
例えば、LPの離脱率が低いのにCVにつながらない場合には、「CTAを見つけにくい」「CTAを促す文言が分かりにくい」場合が多々ある。最後のひと押しが足りないので、この場合にはCTAを改善するだけで、CV率が大きくアップする可能性が高い。
【具体的なCTA改善方法】
スマホなどPC以外のデバイスに対応しているかも確認しよう。ユーザーがスマホでLPを見た際に、見にくいと感じればすぐに離脱してしまうからだ。
これまで解説してきたことと同様であるが、ユーザーのことを考えて、LPを作成することが大切だ。下記のような点をチェックしよう。
【LPのスマホ表示でチェックする点】
LPO改善の具体例を2つ紹介する。参考になる点が多いので、ぜひ確認してほしい。
2016年に設立された「SafetyGearPro」は、ゴーグルやハーネスなどの高品質なギアを販売している。会社の目標としては、お客様が楽しみながら安全にスポーツなどの活動を楽しむことだ。
「SafetyGearPro」のWebサイトは10万アクセスを記録しており、70%以上がアメリカからである。
「SafetyGearPro」のWebサイトにおける課題と改善策は下記の通り。
【課題1】新規ユーザーが多く、直帰率が高い
【仮説】Webサイトのファーストビューに、ユーザーに訴求するものが何も記載されていない。ファーストビューにSafety Gear Proのサービス、製品、および提供物に関する情報を追加すると、ユーザーが情報を探す手間が軽減されてCVにつながるのではないか。
【具体的な対策】
【結果】
カテゴリーページへのアクセス数10.86%増加
商品購入などCV率が3.28%増加
出典:Safety Gear Pro Increased Conversions through Iterative Testing|VWO
【課題2】サイト内検索からのCV率は高いが、そもそもサイト内検索が利用されていない
【仮説】サイト内の検索バーの使用量を増やすことでCV率をアップさせられるのでは。
【具体的な対策】
パターンA:ユーザーが検索バーに入力した際に上位の検索とカテゴリが事前入力されるように設定
パターンB:ユーザーが検索バーをタップした際に上位の検索とカテゴリが事前入力されるように設定
【結果】パターンBで、サイト内検索からのCV率が20.40%増加
「SafetyGearPro」ではLPO対策によって、ユーザーエクスペリエンスと主要な指標を大幅にアップさせ、全体的なCV率を11.84%向上させた。
参考:Safety Gear Pro Increased Conversions through Iterative Testing|VWO
2002年に小さな会社から始まった「BODYGUARDZ」は、多種多様なモバイルデバイス用のBODYGUARDZケースを提供し、急速に拡大した。同社の急成長により、2011年に最も急成長している企業のInc.5000リストに掲載されている。
「BODYGUARDZ」のWebサイトにおける課題と改善策は下記の通り。
【課題1】Webサイトをスクロールする人が少なく製品登録数が伸びない
【仮説】テキストが多すぎ、かつ、CTAがいくつかあるためにユーザーを混乱させ、スクロールを妨げていたのではないか
【具体的な対策】
【結果】
製品登録が2.34%上昇
【課題2】モバイル版のアカウントページが見えにくくCVにつながりにくい
【仮説】モバイルで見ると「アカウントのメニュー」が表示されなくなり、ユーザーがどう行動していいか分からなくなる。いくつかのリンクをクリックしなければならないことが、離脱につながっていたのではないか
【具体的な対策】
【結果】
製品登録が12.09%上昇
出典:BODYGUARDZ Worked With VWO Services And Lifted Its Conversions|VWO
その他、「BODYGUARDZ」は、あらゆるテストなどを積極的に行うことで、CV率33.38%上昇、利益率53.90%上昇を達成。
参考:BODYGUARDZ Worked With VWO Services And Lifted Its Conversions|VWO
LPO実施に役立つツールを紹介する。
出典:Googleオプティマイズ|Google
「Googleオプティマイズ」はGoogleが提供する無料のA/Bテストツールだ。有料サービス「Googleオプティマイズ 360」の無料版として提供されている。
A/Bテスト、リダイレクトテスト、多変量テストを実施することができ、自動でテスト結果が抽出される。セッション数・コンバージョン数・CV率なども一目瞭然だ。
「まずは、無料でA/Bテストを試してみたい」と考える場合には、「Googleオプティマイズ」を活用してみてはどうだろう。
出典:Microsoft Clarity|マイクロソフト
「Microsoft Clarity」は、ユーザーがLP上でどのような行動をしているかを分析できる無料ツールだ。
ページのPV数やクリック数が分かるのはもちろんのこと、レコーディング機能によって「ユーザーのスクロール」や「カーソルの動き」などが確認できる。
また、ヒートマップが非常に見やすく、ユーザーがどの部分に関心を持っており、どの部分で離脱しているかが一目瞭然で分かる。
ただ、「Microsoft Clarity」では、A/B テストはできないので、「Googleオプティマイズ」と一緒に使うと良いだろう。
「Googleオプティマイズ」と「Microsoft Clarity」の2つをうまく利用すれば、無料でもかなり精度の高い分析が可能だ。
出典:Optimizely|正規代理店:株式会社ギャプライズ
「Optimizely」では、A/Bテスト、多変量テスト、複数ページテストを行うことができ、さらに全デジタルデバイスに対応しているのも特徴だ。
また、細かくターゲティングすることに優れており、ユーザー行動を分析して最適なコンテンツを表示させることが可能である。
有料ではあるが収益の最大化を測りたいのであれば、「Optimizely」を検討しても良いだろう。30日間無料トライアルから始めて、価格はトライアル後に見積もりを取ることで決定する。
出典:dlpo|DLPO株式会社
「dlpo」は、延べ700社以上の導入を達成した日本国内実績No. 1のLPOツールだ。A/Bテスト、多変量テスト、パーソナライズを用いてCV率改善を実現するツールだ。
約5億ユニークブラウザーの行動データを学習したAIが、ユーザーに適したWebページを提示する。外部サイトの行動ログデータからユーザーの特性や傾向を特定し、サイト訪問者を分類して適したWebページを提示するのが特徴だ。
日本企業が提供しているツールなので非常に分かりやすい。分かりやすさ、日本での実績を重視する人は「dlpo」を検討すると良いだろう。興味があれば、問い合わせをして、価格を含めた相談をしてみよう。
出典:Visual Website Optimize|公認代理店:株式会社アッション
「Visual Website Optimizer」は、インドのwingifyという会社が提供しており、世界で6000社の導入実績がある。JavaScriptタグをWebサイトに埋め込むだけで、同一URLで簡単にA/Bテストが開始できるツールだ。
他にも簡易テスト作成、ヒートマップ、マウストラッキング、多変量テスト、パーソナライズなど様々な機能が揃っている。テスト可能ドメイン数や登録ユーザー数に上限がないのもメリットだ。
世界で実績をあげているツールを利用してみたい人、LPを複数運用している人などに向いている。問い合わせをして、価格を含めた相談をしてみよう。
本記事では、
について、解説した。
LPOとは、「ランディングページ最適化のこと」である。
適切にLPOを実施できれば、資料請求や商品購入の数を大きくアップさせることができるので、正しい対策を行うことが大切だ。
特に、「定期的に改善と効果測定を行う」こと、「価値ある改善策のみ実施する」ことの2点は必ず押さえておこう。
LPO実施の詳しいステップや具体的な施策、成功事例は本記事に詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。
広告に頼り切ったマーケティングの打開策としてコンテンツマーケティングについて調べているけれど、よく分からないと悩んでいませんか?
本書は弊社やクライアント様がコンテンツマーケティングに取り組み
など、コンテンツマーケティングの効果と、具体的な施策内容を全94ページに渡って詳細に解説しているものです。
ぜひ、貴社のWEBマーケティングにもご活用ください。