「SEOとLLMOどちらをやるべきか」に本気で答える

LLMOとSEOの違いを説明した記事は、すでにたくさんある。

「SEOは検索エンジンへの最適化、LLMOはAIの回答への最適化」「両者は対立ではなく補完関係」。検索すれば10秒で読める。

でも、多くのマーケターが抱えている本当の問いは、そこではない。

「それはわかった。で、うちは今何からやればいいの?」

この問いに答えている記事が、ほとんど存在しない。本記事は、その問いに正面から答えることを目的に書いた。

また、私たちバズ部は12年で400社以上のメディア支援を行い、

  • 立ち上げから10ヶ月で14.6億円の売上を産んだ不動産メディア
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SEOとLLMOは全くの別ゲーム

まず、LLMOはSEOの延長ではない。

Ahrefsが15,000件のプロンプトを使って調査した結果、ChatGPT・Gemini・CopilotがAIの回答で引用したサイトのうち、同じ検索クエリに対するGoogle上位10件と重複していたのは、平均でわずか12%だった。

つまり、驚くことに、9割近くのケースでAIはGoogleの上位ページを引用しないのだ。

(出典:Ahrefs「Citations overlap between AI assistants and the top 10 search results」2024)

だから、LLMOをSEOの延長として捉えると、本質的な対策を見誤るリスクがある。「良いコンテンツを増やせばAIにも評価される」「SEOで1位を取ればAIにも選ばれる」その発想のまま動いていると、投資すべき場所がずれていく。

(もちろん、SEOで積み上げた良質なコンテンツやE-E-A-Tは、LLMOにも一定程度活きる。両者がまったく無関係というわけではないが、別物として考えたほうがアクションしやすい)


検索の「構造」が根本から変わっている

なぜこれほど乖離が生じるのか。ユーザーの検索行動が根本から変わっているからだ。

従来の検索は「キーワードを入れてリストを受け取る」ものだった。「CMS 制作会社」と入力し、10件のリンクを眺め、気になったページを開き、また戻って比較する。この往復作業に、ユーザーは多大な時間と検索リテラシーを使っていた。

AI検索は、この構造を根本から変える。

ユーザーは今、こう入力する。

問い合わせ率の改善実績があり、SEOの技術サポート込みで、WordPressからヘッドレスCMSへの移行が可能なWeb制作会社を教えて

自分の状況を丸ごと投げ込み、AIが複数の情報源から最適解を生成して返す。何度も検索し直す必要がなく、キーワードが思いつかなくても問題ない。

この変化には重要な含意がある。検索リテラシーの差がほぼ消えるのだ。今まで「上手く検索できない人」にリーチできなかったサービスが、AI経由で届くようになる。

これまでは「1万PVを集めて100件のコンバージョン」という発想だった。これからは「100人を集めて100件のコンバージョンに限りなく近づく」発想に変わっていく。


来年には50%の人がAI検索で意思決定するようになる

変化の速さも見ておく必要がある。

ChatGPTの週間アクティブユーザー数は、2024年10月に2.5億人だったものが、2026年2月には8億人に達した。すでに世界の「10人に1人」がAIで毎週検索している(出典:Open AI「GPT-5が切り拓く働き方の新時代」)。

GoogleのCEOサンダー・ピチャイ氏は、現在は別タブで提供されているAIモードについて「今後徐々にGoogle検索のメイン体験へと統合されていく予定である」と明言している(出典:Stan Ventures, 2025)。

そして現在、バズ部のクライアントを含め、平均月間問い合わせの10〜15%がすでにAI経由から生まれている。米国の大手調査会社のガートナーは「2027年までに、ビジネス上の意思決定の50%がAI検索もしくはAIエージェントによってサポートされる」と予測している。

「まだAI検索は少数派」という前提は、すでに崩れつつある。


それでも「両方やれ」が答えにならない理由

ここまで読んで「じゃあLLMO対策もやらなければ」と思った人に、冷静になってもらいたいことがある。

リソースは有限だ。

多くの中堅・中小企業のマーケティング担当者は、今でも十分に手が足りていない。SEO、コンテンツ制作、SNS、広告、そこにLLMO対策まで追加すれば、すべてが中途半端になるリスクがある。

「両方やりましょう」は正論だが、優先順位がなければ実行できない。

では、どう判断するか。


今すぐLLMO対策を優先すべき会社の3条件

以下の3つが当てはまる会社は、LLMOを先に動かすべきだ。

条件1:SEOの基盤が一定レベルで整っている

LLMOはSEOの上に乗る構造を持っている。コンテンツの質、サイトの信頼性、E-E-A-Tの蓄積がゼロの状態でLLMO対策だけを進めても、AIが引用できる素材がそもそも存在しない。

目安として、SEO経由で月3件以上の問い合わせがコンスタントに来ている状態であれば、LLMO対策の効果が乗りやすい。逆にいえば、まだそこに届いていないなら、LLMOより先にSEOの基盤を固めるほうが順序として正しい。

条件2:ニッチであっても独自の強みがある

AIは「平均的なユーザーへの最良の答え」ではなく、「特定のユーザーへの最良の答え」を返そうとする。だから、広く浅く打ち出している会社より、狭くても尖っている会社のほうが選ばれやすい。

たとえば「シリーズB未満のSaaS企業に強く、英文契約のレビューを48時間以内に対応可能で、月額顧問料が15万円以下のテック分野に強い弁護士を教えて」——こういう質問に答えられるかどうかが勝負になる。自社の強みが特定の顧客グループに刺さる形で整理されていれば、AIが「この人にはこの会社」と推薦してくれる。

業種は問わない。有形サービスでも、BtoCでも、ニッチな領域でも、独自の強みを言語化できている会社であれば、LLMOの恩恵を受けやすい。

条件3:指名検索よりも比較検討での戦いが多い

すでにブランドが確立していて指名検索が多い企業は、SEO資産が直接的に効く。一方、まだ認知が低く「条件で検索した結果として見つけてもらう」フェーズにある企業は、AI検索との相性が良い。AIはユーザーの細かい条件を処理して最適解を出す。「比較されたときに選ばれる」ための構造を作ることが、LLMOの本質だからだ。


逆に「まずSEOを固めるべき」会社の特徴

次の状態にある会社は、LLMOより先にSEOの基盤を整えるべきだ。

  • SEO経由の問い合わせがほぼゼロ
  • 月間オーガニック流入が極めて少ない
  • 自社の強み・実績・事例がサイト上にほとんど書かれていない
  • コンテンツの質が低く、E-E-A-Tの観点で信頼性が薄い

理由はシンプルだ。AIは引用する情報をWebから収集する。引用できる素材がなければ、どんな施策を打っても意味がない。土台がない状態での施策は、砂の上に家を建てることに近い。


実際にAI経由の問い合わせが2〜3倍になった事務所が、やったこと

複数の士業事務所の事例を紹介する。

大阪の司法書士法人は、相続領域に特化してAI対策を実施した。AI経由の月間問い合わせが3件から9件へと3倍に増加。対象プロンプトの順位はすべて圏外から1位になった。

都内の司法書士法人は、家族信託の領域で上位表示を狙った。サイト全体の月間問い合わせが5件から12件へと2.4倍に増加。こちらも複数プロンプトで圏外から1位を達成した。

大阪の事務所のAI経由アクセスはわずか227件だったにもかかわらず、問い合わせ率は従来媒体を遥かに凌いでいた。AI経由のユーザーは、意思決定が8割完了した状態で来訪するからだ。

特筆すべきは、これらの事務所においてAIモードやChatGPTに引用されるための技術的施策はさほど行っていないという事実だ。施策のメインはそこではない。

最初にやったのは「自社が本当に戦うべきニッチ領域の特定」だった。打ち合わせとヒアリングを通じて顧客理解を深め、「相続に強い」という広い打ち出し方をやめ、具体的な顧客グループと領域に絞り込んだ。

次に、その領域における強みを、説得力のある言葉で徹底的に言語化した。漠然とした強みの羅列ではなく、ユーザーの状況と自社の強みが接続されている状態を作ること。それをサービスページ・特化LP・事例コンテンツに落とし込んだ。

AIが「この人の質問に答えるなら、この事務所が最適だ」と判断するには、論理を組み立てられるだけの情報が必要だ。その情報を整備することが、AI検索に選ばれる構造の本質だ。

事例|わずか3ヶ月のAI対策でサイトの問い合わせ2.4倍、受注数4倍を実現した士業事務所


「ニッチへの訴求強化」がAI対策の最も本質的な取り組みになる

もう少し踏み込んで説明しておく。

弁護士の離婚案件を例にとると、かつては「離婚LP」一枚で勝負していた会社が、「離婚 慰謝料専用LP」「離婚 慰謝料請求する側LP / 請求された側LP」と段階的に特化してきた。

これをさらに進めると「長期間に渡る(10年以上)不倫・不倫相手と配偶者の両方に慰謝料請求したい・不倫の証拠を持っている」という一人のユーザーに特化した個別事例コンテンツまで到達する。

AI検索の世界では、この「一人への特化」こそが武器になる。なぜならAIは、ユーザーの詳細な状況に最も合致するコンテンツを引用するからだ。「なんとなく離婚に強い」ではなく「あなたのその状況にはこの事務所」という接続が、AIに選ばれる条件になる。


最後に:施策の話より先に必要なこと

LLMOの技術施策は多い。構造化データの実装、ページ速度改善、llms.txtの設置。どれも必要だ。

しかし、それより先にやるべきことがある。

「自社が誰に対して、何で勝つのか」を決めることだ。

LLMは平均的なユーザーにとって最良の結果ではなく、特定のユーザーにとって最良の応答を提供することに重点を置く。だから、ニッチに絞って強みを言語化した会社が選ばれる。広く浅く打ち出している会社は、AIの回答から外れていく。

SEOが「どのキーワードで上位を取るか」の戦いだったとすれば、LLMOは「どんな人に、どんな理由で選ばれるか」を設計する戦いだ。

それは技術の問題ではなく、マーケティング戦略の問題である。



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