- オンライン
02/12水12:00〜13:00
WSオーディオロジーグループ様は、グローバルに事業を展開し複数の補聴器ブランドを保有するメーカー様です。
従来「みみから」というポータルサイトを運営していたのですが、こちらのサイトが古くなり、スマホに対応していない・内容の更新が難しいという状況によって、サイト上での情報発信が十分に行えていないという課題を抱えていました。
その課題を払拭するため、2024年4月より、難聴や耳のお悩みの情報を中立的な立場から発信する「きこえナビ」というサイトの新規制作を開始。
今回のプロジェクトは、単にサイトを制作するだけでなく、全国の補聴器販売店の検索機能の実装・そしてその販売店やユーザー情報を管理するSalesforceの開発・連携も必要でした。
そしてこのSalesforceはお客様の海外チームが管理を行っており、海外メンバーと都度連携のやり取りが必要になるという複雑なプロジェクトでした。
ルーシーでこのプロジェクトを一気通貫で対応させていただき、結果として、今回のリニューアルを4ヶ月で実現することに成功。
従来より若い60代・70代前半の方に補聴器を身近に、そしてポジティブな物として捉えていただきたいという依頼の背景を踏まえ、デザイン・UIを大きく変革しました。
・従来のみみからサイト
・今回作成した「きこえナビ」サイト
そして、ユーザーの耳のお悩みに関して、より幅広く具体的な情報発信が行えるサイトを作ることができました。
そこで今回は、このプロジェクトをいかにして成功に導いたか、その秘訣をご担当の成井様にインタビューさせていただきました。今のサイトの改善・新規サイトの制作を検討されている方は、ヒントが見つかると思いますのでぜひご覧ください。
「きこえナビ」サイトご担当の成井様
───本日はWSオーディオロジーグループ様のWebサイトリニューアルプロジェクトについて、成井様にインタビューという形でいろいろとお伺いできたらと考えております。どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
───まず、なぜ今回のサイトリニューアルを行うことになったのか。当初お持ちであった課題を具体的に教えていただけますでしょうか?
元々ですね、私達は「みみから」という補聴器の情報をお伝えするためのポータルサイトのようなものを持っていました。ただ構造がとても古く、例えばスマホに対応しておらず、内容を更新するのもちょっと難しかったものですから、なかなかアップデートも行えないというような状態でした。
それにより競争力も下がっていたと感じており、この状況を何とかしたいなと思っていました。
・従来のみみからサイトのスマホ版ページ
(SP対応していない為、各項目がとても小さく表示されてしまい、使いづらいサイトになっている。)
難聴や補聴器についての情報提供というのは、私達は非常に重要だと思っています。
なぜかというと、やっぱり歳をとります。難聴になります。補聴器をつけます。というのって、どうしてもネガティブなイメージになると思うんですね。
できれば、人間って歳を取りたくない。できれば聞こえも遠くなりたくない。
それを認めた上で補聴器をつけなきゃいけないという、すごい高いハードルがある状態でとても悩んでいらっしゃる。「嫌だな」というふうに思う方はとてもたくさんいらっしゃると思うんですね。
ただ実は、そのハードルってそんなに高くする必要はないかなというふうに思ってて、補聴器はしっかりと事前に情報を得ていただければ、普通にイヤフォンを使うような感覚で、新しいデバイスを手に入れるような感覚で使っていただけるものなんです。
けれども、なかなかその情報を事前に手に入れることができないので、悩んでしまう、躊躇してしまうという方がとても多くいらっしゃると思います。
なのでそういう方に向けて情報をしっかりと事前に(難聴になる前に、難聴になった早い段階で)ご提供ができるようなサイトを持つことはとても重要だと思っていたんですね。
そのサイトである「みみから」というサイトがとても古くなってしまったので、何とかしたいというところがこのプロジェクトを始めたきっかけになります。
株式会社ルーシー(バズ部) 柳下
───そうしたら、次の質問の方に行きますね。いくつかの会社様にお声をかけられたと伺っているんですけれども、その中から他社さんではなくルーシーにご依頼をいただいた理由を具体的に教えていただけますでしょうか?
これはもうとても明確なんですけれども、パートナーとなる会社さんを探していたときに私達は一つ条件があって、ウェブサイトの構築をしていただけること、かつSEO対策のプランニングも一緒にやっていただける会社さんを探していました。
Webサイトを作ってくれる会社さんももちろんたくさんあるんですけれども、同時にSEOについても考えていただけるっていう会社さんは、なかなかなくてですね。
その中で探していたときに、ルーシーさんに行き当たりまして「両方やっていただけるね」というようなことになってお願いをしますという運びになりました。
───考え方によってはSEOは別会社という割り切りもできないこともないと思ったのですが、その点(サイト制作とSEOを1つの会社にお願いすること)は大事だったのですか?
そうですね。昔、私達の会社の製品サイトのブログを書きたいというふうに思って外注をしたことがあるんですね。外注をして出てきた記事が、一切使えなくって、全部書き直しをしたということがあります。もう補聴器だとか難聴だのことは、外注はできないというのがそこでよくわかりました。業界の他の人たちに聞いてもやっぱり外注は無理だというのが業界の基本的な考え方になっています。
そのためウェブサイトを公開しました。記事を増やします。となったときに、絶対私達の中で内製をすることになってきます。
内製をするとなってきたときに、あまりこっちの会社さんともあっちの会社さんともというのはやりたくなかったんですね。
一つの会社さんと手を組んで、私達の事情もわかっていただいた上でSEO対策をやっていただく・またはSEOの対策ができたコンテンツを作れるように指導していただくことが必要だと思いましたので。ルーシーさんにお願いしてよかったなというふうに思ってます。
───それ以外に例えば、CRM(Salesforce)の連携であったり開発の面でも、難しいという点があったのでしょうか。
はい。そうですね。このウェブサイトは単純にWebサイトを作ればいいだけではなく、CRMとの連携をさせる必要がありました。
そのCRMというのは弊社が世界中で使っているシステムを使わなければいけないという規則があったんですね。
ですのでSalesforceの新しいものを組み上げて、それとこのウェブサイトを連携させて、しかもSalesforceを組み上げるのは弊社の海外のチームであるというところがありまして、その辺の条件もなかなか難しかったです。
───海外のメンバーの方々もサポートできるような制作会社さんにも当たられたりしたのでしょうか?
そうですね。何社かお願いをしました。Salesforceさんにもお声をかけたりはしたんですけれども、やっぱりCRM・Webサイト・SEOと全部の条件を揃えてやっていただけるというのがなかなか難しくてですね。
───「ルーシーはCRMの開発もできます」という情報は、現状そんなに発信できていないと思うのですが、なぜそれでもお問い合わせいただいたのでしょうか?
調べていくうちにバズ部の存在に行き着いて、やっぱりSEOというところを考えるとルーシーさんが強いんじゃないかというふうになりました。そのため、どちらかというと「じゃあSEOができるルーシーさんはWebサイトも作れるのか」という順番でした。
そしてウェブサイトも大丈夫そう。CRMも大丈夫そう。じゃあお願いをしようかというような、そちらの順番になりますね。
───商談等のお打ち合わせの中で、CRMのご提案を行わせていただき、大丈夫そうだと感じられたのでしょうか。
そうですね。一番最初はCRMを作っていただくっていう話だったですもんね。
───(バズ部技術担当 鈴木)そうですね。色々と社内に大きな構想があって、ショップファインダー(従来のみみからサイトに導入されていた店舗検索機能)を新たに実現(リニューアル)するために、スクラッチで作るのか、そこにワードプレスを組み合わせるのかというお話が当初ありました。
実際に機能分解していったら、それでSalesforceを積めばできそうだよねとか、WordPressの連携もうまくできそうだよねというのはAPIのナレッジがあったので、そこは実現可能ですよとお伝えしたことで、CRMの方も可能だという判断はいただけたと思います。
───CRMの開発といったところに関して言うと、グローバルのメンバーの方々とのやり取りであったりとか、仕様の部分だったり制約も結構あったと思うんですね。そこをルーシーとやっていくにあたって、どこが一番大変で、どのようにそこを乗り越えられましたか。
CRMの開発は正直とても大変でした。ルーシーさんで開発をいただく部分、それから弊社の海外のIT部門が開発をする部分というところに分かれていたんです。その間に私達、その日本のプロジェクトメンバーがいたというような形です。
海外のIT部門の者たちは社内でいろいろと作っていくという形になりますので、外部の会社さんと共同して何かを作り込むということにあまり慣れていないようだったんですね。かつ当たり前ですけど、英語で諸々をやっているというところで。
ルーシーさんの方ではWordPressをベースに作っていただく。海外の方ではSalesforceをベースにやる。そこの情報の連携が必要になるっていうところで3者で密に連絡を取り合いながら考え方ををまとめながらやっていかなければいけなかったんですけど、間に立つべき私がですね、そこのところの技術的な知識が全くないものですから。
英語で説明をしよう、もしくは英語の情報を日本語で説明しようにもどう訳していいかわからないというところがあって、そこは非常にルーシーさんにご迷惑をおかけして日本語の文章をルーシーの方に英語に訳していただいてそれを私がポイっと投げるというような、こともあったんですけれども。
何か一つでも食い違うと、もうそれで一つも機能しなくなってしまうということが発生すると思いましたので、そこは非常に気を遣ったところです。
───ローンチに関しても結構いろんな苦労があったと思うんですけれども。何か、うまく私達がお力添えできた部分があれば、お伺いできたらなと思います。
これは本当に御社にご迷惑をおかけしたと思ってるんですけど、弊社側の意思決定にちょっと時間がかかりまして。御社にお話をお持ちした段階があります、Webサイトはこの日に公開したいという予定がありました。
御社にお話をお持ちしたにもかかわらず、GOサインが出るのがすごく遅れてしまったんですね。
なので、実際に御社にかけていただける日数というのが非常に短くなってしまったと。というのが公開日は遅らせないという、これも弊社側の身勝手な決定がありましたので非常に短い時間で、とても複雑なCRMもWebサイトも作っていただくということになってしまったのは本当に申し訳ありません。
───グローバルの方々と、確認もそうですしサーバー周りもそうでしたね。色々と調整・確認していただきながら、シームレスに全部繋いでいって何とかローンチを迎えられて本当に良かったなと思っています。
───成井さんに最初に(インタビュー質問表の)ドキュメントでご回答いただいていた内容としまして、課題としてネガティブな印象を与えやすいジャンルのサイトだと。そこで親しみやすく、信頼されるサイトにできるかっていう点がチャレンジだったと書いていただいたと思います。
その中で弊社が行わせていただいた提案で良かった点を教えていただきたいです。
はい。そうですね。やっぱりこのサイトに来る方って基本どちらかというとネガティブな感情で「難聴になってしまった」とか「補聴器なんか使いたくない」っていうような状態で来られると思うんですね。
なので、そういう状態の方が見たときにこのサイトがどういうふうに受け取られるかっていうところがとにかく重要だと思って、一番最初にルーシーさんに共有をさせていただいていました。
そこをしっかりと汲み取っていただいて、とにかく「カラーリングをとにかく工夫しましょう」というふうに言っていただいたのは一番大きなところだったかなと思います。
補聴器を使い始めるのは70代後半の方が多いというふうに言われているんですが、本来もっと早い段階で使い始めていただきたい。その方がQOLは上がりますし、補聴器に慣れることも楽になるというのがあるんですね。
ですのでもっと若い世代の方に来ていただいたときに、「これは自分の製品だな」「別に自分が補聴器使ってもいいんだな」と思っていただけるようなサイトにしたいなと思っていました。
そのためカラーですとか、それからすごい細かいことですけどRの付け方ですとか、その様なところを非常にこだわっていただいたのが良いところだったと思います。
───あとは、例えば今回こだわった部分としてカラーリングと、あとはやっぱりフォントサイズという点があったかと思います。フォントサイズ一つとっても、いろんなご意見を社内からフィードバックいただきながらやってきたと思うんですけれども、いかがでしたか?
そうですね。どちらかというと年齢が高めの方向けのサイトである以上、文字を大きくしなければいけないっていうのはこの業界の定めではあります。ただ、あまり文字が大きすぎると、正直ダサく見えてしまうっていうのと「馬鹿にしてるのか」と逆にネガティブに思われてしまうというところがありますので、そこは非常にこだわったところです。
変にやけに大きいなというふうに思われず、かつ読みやすいという点も必要だったので、フォントの種類とサイズと、それから文字間・行間のところは非常にこだわって作っていただいたというふうに思っています。そして、この業界に長い弊社の社内の者から、その点についての指摘が一切ないんです。
私は正直「もうちょっと大きくてもいいのかな」って思ってたぐらいだったんですけれども、誰からも何も言われないというのは、これが最適であるということなんだろうなと思っています。
───そうですね。フォント一つとっても通常のサイトより多分2ピクセルぐらい大きかったりとか、見出しはもう少しジャンプ率を高くして、ダサくならないように、でも見やすくメリハリのついたジャンプ率を保てるようにご提案できたかなと思ってます。
───プロジェクトを進めるにあたって依頼してよかったという点はありますか。また、もし具体的なエピソードがあれば、あわせて教えてください。
そうですね。この完成したサイトがもう何よりも証拠だというふうに思ってるんですけど、最初に申し上げたように、Webサイトを作ること、それからSEO対策ができること、それからCRMを作っていただけるっていうその三つが完全な形で作り上げていただけたという点です。もう本当にそこに尽きると思います。
もう1つ、ルーシーさんに依頼してよかったなっていうふうに思った点として、コンテンツライティングのご指導をいただけたというのもとても大きかったなと思っています。
この「きこえナビ」のサイトは良いコンテンツを頻繁にアップデート・投稿していくことによって成り立っているサイトなんですけれども、社内でコンテンツが書ける者はそんなに多くなかったんですね。
ただ本数が必要だということになったので、ライターを非常に増やしました。普段全くライティングをしていない者も書かなければいけなくなった、しかもライティングの経験があったとしてもSEO的観点をしっかり掴んだ上で書かなければいけない。となってくると、社内にノウハウがなかった点でした。
その点をしっかりと教育・トレーニングをいただいて、それだけではなくて、私達が作ったものを都度都度添削をいただいてアップすることができてるというのは、私達にとっては非常に有益になっていると思います。
───既にお話に出ている部分もあるかもしれないんですけれど、今のサイトを今後どうしていきたいですか。今後の展望がありましたら、ぜひ教えていただければと思います。
このサイトはまだ始まって数ヶ月になりますので、内容が十分ではないと思います。まずはとにかくコンテンツを増やす。情報量を増やすということをやっていきたいと思っています。その上でこのサイト内でご提供できるサービスを増やしていきたいなというふうに思っています。
例えば、今お店の予約が取れるとか全国のお店を探すことができる、それからeBookをダウンロードできるという点がありますけれども、それ以外にもきこえの悩みを持った方が訪れたときにその解決のサポートになるような、いろいろなサービスを付加していけたらなというふうに思っているところです。今いろいろと構想を始めています。
あともう一点ありまして、今現在複数名のライターが頑張っていろんなコンテンツを書いているところなんですけれども、非常に質がいいものがありますので「それを弊社の他の国のサイトに掲載をしたい」というような申し込みがありまして、それを英語に訳して他の国で掲載をするということも始めようと思っています。
───多言語展開的な形で。
そうですね。基本的な情報ってやっぱり似たようなものが他の国でも展開できますので。例えば英語に訳したり、他の国の言葉に訳したり、例えばシンガポールでとかインドとかいろんな国で私達が書いたものが、他の言語で展開されるかなと思ってます。
───本日はお時間いただきありがとうございました。引き続き、きこえナビのこれからの進化を楽しみにさせていただきつつ、私達の方でサポートできる事を引き続き行わせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
本事例をご覧いただき、ありがとうございました。
WSオーディオロジーグループ様は元々素晴らしいビジョンをお持ちで、それが結果としてサイトのデザインやコンテンツに反映され、今回素晴らしいサイトを作ることができたと思います。ここからよりサイトが大きくなっていくのが、私たちも楽しみです。
私たちバズ部では、コンテンツマーケティングの分野だけでなく、今回の機能開発が入る様な複雑なサイト制作も一貫して対応可能です。
サイト制作は行うべき事や巻き込む人数も多く、担当者としてはハードなプロジェクトになりがちです。ですが今回の様に会社や事業のビジョン・戦略を踏まえて、それをデザインやコンテンツに反映する事で、ユーザーにとって有益かつビジネスインパクトのある素晴らしいサイトを作ることができます。
新しくサイトを作りたい、また今のサイトを改善したいがどう進めるべきか悩んでいるという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。