訪問数とは|定義や確認方法・訪問者を増やす方法まで網羅的に解説

「訪問数って具体的には何を表しているの?」

「サイトへの訪問を表す言葉っていろいろある。他と何が違うのかな?」

こんな疑問を持つ人は少なくないだろう。

訪問数とは、特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数のことで、「セッション数」とも呼ばれる

集客数を計る重要な指標のひとつで、ユーザーの行動を把握し、サイト改善の施策を図っていくために、WEB担当者なら詳しく知っておく必要がある。

この記事では、訪問数について、その「定義」や「測り方のルール」、間違いやすい「他の指標との違い」をわかりやすく解説する。

この記事でわかること

・訪問数とは/算出するときの3つのルール
・ページ別訪問数とは
・訪問数と間違いやすいサイトの流入数を測る指標
・3つの訪問数の確認方法
・訪問数を増やす方法|新規ユーザー&リピーター両方に魅力的なサイトをめざす


記事の終わりには、「訪問数を増やす方法」を、新規ユーザー、リピーターに分けて具体的に伝授するので、サイト流入数が伸び悩んでいるという人は、最後まで目を通して参考にしてほしい。

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1.訪問数とは

「訪問数」とは、特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数のことで、「セッション数」とも呼ばれる

ユーザーがWebサイト訪問してから離脱するまでを1として計測され、1回の訪問でサイト内のページを何度開いても一定時間ならばその数は増えない。

たとえば、ユーザーがWebサイトに訪問し、1記事だけを閲覧して離脱した場合も、5記事を閲覧して離脱した場合も一定時間内であれば、訪問数は1で変化しないということだ。

紛らわしい指標として、あるページに何回訪問があったかをカウントする「ページ別訪問数」があるが、これについては3章の 「ページ別訪問数」はページに限定した訪問数​​、で解説する。

ここでは、“「訪問数」は、特定の期間内にWebサイトに流入したユーザーの訪問回数で、閲覧したページ数に関係なく計測される”、ということを覚えておこう。

チェック!
Google公式では、セッションについて下記のように定義している。

「セッションとは、特定の期間内にウェブサイトで発生した、ユーザーによる一連の操作のことです。たとえば、1 回のセッションには、複数のページビュー、イベント、ソーシャル インタラクション、e コマース トランザクションなどが含まれます。」

引用:Google|ユニバーサルアナリティクスでのウェブセッションの算出方法​​


2.訪問数を算出するときの3つのルール

訪問数の算出には3つのルールが設定されている。

ルール1|サイトを訪れて30分放置するとセッションが切れる

ルール2|日付をまたぐと別セッションの扱いになる

ルール3|違う参照元で流入すると新規セッションと見なされる​​


Googleの
「ユニバーサル アナリティクスでのウェブ セッションの算出方法」に基づいて、「セッションが切れて新しいセッションが開始される条件」として設定された3つのルールを解説しよう。

2-1.ルール1|サイトを訪れて30分放置するとセッションが切れる

ユーザーがサイトに流入後、何も操作せず30分経過すると、退出しなくてもセッションは切れる決まりになっている。

つまり、サイトを訪問してから放置して30分までの訪問数は1で、その後閲覧を再開した場合、それは新しいセッションとして計上され訪問数は2とカウントされる。

セッションが切れる30分の間に何かしらの操作をすれば、セッション切れは起こらず、訪問数は1のままになるということだ。

2-2.ルール2|日付をまたぐと別セッションの扱いになる

WEBページのアクセス解析サービス「Google Analytics(アナリティクス)」は1日単位でデータを集計する設定のため、日付をまたぐと退出していなくても別セッションの扱いになる。

たとえば、ユーザーが23時55分に閲覧を開始し、0時5分に退出したとする。

時間だけをみれば滞在時間は10分と短いが、0時を超えて、日付をまたいでいるため、訪問数は2と算出される。

日をまたいだデータを取得したくない場合は、0時にはセッションを切るといった配慮が必要だろう。

2-3.ルール3|違う参照元で流入すると新規セッションと見なされる​​

最初にサイトに入ってきたキャンペーンソース(流入元のサイト)とは違う参照元で再び流入するとセッションが切り替わる

たとえば、ユーザーKが「〇〇.com」という参照元のサイトから自社サイトに流入したとする。

Kは自社サイトを数ページ閲覧した後に離脱、同じ日に「××.com」という別サイトから自社サイトに再流入した。この場合、同日であっても、参照元が変わったためセッションが切り替わる。

つまり、最初の「〇〇.com」で1セッション、次の「××.com」で1セッションとみなし、訪問数は「2」とカウントされる。


3.「ページ別訪問数」はページに限定した訪問数

「ページ別訪問数」とは、あるページに何回訪問があったかをカウントする指標

訪問数がWEBサイト全体の訪問回数を計測するのに対して、ページ訪問数は該当ページに限定した訪問回数をカウントする

各ページに新しいユーザーが訪れるたびにカウントされるが、下記の2つの注意点がある。

・前章で述べた訪問数の3つのルールが同様に適用される​​
・1回の訪問時に、複数回、何度同じページにアクセスしてもページ別訪問数は加算されず、1回とカウントされる

たとえば3人のユーザーが、ある同じサイトを訪問したときのケースで見てみよう。

ページ①、②、③に対して、三人が下記のように回遊したとする。

ユーザーA:①→②→①→②→③
ユーザーB:①→②→③→①
ユーザーC:①→②


ユーザーAとBは、ひとつのページを複数回訪れているが、それはページ別訪問数としてはカウントされない。

よって、この場合のページ別訪問数は次のように算出される。

ページ①のページ別訪問数→「3」
ページ②のページ別訪問数→「3」
ページ③のページ別訪問数→「2」

(※ただし、各々が流入後30分以上操作をせずに放置した場合、また、日付をまたいだ場合や離脱後に同ページに再度アクセスした場合は再カウントされる)


4.【一覧あり】訪問数と間違えやすいサイトの流入数を測る指標

訪問数、ページ別訪問数について説明したが、WEBサイトの流入数を計るための指標は他にも複数あって間違えやすく、混同して使ってしまう人がいる。

誤った使い方では、サイトのアクセス状況の正しい理解や分析ができないので、よく使う指標について説明しておこう。

まずは、サイトの流入数を測る​​主だった指標をまとめた下表を見てほしい。

PV数

Webサイトの特定のページをユーザーが閲覧した回数

WEBサイトがどのくらい閲覧されているかを知るための一般的な指標で、サイトにアクセスしたユーザーがページを閲覧するごとにカウントされる。

ユニークユーザー数(UU)

一定期間内において、Webサイトを訪問したユーザーの実数

同一期間内に同じ人が同一デバイスで何度Webサイトを訪問しても、ユニークユーザー数は1とカウントされる。

アクセス数

広く流入数を指す指標の総評として用いられる用語。

正確な定義はなく、Google Analyticsでもアクセス数を調べられる項目はない。

訪問数、PV数、UU数、いずれの意味合いでも使われる可能性があるため、アクセス数という単語を業務で使用する場合は、メンバー間で定義を合わせる必要がある。


この中でも特に紛らわしい「PV数」と「ユニークユーザー数(UU)」について、訪問数との違いをもう少し詳しくみていこう。

4-1.「訪問数」と「PV数」の違い

PV数は、​​Webサイトの特定のページをユーザーが閲覧した回数のこと。

サイトにアクセスしたユーザーがページを閲覧するごとにカウントされる。

訪問数との違いは、「訪問数」がWEBサイトの訪問回数をカウントするのに対して、「PV数」はページの閲覧回数にフォーカスしていることだ。

たとえば、ユーザーAが同一Webサイト内で3ページ閲覧した場合、PV数は3で、訪問数は1とカウントされる。
(※ただし、Aが流入後30分以上操作をせずに放置した場合、また、日付をまたいだ場合や離脱後に同サイトに再度アクセスした場合は、​​訪問数は再カウントされる)

4-2.「訪問数」と「ユニークユーザー数(UU)」の違い

ユニークユーザー数とは、一定期間内においてWebサイトを訪問したユーザーの実数のこと。

訪問数と似ているが、重複をカウントするかしないかという点で大きな違いがある。

重複をカウントするのが「訪問数」で、カウントしないのが「ユニークユーザー数」と覚えよう。

同一期間内に同じ人が同一デバイスで何度Webサイトを訪問しても、ユニークユーザー数は1とカウントされる。

一方、訪問数は同一期間内に訪問した回数分カウントされる。
(※ただし、2章で紹介したルールは適用される)

たとえば、Kさんが同一Webサイト内で3ページ閲覧した場合、PV数は3で、訪問数、ユニークユーザー数は共に1となる。

ただし、KさんがWebサイトの離脱後、再度同サイトにアクセスした場合、ユニークユーザー数は1のまま変わらないが、訪問数は+1で2とカウントされる。


「PV数」や「ユニークユーザー数」も、「訪問数」「ページ別訪問数」と同様に、サイトの現状分析や課題の把握、今後の方向性策定のために参考になる重要な指標の1つなので、この機会にしっかり覚えておこう。


5.Googleアナリティクス|3つの訪問数の確認方法

Googleアナリティクス(※)を使って、3パターンの訪問数を確認することができる。

(※)Googleアナリティクス:Googleが無料で提供するWEBページのアクセス解析サービス。登録したWebサイトのユーザー行動について、ユーザーの属性や訪問したページ、成果の達成率、広告効果や反響調査などを分析​​する。

・サイト全体
・ページ別
・参照元別

それぞれの手順を説明しよう。

5-1.サイト全体の「訪問数」確認方法

WEBサイト全体の訪問数は以下の手順でチェックできる。

【サイト全体の訪問数の確認手順​​】

①Googleアナリティクスにログイン
登録がまだの人は「無料で利用する」をクリックし、必要事項を入力して登録。
アカウント名に会社名や部署、Webサイトの名前やURLを設定すれば、アカウント作成が完了する。

②左側のバーから「ユーザー」→「概要」の順にクリック

「新規ユーザー」の右隣に「セッション」(訪問数)が表示される。

アナリティクス


また、日、週、月から選択を行えば、期間を指定した訪問数も表示できる。

細かい日付指定を行いたい場合は「ユーザーサマリー」画面で、右上の日付をクリックして変更しよう。

5-2.ページ別訪問数の確認方法

ページ別訪問数(特定のページが閲覧された訪問数​​)は、下記の手順でチェックする。

【ページ別訪問数確認方法】

①Googleアナリティクスにログイン

②左側メニューの「行動」→「サイドコンテンツ」の順にクリック

③「すべてのページ」をクリック→ページ別訪問数が確認できる

アナリティクス

5-3.参照元別の訪問数確認方法

Googleアナリティクス​​では、下記の手順で参照元別の訪問数を確認することもできる。

【参照元別訪問数の確認方法】

①Googleアナリティクスにログイン

②左側メニューの「集客」を選択

③「すべてのトラフィック」→「参照元/メディア」をクリック
新規ユーザーの隣に参照元別訪問数が表示される

アナリティクス

6.訪問数を増やす6つの方法|新規ユーザー&リピーター両方に魅力的なサイトをめざす

訪問数を増やすには、新規ユーザーを取り込むにはどうすればいいか?リピーターはどんなサイトに再来したいと感じるのか?という2つの視点が必要だ。

新しいユーザーの獲得と同時に、1度訪れたユーザーが繰り返し訪問するリピーターになることで、両方が合わさって訪問数の大きな上昇が期待できる。

この章では、訪問者数を増やす方法を、「新規ユーザー」「リピーター」の2つに分けて解説していく。

【新規ユーザーを増やす】

SEO対策で検索順位を上げる​​

・有料広告を利用する

・SNSでサイト情報を発信する

【リピーターを増やす】

・質の高いコンテンツを作る

・数多くのコンテンツを提供し、サイト全体の網羅性を高める

・更新情報を伝える


流入数が伸び悩んでいるという人は、自社サイトでこれらが実践できているかどうかを確認してほしい。

6-1.新規ユーザーを増やす

新規ユーザーを増やす主な方法は3つある。

・SEO対策で検索順位を上げる​​
・有料広告を利用する
・SNSでサイト情報を発信する​​

順にみていこう。

6-1-1.SEO対策で検索順位を上げる

新規ユーザーを増やすには、とにかく自社サイトをみてもらわなければならない。

みてもらうためには、まずSEO対策で、自社サイトが検索上位に表示される状況を作ることだ。

ネット社会となった今、疑問や興味を持ったものがあった場合、目についたサイトをとりあえず検索してみるという人が大勢いる。

検索上位に表示されるサイトはユーザーの目に止まりやすいため、SEO対策によって検索順位を上げられれば、新規ユーザーが増え訪問数の増加が期待できる。

具体的な施策としては、次のようなことが有効だ。

・コンテンツの質を向上させる(ユーザーに役立つ内容を検討)
・コンテンツの量を増やす(情報が充実してさまざまな検索ワードでサイトがヒットするようになる)
・タイトルやページ内に検索されやすいキーワードを挿入する

6-1-2.有料広告を利用する

有料広告を利用して多くの人の目に止まるように工夫するのも、新規ユーザーを増やすひとつの方法だ。

たとえば、GoogleやYahoo!の検索エンジンの上部には、有料広告を掲載するスペースがある。

他にも、人気サイトの余白部分に掲載する有料広告、SNS広告など、さまざまなものがあるため、自社のイメージや予算等に合った広告を探して利用すると良いだろう。

6-1-3.SNSでサイト情報を発信する

SNSでサイト情報を発信するのは、自社サイトの存在を新規ユーザーにアピールするのに良い方法だ。

今やTwitterやFacebook、InstagramといったSNSは広く普及しており、SNSから積極的に情報を取り入れている人は数多くいる。

SNSで自社サイトの情報が多くの人の目に触れれば、自ずと新規流入者も増えていくだろう。

6-2.リピーターを増やす

1度訪れたユーザーをリピーターとして再度呼び込み、定着させる方法は3つある。

・質の高いコンテンツを作る
・数多くのコンテンツを提供し、サイト全体の網羅性を高める
・更新情報を伝える

それぞれみていこう。

6-2-1.質の高いコンテンツを作る

リピーターを獲得するために何より重要なのが、質の高いコンテンツを作ること。

質が高いという言葉を、より具体的にいうと「訪問者の役に立つ」ということだ。

自分に置き換えて考えてみればよくわかる。

どんなに立派で、デザインが秀逸なサイトであっても、役に立つ情報や、面白い内容だと感じるサイトでなければ、何度も訪問したいと思わない筈だ。

「訪問者の役に立つ」というポイントに重きをおいてコンテンツを作成することは、『続けて訪問したい』と感じさせる魅力的なサイトを作っていくことにつながる。

6-2-2.数多くのコンテンツを提供し、サイト全体の網羅性を高める

多くのコンテンツを提供してサイトの網羅性を高めることは、忘れてはならない要素だ。

網羅性が高いというのは、それだけ情報量が豊富にあるということ。

何かを調べようとして訪れたユーザーに、数多くの関連する情報(コンテンツ)を提供すれば、ユーザーはそのサイトを何度も訪れて分からないことを解決し、知識を得ようとするだろう。

たとえば「バズ部」を例にとると、Wordpressで集客できるブログ作りをしたいと考えるユーザーが、「Wordpress 集客ブログ」というキーワードで検索し、バズ部のサイトを初めて訪れたとする。

まずは、検索上位の「WordPressとは│集客できるブログの作り方まとめ​​」を読むが、そのユーザーはブログ作りや集客に興味があるから、SEOやランディングページのコンテンツも読んでみたくなるだろう。

その場で読まなかったとしても、「あのサイトにいろいろ役立つ記事があった」と記憶に残れば、ブログ作りの過程で再度訪問する可能性が高い。


ユーザーの問題解決に対する方法を様々な視点から提供することで、数多いサイトの中での存在感を示すことができ、他との差別化を図ることにも繋がっていく。

「これも読んでみたい!」「あの記事も役立ちそうだから読んでみよう」と感じてもらえる網羅性のあるコンテンツを用意することで、サイトをブックマークしてくれるようなリピーターが増やせる。

6-2-3.更新情報を伝える

サイトを1度見ただけのユーザーにリピーターになってもらうには、『更新して新しい情報が掲載されている!』ということを知らせて訪問を促すことも重要だ。

TwitterやInstagram​​などのSNSで更新情報を流したり、メルマガで情報を配信したりと、サイト訪問したくなる仕掛けを工夫しよう。

新規ユーザーの項でも述べたように、現在、特にSNSから情報を取り入れているユーザーが多いので、そこで更新情報が広くシェアされれば、それだけリピーターをサイト誘導できる可能性が期待できそうだ。


7.まとめ

訪問者数とは、特定の期間内にWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数のことで、「セッション数」とも呼ばれる。

訪問数の算出の3つのルールをおさらいしておこう。

ルール1|サイトを訪れて30分放置するとセッションが切れる

ルール2|日付をまたぐと別セッションの扱いになる

ルール3|違う参照元で流入すると新規セッションと見なされる​​


よく耳にする「ページ別訪問数」は、ページに限定した訪問数のことだ。

サイト全体の訪問数、ページ別訪問数、参照元別訪問数はそれぞれGoogleアナリティクスを使って確認することができる。

ユーザーの行動を把握し、サイト改善の施策を図るために、自社サイトの訪問数を調べてみよう。

カテゴリー SEO

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