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12/18水13:00〜15:30
「SEOスパムとはどのような行為なの?」
「SEOスパムを使うとどうなるの?」
SEO対策をしていると耳にする「SEOスパム」とは、どのようなものなのか気になる人も多いだろう。SEOスパムとは、簡単に言うと不正な方法を使い意図的に検索順位を操作しようとする行為を指す。
SEOスパムにはさまざまな手法があるが、主に下記のような手法が該当する。
テキスト系スパム | リンク系スパム |
①クローキング ②隠しテキスト ③隠しフレーム ④ワードサラダ ⑤ミラーサイト ⑥コピーコンテンツ ⑦ポップアップの悪用 ⑧alt・メタディスクリプション属性スパム ⑨質の低いコンテンツ | ①リンクプログラムへの参加 ②隠しリンク ③リンクファーム ④トラックバックスパム ⑤不正なリダイレクト |
SEOスパムはGoogleの不正行為に該当する可能性があり、最悪の場合はペナルティを受けることになる。自らSEOスパムに該当する行為をしないのはもちろんのこと巻き込まれないようにすることが大切だ。
そこで、この記事ではSEOスパムの概要や危険性、そして気になる手法を詳しく解説していく。
【この記事を読むと分かること】 ・SEOスパムとは ・SEOスパムはペナルティの対象となる ・SEOスパムの種類 ・SEOスパムだと判断された場合の対処法 ・Googleに評価されたいならユーザーファーストのコンテンツ作成を継続する |
この記事を最後まで読めばSEOスパムの手法や危険性が把握でき、適切なSEO対策ができるようになるはずだ。知らず知らずのうちにSEOスパムを使用したり巻き込まれたりしないためにも、ぜひ参考にしてみて欲しい。
目次
SEOスパムとは、検索エンジンに迷惑をかける行為全般を指す。検索エンジンにとって迷惑な行為とは、不正な方法を使い意図的に検索順位を操作しようとすることだ。
もっと分かりやすく言うと、Googleのガイドラインに違反する検索エンジンの隙を狙う下記のようなSEO対策が該当する。
【SEOスパムの一例】 ・クローキング ・隠しリンク・隠しテキスト ・隠しフレーム ・ミラーサイト ・リンクファーム ・不正なリダイレクト (SEOスパムの種類は「3.SEOスパムの種類」で詳しく解説している) |
SEOスパムを行い検索順位を上げようとすると、検索エンジンの正当な判断の妨げとなる。それだけでなく、Googleが定めるガイドライン違反となるため、ペナルティの対象となってしまう。
SEO対策をするために行った行為でペナルティを受けるのは本末転倒なので、SEOスパムを実行しないことが重要だ。
現在のSEO対策は、ホワイトハットSEOとブラックハットSEOに分かれる。
ホワイトハットSEO | 検索エンジンのルールに従い推奨される方法で上位表示を狙う |
ブラックハットSEO | 検索エンジンの隙をついて検索結果の上位表示を狙う方法 |
ホワイトハットSEOは、検索エンジンが定めたルールに従って上位表示を狙う方法だ。正当な方法で取り組むためSEOの効果が出やすく、コンテンツ自体の価値も向上やすい。
一方で、ブラックハットSEOは検索エンジンの隙を狙い検索結果の上位表示を狙う。SEOスパムもブラックハットSEOに該当するが、正当な方法で上位表示を狙うものではない。
不正なSEO対策に注力してしまうあまりにGoogleからの評価が下がるだけでなく、コンテンツの質も落ちてしまう。ユーザーが求める情報やコンテンツからはかけ離れてしまうだろう。
現在はホワイトハットSEOが主流となっているので、SEOスパムには手を出さないようにしよう。
SEOスパムは、Googleの「ウェブマスター向けガイドライン」に記載されている不正行為などが該当する。不正行為は、インデックスから削除または手動によるペナルティを受ける可能性があることが明記されている。
このガイドラインでは、Googleのインデックスから完全に削除されるか、あるいはアルゴリズムまたは手動によるスパム対策の影響を受ける可能性のある不正行為について説明しています。 |
また、SEOの抜け道を探すよりも、ユーザーの利便性が向上する良質なコンテンツを作成するほうが検索結果の改善につながるとも言及している。
抜け道を探すことに時間をかけるより、ガイドラインを遵守することでユーザーの利便性が向上し、検索結果の上位に表示されるようになります。 |
つまり、SEOスパムを実施してもSEO効果はなく、ホワイトハットSEOを実践したほうがSEO対策の近道となるのだ。
ただし、知らず知らずのうちにSEOスパムに巻き込まれてしまう可能性も否定できない。Googleが述べているSEOスパムにはどのようなものがあるのか、そしてどのようなSEOスパムに巻き込まれる可能性があるのか次の章で詳しく解説していく。
SEOスパムには、大きく分けてテキスト系スパムとリンク系スパムの2種類がある。
テキスト系スパム | リンク系スパム |
①クローキング ②隠しテキスト ③隠しフレーム ④ワードサラダ ⑤ミラーサイト ⑥コピーコンテンツ ⑦ポップアップの悪用 ⑧alt・メタディスクリプション属性スパム ⑨質の低いコンテンツ | ①リンクプログラムへの参加 ②隠しリンク ③リンクファーム ④トラックバックスパム ⑤不正なリダイレクト |
それぞれどのような行為がSEOスパムに該当するのか、詳しく解説していく。
テキスト系スパムとは、ユーザーや検索エンジンに表示されるテキスト内に細工を行い検索順位の操作を行うスパムだ。主に、下記のような行為が該当する。
テキスト系スパム |
①クローキング ②隠しテキスト ③隠しフレーム ④ワードサラダ ⑤ミラーサイト ⑥コピーコンテンツ ⑦ポップアップの悪用 ⑧alt、メタディスクリプション属性スパム ⑨質の低いコンテンツ |
意図的に実施する必要があるSEOスパムから知らない間に巻き込まれる可能性があるSEOスパムまでさまざまな手法があるため、あらかじめチェックしておこう。
クローキングとは、ユーザーと検索エンジンに異なるコンテンツやURLを表示させる手法だ。
ユーザーと検索エンジン用に別のHTMLページを作成する。IPアドレスで識別をしてユーザーのIPアドレスにはユーザー向けのページを、クローラーのIPアドレスには検索エンジン用のページを表示させる仕組みだ。
例えば、検索エンジンにはHTMLテキストを表示させてユーザーには画像や動画のページを表示させることがクローキングに当てはまる。
クローキングが横行したのは、クローラーの好むページとユーザーが好むページに差があるからだ。クローラーは画像や動画、装飾が多いとページの内容をスムーズに把握できない。一方で、ユーザーは動画や画像があり、見やすいように装飾されているページを好む。
両者のニーズを満たすためにクローキングを使うページが増えたのだが検索結果の意図的な操作に当たるため、Googleは規則違反であると公表している。
クローキングは、Googleユーザーに予想外の結果をもたらすため、Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に違反していると見なされます。 |
【注意点】
クローキングは意図的に実行しなくても、知らず知らずのうちに行ってしまうケースがある。とくに、これから紹介する2つのケースでは注意しよう。
①会員限定ページ
ECサイトやオウンドメディアでは、会員しか閲覧できないページを用意することが多々ある。会員限定ページを作成すること自体には問題がないのだが、会員しか閲覧できないページをインデックス登録しているとクローキングに該当する可能性がある。
例えば、ユーザーには「続きは会員登録をするとご覧いただけます」と会員登録を促すページを提示していたとしよう。クローラーには情報量の多い会員登録をした人が閲覧できるページを見せていると、クローキングに該当する。
検索エンジンとユーザーに異なるページを提示しているとみなされないよう、どちらにも同じページを提示する必要がある。
②デバイスによってページを振り分けている場合
パソコン用とスマートフォン用のサイトを同じURLで運用している場合、同じURLにも関わらず違うページを表示させるとクローキングに該当する可能性がある。
例えば、パソコン用で紹介している商品とスマートフォン用で紹介している商品が異なると、同じページのはずなのに内容が異なると認識される。
パソコン用とスマートフォン用に全く同じページを表示させている場合は問題ないが、内容を変えたい場合は別のURLを用意したほうが無難だろう。
隠しテキストとは、クローラーのみが認識できる形でコンテンツやWebサイト内にSEO対策キーワードを大量に埋め込む手法だ。例えば、キーワード「SEO対策」のコンテンツがあるとしよう。
ユーザーから見るととくに何の異変もないコンテンツなのだが、下記のような方法を使い「SEO」「SEO対策」「SEO対策 方法」「SEOとは」などの関連性があるキーワードを埋め込む。
・テキストと背景色を揃えてテキストが読めないようにする ・テキストのサイズを0にする ・画像や動画の背後にテキストを隠す ・CSS操作をしてWeb画面の外側にテキストを配置する |
テキストと背景を同系色にしている場合やフォントサイズを小さくしている場合は、Webページ閲覧時にマウスカーソルでテキストコンテンツをドラッグすると可視化できることが多い。
隠しテキストはSEOの評価を操作する偽造行為であるとして、Googleの規則違反に当たると公表されている。
Googleの検索結果でのランキングを操作するためにコンテンツに隠しテキストや隠しリンクを含めることは、偽装行為と見なされることがあり、Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反にあたります。 |
隠しテキストは意図的な操作をしないと設置できないため、隠しテキストの対象となる行為を行わないようにしよう。
隠しフレームとは、ページデザインに用いるフレーム部分に大量のキーワードを埋め込む手法だ。フレームの幅を0に設定をしてユーザーからは見えない状態で、SEO対策用のキーワードを埋め込む。
<frameset cols=”0”> <frame src=”frame1.html”name=”frame1”> |
上記のように記述をするとframe1.htmlの横幅が0になり、ブラウザ上では確認できなくなる。一方で、検索エンジンはキーワードを詰め込んだframe1.htmlを認識できる。
このように、隠しフレームは検索エンジンにはみえてユーザーには見えない隠しテキストに該当するため、Googleの規則違反となる。
隠しフレームも、意図的な操作をしなければ実行できない。フレーム幅を操作してユーザーには見えない形でキーワードを詰め込むことは行わないようにしよう。
ワードサラダとは、文法は正しいが意味が破綻している支離滅裂な文章を指す。対策キーワードと関連性のあるキーワードやテキストを使い、自動生成することが多い。
下記のような文章がワードサラダに該当する。SEO対策用のキーワードを使用した、何の脈絡もなく意味の通じない文章を並べる。
【ワードサラダの一例】 今日は会社だから傘とご飯を家に置く。 寝る前にパソコンの蓋を外に出して用意する。 |
以前の検索エンジンは文章の内容を理解できなかったため、複数のコンテンツを素早く作成するために利用されていた。ワードサラダで作成したページから被リンクを獲得して、検索結果の上位表示を狙っていたのだ。
ワードサラダは意図的な検索順位の操作として、Googleのペナルティ対象となることが公言されている。
Googleは、検索ランキングを操作することを目的としている、ユーザーの役に立たないコンテンツに対し、措置を取ることがあります。具体例の一部を以下に示します。 マルコフ連鎖などの自動処理によって生成されたテキスト 自動化された類義語生成や難読化の手法を使用して生成されたテキスト |
※マルコフ連鎖などの自動処理によって生成されたテキスト=ワードサラダ
現在は検索エンジンの精度が向上し、支離滅裂な文章や意味の通じない文章を見破れるようになってきた。Googleがユーザーファーストを掲げているように、ユーザーの役に立たないコンテンツは、作成しないようにしよう。
ワードサラダについて詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみて欲しい。
「ワードサラダとは?生成される仕組みやSEOでのリスクを解説」
ミラーサイトとは、既に存在しているコンテンツやWebサイトと同じものを作成する手法だ。「模倣サイト」や「フィッシングサイト」とも呼ばれている。
作成方法はとても簡単で、既存のWebサイトやコンテンツをそのままコピーするだけだ。ミラーサイトの目的として、主に2つある。
1つ目は、SEO対策のためだ。以前は評価の高いコンテンツを真似することで、上位表示を狙うことができた。検索エンジンの精度が向上した現在は、どちらか一方が重複コンテンツとして評価を落とすことになる。
2つ目は、個人情報を取得するためだ。例えば、会員数の多い既存サイトのミラーサイトを作成したとしよう。既存サイトの会員が誤ってミラーサイトにアクセスし個人情報を入力すれば、情報を抜き取ることができる。非常に悪質な手口で、既存サイトの評価や信頼性を失うことにもなるだろう。
ミラーサイトは模倣したいコンテンツやWebサイトを見つけて、意図的に作成しないと生まれない。もし、あなたの運営しているコンテンツやWebサイトのミラーサイトを発見した場合には、下記のリンクよりGoogleに報告をして対処をしてもらおう。
Google検索セントラル「スパム、有料リンク、マルウェアを報告する」
コピーコンテンツとは、他のWebサイトやコンテンツと内容が似ているコンテンツを指す。
・他のWebサイトやコンテンツをコピーして独自性を加えることなく転載している
・他のWebサイトやコンテンツをコピーして若干の変更を加えて掲載する
・他のWebサイトやコンテンツの動画や画像をはめ込んだだけのページ
などがコピーコンテンツに該当する。例えば、上位表示されているコンテンツの内容をコピーして画像のみを変更した場合は、コピーコンテンツに当てはまる可能性が高い。
Googleはコピーコンテンツについて、有用なSEO対策ではないと述べている。
無断で複製しただけのコンテンツは、サイトで他の役立つサービスやコンテンツを提供しない限り、ユーザーに付加価値を提供するとはいえません。 |
Googleは独自性の高いコンテンツやユーザーに価値を提供するコンテンツを評価するため、コピーコンテンツを評価しないのだ。
【注意点】
意図的ではなくても、コピーコンテンツと判断されてしまう行動として下記が挙げられる。
・引用元や参考元を明記しない
・複数のサイトやコンテンツからコピーをしてつなぎ合わせる
とくに、引用や参考は注意したい部分だ。コンテンツの専門性や信頼性を高めるために、引用や参考の使用は推奨されている。ただし、引用元や参考元を正しく明記しないとコピーコンテンツだと判断される可能性がある。引用元のサイトや書籍を明記し、必要に応じてリンク設置を忘れないようにしよう。
ポップアップ表示とは、ページ上に別の画面が自動的に表示される仕組みのことだ。Webサイトを閲覧していると、広告用の画面が表示されるなどがポップアップに当てはまる。
ポップアップ表示自体がスパムに該当するわけではないが、
・検索順位を上げたいWebサイトに執拗に誘導する
・偽の警告などを出して悪質なソフトウェアをダウンロードさせる
など、ユーザーの利便性を低下させたり悪意があったりする場合はスパムだと捉えられる可能性がある。ポップアップはウイルスなどに感染していない限り、意図的に設置するものだ。ポップアップの表示回数や表示場所を考えて、ユーザーの妨げにならないようにしよう。
alt、メタディスクリプション属性スパムは、aIt属性やメタディスクリプションを記述する部分にキーワードを詰め込む手法だ。
aIt属性 | 画像の代替となるテキスト |
メタディスクリプション | コンテンツの内容を説明する80~120文字程度の要約文 |
alt属性は画像の代替となるテキストで、メタディスクリプションはコンテンツの要約文を指す。この部分にキーワードを詰め込むことは従来の用途と離れるため、スパムだと認識される。
Googleではメタディスクリプションの悪い例として、キーワードの詰め込みを指摘している。
悪い例(キーワードの一覧): <meta name=”description” content=”裁縫用品、毛糸、色鉛筆、ミシン、糸、糸巻き、針”> |
alt属性とメタディスクリプションともに本来も目的に沿って活用しないと、コンテンツの評価を下げることにつながる。この部分にキーワードを詰め込んでも意味がないことを把握しておこう。
Googleはユーザーに有益な情報を提示しない質の低いコンテンツも、ペナルティの対象としている。質の低いコンテンツとは、下記のようなものを指す。
自動生成されたコンテンツ | ・類義語やキーワードを詰め込み自動生成、無断複製したテキスト ・ワードサラダなど意味の通じない自動生成テキスト |
内容の薄いアフィリエイトページ | アフィリエイトのためだけに作成された付加価値を提供しないページ |
誘導ページ | 特定の類似検索キーワードで検索結果の上位表示だけを目的に作成されたページ |
例えば、キーワードや類義語のみを詰め込み意味の通じない分章となっている場合は、自動生成されたコンテンツだと疑われる。また、アフィリエイトのみを意識しユーザーにとって有益な情報を提供しないページもペナルティの対象だ。
Googleはユーザーファーストを掲げており、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供できているかを重視している。検索結果やアフィリエイト結果のみに注力しているコンテンツは意図的なランキング操作をしていると捉えられ、SEOスパムの対象となる。
質の低いコンテンツを避けるには、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成することが最も有効だろう。
リンク系スパムとは、リンクを使い検索順位を操作しようとするSEOスパムだ。主なリンク系スパムには、下記のようなものがある。
発リンクを設置する3つの方法 |
①リンクプログラムへの参加 ②隠しリンク ③リンクファーム ④トラックバックスパム ⑤不正なリダイレクト |
知らない間に巻き込まれる可能性があるリンク系スパムもあるので、あらかじめ把握しておこう。
リンクプログラムとは、ページランク(Googleの検索エンジンがコンテンツを評価するときの指標の一つ)の売買を目的としたリンク操作だ。
ページランクが高いWebサイトから被リンクを獲得すると、被リンクを獲得したWebサイトの評価も高くなる。ページランクの高いWebサイトからの被リンクを購入することで、上位表示を狙う仕組みだ。リンクプログラムにはさまざまな手法があるが、一例としては下記のようなものが挙げられる。
・リンクやリンクを含むサイトを売買する ・相互リンクのみを目的としてコンテンツを作成する ・過度な相互リンクの交換をする ・リンクと商品、サービスを交換する ・ページランクの転送を伴う広告を運用する |
ページランクはGoogleの規則違反であり、評価を下げる対象となることが明記されている。
Googleでは、過度のリンク交換や購入したリンクでのPageRankの転送など、検索エンジンの結果の操作を目的としたリンクについては評価を下げるように努めています。 |
リンクプログラムは、自ら参加をしないもしくはページランクの操作を目的としてリンクの売買をしなければ起こり得ない。SEO対策の一環として被リンクを獲得したい気持ちは分かるが、金銭のやり取りや意図的な操作で獲得しないようにしよう。
隠しリンクとは、クローラーのみが認識できる形でコンテンツやWebサイト内にリンクを設置する手法だ。隠しテキストがリンクになったと捉えると分かりやすいだろう。
隠しテキストと同様に、下記のような方法でユーザーからは見えないようにリンクを設置する。
・リンクと背景色を揃えて見えないようにする ・テキストのサイズを0にする ・画像や動画の背後にリンクを隠す ・CSS操作をしてWeb画面の外側にリンクを配置する ・小さな1文字のみにリンクを設置して分からないようにする |
コンテンツ内にリンクを詰め込むことで、意図的に上位表示を狙うのが隠しリンクの目的だ。隠しリンクは、Googleの規則に反する手段として明記されている。
Googleの検索結果でのランキングを操作するためにコンテンツに隠しテキストや隠しリンクを含めることは、偽装行為と見なされることがあり、Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反にあたります。 |
Googleからは検索結果を操作する偽造行為だとみなされるため、行わないようにしよう。
稀に知らない間に隠しリンクを設置されてしまうことがあるが、Webページ上に設置された隠しリンクなら下記の方法で簡単にチェックできる。
①該当のWebページを開き「TABキー」を押す。
②リンク設置されている部分が順番に表示される。意図しない部分にリンク設置がされていたら、隠しリンクとなる。
リンクファームとは、コンテンツの内容に関わらず大量の相互リンクを行っているページ群を指す。大量の被リンクを獲得して意図的に順位を操作しようとしているため、スパムに該当する。
例えば、コンテンツマーケティングに関するWebサイトなのにも関わらず、内容と関連性のない飲食店や企業、店舗など不特定多数の相互リンクを行っているとリンクファームの一部だと疑われる。
Googleは、コンテンツ内容と関連性のある被リンクを評価する。意味のない被リンクを増やしてもコンテンツの評価は上がらないため、被リンクの質には注意しよう。
ただし、リンクファームの場合は、知らず知らずのうちに巻き込まれてしまう可能性がある。質の低いWebサイトや関連性のないWebサイトからの被リンクは、下記の手順で拒否をしよう。
①被リンクを確認したいGoogle Search Consoleにアクセスする。
②ダッシュボードから「リンク」をクリックする。
③右上にある「外部リンクをエクスポート」をクリックする。
GoogleスプレッドシートやExcelなど数種類の形式でダウンロードできるため、確認しやすい方法を選択しよう。
エクスポートが完了したらリンクを確認して、否認したい被リンクをテキストファイル(.txt)に保存する。
③リンクを否認するページにアクセスする。
④「プロパティの追加」で被リンクの否認を実施するWebサイトを追加する。
⑤先ほど作成したテキストファイルをアップロードし「否認」をクリックすることで、Googleに被リンクの否認リストを共有できる。
トラックバックとは自身のコンテンツで他者のコンテンツ内容を紹介したときに、引用したことを相手に伝える機能のことだ。引用元のコンテンツに自身のコンテンツのリンクを自動で貼れるため、被リンクを獲得する方法として注目を浴びた。
この仕組みを悪用してコンテンツ内容との関連性のないトラックバックを要求し、被リンクを増やそうとするのがトラックバックスパムだ。例えば、食べ物に関するブログなのにも関わらず、美容や不動産など関係のない引用を添付する。そして、トラックバック機能で被リンクを獲得し、意図的に評価をあげようとするのだ。
トラックバック機能を悪用して、関連性のない被リンクを集めることはしないようにしよう。ただし、知らぬ間にトラックバックスパムの対象になってしまう可能性は考えられる。
・トラックバックを承認制にする
・トラックバックスパムだと思われるIPアドレスやURLの閲覧を制限する
などの対策をして、質が低いコンテンツからのトラックバックを受け取らないようにすることも大切だ。
リダイレクトとは、ユーザーがアクセスしたURLから違うURLへと移動させる行為だ。Webサイトを移行したときやURLを変更したときなどに使用される。
適切な方法で使用する分には問題ないが、クローキングをするための手法として使われることがある。例えば、検索エンジンとユーザー共に同じページに案内した後に、リダイレクトをしてユーザーは異なるページに案内をするケースがある。
他にも、パソコン用サイトには通常のページが表示されるが、モバイル用サイトでは別のサイトにリダイレクト設定をするなどの不正なリダイレクトもある。
Googleでは、不正なリダイレクトは偽造行為に当たると明記している。
この手法は、クローキングと同様、人間のユーザーと Googlebot に異なるコンテンツを表示しようとし、ユーザーが予期した場所とは別の場所にユーザーを移動させることができるものであるため、偽装行為にあたります。 |
繰り返しとなるが、リダイレクト自体は適切に活用すればユーザーの利便性を向上させる手法となる。クローキングを実施するための手段として悪用しないようにしよう。
あなたのサイトがSEOスパムだと判断された場合は、手動ペナルティか自動ペナルティを受ける可能性がある。
自動ペナルティ | 自動的に順位を下げるペナルティ ペナルティを受けた際の通知はなく順位変動でしか把握できない |
手動ペナルティ | Googleが手動で行うペナルティ Google Search Consoleと連携している場合は通知が届くため、メッセージ内容に従って対処する |
自動ペナルティは検索エンジンのアルゴリズムにより、自動でペナルティを与える方法だ。とくに通知はないので、自分で気付いてSEOスパムだと思われる部分を改善するしかない。
手動ペナルティは、Googleの担当者がWebサイトやコンテンツに対して手動で行うペナルティだ。Google Search Consoleと連携している場合は通知が届くため、メッセージ内容に従って対処できる。
①まずはGoogle Search Consoleにログインする。
②ダッシュボード内の「セキュリティと手動による対策」をクリックする。
②「手動による対策」をクリックすると、手動によるペナルティの実施状況が把握できる。下記の場合は、問題がなく手動によるペナルティが行われていない状況だ。
手動によるペナルティを受けた場合はここにメッセージが届くため、メッセージに従って対処をする。対処を終えたら再審査のリクエストを送信して、問題が解決できているかGoogleに審査をしてもらうといいだろう。
ここまで読みSEOスパムを実施しても、有効なSEOを効果を得るどころかペナルティの対象となることが理解できただろう。
Googleから高い評価を得たいなら検索エンジンの隙を見つけるよりも、ユーザーファーストのコンテンツを作成するほうが効率よくSEO対策ができる。
Googleも公言しているように、コンテンツは検索エンジンのために作成するものではない。
検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する |
ユーザーの知りたい情報を提供したりユーザーの悩みを解決したりと、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成することを忘れないようにしよう。
最後まで読みSEOスパムとはどのようなものか理解でき、SEO対策としては絶対に使用してはいけないことが把握できただろう。
最後にこの記事の内容をまとめてみると
◎SEOスパムとは、検索エンジンに迷惑をかける行為全般を指す
◎SEO対策にはホワイトハットSEOとブラックハットSEOがあるが、SEOスパムはブラックハットSEOに該当する
◎SEOスパムはGoogleのガイドラインに記載されている不正行為などが該当するため、ペナルティを受ける可能性がある
◎テキスト系のSEOスパムは下記のとおり
テキスト系スパム | |
クローキング | ユーザーと検索エンジンに異なるERLやコンテンツを表示させる手法 |
隠しテキスト | クローラーのみが認識できる形でコンテンツやWebサイト内にSEO対策キーワードを大量に埋め込む手法 |
隠しフレーム | ページデザインに用いるフレーム部分に大量のキーワードを埋め込む手法 |
ワードサラダ | 被リンク獲得のために文法は正しいが意味が破綻している支離滅裂な文章を自動生成する |
ミラーサイト | 既に存在しているコンテンツやWebサイトと同じものを作成する手法 |
コピーコンテンツ | 他のWebサイトやコンテンツと内容が似ているコンテンツを作成する |
ポップアップの悪用 | ユーザーの利便性を妨げるようにポップアップを使用する |
メタディスクリプション属性スパム | aIt属性やメタディスクリプションを記述する部分にキーワードを詰め込む手法 |
質の低いコンテンツ | ユーザーに有益な情報を提供しないコンテンツの作成 |
◎リンク系スパムは下記のとおり
リンク系スパム | |
リンクプログラムへの参加 | ページランクの売買を目的としたリンク操作 |
隠しリンク | クローラーのみが認識できる形でコンテンツやWebサイト内にリンクを設置する手法 |
リンクファーム | コンテンツの内容に関わらず大量の相互リンクを行っているページ群 |
トラックバックスパム | コンテンツ内容との関連性のないトラックバックを要求し、被リンクを増やそうとする手法 |
不正なリダイレクト | クローキングをするための手法としてリダイレクトを悪用する |
◎SEOスパムだと判断された場合は、手動ペナルティか自動ペナルティを受ける可能性がある
◎検索エンジンの隙を見つけ意図的に順位操作をしようとするよりもユーザーにとって有益なコンテンツを作成し続けるほうが効率よくSEO対策ができる
SEO対策は検索エンジンを操作するために行うものではない。SEOスパムは実施してはいけない手法として把握し、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成するようにしよう。
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