私は小さなころから、ビジネスを始めることが好きだった。家族は全員が起業家だったため、私が、まだ高校生の時に、最初の会社を始めたのも不思議ではなかった。
それからというもの、私はいくつかのビジネスを始めて、そのうちのいくつかは成功したが、ほとんどは失敗に終わった。
多くのお金を得たり失ったりする中で、成功や失敗を通して、常に新しい学びがあった。こうやって自分のキャリアを振り返ってみて気付いた、「私が起業する前に知っておきたかった15のコト」は下記の通りだ。
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1.全力で高嶺の花を目指そう
小さな会社を作り上手に回すことも、大きな会社を作って一発当てることも、そのために必要な労力は同じだ。
目標を決める際は、自分自身に対して、こう質問しよう。あなたは、大きな当たりを狙うホームランバッターだろうか?それとも、コツコツとヒットを積み重ねる安打製造機だろうか?この質問をすることによって、リスクと報酬に対する許容度を決めよう。
従業員は安打製造機だ。一方、起業家はホームランバッターだ。だからこそ、アメリカの億万長者には起業家が多い。
あなたはどちらになりたいだろうか?もし、私のビジネスパートナーと私が、一生続けられるビジネスを作り上げるよりも、高嶺の花に向かって、自分たちが持っている全てのエネルギーを集中させていたとしたら、私は今よりも、もっと大きな金銭的な成功を手にしていたはずだ。
2.シンプルな商品を作ろう
ベストな商品とはシンプルなものだ。例えば、iPadを考えてみて欲しい。私は、父にiPadをプレゼントして、使い方を説明しようとした。しかし、その必要はなかった。父は、iPadを手に取って、すぐに画面をいじり始めた。
iPadを使うために、ロケット工学の単位は必要なかったんだ。GoogleやAmazonのような商品やサービスも、これと同じように、とてもシンプルで使いやすい。
不幸なことに、私がビジネスを始めた時、素晴らしい商品は複雑なものだと思い込んでいた。想像できる限りの全ての機能を備えていなければいけないと思っていた。でも、どれだけ大きな問題を解決できる商品だとしても、その商品を使うのが難しいと感じさせてしまったら、94%の人は使ってくれない。
私が、最初のビジネスを始めた時、考えられる限りの特徴を詰め込んだサービスやWEBサイトを作ろうとしていた。でも、今は、後悔している。
ECサイトに情報セキュリティ保証を提供するVeriSign社は、複雑なサービスを提供する企業の良い例だ。最初、人びとは、VeriSignが、何の役に立つのかを、すぐには理解できなかった。会社の経営危機を救ったのは、「貴社のインターネットサイトの安全証明書」という簡潔で分かりやすいスローガンを作ったことだった。
そのおかげで、今では、人びとは、Webサイトの信頼性を保証するためのVeriSignの必要性を、すぐに理解できるようになった。
あなたがビジネスを始める時は、商品をシンプルにしよう。
3.商品ではなく人々が抱えている問題にフォーカスしよう
Crazy Eggは、私がビジネスを始めてから、最初に成功した商品だった。なぜなら、商品よりも、問題解決を優先したからだ。つまり、最初に、人びとや市場が抱えている問題を見つけてから、その問題を解決するための商品を作った。
こう考えてみて欲しい。誰かに商品を売る時は、その商品を使うことによって、今抱えている問題を解決できると伝えた方が、遥かに売りやすい。彼らが抱えている問題を明確にしてあげよう。そして、その問題を解決する手段として、商品をオファーしよう。
さて、商品がシンプルであることと、その商品が問題を解決すること以外にも、素晴らしい商品の条件が、あと2つある。それが以下のものだ。
- テクノロジーを感じさせない – ピクサーの映画でも、iPhoneでも、Appleの商品は、テクノロジーを使って問題を解決している。しかし、ユーザーは、小難しいテクノロジーのことなど気にすることなく楽しむことができる。
- パーソナル – 例えば、Jittergramのような商品は、自分で撮った写真を、ストップ・アクション映画のようにして楽しむことができる。Facebookは、友達との交流を楽しむことができる。このように、パーソナル性がある商品を、人びとは愛する。
4.あなたの市場に最適な商品価格を把握しよう
私の最初の仕事は、掃除機の訪問販売だった。しかし、その掃除機は高過ぎたし、私は若過ぎた。それでも私は、掃除機を売るという試練に前向きに取り組んだが、突破口は見えなかった。
私はセールスの際、まず、無料サービスとして、家のカーペットをキレイに掃除してあげていた。そうすることで家の中まで入れてくれる。そして、一度、家の中に入れてもらえたら、商品を買って貰えるように説得のチャンスができることも分かった。
しかし、結局、掃除機を買ってくれた人は、たった一人だけだった。しかし、数日後、お客様は商品の購入を後悔して返品してきた。
この経験から、私は、人びとが使える金額の範囲内で商品を売ることの重要性を知った。良い商品を扱っていれば、勝手にお客様が集まると思いたいが、それは真実ではない。まずは、あなたの市場を調べて、商品に最適な価格帯を知ろう。
例えば、KISSmetricsは、価格帯を決めるまでに時間がかかった。しかし、いくつかのテストの後、最適な価格戦略を見つけた。
5.集客とセールスの力を身につけよう
一時期、私は、Monster.comのビジネスモデルに夢中だった。Monster.comは、多くのキャッシュを生んでおり、私も、それと同じことをしたかった。そして、Active Monkeyという似たサービスを作った。
そのために、全エネルギーと、1万ドル以上の資金を費やした。そして、サービスをローンチしたのだが、何も起きなかった。いくつかのマーケティング会社を雇って、クビにしてを繰り返して、私の資金はムダになる一方だった。
そこで、私はインターネットマーケティングを身につけることを決めた。
しかし、結果的に、資金は底をつき、クレジットカードも使えなくなってしまったので、マーケティングを実践して、バズを起こす前に、Active Monkeyを諦めることになった。
もし、あなたが成功するビジネスを作りたいなら、マーケティングを理解して、WEBサイトにアクセスを集められるようになろう。
6.決済はできるだけ簡単にしよう
もし、商品にお金を払う方法(決済)を簡単にしていなければ、あなたは必ず困ることになる。その証拠に、、、
- 露店や食べ物の移動販売は、iPhoneやiPadをつかってクレジット決済ができるSquareのサービスが始まるまで、クレジットカードでの支払いが出来なかった。そのため、非常に不利な状況だった。
- ファストフードのチェーン店がクレジット決済も導入しているのには理由がある。誰もがクレジットカードを持っており、クレジット決済は時間がかからないからだ。手数料はかかるが、それ以上の効率化ができる。
- Paypalは、世界中のどこからの入金であろうと、すぐに売上金を引き出せるようになっている。
決済完了までのステップは可能な限り少なくしよう。例えば、入力フォームで、必要以上の項目を入力させたりすることは止めよう。
7.結果が出るまでに忍耐が必要だと知ろう
Crazy Eggは、開始当初から非常にうまくいっていた。そして、沢山のお金が転がり込んでくるのは時間の問題だった。
なぜなら、私たちは、人々の問題を解決するためのシンプルな手段を提供していたからだ。そして、何人ものブロガーが、私たちのことをポジティブに評価して広めてくれた。事業の買収のオファーが来るのも時間の問題だった。
しかし、その時は来なかった。
結果的に、私たちは収益性の改善のためにハードワークをして、今では会社は素晴らしいパフォーマンスを発揮しており、買収の打診も、いくらでも来る様になった。こうなるまでに、5年かかった。
あなたも忍耐強くなろう。奇跡が起きることを期待してはいけない。
8.安売りはせずにプレミアム価格で売ろう
ビジネスをスタートしたばかりの頃は、出来るだけ多くの顧客を獲得するために価格を低く設定したくなる。もちろん、私も低価格を試したことがある。しかし、すぐに安い客は、クレームばかり言うことを知った。特にコンサルティングの世界では。
それでは割に合わない。
一方、高価格で商品を提供すると次のようなベネフィットがある
- 権威性を持った人として見られる – 高い価格を要求するということは、あなたが、その道の専門家ということだ。
- クレームが減る – 高い価格を払う余裕のあるクライアントは、支払う額に対して不満は言わない。
- 質の高いサービスを提供できる – もし、あなたが少ない数のクライアントに集中すれば、それぞれに質の高いサービスを提供することができる。
- 評判が上がる – あなたのクライアントは、あなたのサービスの素晴らしさを、周囲の人間に伝えてくれるようになる。
この4つの点は、StormpulseのMatthew Wensigが発見したことだ。
彼の会社は、小予算の顧客ばかりだったのだが、ホワイトハウスをはじめとした大口の顧客のみに集中するようにした。そして、それによって、ビジネスの収益性が大幅に改善した。
9.無償の仕事は金になると知ろう
あなたは、無償の仕事が金になると聞いて信じられるだろうか?
説明しよう。
全てのクライアントは、大きなクライアントを紹介してくれる可能性がある。例えば、大企業と取引のある中小企業のSEOコンサルティングをしているとしたら?事実、大企業と仕事をすると、10倍も儲かる。
従って、中小のクライアントに、決定権のある大企業の人間を紹介してもらえないかを聞いてみよう。もし、大企業と契約を結ぶことができるのであれば、中小企業のSEO案件は、無料で担当しても、お釣りが来るぐらいだ。
考えてみて欲しい。もし、中小企業があなたに、月50万円を払っているとしたら、大企業は、500万円を払ってくれる。その500万円を得るためなら、50万円を失っても、まだ450万円のプラスを得ることができる。
常に高嶺の花を目指そう。
10.クロージングを徹底しよう
最初のビジネスを始めていた最初の段階では、私は、人とのネットワークを作るために多くの時間を割いていた。今、思うと、もっと出来ていたと思う。そして、私が、もっとやっておくべきだったと思っているのが、クロージングだ。
しかし、単純に、人と会って、名刺を増やして、太い関係性を築いても、ビジネスは成長しない。ビジネスを成長させるためには、あなたにお金を払ってくれるクライアントを見つけなければいけない。
お金を稼ぐことに集中して、それが軌道に乗って来たら、決して、その流れを止めないようにしよう。一度、クロージングを怠けてしまうと、途端にお金は入ってこなくなる。これが、以前私がやっていたコンサルティング会社の収益が伸びて行かなかった理由だ。
ビジネスにとってファイナンスはジェットコースターのようなものだ。
11.最も重要なもの以外は排除しよう
私が起業家としてスタートした時は、本当に忙しかった。私は、できることを全てやろうとしていたからだ。おかげで、私はとても消耗してしまった。
アップルの商品ラインナップを見てみて欲しい。もしかしたら、あなたはアップルは何千もの商品を持っていると思うかもしれない。しかし、実際のところ、指で数えられるぐらいの商品しかない。ビジネスにとって大事な商品だけに集中しよう。
そうすることによって、以下のような恩恵を得ることができる。
- 顧客の声を聞くことに時間を使うことができる
- 顧客のニーズと欲求にマッチした商品を作ることができる
- 自分の市場の中で、ベストの商品を作ることに専念できる
もし、大事なことだけに集中しなければ、良いビジネスを持つことはできない。
ビジネスで成功するための黄金のルールは、「あなたのビジネスの中で、最も多くのお金を生むことだけに集中すること」だ。その他のものは全て排除しよう。
12.常に情熱を燃やそう
私が、ウェブマーケティング会社を作った時、多くのお金を持っていた。しかし、問題は、私自身がそのビジネスを楽しんでいなかったことだ。
勘違いしないで欲しい。
私はお金に感謝しているし、私のビジネスを成長させるために協力してくれた全ての人に感謝している。しかし、その頃のビジネスは、私にとっては、単なる仕事だった。
もし、何かで長期的に成功したいなら、心から楽しんでできることを見つける必要がある。もし、週に80時間働こうとしたら、私は自分がやっていることを愛する必要がある。
しかし、同時に覚えておいて欲しいのは、情熱だけでは、ビジネスは成功しないということだ。自分のアイデアに興奮しているようでは、思考が曇ってしまう。自分のビジネスを現実的に見定めて、準備していく必要がある。
ジョン・ブラッドリーは、スタートアップの成功のリストを書いている。
- 起業家としての旅に出るための準備をしよう
- 顧客と市場を常に観察しよう – 重要なのはアイデアではない
- 損益分岐点までのプランを作り、資本金と収益を守ろう。
- プランをしっかりと実行しよう。しかし、発想は柔軟にしておこう。
- 定期的に、アドバイスを求め、よく聞こう。そうすることで、道を踏み外すことはなくなる。
- ビジネスを成長させるために十分な時間を取ろう。
情熱は重要だ。しかし、それに加えて綿密な計画と準備が必要だ。
13.注意深く雇おう
ビジネスを始めると、すぐに友人、家族など誰かを雇いたくなってくる。最初のスタートアップでは私はこの点で失敗を犯した。
こうした経験をした後、私は、人を雇う時の評価基準を作った。それが以下の通りだ。
- 試用期間で様子を見る – 新入社員に行ってもらう仕事の内容を深く知らなければ、適切に評価をすることはできない。まずは、2週間時間を取って、募集している仕事の内容を自分でやってみよう。もし、その仕事が嫌いだったとしても・・・。
- 教育プロセスを充実させる – それぞれの新入社員に、仕事で成功するために必要なものを与えよう。例えば、マニュアルや研修、質疑応答の時間や、適切な指導者など。従業員の成功は、教育プロセスの充実度によって変わる。
- 給料のことは忘れる – 給料が少なくても、身を削るようにして頑張る人もいれば、常に退社時間ばかりチェックしているような人もいる。その人が、最も情熱を持てる仕事を与えよう。すると、給料は大きな問題ではなくなる。
- 相手の才能を採用の基準にはしない – 才能のあるプロフェッショナルな人間でも、あなたの会社の文化に合わないかもしれない。従って、他の従業員にも面接官になってもらおう。
人を雇うということは簡単なことではない。新人起業家に送るアドバイスは、「雇う時は時間をかけて、クビにする時は素早く」だ。
14.他の人の失敗から学ぼう
起業家としてのキャリアを始めたばかりの頃、私は自分自身の失敗から多くのことを学んでいた。他の人の失敗例を調べることもせずに・・・。もし、私がもっと早く、他人の失敗から学ぶことを覚えていたら、私の成功確率はもっと上がっていたことだろう。
これは、ビジネスだけでなく人生の真実だ。
自分自身の体験から、全てを学ぼうとするには、人生はあまりにも短すぎる。だからこそ、他人の失敗を学び、同じ過ちを犯さない努力は必要不可欠だ。平均的な人間は、自分自身の失敗から学び、賢い人間は他人の失敗から学ぶ。
そのために、以下の2つを参考にして欲しい。
- メンターを持つ – あなたより経験を積んでいる人を探そう。あなたと同じ業界の人である必要はない。彼らが経験してきた中で、最大の失敗を聞き、そこから何を学んだかを聞き出そう。
- ビジネスの失敗事例を読もう – 人々や企業は、失敗談をネット上や本としてシェアすることに対して開放的だ。そうした失敗事例を探して読もう。
15.お金は王様だと知ろう
私はまだ若いが、今までいくつものビジネスを始めて経営してきた。そのため、私の2倍の年齢の人よりも多くの経験をしてきただろう。その中でも、一番重要だった学びがこれだ。
「お金は王様」
もし、お金が入ってこなければ、生きて行くことはできない。そして、もしお金が入ってくるようになったら、その資産を育てなければいけない。そうしなければ、お金はすぐになくなってしまう。
以下は、お金を守るために大事なことのリストだ。
- ボランティアやインターンを雇う – 人を雇う代わりに、数時間ぐらい仕事を手伝ってもらえる人を探そう。または、社会経験の機会を探している学生を雇っても良い。
- 奴隷のように働く – あなたは、毎週60時間を余分に働くべきだ。もし無給だったとしても。人を雇うのは、コストがかかる。特に、ビジネスを始めたばかりのころは・・・。つまり、あなたは、身を粉にして働かなければいけない。
- 給料は貰い過ぎない –?自分が沢山の給料を貰ってもビジネスが耐えられるという確信が無い限り、最低限の給料を取るようにしよう。
- オフィススペースは最小限に – 高望みすることによって、多くのビジネスは失敗する。お金が入ってくるようになるまで、小さく始めて、不便さにも耐えよう。
結論
私は、自分の起業家人生の中で、多くの間違いを犯して来た。しかし、後悔したことは一度もない。それぞれの出来事が、重大な気付きを与えてくれて、多くの経験を与えてくれた。
そして、そこから学んだ全てのことが、私の次のビジネスの成功のための通過点だった。つまり、KISSmetricsもCrazy Eggも、単なる通過点だ。10年後は、また新たな学びをしていることだろう。
※当記事は、”15 things I wish I’d known before starting my first company“の翻訳です。