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01/16木12:00〜13:00
「オウンドメディアの運営時にはPV数を意識したほうがいい?」
「オウンドメディアのPV数が少なくて悩んでいる…PV数はどうやって増やせばいいの?」
オウンドメディア運営時に気になる「PV数(表示回数)」。
オウンドメディア運営にPV数は大切だと聞くけれど、どうやって管理すればいいのか、どのように増やせばいいのか悩んでいる方も多いのではないだろうか。
200社を超えるコンテンツマーケティング支援をしてきたバズ部がまずお伝えしたいのは、オウンドメディア運営でPV数だけを追う行為には慎重になったほうがいいことだ。
PV数だけを重視して追ってしまうと、オウンドメディアの本来の目的である売上拡大から遠のいてしまう可能性がある。
だからこそ、プロジェクトが間違った方向に進まないためにも、オウンドメディアのPV数に対する正しい考え方をまずは知る必要がある。
そのようにして意味のあるPV数の追い方を理解した上で、オウンドメディア運用を進めるべきだ。
そこで、本記事ではオウンドメディアのPV数の目安やPV数に対する正しい考え方、PV数を上げる方法などをまとめて解説していく。
オウンドメディアのPV数のみを追ってしまう失敗は多いので、成果の出るオウンドメディア運営をするためにも参考にしてみてほしい。
目次
オウンドメディアのPV数だけを重視して追う行為には慎重になったほうがいいとは言え、あなたのオウンドメディアがどれくらいのPV数を目標とするべきかは知っておきたいところだろう。
オウンドメディアのPV数に基準はないが、目安を決めたいのなら次の2つの方法が活用できる。
どれくらいのPV数を目安にオウンドメディア運営をすればいいのか分かるので、参考にしてみよう。
オウンドメディアのPV数の大雑把な基準は、60記事で5万PV・120記事で10万PVだ。
このPV数は、バズ部の今までのオウンドメディアの支援実績から掴んだものだ。
あなたのオウンドメディアに記事が60本程度公開されているなら、月間5万PVが大まかな目安になる。
ただし、この目安はバズ部の支援があっての成果なので、オウンドメディア運営のノウハウがない場合は目安の半分程度のPV数を目指すのが現実的だろう。
もう少し細かいPV数の目安が知りたいときは、SEO分析ツール「Ahrefs」を活用するといいだろう。
「Ahrefs」の概要レポート画面では、他社流入検索トラフィック数を把握できる。
出典:Ahrefs公式サイト
【他社流入検索トラフィックを把握する手順】 1.サイトエクスプローラーに調査したいURLを入力する |
バズ部でもAhrefsを使用して計測をしているが他社流入検索トラフィック数に3~4倍のずれがあると認識しているので、調査した他社流入検索トラフィック数の3~4倍を目安にするといいだろう。
例えば、「Ahrefs」の他社流入検索トラフィック数が1万PVだったときは、3~4倍の3~4万PVが目安になる。
そのPV数に至った記事数が知りたい場合は、該当オウンドメディアで公開されている記事数を数えると確認できる。
「Ahrefs」を使った確認方法以上に詳細にPV数を分析することは今のところできないので、細かく把握したい場合はこの方法を活用してみよう。
オウンドメディアのPV数はGoogleのアルゴリズムが変わったときや公開記事数を増やしたときに傾向を把握する程度に追うならいいが、重要視することには慎重になったほうがいい。
ここでは、オウンドメディアのPV数を重要視し過ぎないほうがいい2つの理由を解説する。
なぜPV数にこだわり過ぎると良くないのか分かるので、参考にしてみてほしい。
オウンドメディアのPV数ばかり意識すると、CVにつながりにくい潜在顧客を意識したキーワードを狙ってしまう傾向がある。
確かにPV数は増えるのだが「1万閲覧があってもCVが1件しかない」などCVにつながりにくく、オウンドメディア経由で契約(購買)が生まれない悪循環に陥る。
一例として、不動産の契約を目指すオウンドメディアでPV数をあげたいために、不動産取り扱い地域の観光情報に偏ってしまうケースがある。
確かに潜在顧客にアピールできる可能性はあるが、不動産の問い合わせをするCVまであまりに遠すぎてオウンドメディアの本来の目的を達成しにくくなる。
このように、オウンドメディアのPV数だけに注視してしまうと本来の目的達成が遠くなり、オウンドメディアで成果を出しにくくなる傾向がある。
オウンドメディアのPV数を重視してしまうと、一見するとPV数が取れそうな検索ボリュームの多いビックキーワードを狙おうとしてしまう。
例えば、不動産業界の場合は、検索ボリュームが多く業界のメインキーワードとなる「不動産投資」や「不動産売却」などが該当するだろう。
そもそもビッグキーワードの攻略は競合が多く、ドメインパワーにも左右される強者の戦略だ。
PV数だけを意識してビックキーワードに挑んでも上位表示されずユーザーの目に留まらなければ、オウンドメディアの成果につながらない。
逆に検索ボリュームが少なくてもニーズがあれば目先のCVをしっかり獲得できるのに、逆の施策になってしまう。
実際にバズ部で塗装会社様のキーワード設計をしたときに、ツール上検索ボリューム0の「区」「町」単位×「塗装会社」のキーワードに多く取り組んだ。
確かにツール上では検索ボリュームはないが、区や町には戸建住宅があり、小さくても市場はあるからだ。
結果的に短期間で月間20~30件程度のCVを獲得できた。
このように、検索ボリュームが少なくても、確実にCVを獲得できる戦略を取ったほうがオウンドメディアの成果を出しやすい。
だからこそ、PV数を意識してビックキーワードばかりを狙うと、機会損失になってしまうのだ。
オウンドメディアのPV数は追いかけ過ぎずに、正しく理解することが重要だ。
ここでは、オウンドメディアのPV数に対する正しい考え方を2つご紹介する。
オウンドメディア運営時にどのようにPV数を扱うべきか分かるので、参考にしてみてほしい。
オウンドメディアのPV数を計測するなら、CVに近いテーマのPV数だけ重視しよう。
CVから遠いテーマも含めてしまうと、そのテーマも含めて意思決定することになるからだ。
バズ部ではWordPressやSNSなど間接的にCVに貢献するテーマもあるが、CVに近いオウンドメディア、コンサルティングマーケティングのCVのみを計測して傾向を把握している。
本来ならCVに近い記事のPVを1記事ずつ計測できればいいが負担が大きいので、テーマやカテゴリーベースでCVに近いものを選択するといいだろう。
記事のPV数だけ追っても、記事の成果は分からない。PV数を追うよりもCVが取れる前提で、各記事のSEO順位を把握することのほうが重要だ。
なぜなら、記事の表示順位でオウンドメディアの成果が大きく変わるからだ。
2024年のGoogle検索順位ごとのクリック率を見てみると、1位と4位以下ではクリック率に30%以上も差が出ている。
Googleの検索順位 | クリック率 |
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
6位 | 4.4% |
7位 | 3.0% |
8位 | 2.1% |
9位 | 1.9% |
10位 | 1.6% |
参考:First Page Sage「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」
記事ごとのSEO順位を確認して、順位が低い場合は改善施策をしたほうがオウンドメディアの成果を出しやすくなるだろう。
【オウンドメディアの記事数は60本に満たない場合はまず記事数を増やす】 オウンドメディアの記事数が60本以下の場合は、まずは記事数を60本以上に増やすことに注力しよう。 検索エンジンからの集客は、記事数が足りないと成果が出にくい。 記事数を60本以上に増やせばオウンドメディア全体がGoogleから評価されやすくなり、初期に公開した記事の順位が上がるケースもある。 例えば、記事本数が30本しかない場合は、まずは記事本数60本を目指して記事を増やすようにしよう。 |
オウンドメディアのPV数を重視しない条件下であっても、オウンドメディアの記事は少しで多くの人ユーザーに見てもらえたほうがいい。
少しでも多くのユーザーの目に留まるためにPV数を増やしたい場合は、次の3つの方法がおすすめだ。
ちょっとした工夫でPVを増やせる方法ばかりなので、参考にしてみてほしい。
PV数を上げる方法 | 概要 |
「記事本数を増やす」「PV数を増やせるキーワードを選定する」「良質な記事を書く」の3つのポイントを意識する | |
メルマガやSNSでオウンドメディアの記事のポイントを説明しつつ、オウンドメディアに誘導する | |
記事内に関連性のあるページに内部リンクを設置する、ナビゲーションページを作成するなどで内部リンクを増やす |
1つ目は、上位表示の記事を増やすことだ。
「PV数よりも1記事ごとのSEO順位を重視する」でも触れたように、上位表示された記事のほうが多くのユーザーに見てもらえるようになる。
上位表示の記事を増やすには、下記の3つのポイントを意識しよう。
上位表示の記事を増やす3つのポイント | |
1.記事本数を増やす | 最低でも60本まで記事本数を増やす |
2.PV数を増やせるキーワードを選定する | ビックキーワードを狙うのではなく検索ボリュームが少なくても上位表示につながるキーワードを選定する |
3.良質な記事を書く | ユーザーが抱いている「これを知りたい。あれを知りたい。」というニーズを120%満たす情報があり幸福な行動変容につながる記事を書く |
上位表示の記事を増やすには、先ほども触れたように最低でも60本まで記事を増やすことが必要だ。
記事を増やすときにはキーワード選定と記事の質を重視してほしい。
「オウンドメディアのPV数を追う行為は慎重になったほうがいい2つの理由」でも触れたように、誰もが思いつくビックキーワードを選定しても、上位表示のハードルが高い。
検索ボリュームが少なくても上位表示につながるキーワードを時間をかけて選定したほうがいいだろう。
例えば、不動産会社の場合は、ビジネス領域に特化したニッチなキーワードや地域に特化したキーワードなどが検討できる。
【不動産会社のキーワード選定の例】 ・ビジネス領域に特化したキーワード:リノベーション・マンション投資など |
また、良質な記事を書くには、ありきたりな情報を詰め込むのではなくユーザーのニーズを120%満たして行動変容につながっているかという視点を持つことが大切だ。
下記は「ワンルームマンション投資」というキーワードで、ユーザーニーズを満たす明確な主張がある場合とない場合の構成を比較したものだ。
記事の区別 | ユーザーニーズを満たす記事 | ユーザーニーズを満たさない記事 |
タイトル | ワンルームマンション投資はなぜやめろと言われるのか? | ワンルームマンション投資とは?詳しく解説 |
構成 | 1.ワンルームマンション投資とは | 1.ワンルームマンション投資とは |
行動の提案 | ワンルームマンション投資に | なし |
ユーザーニーズを満たす記事には明確な主張があり、読み終えた後に「この記事を読んで良かった」「この会社の情報は信頼できた」など、ユーザーに幸福な変化をもたらす。
Googleも良質な記事を評価するので、よくある情報を寄せ集めただけの記事はなかなか評価されにくい。
上位表示の記事を増やすためにも、3つのポイントを意識して取り組むようにしよう。
▼検索ボリューム0のキーワードであっても選定するべき理由は下記の記事でまとめている
検索ボリュームがゼロのキーワードなのに、あなたのサイトのCVを倍増させる可能性が!
▼良質な記事を書くためのアイデアは下記の記事でまとめている
良質なブログ記事を30分で書き上げるために実践している10のコト
2つ目は、記事の露出を増やして多くのユーザーに見てもらえるようにすることだ。
SNSやメルマガでオウンドメディアの記事を知ってもらうきっかけを作ると、興味を持ったユーザーがオウンドメディアの記事にアクセスしてPV数を増やせる可能性がある。
このときのポイントは、単にオウンドメディアに誘導するのではなく、メルマガやSNSでも大切な部分を
理解できるようにしておくことだ。
実際にバズ部でもオウンドメディアの記事をメルマガやSNSに投稿して、露出を増やせしている。
SNSでは「オウンドメディアの記事を更新しました」と更新情報をアップするのではなく、下記のように記事内の重要なポイントを記載しユーザーが興味を持てたところで記事の紹介をするようにしている。
メルマガでも、単におすすめの事例のリンクを設置するのではなく「ユーザーテストを取り入れたサイト改善で「問い合わせが月114件→月201件と約2倍になった」事例」と具体的な成果を出しつつ、事例の内容を分かりやすく伝えている。
このように、メルマガやSNSの情報だけでもユーザーが興味を持てるよう工夫したほうが「もっと知りたい」「専門的な話がもっと分かりそう」と、オウンドメディアに訪問するきっかけになるだろう。
3つ目は、オウンドメディアに内部リンクを設置することだ。
内部リンクとは、オウンドメディア内のページをつなぐリンクを指す。
例えば、通常の記事内にオウンドメディア内の事例ページのリンクを設置すると、内部リンクに該当する。
内部リンクがあると関連性のある記事を見てもらえる可能性が増えるので、現在内部リンクを全く設置していないならやってみる価値があるだろう。
内部リンクの設置は、主に下記の2パターンがある。
【オウンドメディアに内部リンクを設置する方法】 記事内に関連性のあるページに内部リンクを設置する |
関連性のあるページに内部リンクを設置する方法は、下記のように関連する他の記事のリンクを設置する。
下記の事例では被リンクの話をしている部分に、被リンクに関するオウンドメディア内の記事のリンクを設置している。
ナビゲーションページの作成では、オウンドメディア内の情報をまとめるページを作成して関連性のあるリンクを設置していく。
下記はバズ部の公開している「WordPressとは│集客できるブログの作り方まとめ」の一部だが、WordPressのインストールに関連性のある内部リンクを設置して各ページを参照できるようにしている。
このように、オウンドメディア内に内部リンクを設置できる箇所がある場合は、設置したほうがPV数が増える可能性があるだろう。
オウンドメディアのPV数を上げる方法が分かったところで、施策後にオウンドメディアのPV数を確認する方法を紹介する。
オウンドメディア全体のPV数と記事ごとのPV数を確認する方法を解説するので、参考にしてみてほしい。
オウンドメディア全体のPV数を確認するときは、Googleが提供しているアクセス解析ツール「Google Analytics 4(GA4)」を使うといいだろう。
Google Analytics 4(GA4)では下記の手順で簡単に、オウンドメディア全体のPV数を確認できる。
【オウンドメディア全体のPV数を確認する方法】 1.メニューから「レポート」を選択する |
上記の場合は、11月13日~12月10日までのオウンドメディア全体のPV数が261万だと分かる。
ただし、この方法ではPV数を細かく表示できず、あくまでも概算値となるので注意しながら参考にしてほしい。
オウンドメディア内の記事を限定してPV数を確認したい場合も、「Google Analytics 4(GA4)」を活用して把握できる。
【オウンドメディアの記事を限定してPV数を確認する方法】 1.メニューから「レポート」を選択する |
また、「オウンドメディアのPV数に対する正しい考え方」で触れたように、CVに近いテーマのPV数だけ重視して追うには、下記の方法でグループ化してPV数を確認することもできる。
【オウンドメディアの記事をグループ化定してPV数を確認する方法】 1.「GA4(Google Analytics)」でコンテンツグループを設定し、そのグループのPV数を確認する |
この方法でオウンドメディアの各ページの一定期間のPV数を確認できれば、施策によりPV数が改善しているのか、どのページのPV数が多いのかなど、把握することが可能だ。
本記事では、オウンドメディアのPV数の目安やPV数のみを追いかけることには慎重になったほうがいい理由、PV数を上げる方法などをまとめて解説した。
最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみよう。
〇オウンドメディアのPV数に基準はないが、目安を決めたいのなら次の2つの方法を参考にする
1.大雑把な目安は60記事で5万PV・120記事で10万PV
2.Ahrefsの他社流入検索トラフィックの3~4倍
〇オウンドメディアのPV数を追う行為に慎重になったほうがいい理由は次の2つ
1.CVにつながりにくい潜在顧客ばかりを意識してしまう
2.ビッグキーワードを狙おうとしてしまう
〇オウンドメディアのPV数に対する正しい考え方は次のとおり
1.オウンドメディアの中のCVに近いテーマのPV数だけ重視する
2.PV数よりも1記事ごとのSEO順位を重視する
〇オウンドメディアのPVを上げる方法は次の3つ
PV数を上げる方法 | 概要 |
上位表示の記事を増やす | 「記事本数を増やす」「PV数を増やせるキーワードを選定する」「良質な記事を書く」の3つのポイントを意識する |
記事の露出を増やす | メルマガやSNSでオウンドメディアの記事のポイントを説明しつつ、オウンドメディアに誘導する |
内部リンクを設置する | 記事内に関連性のあるページに内部リンクを設置する、ナビゲーションページを作成するなどで内部リンクを増やす |
オウンドメディアのPV数のみを重視してしまうと、オウンドメディアの成果が出にくくなってしまう可能性がある。
正しい考え方を理解したうえで、オウンドメディアをたくさんの人に見てもらうことを目的にPVを上げる方法に取り組んでみてほしい。
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