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11/27水19:00〜20:00
今回の記事では、UpdraftPlusではなく「BackWPUp」で取得したバックアップのデータを元に復元する方法をご紹介する。
バックアップデータを復元する際、主に次の2つのケースが考えられる。
ドメインとは、ホームページのアドレスのことで、◯◯◯.co.jp や □□□.net など、文字で認識できるものだ。ドメインを使用すると、数字と違って覚えやすく、またビジネスの信頼性、SEO効果のアップにもつながる。
一方、サーバーには、数字の羅列(これをIPアドレスと呼ぶ)を識別番号としてそれぞれ付与されている。ここでは、『BackWPUpで確実にWordPressのバックアップを取る方法』で取得したバックアップのデータを元に復元する方法を紹介する。
目次
サーバーへのアクセスが増えて、サイトにつながりにくくなると考えるのは、どんなアクセスの増大にも耐えられるスペックの高いサーバーへの引っ越しだ。
これは次の6つの手順で可能となる。
ここでは、冒頭に紹介した『BackWPUpで確実にWordPressのバックアップを取る方法』の内容を元に復元するため、まだ読んでいない方は一度、目を通して欲しい。
初心者の方でも理解できるように図解で噛み砕いて説明してるので、安心して読み進められる。
それでは解説しよう。
最初にドメインを追加することが必要だ。この設定をすることで WordPress のインストールや、後述するファイルのアップロードとデータベースの設定が可能となる。
ドメイン設定についてはドメインの管理会社に問い合わせるか、ドメイン設定画面にアクセスしよう。
Xサーバーの場合、サーバー管理画面からドメイン設定が可能だ。まずサーバー管理画面にログインして下図の通り「サービスお申込み」をクリックしよう。
Xサーバーが提供しているドメイン設定のマニュアルを参考に設定を行おう。
ドメインの追加が完了したら、WordPress をインストールしておこう。
ファイルのアップロードは、FTPソフトを使用する。
FTP とは、ファイル・トランスファー・プロトコルの略で、サーバーにファイルをアップロードする時の仕組みのことを言う。この仕組みを利用した FTP サーバーにアクセスするためには、専用の FTP ソフトが必要となる。
ここでは、「FileZilla」というフリーの FTP ソフトの使用を勧める。その理由は次の2つだ。
また、Windows や Macintosh など、どのような環境でも FileZilla は対応しているため、新たにコンピューターを用意することなく、現状の環境でソフトを操作することができるメリットも大きい。
「FileZilla」を開くと次の図のように表示される。
画面真ん中の左側に「ローカルサイト」と表記のある場所にローカルのファイルが表示される。ここには、バックアップデータを表示させる。そして、右側の「リモートサイト」にサーバーにアクセスした内容が表示される。
左がローカル、右がサーバーと覚えておこう。
メニューの一番左にある「サイトマネージャー」ボタンをクリックしよう。
サイト情報の画面がポップアップで表示されるので「新しいサイト」をクリックする。
もしFTPの情報が分からない場合は、サーバー管理会社に問い合わせるか、サーバー管理画面にアクセスしよう。
Xサーバーの場合、「FTPアカウント設定 > (該当のドメインの)設定 > (メニューの)編集ボタン」の順にクリックすると次の図の画面にアクセスし、情報が確認できる。
サーバーへの接続がうまくいくと次の図のように「ディレクトリリストの表示成功」と表示される。これで接続はうまくいった。
続いて、バックアップしたファイルをアップロードする前に準備しておくべきことがある。それは WordPress の1つのバックアップファイルに新しいデータベースの情報を反映させることだ。
「BackWPupの設定方法と使い方」の手順でバックアップしたデータの中に下図の通り「wp-config.php」というファイルがある。
このファイルは、データベースにアクセスする情報が記述されており、サーバーを移行する時に必ず変更が必要になる。
今回、このファイルに新しいデータベースの情報を反映させる。
情報の変更は、テキストエディタを使用する。
Windows 環境の方は「サクラエディタ」、Macintosh 環境の方は「mi」というフリーのテキストエディタがお勧めだ。両方とも問題なくファイルが変更でき、サーバー移行がうまくいった。
テキストエディタで「wp-config.php」を開いて、次の図の4箇所を変更しよう。
※Windows のメモ帳は使用しないでほしい。変更して保存すると、変更した以外の情報が自動で付加されるからだ。
もしデータベースの情報が分からない場合は、サーバー管理会社に確認するか、サーバー管理画面にアクセスしよう。
Xサーバーの場合、図の通り管理画面トップの「MySQL設定」をクリックする。
「WordPress のためのデータベース名」には、図のように該当するデータベースの名称を取得しよう。
「MySQL データベースのユーザー名」は、隣りにある「権限設定ユーザー」より取得できる。
パスワードを忘れた場合は、MySQL 一覧のページ下にある図の「MySQL ユーザー名」より「パスワードの変更」をクリックして新たなパスワードを発行しよう。
発行したパスワードを「MySQL データベースのパスワード」に使用すれば良い。
MySQL のホスト名を取得するには、「MySQL 情報」タブをクリックしよう。すると、次の図の赤枠の内容が表示されるので、これを「MySQL のホスト名」に反映すると良い。
もし、複数の WordPress のサイトを所有しており、どのサイトがどのデータベースを使用しているかがよくわからない場合の対処法について紹介しよう。
X2サーバーの場合、図の通り管理画面トップの「phpmyadmin」をクリックすると、ログイン画面が表示されるので、データベースのユーザー名とパスワードを入力して「OK」をクリックする。
ログインすると次の画面が表示される。左メニューよりデータベース名をクリックしよう。
すると左メニューに図の通り情報が展開されるので、「wp_options」をクリックしよう。「wp_options」とは、WordPress の基本設定情報が格納されている場所になる。
表示された画面上の「表示」タブをクリックすると、図の赤枠箇所の通り「サイトアドレス」と「サイト名」の情報が表示される。
ログインしたデータベース上に、この「サイト名」の情報が格納されていることを示す。これで、どのサイト= WordPress がどのデータベースを使用しているかが明確になる。
キャッシュ系のプラグインを使用すると、「wp-config.php」ファイルの内容が図の通り赤枠箇所が追加されていた。
これは WordPress のインストール先のパスに変更すれば良いのだが、FTPソフトを使用してサーバーに接続しても確認できなかった。
そんな時は、サーバー管理会社に問い合わせるか、サーバー管理画面にアクセスすると分かる。
新しいデータベース情報の設定が完了したら、いよいよ WordPress の全てのファイルをサーバーにアップロードしよう。
「1−2.サーバーへの接続方法」で解説した内容で「FileZilla」を開き、サーバーに接続しよう。
接続して、まず左側の画面には、図の通りバックアップデータの保存先を表示させ、アップロードするファイルを選択しよう。
※「.htaccess」ファイルは、選択しない。
続いて右側の「リモートサイト」画面には、WordPress のインストール先のフォルダにアクセスしよう。
左側の選択したファイル上で Windows なら右クリック、Macintosh なら「control」を押しながらクリックすると、下図の通り「アップロード」が表示されるのでこれをクリックしよう。
ファイルの上書き確認が表示されたら図の通り「上書き」を選択し、「常にこの動作を利用」にチェックを入れて「OK」をクリックしよう。
ファイルの転送が始まるので、あとは完了するまで待つだけだ。
今回の検証では、ファイルサイズは全部で 70MB(メガバイト)程あったが、7〜8分程で完了した。
新しく作ったデータベースにログインしてアクセスし、左メニューのデータベース名をクリックしよう。
もしログイン情報を忘れた場合、「1−3−1.データベース情報を忘れた時の対処法」を確認すると良い。
するとデータベースの画面が表示される。
もし下図の通り1つでもデータベースの情報が入っている場合、バックアップデータをアップロードしてしまうとデータが重複してしまうので、全て削除して空にしよう。
図の通り「すべてチェックする」をクリックする。
そして同じ並びにあるプルダウンメニューから「削除」を選択しよう。
すると次の図が表示されるので「はい」をクリックする。
「SQL は正常に実行されました」と表示されたらデータベースの初期化は成功だ。SQLとは、ストラクチャード・クエリー言語の略で、データベースを操作するための言語のことだ。
続いてデータベースのバックアップを反映しよう。下図の通り「インポート」をクリックする。
「選択」をクリックし、「BackWPupの設定方法と使い方」で取得した SQLファイル(◯◯◯.sql.gz または、◯◯◯.sql というファイル名)を選択しよう。
下図の通りSQLファイルが表示されたら「実行する」ボタンをクリックする。
「インポートは正常終了しました」と図の通り表示されたらデータベースの設定は成功だ。
これでバックアップファイルからの復元は完了となる。
最後にちゃんとデータの復元は問題なく完了したのか、確認する必要がある。ただ現時点では、ホームページアドレスが移行前のサーバーと結ぶ付いている状態のため、どうやって確認したら良いのだろう?
各レンタルサーバーによって確認用のサービスは異なるが、X2サーバーの場合、「動作確認URL」という機能で確認することが出来る。
まずサーバー管理ツールにアクセスし、下図の通り「動作確認URL」をクリックしよう。
すると図の赤枠のところに動作確認URLが表示されるので、このアドレスを使用してサイトを確認しよう。ただし、反映までに数時間かかかるということなので、しばらくしてから行うと良い。
非表示になっている画像はないか、レイアウトに崩れはないか、などサイトを一通り確認しよう。
反映までに最大半日と記載があるが、今回の検証は15分程で動作確認URLからサイトを確認することが出来た。
いよいよ、最後のステップとなる。
ドメイン名(ホームページのアドレス)とサーバーのIPアドレス(識別番号)を結びつけることで、初めてユーザーはホームページにアクセスすることができると冒頭で解説した。
このドメイン名とIPアドレスを結びつける役割を果たすのが「ネームサーバー」である。
ここでは、 移行前のサーバーと結び付いてたドメイン名を、新しいサーバーと結び付けるネームサーバーの変更が必要になる。
これはドメインの管理会社に問い合わせるか、ドメイン管理会社のサイトにあるQ&Aを確認して設定しよう。
ネームサーバー変更の詳細に関して、『サーバーを移転したい』も参考にすると良いだろう。
ただし、ネームサーバーを変更してすぐに反映される訳ではない。完全に切り替わるのに早くても2〜3日と言われている。ここはしばらく待つほかない。
以上で、データバックアップの復元作業は完了となる。
ここでは、 新しいホームページアドレスとサーバーにバックアップデータを復元する方法を紹介する。
古いドメインを捨てて、SEO対策のためにも新しいドメインとスペックの高いサーバーを導入する時に使う方法だ。
この手順は下記の5つとなり、 「1.同じドメインでのデータ復元方法」とほぼ同じ内容だ。
大きく違う点としては新しいドメインとサーバーを用意すること。そして、データベースのファイルにある古いアドレスを全て新しいアドレスに変更する必要がある、というこの2つだけだ。
ネームサーバーの変更が不要な分、作業はシンプルになったようにも見える。
「データベースの設定」の所でアドレスの変更といった作業が発生するが、作業効率を上げる便利な方法があるのでこれも紹介する。安心して読み進めて欲しい。
それでは解説しよう。
最初に新しいドメインとサーバーを設定しよう。
バズ部では、しっかり良質なコンテンツを作る方向けに X2サーバーをお勧めしている。月間に数十〜数百万PVがあってもサイトの表示速度が衰えることが全くないからだ。
ドメイン取得からサーバー設置、WordPress のインストール方法まで『WordPressのインストール方法』で図解入りで紹介しているので活用していただきたい。
「1−2.サーバーへのアクセス設定方法」と同じ。FTP ソフトに新しいサーバーのFTP情報を入力して接続してみよう。
「1−3.WordPress ファイルの設定方法」と同じ。「wp-config.php」ファイルに新しいデータベース情報を設定しよう。
「1−4.ファイルのアップロード方法」と同じ。FTP ソフトを使ってバックアップデータをサーバーにアップロードしよう。
ここでデータベースのバックアップデータとなる SQL ファイル(◯◯◯.sql.gz または、◯◯◯.sql というファイル名)の内容を修正する。移行前のアドレスを全て新しいアドレスに変更する必要がある。
ただし、このファイル修正を手作業で行うと、記述ミスによるデータベースが稼働しない原因になったり、また修正箇所が膨大なため手作業で行うのは非効率だ。
そこでテキストエディタを利用した一括置換を解説する。
Windows 環境の方は「サクラエディタ」、Macintosh 環境の方は「mi」というフリーのテキストエディタがお勧めだ。これらを使用したデータ復元の検証では、問題なく復元ができた。是非、活用して欲しい。
また、◯◯◯.sql.gz は圧縮ファイルなので、これを解凍してテキストエディタで扱える◯◯◯.sql のファイルを用意しておこう。
サクラエディタをインストールしたら起動して、図のようにエディタ上に SQL ファイルをドラッグ&ドロップで開こう。
続いてメニューより「検索 → 置換」の順にクリックする。
すると置換画面が表示される。どのような手順で一括置換をするべきかは「2−5−3.アドレス一括置換の手順」で解説する。
mi をインストールしたら起動しよう。そして、図のようにエディタ上に SQL ファイルをドラッグ&ドロップで開こう。
図のようにファイルオープンの確認画面が表示されたら「開く」をクリックする。
エディタ画面に図の通りSQLファイルのソースが表示される。
上部のメニューより「検索 → 検索・置換」の順にクリックしよう。
置換画面が表示されるので図の通り2カ所に入力して、「全て」を選択。最後に「全てを置換」をクリックすると一括置換が稼働する。
置換の手順に関しては「2−5−3.アドレス一括置換の手順」で詳しく解説する。
ここで、SQL ファイルのソース上にある古いアドレスを無闇に新しいアドレスに一括置換するとサイト表示の不具合を引き起こす可能性がある。
では、どのような手順でソースの一括置換をすると問題なく復元が成功するのだろうか。
“アドレス”と“パス”の2つに分けて考えるとスムーズに置換が行える。
最初にアドレスの置換を行う前に下のサンプル表を見て欲しい。
「古いアドレス」がサーバー移行前のアドレス、「新しいアドレス」が新しいホームページのアドレスの一例だ。一括置換は、「古いアドレス → 新しいアドレス」の順で変更する形で行う。
実際にテキストエディタで一括置換する際は、表の「置換前キーワード」と「置換後キーワード」を参考にしてテキストを入力しよう。
※ WordPress インストール先のアドレスが、ホームページアドレスと同階層なら「手順1」は不要だ。
手順 | アドレスの内容 | 古いアドレス Sample | 新しいアドレス Sample | 置換前ワード | 置換後ワード |
1 | WordPress インストール先のアドレス | http://sample1.co.jp/wp/ | http://sample2.co.jp/ | sample1.co.jp/wp | sample2.co.jp |
2 | ホームページのアドレス | http://sample1.co.jp/ | http://sample2.co.jp/ | sample1.co.jp | sample2.co.jp |
「置換前キーワード」と「置換後キーワード」には、アドレス冒頭の「http://」と後尾の「/(スラッシュ)」は、不要にしている。これを入れると置換されない文字列が出てくるため、入れないようにしよう。
細かい所だが、ここは慎重に確認しながら行って欲しい。失敗しても良いように SQL ファイルのコピーを取って置換を行うと良いだろう。
先ほどのアドレスの一括置換と同じように下記のサンプル表を参考に一括置換を行おう。
※ WordPress インストール先のパスが、ホームページアドレスのパスが同じなら「手順3」も不要だ。
手順 | パスの内容 | 古いパス Sample | 新しいパス Sample | 置換前ワード | 置換後ワード |
3 | WordPress インストール先のパス | /home/id/sample1.co.jp/public_html/wp/ | /home/id/sample2.co.jp/public_html/ | /wp/ | / |
以上で SQL ファイルの修正作業は完了した。この後の設定は、「1−5.データベースの設定方法」を読んで進めて欲しい。
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