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11/27水19:00〜20:00
「google analyticsGA4を導入したいけれど手順が分からない」
「google analyticsGA4は簡単に導入できるの?」
Googleが無料で提供している分析ツール、google analyticsGA4。存在は知っているものの、いざ導入しようとしたときに重い腰が上がらない人も多いのではないだろうか。
google analyticsGA4は、下記の4ステップで簡単に導入できる。
google analyticsGA4が使えるようになればユーザーの行動分析や行動予測ができるようになり、Webサイトやアプリのパフォーマンスを最大化できるはずだ。
そこで、この記事ではgoogle analyticsGA4の導入方法やgoogle analyticsGA4を導入するとできることを分かりやすく解説していく。
【この記事を読むと分かること】 ・初心者でも分かるgoogle analytics(GA4)を導入する4つのステップ ・google analytics(GA4)を導入するときに行いたい設定 ・google analytics(GA4)で分析できること ・google analytics(GA4)を有効活用する2つの方法 ・google analyticsUAからgoogle analyticsGA4への移行手順 |
この記事を最後まで読めばgoogle analyticsGA4が使えるようになり、Webサイトやアプリの分析に活用できるはずだ。
google analyticsGA4を活用するための第一歩を踏み出すためにも、ぜひ参考にして欲しい。
目次
まずは、google analyticsGA4を導入するための4つのステップを見ていこう。この手順に沿って実践すると簡単にgoogle analyticsGA4が導入できるので、ぜひ挑戦してみてほしい。
※google analyticsにはgoogle analyticsUAとgoogle analyticsGA4の2つがある。google analyticsUAは2023年7月1日よりサポート外となるため、長く使用できるようにgoogle analyticsGA4の導入方法を解説している。
google analyticsGA4はGoogleアカウントでログインするため、まずはGoogleアカウントを作成する。
①Googleアカウント作成にアクセスをする。画像のように、氏名とユーザー名、パスワードを入力する画面が出てくるため、1つずつ入力をする。
入力する項目 | |
氏名 | 苗字と名前を入力する |
ユーザー名 | Googleアカウントのログイン時に必要となるユーザーネーム Gmailの「@」より前に当たる部分になる 半角英数字、ピリオドのみが使用できる |
パスワード | Googleアカウントのログイン時に必要となるパスワード 半角英数字、数字、記号を使用して8文字以上で作成する 他で使用しているパスワードや推測できるパスワードは避ける |
なお、ユーザー名部分は既存のメールアドレスを使用することも可能だ。「代わりに現在のメールアドレスを使用」をクリックすると、下記のようにメールアドレスを入力するバーに変わるので、既に持っているメールアドレスを入力する。
ただし、ここで使用できるメールアドレスは
・Googleアカウントに一度も使用していないメールアドレス
・gmail以外のメールアドレス
となっているので、注意してほしい。必要な情報を入力したら「次へ」ボタンをクリックする。
②「Googleへようこそ」という画面に変わるので、さらに細かな情報を入力していく。
入力する項目 | |
電話番号 (省略可) | 電話番号を入力する |
再設定用メールアドレス (省略可) | ①で使用しなかったメールアドレスを入力する パスワードを忘れたときなどGoogleアカウントの再設定が必要な場面で使用する |
生年月日 | 自分の生年月日を入力する 年齢制限を設けているサービスへのアクセスを判断するために必要 |
性別 | 男性・女性・指定しない・カスタムから選択できる |
電話番号と再設定用メールアドレスは任意なので、省略できる。ただし、どちらもパスワードを忘れた際への復旧などに役立つ項目なので、どちらら一方だけでも登録しておくことをおすすめする。
情報の入力を終えたら「次へ」をクリックする。
③「プライバシー ポリシーと利用規約」が表示されるため、内容を確認する。
利用規約には、Googleアカウントを利用する上でのルールやGoogle側での個人情報の取り扱い方法などが記載されている。
最後まで読むと「同意する」ボタンが出てくるため、内容に同意できる場合は「同意する」をクリックする。ちなみに、同意しないとGoogleアカウントの作成はできない。
④同意ボタンを押すと「ようこそ」という画面に切り替わる。この画面が出たら、Googleアカウントの作成が完了したことになる。
続いて、google analyticsGA4の初期設定を進めていこう。
①Googleアナリティクスにアクセスし、「無料で利用する」をクリックする。(有料版のgoogle analytics360もあるが、価格が非常に高額なので個人用や中小企業用は無料版で問題ない)
②「Google アナリティクスへようこそ」と表示されるので画面中央にある「測定開始」をクリックする。
③設定ページが表示されるため、3つのステップに従って設定をしていく。まずは、アカウント名を入力する。
アカウント名は英数字であればどのようなものでも問題ないが、一般的には「社名」や「個人名」など分かりやすい名前を設定する。
④続いて、google analyticsGA4のデータを共有する設定を行う。データ共有はGoogleが分析を行う場合や広告を活用する場合に必要となる。基本的には、すべてにチェックを入れておくといいだろう。
データ共有設定の項目 | |
Googleのプロダクトとサービス | Google がデータにアクセスしてデータ分析をするための共有。 広告システムツールの運営時にも活用される。 |
ベンチマーク | 収集したデータを資料作成や各業界のベンチマーク作成などに役立てるための共有。 収集したデータは匿名化されるので、アカウントや組織、ユーザーの識別に使用することはない。 |
テクニカル サポート | google analyticsのテクニカルサポートを利用するときに、サポート担当者とデータを共有する。 この共有をオフにすると、問題解決が難しくなる可能性がある。 |
アカウント スペシャリスト | Googleのスペシャリストがアカウント内を確認して、適切なアドバイスやサポートをするための共有。 |
共有設定ができたら「次へ」をクリックする。
⑤続いて、プロパティの設定画面が表示される。ここでは、3つの項目を設定する。プロパティとは、Webサイトやモバイルサイトなどgoogle analyticsでデータ分析を行う対象を指す。
そのため「プロパティ名」には、分析対象のWebサイト名を入力することをが一般的だ。
レポートタイムゾーンは、Webサイトを運営している場所の時間を指す。上の画面では、日本に設定している。通貨もWebサイトを運営している地域の通貨を入力するため、日本円を選択している。
⑥ちなみに「通貨」の下にある「詳細オプションを表示」されると、下記のような画面が表示される。
ここでは、GA4の一つ前のバージョンであるUA(ユニバーサル)でプロパティ作成をするのか確認をしている。ユニバーサルは2023年7月でサポートが終了するため、Googleもユニバーサルでのプロパティ作成を推奨していない。
特別な理由がない限りは「オフ」にして、GA4でプロパティ作成をするようにしよう。ユニバーサルでのプロパティ作成がオフになっていることを確認したら「次へ」をクリックする。
⑦続いて、ビジネス情報を入力していく。ビジネス情報は、google analyticsGA4で分析をするWebサイトのビジネス内容や規模について入力する項目だ。
この項目に回答すると、適切なベンチマークができたり似た業種との比較がしやすくなったりする。回答項目は全部で3つ用意されている。1つ目は、業種だ。
複数の業種が用意されているため、ドロップボックスから選択する。
⑧次は、ビジネスの規模を回答する。当てはまる規模にチェックを入力する。
⑨最後に、google analyticsGA4を利用する目的を回答する。Googleからのアンケートのようなもので、当てはまるものすべてにチェックを入力する。
ここまで入力できたら「作成」ボタンをクリックする。
⑩google analyticsの利用規約がポップアップ表示されるため「日本語」に変更して、内容を確認する。
google analyticsの利用規約ではgoogle analyticsGA4で使用する用語解説や料金、セキュリティやプライバシーについて述べているので、しっかりと確認しておこう。同時にgoogle analyticsGA4で扱うデータ処理の方法を記載しているデータ処理規約についても確認する必要がある。
「データ処理規約にも同意します」の後にある詳細をクリックして内容に同意できたら、レ点のチェックを入力する。google analyticsGA4の利用規約に同意ができたら「同意する」ボタンをクリックする。
⑪続いて、Googleからのメール配信についてポップアップ表示される。
Googleでは重要度の高い連絡は設定問わず全員に送信をしているが、ここでは4つのケースについてメールでの連絡が必要か設定できる。
Googleからのメール配信の項目 | |
パフォーマンスに関する提案と更新情報 | google analyticsGA4を最大限に活用するための提案とそれに伴う最新情報をメールで送信 (アクセス権のあるプロパティ5個まで) |
機能に関する最新情報 | google analyticsGA4の新機能や拡張機能、変更内容をメールで送信 |
フィードバックとテスト | google analyticsGA4を改良するための調査や試験の情報をメールで送信 |
Googleからのお知らせ | google analyticsGA4に関連するGoogleのサービスやイベント、プロモーション情報をメールで送信 |
必要なメール配信にチェックを入力したら「保存」をクリックする。
⑫下記の画面が表示されたらgoogle analyticsGA4の初期設定が完了だ。
右上に設定したアカウント名が表示されていれば、問題なく初期設定ができている証となる。
ここからは、google analyticsGA4と分析をしたいWebサイトを連携させていく。
①「データ収集を開始する」(初期設定が終了したときのページ)から連携させるデバイスを選択する。
google analyticsGA4はWebサイトの他にアプリとも連携できるが、今回はWebサイトとの連携なので「ウェブ」をクリックする。
②データストリーム設定画面が表示される。データストリームとは、google analyticsGA4の測定対象となるWebサイトやアプリを指す。
測定対象のWebサイトのURLとWebサイト名を入力する。
③WebサイトのURLやサイト名を入力する項目のすぐ下には「拡張計測機能」がある。
拡張計測機能には6つの項目があり、それぞれの項目をオンにすると自動測定ができる。Google Tag Managerでの設定などを行う必要がなく、手軽に測定できるところが特徴だ。
設定できる項目 | |
ページビュー数 | ユーザーがページを閲覧した回数 |
スクロール数 | スクロールの深さが指定位置まで来たときにカウントされる ページの下部まで読まれているか確認する指標となる |
離脱クリック | 閲覧中ページから別のURLに移動するリンクをクリックした回数 |
サイト内検索 | サイト内検索を行った回数 |
動画エンゲージメント | Webサイトに埋め込まれた動画の視聴状況を測定(YouTubeのみ対象) |
ファイルのダウンロード | ユーザーがファイルダウンロードをした回数 |
左側のタグをオフにしてしまうと測定できなくなるため、オンになっているか確認しておこう。ここまで確認できたら「実装する」をクリックする。
④Webストリームの詳細が表示されるので、先ほど設定したURLとストリーム名が合っているか確認をする。
確認ができたら、右上にある「タグの実装手順を確認する」をクリックする。
⑤Webサイトに貼り付けるタグが表示されるので、コピーをする。
⑥コビーしたタグは<head>の下に貼り付ける。今回はWord Pressに設置する流れを紹介する。Word Pressにアクセスをして「外観」の中の「テーマエディター」を選択する。その中からheadテーマを選び<head>の下にタグを貼り付ける。(テーマにより設定位置が変わる可能性がある)
⑦タグの反映には、最大48時間かかる。すぐに反映されることは少ないため、1~2日かけて確認してみよう。
48時間経過しても「データ収集がウェブサイトで有効になっていません」と表示されている場合は、連携方法に問題があると考えられる。再度タグの位置とタグの内容を確認し、誤っている場合は正しく設置し直そう。
⑧google analyticsGA4との連携が正常にできると、下記のようにグラフが表示される。
この画面が表示されるようになったら、具体的な使い方を見ていこう。
google analyticsGA4は、ホーム画面の左端に表示される5つの項目で管理できる。
それぞれどのような項目なのか、一つずつチェックしておこう。
ホームは、google analyticsGA4を立ち上げたときに表示される画面だ。簡単な分析結果を確認できる。
①期間 | 表示されるグラフの分析期間を選択できる 今日のみや過去7日間など自由に設定可能 |
②ユーザー | 設定した期間内に訪問したユーザーの総数 |
③新しいユーザー | 過去2年間の訪問なく期間内に初めて訪問したユーザー (測定開始が2年以内の場合は測定期間内) |
④平均エンゲージメント時間 | Webサイトやアプリでユーザーが何らかのアクションをしていた平均時間 |
⑤合計収益 | 設定した期間内の収益 |
⑥過去30分間のユーザー | 30分以内に訪問したユーザー数をもとに1分当たりのユーザー数を表示 |
グラフの下には「最近使用した機能」が表示されるため、よく使用する機能はホーム画面からダイレクトにアクセスすることも可能だ。
レポートは、ユーザー数やリピート数、滞在時間などアプリやWebサイト上でのユーザーの動きを細かく確認できる機能だ。また、収益の状況や維持率など、Webサイトやアプリ全体の数値を確認できる。
どのような項目を分析できるのかは「3.google analytics(GA4)で分析できること」で詳しく解説しているので、参考にして欲しい。
探索は、分析する側が選択した指標を分かりやすく可視化する機能だ。レポートでは基本的な項目をすべて確認できるが、探索ではリピート数とユーザーの属性など確認したい項目を自由に選択してレポートを作成できる。
レポートの作成の方法は「4.google analytics(GA4)を有効活用する2つの方法」で詳しく解説しているので、確認して欲しい。
広告は、Google広告を始めとする広告の分析ができる機能だ。コンバージョンに至ったユーザー数や流入経路など、広告を運用する上で把握したい指標が確認できるようになっている。
設定は、イベントの作成や管理を行う機能だ。イベントとは、遷移を伴わない計測を指す。例えば、ページ内のホワイトペーパーのダウンロードや動画の視聴などはページの移動を伴わない。
従来はページの移動によりユーザーの行動を分析していたが、現在はページ内にも注視しなければならないプロセスがある。
google analyticsGA4はページ内でのユーザーの行動も重視する必要があると考え、イベントに重きを置いている。イベントの設定方法は次の章で解説しているので、参考にして見て欲しい。
ここからは、google analyticsGA4を導入するときに行いたい設定について解説していく。
・イベントの設定 ・IPアドレスの除外 ・Googleシグナルの設定 ・GoogleSearch Consoleと連携する ・google analyticsGA4を複数人で共有する ・データの保持期間の変更 ・サイトを追加する ・広告と連携する |
これらの設定は任意だが必要に応じて設定すると、google analyticsGA4の活用の幅がぐんと広がるのでぜひ参考にして欲しい。
google analyticsGA4のイベントは、下記のように設定する。先ほども述べたようにイベントを設定すると指定ページ内のユーザーの行動を分析できるため、有効に活用してみよう。
①ホーム画面で「設定」を選び、設定内にある「イベントを作成」をクリックする。
②カスタムイベント画面が表示されるため、右上にある「作成」をクリックする。
③イベントの内容を入力していく。
カスタムイベント名は、好きなイベント名を設定できる。続いて、一致する条件を入力する。条件に入力した指標は、追加で分析できる。
例えば、上記の例では「page_location(ページのURL)」が含まれるページの「share(ユーザーがコンテンツを共有する)」を測定すると指示したことになる。
「条件を追加」をクリックすると、必要な条件を増やすことが可能だ。条件の入力を終えたら、右上にある「作成」をクリックする。
④下記のような画面が表示されると、イベントの作成が完了する。
よくある設定として、コンバージョンの設定をみてみよう。
コンバージョンの場合はまず、イベントの種類を設定する。パラメーターには「event_name」を指定し、値に測定したいイベントの種類を入力する。
上記の場合は、ページビューを測定するイベントを設定する意味となる。ここまで入力できたら、「条件を追加」ボタンを押す。
2行目では、ページビューを測定するページを指示する。
パラメーターにはURLを指定するときに使う「page_location」を指定する。値に「thanks.html」を指定すると、thanks.htmlを含むページのページビューを測定する指示ができる。条件の入力を終えたら、右上にある「作成」をクリックする。
これで、コンバージョンの設定が完了した。イベントを使いコンバージョンを設定するときには、イベントの種類と測定するページのURLをまとめて設定することを覚えておこう。
ちなみに、イベントには下記の3種類がある。
イベントの種類 | |
ユーザー側の設定は不要で測定できるイベント 初期設定時の「拡張計測機能」が該当する | |
Googleが推奨しているイベント。有益なレポートのためにあるといい指標をまとめているので、必要に応じてカスタムイベントから追加しよう | |
カスタムイベント | ユーザーが自由に作成するイベント |
自動収集されるイベントはユーザー側で操作できないため、推奨イベントやカスタムイベントで必要な指標を追加する。
ここでは、google analyticsGA4の分析時に除外したいIPアドレスの設定方法を解説していく。自社のWebサイトやアプリなど分析に反映させたくないIPアドレスがある場合は事前に設定しておこう。
①ホーム画面から「管理」を選択して「データストリーム」をクリックする。
②IPアドレスの除外を行うサイトやアプリのURLをクリックする。
③Webサイトやアプリの詳細設定内容が表示されるため、「タグ設定を行う」をクリックする。
④Googleタグの設定ページが表示されるので「内部トラフィックの定義」をクリックする。
⑤内部トラフィックの定義の作成をクリックする。
⑥制限したいIPアドレスの条件を入力する。
ルール名 | 分かりやすい任意の名前を設定する |
トラフィックタイプの値 | デフォルト値は internal 内部トラフィックの発生元を示す別の値への変更も可能 |
IPアドレス | 制限したいIPアドレスを入力する |
右側にあるIPアドレスを確認をクリックすると、自分のIPアドレスが確認できるWebサイト一覧が表示される。
条件を追加をクリックすると、拒否したいIPアドレスを複数入力できる。入力が完了したら、右上にある「作成」をクリックする。
⑦設定が完了すると、下記のように作成したルールが表示される。
⑧管理画面まで戻り、「データ設定」の中にある「データフィルタ」をクリックする。データフィルタ内には、先ほど設定したIPアドレス制限のルールが表示されるはずだ。
⑨現状ではテスト状態なので、右端にあるボタンをクリックして「フィルタを有効にする」を選択する。
これで、IPアドレスの制限が反映されるようになった。
Googleシグナルとは、より精度の高い分析をができる機能だ。具体的には、Googleアカウントにログインをしかつ広告のカスタマイズをオンにしているユーザーなら、異なる端末からログインをしても同じユーザーであることを理解できる。
その結果、より正確な新規ユーザー数や流入経路などを分析できるようになる。Googleシグナルは設定しないと使用できないため、設定方法を確認しておこう。
①ホーム画面で「管理」を選択し、データ設定の中にある「データ収集」をクリックする。
②Googleシグナルデータの収集と表示が表示されるので「設定」をクリックする。
③Googleシグナルを有効にすると表示されるので「続行」をクリックする。
④Googleシグナルを有効にするとできることや注意点が表示されるため、一読して確認する。同意できる場合は「有効にする」をクリックする。
これで、Googleシグナルを有効にすることができた。2022年8月時点ではベータ版と記載されているので、性能や使い方が変更になる可能性がある。定期的に確認をしながら、使用するといいだろう。
Google Search Consoleは、Googleが無料で提供している分析ツールだ。google analyticsGA4と併せて使用している人が多いだろう。
それぞれ単独でも利用できるが、連携させることでオーガニック検索クエリやオーガニック検索トラフィックなどGoogle Search Consoleの分析情報を併せて確認できるようになる。Google Search Consoleを連携させる手順は、下記のとおりだ。
①ホーム画面で「管理」を選択し、「Search Consoleのリンク」をクリックする。
②Search Consoleのリンクと表示されるので「リンク」をクリックする。
③手順に沿ってSearch Consoleのアカウントとgoogle analyticsGA4のアカウントを選択して、紐づけをする。
④正しく入力できると「送信」ボタンが表示されるので、送信すると連携が完了する。
google analyticsGA4のアカウントを社内や外注先と共有することもあるだろう。そのときに、同じアカウントを使うのはセキュリティ面でリスクが高い。複数のアカウントを追加してgoogle analyticsGA4を管理する方法を確認しておこう。
①ホーム画面から「管理」を選択して「アカウントのアクセス管理」をクリックする。
②アカウントのアクセス管理画面に切り替わるため、右上にあるプラスボタンを押して「ユーザーを追加」をクリックする。
③追加したいユーザーのメールアドレスを入力する。
メールアドレスはGmailのみが対応となる。「新規ユーザーにメールで通知する」にチェックを入れると、アカウントの追加完了時に追加したGmailに連絡が届く。
④追加するアカウントの権限を設定する。
管理者 | google analyticsGA4のすべての機能が利用できる |
編集者 | ユーザー管理以外のすべてのデータの閲覧と編集ができる |
アナリスト | 特定のプロパティ アセットを作成、編集、削除できる |
閲覧者 | 管理画面または共有アセットの表示が可能 |
なし | 権限の割り当てがない |
コスト指標なし | コストに関する指標を非表示にする |
収益指標なし | 収益に関する指標を非表示にする |
追加するユーザーとの関係性や役職などの立場に応じて、設定をしよう。設定ができたら、右上にある「追加」をクリックする。
⑤アカウントのアクセス管理画面に、名前とメールアドレス、権限が表示されていれば完了だ。
ユーザーの情報は各アカウントをクリックすると、編集や削除ができる。万が一、誤って登録をしても修正することが可能だ。ちなみに、最大100までアカウントの追加ができるため、大人数での管理や共有にも対応できる。
google analyticsGA4のデフォルトでのデータ保持期間は、2ヶ月となっている。データの保持期間が終了すると、イベント単位のデータおよびユーザー単位でのデータが自動的に削除される。
google analyticsGA4では最長14ヶ月までデータの保持期間を延長できるため、あらかじめ変更しておくといいだろう。
①「管理」を開いて「データ保持」をクリックする。
②イベントデータの保持を2ヶ月から14ヶ月に変更する。変更が終わったら「保存」をクリックすると完了となる。
google analyticsGA4では、1つのアカウントで最大50サイトやアプリの管理ができる。Webサイトやアプリの追加は、ホーム画面で「管理」を選択し「アカウントを作成」をクリックする。
次に「1-2.ステップ2:google analytics(GA4)の初期設定をする」の④と同じ画面が出てくる。
ここから先は初期設定と同じなので、「1-2.ステップ2:google analytics(GA4)の初期設定をする」を参考にしながら設定をするとアカウントの追加が完了する。
Google広告を活用している場合は、google analyticsGA4と連携することで広告の効果を可視化できる。連携方法は、下記の手順で行う。
①ホーム画面で「管理」を選択し、「Google広告のリンク」をクリックする。
②Google広告のリンク画面が表示されるので、右上にある「リンク」をクリックする。
③Google広告アカウントを登録し、手順に沿って設定することで簡単に連携できる。
ここでは、google analyticsGA4のレポートに着目をして、どのような分析ができるのか解説していく。
google analyticsGA4の具体的な機能を把握するために、参考にして欲しい。
ユーザーでは、Webサイトやアプリにアクセスをしたユーザーの属性を詳しく把握できる。ユーザーの項目は「ユーザー属性」と「ユーザの環境」の2つに分かれており、それぞれで把握できる基本的な情報は下記のとおりだ。
ユーザー属性 |
・国 ・市町村 ・年齢層 ・性別 ・言語 |
ユーザーの環境 |
・使用しているデバイス(モバイル・デスクトップ) ・使用しているブラウザ(chromeなど) ・使用しているOS(iosやandroidなど) |
ユーザーの属性では、どのようなユーザーがWebサイトやアプリにアクセスしているのか詳しく把握できる。例えば、年齢層や地域性などを分析することが可能だ。
ユーザーの環境では、使用しているデバイスやブラウザを把握できる。デスクトップよりもモバイルからのアクセスが多い場合は、モバイルからの利便性を向上させるなどの対策ができる。
集客では、新規ユーザーが検索をした方法や再訪問したユーザーの経路などが確認できる。把握できる指標は下記のとおりだ。
集客で把握できる指標 | |
ユーザー数 | Webサイトやアプリを訪問したユーザー数 |
新規ユーザー数 | 初めてWebサイトやアプリを利用したユーザー数 |
セッション数 | サイトやアプリを訪問してから離脱するまでの行動数 |
リピーター数 | 過去のセッションを再開した数 |
コンバージョン数 | コンバージョンにたどり着いた総数 |
平均セッション時間 | すべてのセッションの平均時間 |
エンゲージメント率 | エンゲージメント(サイトやアプリでのユーザーの操作)があった割合 |
平均エンゲージメント時間 | Webサイトやアプリで何らかのアクションをしていた平均時間 |
エンゲージメントのあったセッションの割合 | セッションの中でエンゲージメントがあった割合 (全セッション数÷エンゲージメント数で算出) |
エンゲージメントのあったセッション数 (1ユーザーあたり) | 1ユーザー当たりのセッションの中でエンゲージメントがあった数 (エンゲージメントされたセッション数÷ユーザー数で算出) |
イベント数 | 設定したイベントの発生回数 (リンクのクリック、動画再生など) |
セッションあたりのイベント数 | すべてのセッションの中でイベントが発生した回数 |
ライフタイム バリュー | 設定した期間内に1ユーザー当たりどれくらい収益に貢献しているのか示す指標 |
総収益 | webサイトやアプリで発生した収益の合計 |
集客は下記の3つのカテゴリーが用意されており、先ほどの指標を活用した分析ができる。
ユーザー獲得 | ・ユーザーが初めてWebサイトやアプリを訪問したときの流入経路やキャンペーンごとのユーザー数、セッション数やエンゲージメント数などを把握できる ・GA4から新しくできた指標でユーザーの流入経路やユーザー獲得に至った広告、メディア施策を分析できる ・初訪問時のユーザーの行動を分析することでアプリやWebサイトの改善にも活用できる |
トラフィック獲得 | ・新規ユーザー、再訪問ユーザー問わずすべてのユーザーがWebサイトやアプリを訪問したときの流入経路やキャンペーンごとのユーザー数、セッション数やエンゲージメント(ユーザーが起こした何らかのアクション)数を把握できる ・Webサイトやアプリに訪問した全ユーザーの行動や流入経路を総合的に分析できる ・ユーザー獲得と比較して、新規ユーザーとの行動の違いを把握することも可能 |
Google広告 キャンペーン | ・Google広告と連動した際に表示される。Google広告を通じてWenサイトやアプリを訪問したユーザーのデータを把握できる ・Google広告と連携している場合のみ表示される |
エンゲージメントとは、Webサイトやアプリでのユーザーの操作を指す。GA4になり新しく登場した指標だ。エンゲージメントを活用すると、ユーザーの行動予想や行動分析ができるようになる。
エンゲージメントは、下記の4つにカテゴリー分けされている。
エンゲージメントの概要 | ・平均エンゲージメント時間 ・エンゲージメントがあったセッション数 を含む、イベントやコンバージョン、ページとスクリーンで表示する内容を分かりやすく表示 |
イベント | 「拡張計測機能」で設定した最大6つの項目の測定データを確認できる カスタムイベントのデータも表示される |
コンバージョン | 設定したイベントにおけるコンバージョンを測定できる |
ページとスクリーン | Webサイトやアプリのページごとの表示回数と、ページごとのユーザーの属性を確認できる |
例えば、ページとスクリーンを見ると、どのページへのアクセスが多いのか、どのような属性のユーザーが見ているのか把握できる。それを踏まえて、どのようなページにコンバージョンやリンクを設置するべきか分析することが可能だ。
収益化では、Webサイトやアプリがどれくらい収益を生み出しているのか確認できる。収益化は、下記の3つのカテゴリに分かれている。
eコマース購入数 | Webサイトでeコマースをしている場合、売れた商品を一覧表示で確認できる それだけでなく、アイテムの表示回数やカートに入った回数など購入につながる行動の指標も確認できる |
アプリ内購入 | アプリ内で商品やサービスを販売している場合、売れた商品をID単位で一覧表示できる |
パブリッシャー広告 | Google広告など広告での収益を表示できる それだけでなく、広告のインプレッション数やクリック数、表示時間など広告運用の分析に活かせる指標も確認できる |
それぞれの収益を確認できるだけでなく、eコマース購入数やパブリッシャー広告ではユーザーの行動も把握できる。広告運用やeコマースでの戦略に活かせるようになっている。
維持率は、ユーザーの維持率に着目してWebサイトやアプリがどの程度ユーザーを維持できているかを分析できる。維持率で把握できる指標は、下記のとおりだ。
・ユーザー維持率(新規リピーターの割合) ・リピーター数 ・新規ユーザー数 ・ユーザーエンゲージメント ・ライフタイム バリュー |
ユーザー維持率が高ければ、Webサイトやアプリのリピーターが一定数いると言える。リピーターやファンの獲得を狙う際に、チェックしたい項目となる。
ここまで解説してきたように、google analyticsGA4は非常に多くの指標を分析できる。便利なことではあるが、毎回すべての指標を確認するのは時間がかかる。また、業種や目的に応じてKPIは異なるため必要ない指標もあるだろう。
そこで、活躍するのはレポートだ。google analyticsGA4のレポートは、必要なKPIのみを集めて可視化する機能だ。レポートの設定ができれば必要な指標のみ簡単に確認できるようになる。ここでは、レポートの作成方法について解説していく。
まずは、オリジナルのレポートを作成する手順を紹介する。
①探索をクリックして「新しいデータ検索を開始する」を選択する。
②分析したい期間や数値を指定する画面が表示されるため、1つずつ埋めていく。レポートの要素が正しく入力されると、右上の空白部分にデータが表示される。
レポートの項目 | |
期間 | レポートの対象とする期間を入力する 今日以前であれば自由に設定できる |
セグメント | ユーザーをセグメントする基準を決める 例:商品を購入したユーザー |
ディメンション | データ解析をする対象を決める 例:性別・年齢など |
指標 | データ解析の結果を示す指標を決める 例:1日の最小購入者数 |
ビジュアリゼーション | レポートの結果をまとめるグラフの形式を決める 例:円グラフ・棒グラフなど |
手法 | 分析の手法を選択できる |
③レポートが完成したら、右上のボタンを押すと共有やレポートのダウンロードができる。
④作成したテンプレートは、検索のトップページに一覧表示される。
右端にある点をクリックすると削除や複製ができるため、後から見返すことも可能だ。
先ほど紹介したテンプレートの作成方法が難しい、時間がかかると感じる場合は、既存のテンプレートを活用することもできる。
①データ探索ページの右上にある「テンプレートギャラリー」をクリックする。
②既存のテンプレートが一覧表示されるため、使用したいテンプレートをクリックする。
③既に設定済みのレポート項目が表示される。内容を確認し、足りない項目がある場合は「4-1.オリジナルレポートを作成する」の手順と同様に追加をする。
レポートが完成したら、右上のアイコンより共有やダウンロードができる。
テンプレートはあらかじめ用意されているもの以外にも、有料で販売されているものや無料ダウンロードできるものがある。目的に応じたテンプレートを見つけることで、よりスピーディーにきれいな資料やデータを作成できる。
最後に、現在はgoogle analyticsUAを使用しているがgoogle analyticsGA4に移行したい人のために移行の手順を簡単に紹介する。
先ほども述べたようにgoogle analyticsUAは2023年7月1日からサポート外となる。早めに移行をして、google analyticsGA4の使い方に慣れるようにしよう。
①google analyticsUAの管理画面にアクセスする。「GA4設定アシスタント」をクリックする。
②「新しいGoogleアナリティクス4を作成する」と表示された画面で「はじめに」をクリックする。
ここでの「新しい」は現在のgoogle analyticsUAのプロパティデータを引き継ぐという意味なので、一から別のgoogle analyticsを作成するわけではないので安心して欲しい。
③google analyticsGA4に移行するための注意点が表示される。
ここで確認したいのは、タグのカスタマイズは移行できないことだ。Googleタグマネージャーなどを使用している場合は、別で設定が必要となる。内容に同意できたら「プロパティを作成」をクリックする。
④「プロパティを接続しました」という画面が表示されたら、google analyticsGA4への移行は完了だ。
「GA4プロパティに移動」をクリックすると、google analyticsGA4の管理画面が表示される。google analyticsUAからGAへの移行は意外と簡単なので、早めに実践することをおすすめする。
ここまで読み、google analyticsGA4の導入方法や具体的な使い方が把握できたと思う。最後に、この記事の内容をまとめてみると
◎google analyticsGAを導入する手順は次のとおり
1)Googleアカウントを作成する
2)google analyticsGA4のアカウントを作成して初期設定をする
3)google analyticsGA4とWebサイトやアプリを連携する
4)ホーム画面の内容を把握する
◎google analyticsGA4の設定時に任意で追加したいものは下記のとおり
・イベントの設定 ・IPアドレスの除外 ・Googleシグナルの設定 ・GoogleSearch Consoleと連携する ・google analyticsGA4を複数人で共有する ・データの保持期間の変更 ・サイトを追加する ・広告と連携する |
◎google analyticsGA4でできることは次のとおり
1)ユーザー:Webサイトやアプリにアクセスをしたユーザーの属性を把握できる
2)集客:新規ユーザー数やリピーター率、コンバージョン率など集客に関するデータを広く収集できる
3)エンゲージメント:Webサイトやアプリ内でのユーザー操作に焦点をあてた指標が把握できる
4)収益化:eコマースや広告など収益に関わる指標を把握できる
5)維持率:Webサイトやアプリのユーザー維持率に関わる指標を確認できる
◎google analyticsGA4を活用するポイントはレポートの作成
レポートを活用すると可視化したいKPI指標のみのグラフを簡単に作成できる
◎google analyticsUAを使用している場合は簡単にgoogle analyticsGA4へと移行できる
google analyticsGA4を使うとユーザーの分析がしやすくなり、課題や改善点を可視化できる。この記事をもとにgoogle analyticsGA4が導入して、マーケティングに活用できるようになることを願っている。
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