【事例】オウンドメディアリクルーティングで求職者を惹きつける勘所

「コストがかかる割に、いい人材を採用できない…やり方を変えた方がいいのだろうか?オウンドメディアリクルーティングがいいと聞くけれど、どうなんだろう?」

あなたは今、現行の採用システムに課題を感じて、オウンドメディアリクルーティングの可能性を知りたいのではないだろうか。取り組む価値があるのか、どうやって行うのか、などが気になっているはずだ。

オウンドメディアリクルーティングは、「自社で働く価値を定義してコンテンツに落とし込む」ことができれば、非常に効果的な施策だ。

集客目的のオウンドメディアと同じように、商品(=自社で働くこと)からどのようなメリットを受け取れるのかを明示すれば、それに惹かれた求職者が集まってくる。

しかもその人たちは、コンテンツを見ることであなたの会社の想いや文化を理解し、共感した上でエントリーするため、入職後は熱心に長く働いてくれる可能性が極めて高いのだ。

私たちバズも、オウンドメディア経由で数多くの社員を採用している。皆一様にモチベーションが高く、採用サイト経由の人材よりも辞めない。

バズ部のオウンドメディアの成果

ただしオウンドメディアリクルーティングでは、戦略的なコンテンツ設計が欠かせない。ただ他社の真似をしたり、思いつきでチープな発信をしたりしても、逆効果になるだけだ。

私たちは、オウンドメディアで大きな成果を出してきた実績を活かして、400社以上を支援してきた。リクルーティングをやりたいというご相談も少なくない。そこから得た有益なノウハウをお伝えしよう。

本記事を読んで基本的な考え方とコンテンツの例を理解すれば、あなたのオウンドメディアリクルーティングは成功するだろう。

「他のどこかではなくここで働きたい」と「まさにこんな人材を求めていた」をマッチングさせ、無二の採用を実現するために、ぜひ最後まで読んでほしい。


1. オウンドメディアリクルーティングは「自社で働く価値を表現」できれば効果的

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オウンドメディアリクルーティングは、「自社で働く価値を定義してコンテンツに落とし込む」ことができれば、非常に効果的な施策だ。

オウンドメディアリクルーティングは「自社で働く価値を表現」できれば効果的

「就職」や「転職」は、いわば検討期間が長い商材のようなもの。その商品価値、つまり自社で働くことの意義をどう表現するかが肝になる。

顧客=求職者に向けて、「自社がどんな人に向いていてどのようなメリットを受け取れるのか」をわかりやすく表すコンテンツを作れば、他でもないあなたの会社で働きたいという人が集まってくるのである。

一方で、そのように作り込まれていないコンテンツでは、求職者のエントリーしたい意欲をかき立てることができず、成果につながらない。

よくある形式的なコンテンツのような、業務内容やスケジュールの機械的な紹介や、模範解答然とした無感情な社員の語りなどでは、求職者に刺さらないのは明白だろう。

戦略的なコンテンツ設計を通じて、求職者の「知りたい」にどんぴしゃりな情報を届けることで、自社とのマッチング率の高さを実感してもらう。これがオウンドメディアリクルーティングの役割なのである。


2. オウンドメディアリクルーティングで得られる効果

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一般的な求人広告と比較すると、オウンドメディアリクルーティングは「自社の魅力や理念を際限なくアピールできる」「コンテンツを広範かつ継続的に露出できる」という特徴をもつ。

これらの特徴によって、以下のような効果が得られるのだ。

オウンドメディアリクルーティングで得られる効果

それぞれの内容について、解説していこう。

2-1. 意欲的で定着率が高い人材を採用しやすくなる

オウンドメディアリクルーティングを実践すると、意欲的で定着率が高い人材を採用しやすくなる

求職者がコンテンツを見ることで企業の理念や文化を理解し、共感した上でエントリーするからだ。いわば、入職時にはすでに高いコミットメントが形成されている状態にある。

実際にバズ部でも、オウンドメディア経由で多くの社員を採用しているが、皆一様にバズ部に対する愛着と仕事に対するモチベーションが高い。

また定着率の高さも明らかで、オウンドメディア経由で採用した社員は採用サイト経由の社員よりも辞めないのだ。

このようにオウンドメディアリクルーティングは、熱心に長く働いてくれる、まさに企業の宝となる人材を集めることに寄与するのである。

2-2. すぐにはエントリーを考えていない潜在層にもアプローチできる

オウンドメディアリクルーティングでは、すぐにはエントリーを考えていない潜在層にもアプローチできる

そもそも就職・転職市場では、潜在層の割合が圧倒的に多い。何も情報収集していない段階で「この会社に入りたい」と明確に決めている人は、まずいないだろう。そのためオウンドメディアリクルーティングは、これ以上ないくらいに適切な施策ともいえる。

オウンドメディアリクルーティングのコンテンツは、SNSや検索エンジンを通して現時点では就職や転職を考えていない人たちにも表示される。それによって継続的に接点をもつことで、ユーザーの心に自社の存在を染み込ませていくことができるのだ。

そこで価値ある情報を提供できれば、「よさそうな企業だ」と感じてもらえるはずである。うまくいけば他のコンテンツも見てくれるかもしれない。

一貫して価値を提供し続けると、ポジティブな体験がユーザーの心に積み重なり、いつか就職・転職を考えたときにエントリーの第一候補として選んでもらえるというわけだ。

このようにオウンドメディアリクルーティングは、今だけではなく将来の採用活動にも効いてくるのである。

2-3. 採用コストを削減できる可能性がある

オウンドメディアリクルーティングによって、採用コストを削減できる可能性もある

求人広告は継続期間中ずっと料金が発生するが、オウンドメディアリクルーティングではよいコンテンツさえ作ってしまえばその後はほとんどコストがかかからないからだ。一般的な採用における外部コストにあたるものが必要ない。

オウンドメディアリクルーティングのコスト

一般的な採用(外部)コスト

目安

トータルで400万円程度~

1人あたり100万円前後

内訳

・サイト構築(外注の場合100万円程度)
・コンテンツ制作
※例)1ヶ月に10本のペースで50本のコンテンツを内製する場合、以下の人件費が発生

メディア責任者:約25万円×5ヶ月
(月次工数の40%〜50%)
ライター:約20万円×5ヶ月
更新者:約3万円×5ヶ月

・求人広告費
・人材紹介費
・会社説明会にかかる費用  など

※一般的な採用コストは株式会社リクルート「就職白書2020」を参考に記載

オウンドメディアリクルーティングでは、最初にサイト構築やコンテンツ制作費用を投じなければならないものの、コンテンツができればそれがストックされ、長期間にわたって求職者を呼び寄せてくれる。

また前述したように、定着率が高い人材の採用や将来的なエントリーの獲得にも効果があるため、頻繁な募集・研修にかかるコストも抑えられる

このようにオウンドメディアリクルーティングは、コンテンツという資産を形成することを通じて、採用にかかわる支出を減らしてくれるのである。


3. 求職者が自社での未来を具体的にイメージできるコンテンツを作ろう

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オウンドメディアリクルーティングに対する関心が高まったところで気になるのは、どのようなコンテンツを作るべきかということではないだろうか。その答えは、「あなたの会社で働く価値による」だ。

前述したように、オウンドメディアリクルーティングを成功させるためには、求職者にとってのメリットをわかりやすく伝えることが不可欠になる。

先にコンテンツ云々ではなく、「自社で働く価値を明確化し、それを如実に表す情報を特定することで、最適なコンテンツを見出す」の流れで考えるべきだ。

とはいえ、ケースバイケースということで終わらせてしまっては実践が難しいだろう。そこで、求職者が求める価値として頻度が高いものをモデルケースとして、どのようなコンテンツが適しているのかの例をお示しする。

求職者が求める価値

コンテンツの例

高い目標・基準を追求する環境で働ける

・ミッション・ビジョン体現についての経営者の語り
・卓越したスキルをもつ社員の紹介やインタビュー
・挑戦的なプロジェクトの成功報告

自分の強みを発揮して活躍できる

・各部署の業務内容の解説
・自社が求める人材像の表明やロールモデルの紹介

ワークライフバランスが維持できる

・仕事とそれ以外の活動の両方に注力している事例の紹介
・実際の業務スケジュール

オープンでフラットな人間関係を築ける

・社内イベントのレポート
・社内の雰囲気やコミュニケーションについての社員の語り

雇用条件に納得できる

給与や休暇・福利厚生など雇用条件に関する説明

3-1. 高い目標・基準を追求する環境で働ける

高い目標・基準を追求する環境で働けるという価値を表現するコンテンツとしては、以下のようなものが挙げられる。

・ミッション・ビジョン体現についての経営者の語り
・卓越したスキルをもつ社員の紹介やインタビュー
・挑戦的なプロジェクトの成功報告 など

■ミッション・ビジョン体現についての経営者の語り

自社がどのように社会貢献するのか、どんな姿を目指すのかを経営者が具体的に語れば、高い志をもって事業に取り組んでいることを表現できる

ただし、ミッション・ビジョンを語るだけでは求職者が自分にとってのメリットを実感できないため、それが仕事にどう影響するのかも併せて伝えなければならない。そうすることで、求職者にやりがいや充実感をもって働けそうだと感じてもらえるはずだ。

たとえばバズ部は、「ユーザー第一主義」を体現している。そのため、顧客にとって不利益なことは一切せず、とことん顧客の幸せを追求するという働き方ができるのだ。顧客と誠実に、かつ妥協なしで向き合いたいという人にとっては魅力的な環境だといえる。

■卓越したスキルをもつ社員の紹介やインタビュー

優れた知識や経験をもち、その分野のプロとして活躍している社員の存在を公開すれば、優秀な人材と一緒に働けることを表現できる

求職者に、自分も刺激を受けて成長できそうだと思ってもらえるはずだ。

その社員のキャリアやプロジェクトと成果・仕事への情熱などを紹介するのが効果的である。

■挑戦的なプロジェクトの成功報告

「難易度が高い」「革新的」などの挑戦的なプロジェクトに取り組んでいる、あるいは成功させたという実績があれば、その内容を紹介することでエネルギーと実力を備えた企業であることを表現できる

求職者に、この企業で働くことによって達成感や自信を得られそうだと感じてもらえるはずだ。

成し遂げた社員やチームの取り組みにフォーカスし、課題に対してどのように対処したのか、どんな思考プロセスを経て戦略を見出したのかを具体的に語ってもらうことをおすすめする。

3-2. 自分の強みを発揮して活躍できる

自分の強みを発揮して活躍できるという価値を表現するコンテンツとしては、以下のようなものが挙げられる。

・各部署の業務内容の解説
・自社が求める人材像の表明やロールモデルの紹介 など

■各部署の業務内容の解説

各部署・それぞれの業種でどのような業務に取り組んでいるかを解説すれば、現状社員がもつ強みとその活かし方を示すことができる

求職者に、自分の強みも役に立ちそうな企業だと感じてもらえるはずだ。

どんな性格やスキルの社員がどのような業務を手掛けているのか、それぞれの思考傾向や価値観がどういった場面で発揮されるのかを具体的に紹介すれば、活躍するイメージがより具体化するだろう。

■自社が求める人材像の表明やロールモデルの紹介

自社で働くことに適した人材の特徴や実際に活躍している社員を紹介すれば、求職者に対して「あなたも自社で活躍できる」というメッセージを送ることができる

それによって、必要とされる環境で自分らしく働けそうだと思ってもらえるはずだ。

どんなスキルやキャリア・価値観を求めているのかを明示する、活躍している社員のスキルや経験について入職時からの変化も含めて詳しいストーリーを紹介するなどのやり方で、求職者の自己実現欲を刺激しよう。

3-3. ワークライフバランスが維持できる

ワークライフバランスが維持できるという価値を表現するコンテンツとしては、以下のようなものが挙げられる。

・仕事とそれ以外の活動の両方に注力している事例の紹介
・実際の業務スケジュール など

■仕事とそれ以外の活動の両方に注力している事例の紹介

仕事だけではなく、育児や趣味などの活動も疎かにしていない事例を紹介すれば、充実した人生を送れる環境が整っていることを表現できる

求職者に、ライフステージに合わせて無理なく働けそうだと思ってもらえるはずだ。長く働きたいという気持ちも掻き立てるだろう。

実際に仕事とその他の活動を両立している社員の生の声を取り上げるのが効果的だ。

■実際の業務スケジュール

1週間・1日の中でどのように業務を進めるのかを示せば、求職者が自分の生活スタイルとマッチするか否かを判断するための材料を提供できる

リアルな働き方をイメージすることで、本当にワークライフバランスを維持できるのかという不安が軽減するはずだ。

フレックスやリモートワークなどの柔軟な働き方も含めて、具体的なスケジュールを紹介しよう。

3-4. オープンでフラットな人間関係を築ける

オープンでフラットな人間関係を築けるという価値を表現するコンテンツとしては、以下のようなものが挙げられる。

・社内イベントのレポート
・社内の雰囲気やコミュニケーションについての社員の語り など

■社内イベントのレポート

社員同士が交流したりチームワークを発揮したりする様子を公開すれば、風通しがよく円満なコミュニケーションが行われていることを表現できる

求職者に、人間関係のストレスが少なく働きやすそうだと感じてもらえるはずだ。

楽しいレクリエーションに限らず、自由に意見交換するミーティングやリラックスして過ごせるランチタイムなどを紹介してもよいだろう。

■社内の雰囲気やコミュニケーションについての社員の語り

和やかで自然とサポートし合える雰囲気、立場に関係なく気楽にコミュニケーションできる環境などについて、社員が実際の様子を語ることで、人間関係のよさが虚構ではないことを示せる

求職者に、これなら人間関係に期待しても大丈夫そうだという安心感を与えられるだろう。

具体的なエピソードを紹介し、語っている社員自身の満足度が高いことを表現するのが効果的だ。

3-5. 雇用条件に納得できる

雇用条件に納得した上で働きたいという求職者に向けては、給与や休暇・福利厚生などについて説明するコンテンツを設けてもよいだろう

疑問が解決されてエントリーしやすくなることや、透明性がある企業だと信頼してもらえることにつながる。可能な範囲で具体的な内容を示そう。


4. オウンドメディアリクルーティングの事例

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オウンドメディアリクルーティングで作るべきコンテンツが理解できたところで、よりイメージを具体化するために実際の事例を見てみよう。

4-1. mercan(メルカン)・mercari careers

フリマアプリを運営する株式会社メルカリは、mercan(メルカン)mercari careersという2つのオウンドメディアを用いてリクルーティングを行っている。

mercan(メルカン)は、[メルカリの「人」を伝える]というコンセプトで、働く人の想いやカルチャーなどを発信するメディアだ。

mercan出典:株式会社メルカリ「mercan」

社員へのインタビューを基本形として、プロジェクトの内容やキャリアのストーリーを表現するコンテンツを豊富に掲載している。

特徴的なのは、新しく注力している事業や企業が今後目指す姿など、未来志向のトピックが多いことだ。先進的な取り組みをする企業で成長したいと考える求職者にとっては、特に魅力的に映るだろう。

もうひとつのメディア、mercanからワンクリックで遷移できるmercari careersは、採用サイトだ。

mercari careers出典:株式会社メルカリ「mercari careers」

こちらでは、代表のメッセージ各職種の働き方・福利厚生などが詳しく紹介されており、求職者が自社で働くイメージを具体化できるようになっている。

4-2. サイボウズ式

ソフトウエア開発を行うサイボウズ株式会社が運営するサイボウズ式のコンセプトは、「新しい価値を生み出すチームのための、コラボレーションとITの情報サイト」である。

サイボウズ式出典:サイボウズ株式会社「サイボウズ式」

サイボウズ式は、リクルーティングを前面に出したメディアではない。「チームワークあふれる社会を創る」という自社の存在意義を軸に、チームが円滑に機能を発揮し、メンバーの成長と幸福を実現するためのヒントとなるコンテンツを発信している。

具体的には、チームリーダーが実践する工夫やライフステージに応じたキャリアの選び方・自社での働き方に対する社員アンケートなどだ。

この一貫した姿勢が読む人の心に積み重なり、一見リクルーティングとは遠くても「この会社で働いてみたい」という気持ちを育むメディアになっている。

4-3. baigie(ベイジ)

コンサル型Web制作を手掛ける株式会社baigie(ベイジ)は、「baigie日報」というオウンドメディアを運営している。

baigie日報出典:株式会社baigie「baigie日報」

baigie日報は、社員が毎日提出する日報の一部を公開するものだ。職場環境や仕事の内容・働くことを通して得た学びなどが、リアルに表現されている

組織の内側を当事者たちがちゃんと発信しているという信頼性と、企業の魅力がダイレクトに伝わってくることで、同業者の私たちから見ても「エントリーしたくなる人がいるだろうな」と感じる。

実際にSNSではbaigieに入社したという人が散見され、このメディアがリクルーティングに効いている様子が伺えるのである。


5. オウンドメディアリクルーティングに関するQ&A

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最後に、オウンドメディアリクルーティングに関してよくある質問にお答えしておこう。

Q

A

集客用のオウンドメディアとは別サイトにすべき?

どちらでも構わない

コンテンツはどうやって露出させる?

主にSNSを活用する

どんな企業におすすめ?

どんな企業にもメリットがある

5-1. 集客用のオウンドメディアとは別サイトにすべき?

リクルーティング目的のオウンドメディアは、「集客用オウンドメディアと一緒」「別途立ち上げ」のどちらでも構わない

次項で詳しく解説するが、リクルーティング用のコンテンツを露出させる方法は主にSNSだ。当該コンテンツに直接ユーザーが訪問してくることになるため、コンテンツがどの箱の中に存在しているかは結果に影響しないのである。

またバズ部のように、集客用オウンドメディアのコンテンツを見てエントリーしてくれるというケースもある。同じメディア内にリクルーティング用コンテンツも載せて一緒に見てもらうという形でも何ら問題はない。

すでに集客用オウンドメディアを運営しているのであれば無理に分けなくてもよいし、逆に集客用メディアがない状態でリクルーティングメディアだけを立ち上げてもよいのだ。

5-2. コンテンツはどうやって露出させる?

オウンドメディアリクルーティングのコンテンツは、主にSNSへの投稿によってユーザーに届ける

私たちの経験上、集客用のコンテンツのようにSEO(検索エンジン最適化)経由でユーザーの流入を狙ってもうまくいかない傾向にあるのだ。

検索エンジンでは、ユーザーが入力したキーワードに対して答えとなるコンテンツが表示される。就職・転職を考えている人全般が、特定の企業の内部事情を表すローカルなキーワードを検索する可能性は極めて低いため、露出の機会がないのである。

オウンドメディアのリクルーティング用コンテンツを各SNSに適した形式にアレンジし、投稿しよう。併せて、ワンクリックでオウンドメディアにも遷移できるようにリンクを貼るのがよい

5-3. どんな企業におすすめ?

オウンドメディアリクルーティングでは、どんな企業であっても規模や知名度に応じたメリットを得られる

大企業にとっては、採用サイトや広告利用のコストを削減できる点が魅力かもしれない。オウンドメディアは、コンテンツさえ作ってしまえばその後のコストが乗らない施策だからだ。

中小企業やスタートアップにとっては、知名度が低くても求職者に自社の存在や想いを伝えることができ、エントリーの獲得が可能になるという点が助けになるだろう。

禁忌となる企業はないため、リソースを確保できるのであれば取り組んでみて損はないはずだ。


6. まとめ

本記事では、オウンドメディアリクルーティングについての考え方と方法について解説した。以下に要点をまとめよう。

オウンドメディアリクルーティングは、「自社で働く価値を定義してコンテンツに落とし込む」ことができれば、非常に効果的な施策だ。

顧客=求職者に向けて、「自社がどんな人に向いていてどのようなメリットを受け取れるのか」をわかりやすく表すコンテンツを作れば、他でもないあなたの会社で働きたいという人が集まってくる。

オウンドメディアリクルーティングを実践すると、以下のような効果が得られる。

・意欲的で定着率が高い人材を採用しやすくなる
・すぐにはエントリーを考えていない潜在層にもアプローチできる
・採用コストを削減できる可能性がある

オウンドメディアリクルーティングでどのようなコンテンツを作るべきかは、「自社で働く価値を明確化し、それを如実に表す情報を特定することで、最適なコンテンツを見出す」の流れで考えよう。

求職者が求める価値に対するコンテンツの例は、以下のとおりだ。

求職者が求める価値

コンテンツの例

高い目標・基準を追求する環境で働ける

・ミッション・ビジョン体現についての経営者の語り
・卓越したスキルをもつ社員の紹介やインタビュー
・挑戦的なプロジェクトの成功報告

自分の強みを発揮して活躍できる

・各部署の業務内容の解説
・自社が求める人材像の表明やロールモデルの紹介

ワークライフバランスが維持できる

・仕事とそれ以外の活動の両方に注力している事例の紹介
・実際の業務スケジュール

オープンでフラットな人間関係を築ける

・社内イベントのレポート
・社内の雰囲気やコミュニケーションについての社員の語り

雇用条件に納得できる

給与や休暇・福利厚生など雇用条件に関する説明

企業にとって人材は最も重要な財産であり、発展の源泉だ。オウンドメディアリクルーティングは、それを体現する求職者を集めることに寄与する。

ぜひあなたの会社でも、取り組みを始めてみてはいかがだろうか。

カテゴリー オウンドメディア

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