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12/18水13:00〜15:30
「オウンドメディア運用に必要なツールはあるの?」
「オウンドメディア運用にはどのようなツールを活用すればいいの?」
あなたはオウンドメディア運用の効率化や成果の最大化を目指すために、ツールを活用したいものの「どのようなツールを使うべきか」悩んでいるところだ。
確かにオウンドメディア運用ツールを調べると様々なツールがたくさん出てきて、何を使えばいいのか判断に迷う。
バズ部では、オウンドメディア運用に必須のツールは下記の5つだと考えている。
他のツールは、あなたのツール活用の目的やオウンドメディアの課題に応じて、適宜検討するといいだろう。
ツールの種類 | 重要度 | ツール名 |
コンテンツ管理システム | 必須(ほぼ) | |
キーワード調査ツール | 必須 | |
必須 | ||
適宜検討 | ||
アクセス解析・改善 | 必須 | |
必須 | ||
適宜検討 | ||
適宜検討 | ||
適宜検討 | ||
適宜検討 | ||
メルマガ配信ツール | 適宜検討 | |
MAツール | 適宜検討 | |
適宜検討 |
とくに注意したいのは、オウンドメディア運用ツールを闇雲に導入することだ。
筆者は複数のツールをとりあえず導入したものの活用できずに、コストだけを浪費した例を数多く見てきた。
オウンドメディア運用ツールは、あなたのオウンドメディア運用に役立てることが最も重要だ。
だからこそ、どのようなツールがあるのか理解して、オウンドメディア運用に本当に必要なツールを選定できるようにしよう。
そこでこの記事では、オウンドメディア運用に活用できるツール13選とツールを選ぶときの考え方を解説していく。
オウンドメディア運用に長く活用できる適切なツールを選定するためにも、ぜひ参考にしてみて欲しい。
目次
冒頭でも触れたように、オウンドメディア運用には下記のツールが活用できる。
段階 | ツールの種類 | 重要度 | ツール名 | 使うべきケース |
メディア構築 | コンテンツ管理システム | 必須(ほぼ) | ・オウンドメディア運用開始時にほぼ必須 | |
コンテンツ制作 | キーワード調査ツール | 必須 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |
必須 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |||
適宜検討 | ・オウンドメディア運用開始時 | |||
メディア改善 | アクセス解析・改善 | 必須 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |
必須 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |||
適宜検討 | 記事本数が最低60本ある場合 | |||
適宜検討 | ・記事本数が最低60本ある場合 | |||
適宜検討 | ・記事本数が最低60本ある場合 | |||
適宜検討 | ・自社の運用体制ができてある程度成果が出てきた段階で、オウンドメディア運用の効率化、戦略などを立てたい場合 | |||
顧客育成 | メルマガ配信ツール | 適宜検討 | ・リードの累計が何百件~何千件になった場合 | |
顧客育成 | MAツール | 適宜検討 | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 | |
適宜検討 | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 |
オウンドメディア運用を開始するときに、まず導入するべきなのは下記の5つのツールだ。
【オウンドメディア運用でまず導入するべきツール】 ・WordPress:サイト制作をする |
この5つのツールは、オウンドメディア運用を開始する段階で導入しておこう。
他のツールは、オウンドメディア運用の進捗状況や課題に応じて、活用するといいだろう。
次の章からは、オウンドメディア運用に必要なツールの特徴と具体的な使い方を解説していく。
コンテンツ管理システムとは、オウンドメディアのコンテンツの制作、修正、管理などができるシステムを指す。
オウンドメディアを運用するならコンテンツ管理システムは基本的には導入するべきで、言わずと知れた「WordPress」が第一選択になる。
費用 | ・無料 |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時にほぼ必須 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・オウンドメディア、コンテンツの制作や管理をして運用体制を整える |
WordPressは無料で使用できる、コードが書けず、専門知識がない人でも簡単にコンテンツ制作、管理ができるシステムだ。
Kinsta社の「WordPress市場シェア統計」によるとインターネット上のすべてのWebサイトの43.5%がWordPressを使用していることが分かっており、普遍的に使われているシステムだと言える。
WordPressではオウンドメディア、コンテンツの制作や管理ができるので、オウンドメディア自体の管理がしやすくなる。
また、WordPressでは、主に下記のようなことができる。
【WordPressの主な機能】 ・豊富なテンプレートがありデザイン知識がなくてもおしゃれなオウンドメディアを制作できる |
中でも、WordPressには豊富なテンプレートがあり、オウンドメディアの目的に応じたおしゃれなメディアを簡単に制作できる。
バズ部も、コンテンツマーケティングに特化したWordPressテーマ「Xeory」を無料で提供している。
このテーマをインストールすると、下記のようによく見かけるオウンドメディアのデザインが実装できる。
WordPressとドメイン、サーバーがあれば、オウンドメディア運用を開始できるので、まずはWordPressを導入するところから開始するといいだろう。
▼WordPressについては下記の記事で詳しく解説している
WordPressとは│集客できるブログの作り方まとめ
キーワード調査ツールとは、キーワードの競合性や検索ボリューム、関連キーワードなど、キーワード選定時に必要な情報が分かるツールだ。
SEOやコンテンツの戦略設計に欠かせないツールなので、基本的には導入するべきだ。
ここでは、キーワード調査ツールと該当ツールをどのようにオウンドメディア運用に活用するのか解説していく。
ツール | 費用 | 使うべきケース | オウンドメディア運用での使い方 |
エントリープラン: | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | ・サジェストキーワードを把握する | |
無料(別途数百円~の広告費が必要) | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | ・ラッコキーワードと併用してサジェストキーワードの検索ボリュームを確認する | |
パーソナルプラン:2,999円/月~ | ・オウンドメディア運用開始時 | ・サジェストキーワードの検索ボリュームを確認する |
費用 | ・無料プラン:(サジェストキーワード20回/日) |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・サジェストキーワードを把握する |
ラッコキーワードは、幅広いWebサービスを運用している「ラッコ株式会社」が提供しているキーワード分析ツールだ。
サジェストや共起語、関連キーワード、潜在的なキーワードなど、キーワードに関する様々な情報を取得できる。
オウンドメディア運用では、サジェストキーワード(検索エンジンにキーワードを入力すると自動的に表示される検索候補)を把握したいときに活用できる。
例えば「オウンドメディア」というキーワードの場合、検索窓に「オウンドメディア」と入力して開始ボタンを押すと、下記のようにサジェストが一覧で表示される。
サジェストが分かると、検索ニーズを読み取ったり、必要なニーズを洗い出したりできる。
ラッコキーワードはGoogleサジェストだけでなく複数の検索エンジンのサジェストにも対応しているので、広告運用の戦略設計にも活用することが可能だ。
【ラッコキーワードで確認できる検索エンジン】 ・Google |
▼サジェストキーワードの活用方法については、下記の記事で解説している。
関連キーワードでSEO効果を得る2ステップ!サジェストとの違い
出典:「Google Keyword Planner」公式サイト
費用 | ・無料(別途広告出稿に数百円~必要) |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・ラッコキーワードと併用して、サジェストボリュームを理解してキーワードを選定する |
Google Keyword Plannerとは、Googleが提供しているキーワードの調査ツールだ。
関連キーワードや検索ボリュームなどが抽出でき、Google広告の運用やSEO目的のキーワード選定に活用できる。
【Google Keyword Plannerの主な機能】 ・関連キーワードの抽出 |
オウンドメディア運用では、先ほど紹介したラッコキーワードと併用して、サジェストボリュームを理解してキーワードを選定する目的で活用する。
広告を出稿しないと使用できないが数百円程度から設定できるため、大きな負担にはならないだろう。
使い方は、Google Keyword Plannerの「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリックして、検索ボリュームを知りたいキーワードを入力する。一度に複数のキーワードを入力することも可能だ。
「開始する」をクリックすると、下記のように月間検索ボリュームを確認できる。
サジェストボリュームを確認したうえで判断すると、大きな失敗を回避できるだろう。
費用 | ・パーソナルプラン:2,999円/月(追跡キーワード数125/ドメイン) |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・サジェストキーワードの検索ボリュームを確認する |
「Ubersuggest」は、アメリカのNEILPATEL社が提供するSEOツールだ。
キーワード分析や競合サイトの分析、自社のオウンドメディアの問題点の抽出など、コンテンツ制作からコンテンツ改善まで各段階で使える機能が揃っている。
「Ubersuggest」は「Google Keyword Planner」の使用が難しい場合に、サジェストキーワードの検索ボリュームを確認したい場合に向いている。
「Ubersuggest」では検索窓に調査したいキーワードを入力して検索を開始すると、サジェストと月間検索ボリュームが表示される。
ただし、「Google Keyword Planner」のように一度に複数のキーワードの検索ボリュームを調べることはできない。
無料で確認できるキーワード数(無料では20キーワードまで・ビジネスプランで追跡キーワード数150まで)も少ないため、可能な限りは「ラッコキーワード」と「Google Keyword Planner」の組み合わせを使ったほうがオウンドメディア運用がしやすくなるだろう。
アクセス解析・改善は、オウンドメディア運用の課題を分析してサイトや記事の改善を検討するためのツールだ。
オウンドメディアは運用を運用開始後に定期的に効果測定をして、改善を繰り返し成果を最大化する必要がある。
そのためには、オウンドメディアの集客状況を可視化できる「Google Analytics(GA4)」と「Google Search Console」は必ず導入したほうがいい。
その他のツールもオウンドメディアの状況や分析したいポイントに応じて活用したほうがいいので、どのようなツールがあるのか確認しておこう。
ツール名 | 費用 | 使うべきケース | オウンドメディア運用での使い方 |
無料 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | ・オウンドメディア内でのユーザー行動を把握する | |
無料 | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | ・オウンドメディア訪問までのユーザー行動とオウンドメディアのエラーを確認する | |
・ベーシック:495円/月 | ・記事本数が最低60本ある場合 | ・上位表示できていない場合はリライトする、キーワードを変えるなどの意思決定をする | |
・ライト:19,900円/月 | ・記事本数が最低60本ある場合 | ・被リンクと他社が対策しているキーワードを把握して、次の施策を検討する | |
無料 | ・記事本数が最低60本ある場合 | ・コンテンツ内でのユーザー行動やCVへの動線を見直す | |
要問い合わせ | ・自社の運用体制ができてある程度成果が出てきた段階で、オウンドメディア運用の効率化、戦略などを立てたい場合 | ・基礎知識がある状態でオウンドメディア運用のコンサルティング代わりに使用する |
出典:「Google Analytics(GA4)」公式サイト
費用 | ・無料(大企業向けの有料プランあり) |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・オウンドメディア内でのユーザー行動を把握する |
「Google Analytics(GA4)」は、Googleが提供しているWebサイトやアプリのアクセス解析ツールだ。
無料で使用できるので、オウンドメディア運用の必須ツールとして導入しておこう。
「Google Analytics(GA4)」は対象となるWebサイトやアプリをどのようなユーザーがどのような行動をしたのか計測して、レポートを作成できる点が特徴だ。
「基本レポート」と「探索レポート」の分けて様々なデータを収集、分析できるので、オウンドメディアの改善に役立てられる。
基本レポート | ユーザー属性(年齢や地域、性別など)や流入経路、ページ別の閲覧数やリピート率、CV、収益化などオウンドメディア、アプリ全体の運用状態を把握できる |
探索レポート | ユーザーがWebサイト上で辿った経路など目的に応じた分析ができる |
「Google Analytics(GA4)」はユーザー行動を軸に分析ができるところが強みなので、CVに至る動線やWebサイト内での行動を把握したうえで、オウンドメディアの改善策を検討できるようになる。
▼Google Analytics(GA4)の使い方は下記の記事で詳しく解説している。
GA4(Google Analytics4)の基本|導入方法・見方・最初の設定を解説
出典:「Google Search Console」公式サイト
費用 | ・無料 |
使うべきケース | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・オウンドメディアに訪問するまでのユーザー行動とオウンドメディア内のエラーを確認する |
「Google Search Console」も、Googleが提供している無料の分析ツールだ。
「Google Analytics GA4」と併せて、オウンドメディア運用に必須のツールとして導入しておこう。
「Google Analytics GA4」と「Google Search Console」のどちらかを使用すればいいと思っている方もいるかと思うが、それぞれ計測できるデータが異なる。
Google Search Console | オウンドメディアに訪問するまでのユーザー行動とオウンドメディア内のエラーを確認する |
Google Analytics(GA4) | オウンドメディア内でのユーザー行動を解析する |
「Google Analytics GA4」がオウンドメディア内でのユーザー行動を解析するのに対して、「Google Search Console」はオウンドメディアに訪問するまでの行動とオウンドメディア自体のエラーを確認する。
双方を使うことで、初めてオウンドメディア運用全体を分析できるようになるのだ。
「Google Search Console」の機能をもう少し詳しく見てみると、検索パフォーマンスやオウンドメディアのエラー確認などができる。
訪問するまでの行動分析 | 合計クリック数や平均CTR、検索結果順位などオウンドメディア訪問前の検索パフォーマンスが確認できる |
オウンドメディアのエラー確認 | 被リンクやインデックス登録、ペナルティなどオウンドメディアのエラー確認ができる |
オウンドメディア運用開始後に定期的にエラーチェックをすると、サイトが適切に運用できているのか把握できる。
また、検索パフォーマンスを分析することで、リライトの必要性や新規コンテンツの方向性などを検討できるだろう。
出典:「GRC」公式サイト
費用 | ・ベーシック:495円/月(検索語数:500) |
使うべきケース | ・記事本数が最低60本ある場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・上位表示できていない場合はリライトする、キーワードを変えるなどの意思決定をする |
「GRC」は、サードパーティー製の検索順位チェックツールだ。
オウンドメディアの記事本数が最低60本あり、上位表示ができていない場合にはリライトをする、キーワードを変えるなどの意思決定をするときに使用するといいだろう。
記事本数60本という基準は、私たちバズ部が今までの実績の中で最低限必要だと感じた記事本数だ。
検索エンジンからの集客は、記事数が足りないと下記のグラフのように成果が出にくい。
実際にバズ部が月間20万PVに到達したサイトを対象に実施した調査を見ても、10万PV達成には平均93記事、20万PV達成には、平均113記事が必要なことが分かっている。
そのため、記事本数の1つの基準である60本に満たないとリライトをしても成果が出にくく、新規記事を増やしたほうがメディア全体の成果になる。
記事本数60本未満の場合 | リライトをしても成果が出にくいので新規記事の本数を増やす |
記事本数60本以上の場合 | 「GRC」を使ってリライトする記事を決める |
記事本数が60本以上ある場合は、リライトの成果が見込めるので「GRC」の活用を検討するといいだろう。
「GRC」はパソコンにインストールすると、使用できるようになる。
事前に複数のキーワード登録をすると自動的に順位を追えるため、記事の現状を把握しやすくなる。
また、競合サイトの順位変動を追いかけることも可能だ。自社のオウンドメディアと比較しながら、施策を検討することもできるだろう。
【GRCの主な機能】 ・登録したキーワードの順位の可視化(Google、Yahoo、Bing の三大検索エンジンに対応) |
「Google Search Console」と併用するとよりリライトなどの施策を検討しやすくなるので、導入を検討してもいいだろう。
費用 | ・ライト:19,900円/月(登録可能キーワード:750) |
使うべきケース | ・記事本数が最低60本ある場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・被リンクと他社が対策しているキーワードを把握して、次の施策を検討する |
「Ahrefs」は、Ahrefs社が提供しているSEO分析ツールだ。
世界で60万人以上が使用しているツールで、日本語にも対応している。
「Ahrefs」は膨大なデータ保有量を活かした被リンク分析と他社の対策キーワードが分かる点が大きな特徴だ。
自社のオウンドメディアだけでなく競合サイトの被リンクも分析できるため、競合サイトがどのような被リンクを獲得しているのか分析して自社の運用に活かすことができる。
また、キーワード分析では競合サイトが対策しているキーワードが分かり、今後のコンテンツ制作、リライトに活用できるだろう。
【Ahrefsの主な機能】 ・サイトエクスプローラー:URL単位での被リンク調査・流入キーワード調査・有料検索広告のキーワード調査など |
ただしキーワードの分析については、オウンドメディア運用の知識がないと活用が難しい。
他社の対策キーワードが理解できても、自社がそのキーワードで上位を獲得できるのか判断するにはノウハウが必要になる。
そのため、オウンドメディア運用の知識があるなら運用開始時から活用を検討できるが、ノウハウが乏しい場合は無理に最初から導入する必要はないだろう。
また、Ahrefsを用いた被リンク獲得施策は無理にメディア運営初期に行う必要はない。(初期の被リンク獲得は自社の関連会社からリンクを掲載してもらったり、自社が登録しているページにリンクを追加する等を行なっておけば、まずは十分だ。)
そのため、ノウハウがない場合は無理に最初からは運用を行わず、まずは上でお伝えした60本以上の記事公開が完了した後に導入するのが良いだろう。
オウンドメディア運用の知識がある場合 | 運用開始時から導入して施策に活用する |
オウンドメディア運用の知識がない場合 | 記事本数60本以上を目指すことを優先する |
費用 | ・無料 |
使うべきケース | ・記事本数が最低60本ある場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・コンテンツ内でのユーザー行動やCVへの動線を見直す |
「Microsoft Clarity」は、Microsoft社が提供している無料のヒートマップツールだ。
ヒートマップとは、特定のページでのユーザーの離脱率や行動を可視化できるツールを指す。
「Microsoft Clarity」はアカウントと分析するURLの登録を済ませれば、特定ページ内でのクリック率や離脱率などを確認できる。
実際には、コンバージョンページの改善に活用することが多い。
【Microsoft Clarityの主な機能】 ・ダッシュボード:ユーザーの滞在時間やクイックバック(すぐに前のページに戻った割合)、過剰なスクロールなどページ内での行動を分析できる |
また、「Google Analytics」と連携して管理、分析することも可能だ。
オウンドメディア運用がある程度進み60本以上の記事があり、一定のCVも獲得できている場合に活用できる。
60本以上の記事が必要な理由は、今まで解説してきたツールと同様だ。
ただし一定の記事があってもCVが少ない場合は、ヒートマップツールを使ってCVを増やす施策を行うことは現実的ではない。1.5~2倍程度の改善なら見込めるが、10倍程度の改善は見込めないからだ。
そのため、CVが10件~20件など一定数あり、更に増やす検討ができるようになった段階で、使用するといいだろう。
費用 | ・要問い合わせ |
使うべきケース | ・自社の運用体制ができてある程度成果が出てきた段階で、オウンドメディア運用の効率化、戦略などを立てたい場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・基礎知識がある状態でオウンドメディア運用のコンサルティング代わりに使用する |
「ミエルカSEO」は、株式会社Faber Companyが提供しているSEOツールだ。
SEOのPDCAを一気通貫で管理することを得意としており、オウンドメディア運用を支援する豊富な機能が搭載されている。
独自のAI機能も搭載して、コンテンツの見出しやペルソナ生成などをサポートしてくれる点も特徴だ。
【ミエルカSEOの主な機能】 ・キーワード選定:キーワードごとの検索意図などの可視化(マップ化)・競合流入キーワード調査など |
「ミエルカSEO」に限らず、最近はこのようなSEOサポートツールが増えているが、自社の運用体制ができてある程度成果が出てきた段階で、オウンドメディア運用の効率化、戦略などを立てたい場合に活用できるだろう。
ただし、オウンドメディア運用全体をサポートしてくれるツールがあっても、運用の知識がないと使いこなせない。
例えば、AIによる見出し生成機能を活用したとしても、コンテンツ制作の知識がなければ、生成された見出しが的確なのか判断できない。
導入そのものは非常に簡単だが、高い費用を投資しても使いこなすことができず、オウンドメディア運用を最適化できなければ意味がない。
オウンドメディア運用の知識がないからツールで補うのではなく、基本的にはオウンドメディア運用の知識を身につけて、自分で判断できることを目指したほうがいいだろう。
メルマガ配信ツールは、メルマガの管理や一斉送信などメルマガ運用を効率化するツールだ。
数件、数十件の対応なら個別にメール送信したほうがいい。
一斉送信を検討するようになるのが、リードの累計が何百件~何千件が目安になる。
オウンドメディア運用が進みリードの累計が何百件~何千件になってきた場合に、オウンドメディアで獲得した見込み顧客と接点を構築して次の段階へと育成したいときに活用を検討しよう。
メルマガ配信ツールは似たツールが多いが、Googleなどから信頼されているサーバーを使用しているかどうかが重要だ。
サーバー自体がGoogleから良くないと判断されていると、せっかく作成したメルマガが迷惑メールに振り分けられてしまい、開封率が大幅に下がってしまう。
メルマガ配信ツールの機能だけに着目しないで、迷惑メール判定されない対策も確認して選ぶようにしよう。
おすすめのメルマガ配信ツールは、私たちバズ部も使用している「配配メール」だ。
出典:「配配メール」公式サイト
費用 | ・要問い合わせ |
使うべきケース | ・リードの累計が何百件~何千件になった場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・オウンドメディアで獲得した見込み顧客と接点を構築して次の段階へと育成する |
「配配メール」は株式会社ラクスが提供しているメルマガ配信ツールで、1万社以上の導入実績がある。
直感的に操作ができる画面設計で使いやすく、メールマガジン配信にかかる負担を軽減できる。
【配配メールの主な機能】 ・メルマガ配信機能:メルマガテンプレート・予約配信・セグメント配信・ステップメールなどメルマガ配信を効率化できる |
また「配配メール」は、迷惑メール判定されないための対策にも力を入れている。
万全なセキュリティ対策と複数IPアドレスによる分散配信などを実施して、高いメール到達率を実現している。
メルマガツールは似たツールが多いが、費用が安いツールは迷惑メールに分類されやすい傾向があると思われる。
「配配メール」は一定の費用はかかるが、バズ部では到達率が低過ぎると困ったことはないため、安心して使用できるツールだと言えるだろう。
▼メルマガの作成方法は、下記の記事で詳しく解説している。
メルマガ初級講座
MAツールとは、獲得した見込み顧客の育成を目的としたマーケティング活動を効率化するためのツールだ。
メルマガ配信より先に進み、メールの反応や開封率、クリック率などを把握して、その後のマーケティング施策に活用したい場合に選択できる。
ここでは、代表的なMAツールを紹介するので、見込み顧客の育成を効率よく進めたい場合は確認して欲しい。
ツール名 | 費用 | 使うべきケース | オウンドメディア運用での使い方 |
・Marketing Cloud Account Engagement・Marketing Cloud Engagement | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 | ・メルマガやSMS、LINEなど様々な顧客接点を構築して効率よく見込み顧客の育成をする | |
・無料プラン | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 | ・メルマガやSNS、オウンドメディア内の問い合わせフォームなど、様々なマーケティング施策を一括管理する |
費用 | ・Marketing Cloud Account Engagement・Marketing Cloud Engagement:各150,000円/月~ |
使うべきケース | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・メルマガやSMS、LINEなど様々な顧客接点を構築して効率よく見込み顧客の育成をする |
「Marketing Cloud」は、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供しているMAツールだ。
先ほども触れたようにMAツールはメルマガの先の施策で、メルマガの反応や開封率などを見て次の施策を検討する。
そのためには少なくても数千件以上のリストがないと活用の成果が出ないので、数千件以上のリストがある場合に導入を検討しよう。
メルマガやSMS、LINEなどの顧客接点を一元管理して、適切なタイミングでアプローチできる点が大きな特徴だ。
他ツールとの連携もしやすく、組織間を跨ぐ情報共有や進捗確認がしやすい環境も構築できるだろう。
【「Marketing Cloud」の主な機能】 ・メールテンプレートの使用・組織でのメールの承認、送信などの連携・メルマガのリスト管理 |
※契約プランにより使用できる機能が異なる
また、情報が蓄積されていくと、顧客に応じた最適なコンテンツの自動送信も可能になる。
メルマガだけでなくSMSやLINEなど様々な顧客接点を構築して、効率よく見込み顧客の育成をしたい場合に向いているツールだろう。
費用 | ・無料プラン |
使うべきケース | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 |
オウンドメディア運用での使い方 | ・メルマガやSNS、オウンドメディア内の問い合わせフォームなど、様々なマーケティング施策を一括管理する |
「HubSpot」は、HubSpot社が提供しているCRMプラットフォームだ。
「Marketing Cloud」と同様に、少なくても数千件以上のリストを獲得している場合に活用できる。
「HubSpot」と連携して使うMAツール「Marketing Hub」と組み合わせることで、見込み顧客の育成目的に活用できる。
「Marketing Hub」は、多機能で幅広い施策に活用できる点が大きな特徴だ。
メルマガやSNS、オウンドメディア内の問い合わせフォームなど、様々なマーケティング施策を一括管理できる。
【「Marketing Hub」の主な機能】 ・問い合わせフォーム作成 |
※契約プランにより使用できる機能が異なる
また、「HubSpot」の機能と連携して顧客管理や営業活動の管理など、活用の幅を広げて統合管理することも可能だ。
オウンドメディア運用に慣れてきて、見込み顧客の育成のために様々な施策を検討していきたい場合に向いているだろう。
ここまで、オウンドメディア運用に活用できるツールを解説してきた。
最後に、オウンドメディア運用ツールを導入する前に知っておきたい導入時の考え方を簡単に紹介する。
どのような点に注意して導入すればいいのか分かるので、参考にしてみて欲しい。
オウンドメディア運用ツールは、ツール同士を比較して導入ツールを決めようとしても意味がない。
なぜなら、ツールの機能自体には大差がないからだ。
キーワード調査ツール同士を比較しても、「サジェストキーワードが分かる」「検索ボリュームが分かる」という機能自体に差が生まれない。
そのため、機能で比較するよりも、目的に応じて必要なツールを選定することが重要だ。
例えば、競合サイトの分析をしてコンテンツの見直しをしたい目的がある場合は、「Ahrefs」のような競合サイトの調査に強い機能があるツールを選定できるだろう。
このように、オウンドメディア運用ツールは「ツールの機能」で選ぶのではなく、目的に合う機能があるツールを基準に選定しよう。
自社の目的に合うツールを導入するには、自社の課題を解決するにはどのようなツールが必要なのか理解して選定する知識が必要だ。
基礎知識はWebサイトの記事やYouTubeなどの動画を見れば、ある程度理解できる。
知識習得を手間だと思い「機能がたくさんあるツールを選ぶ」「何となく使えそうなツールを選ぶ」というのは避けたほうがいい。
闇雲にツールを導入しても使用しなかったら意味がないし、ランニングコストがかさむだけなので慎重に
判断するべきだ。
ツール選定のための知識を習得しても選定に迷う場合は、単発でコンサル会社にアドバイスをもらうのも1つの方法だ。
ツールについて理解している人に的確なアドバイスをもらうことで、ツール導入の失敗を避けられるだろう。
この記事では、オウンドメディア運用に活用できるツールとツールを選定するときの考え方を解説してきた。
最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみよう。
〇オウンドメディア運用に活用できるツールは下記のとおり
ツールの種類 | ツール名 | 使うべきケース |
コンテンツ管理システム | WordPress | ・オウンドメディア運用開始時にほぼ必須 |
キーワード調査ツール | ラッコキーワード | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
Google Keyword Planner | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |
Ubersuggest | ・オウンドメディア運用開始時 | |
アクセス解析・改善 | Google Analytics(GA4) | ・オウンドメディア運用開始時に必須 |
Google Search Console | ・オウンドメディア運用開始時に必須 | |
GRC | 記事本数が最低60本ある場合 | |
Ahrefs | ・記事本数が最低60本ある場合 | |
Microsoft Clarity | ・記事本数が最低60本ある場合 | |
ミエルカSEO | ・自社の運用体制ができてある程度成果が出てきた段階で、オウンドメディア運用の効率化、戦略などを立てたい場合 | |
メルマガ配信ツール | 配配メール | ・リードの累計が何百件~何千件になった場合 |
MAツール | Marketing Cloud | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 |
HubSpot | ・少なくても数千件以上のリストを獲得している場合 |
〇オウンドメディア運用ツールを選ぶときの考え方は次の2つ
1.ツール同士の比較は意味がない
2.ツールについて理解していないと選べない
オウンドメディア運用は、目的に合うツールを選定して効率化、成果の可視化をすることが欠かせない。
今回ご紹介したオウンドメディア運用ツールを参考にしながら、あなたの会社に必要なツールを選定してみよう。
広告に頼り切ったマーケティングの打開策としてコンテンツマーケティングについて調べているけれど、よく分からないと悩んでいませんか?
本書は弊社やクライアント様がコンテンツマーケティングに取り組み
など、コンテンツマーケティングの効果と、具体的な施策内容を全94ページに渡って詳細に解説しているものです。
ぜひ、貴社のWEBマーケティングにもご活用ください。