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01/16木12:00〜13:00
「ホームページ(コーポレートサイト)は運営しているけれど、オウンドメディアも立ち上げるべき?両者に違いはあるの?」
「ホームページはオウンドメディアの代わりになる?オウンドメディアとどこが違うの?」
あなたの企業は既にホームページを運営しているものの、最近よく耳にする「オウンドメディア」にも興味を持ち始めている。
とは言え、どちらもパソコンやスマートフォンから閲覧するメディアに変わりはなく「どこに違いがあるのか」「ホームページとオウンドメディアの双方が必要なのか」悩んでいる状況だ。
結論から言うと、オウンドメディアとホームページは「ターゲット」と「目的」に大きな違いがある。
オウンドメディアとホームページの違いは
「ターゲット」と「目的」
サイト | オウンドメディア | ホームページ |
定義 | 特定の目的のために運営されるブログ | 自社サイト |
ターゲット | ・潜在顧客 | 潜在顧客、求職者、株主、提携を考えている同業者など |
目的 | ・在顧客の場合:売上拡大 | ・企業名で検索したときに表示される |
大きな違いはこの2つのみで、それ以外の部分は大きく変わらない。
さらに、ホームページの中でオウンドメディアを運営することもできる。
2つの違いを理解したうえで、ホームページとオウンドメディアの運営方法を決めることが重要だ。
そこでこの記事では、オウンドメディアとホームページの定義や違い、オウンドメディアの運営方法など具体的な事例を踏まえながら解説していく。
この記事を最後まで読めばオウンドメディアとホームページの違いが分かり、オウンドメディアをどのように運営するべきか判断できるはずだ。
オウンドメディアをあなたの企業の目的に応じて活用するためにも、ぜひ参考にしてみて欲しい。
目次
オウンドメディアとは、特定の目的のために運営されるブログのことだ。
・自社サービスや商品の売上拡大を狙いたい
・採用活動をしたい
など、明確な目的を持って運営されるブログがオウンドメディアに該当する。
目的を持たず日々の出来事を自由に書くブログなどは、オウンドメディアには該当しない。
実際にどのようなサイトがオウンドメディアに該当するのか、いつくか事例を見てみよう。
「経営ハッカー」は、スモールビジネス向けクラウド会計ソフトを提供している「freee株式会社」のオウンドメディアだ。
自社製品のターゲットとなる経営者や個人事業主の悩み解決に役立つ情報を発信し、自社製品に興味を持ってもらうことに成功している。
出典:「経営ハッカー」
「ウェルスハック」は、富裕層をターゲットに不動産投資をサポートしている「武蔵コーポレーション株式会社」のオウンドメディアだ。
前向きで能動的なユーザー獲得のために、富裕層向けの不動産投資に関する記事を掲載している。
SEOで上位表示される良質な記事を増やし、オウンドメディア開始から10ヶ月で14.6億円の売上を生み出すことに成功した。
出典:「ウェルスハック」
「ドーミーインこぼれ話」は、ビジネスホテルチェーン「ドーミーイン」の採用活動を目的としたオウンドメディアだ。
仕事の様子をリアルに伝えることで、採用後のミスマッチが起こりにくい内容になっている。
出典:「ドーミーインこぼれ話」
このように、複数の事例からも、オウンドメディアは明確な目的を持ち目的に応じた情報発信をしているサイトであることが理解できるだろう。
最近は、YouTubeで目的に応じた情報を発信して、オウンドメディアのように活用しているケースも出てきている。
ちなみに、ホームページ(コーポレートサイト)とは、企業の自社サイトを指す。
企業情報をまとめるナビゲーションの役割があり、下記のように幅広い情報を掲載する。
【ホームページに記載する情報の例】 ・企業概要 |
例えば、先ほど触れた「ウェルスハック」を運営している「武蔵コーポレーション株式会社」のホームページは、会社情報や事業内容、セミナー情報など幅広い情報を集約して記載している。
例えば、先ほど触れた「ウェルスハック」を運営している「武蔵コーポレーション株式会社」のホームページは、会社情報や事業内容、セミナー情報など幅広い情報を集約して記載している。
このように、ホームページは企業の情報を集約した窓口として活用されており、オウンドメディアでは区別されている。
では、オウンドメディアとホームページには、どのような違いがあるのかもう少し具体的に見ていこう。
オウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)の大きな違いは、ターゲットと目的だ。
ここでは、オウンドメディアとホームページの目的とターゲットに的を絞り、どのような違いがあるのか解説していく。
サイト | オウンドメディア | ホームページ |
ターゲットの範囲 | ターゲットが限定的 | ターゲットが広い |
具体的なターゲット | ・潜在顧客 | 潜在顧客、求職者、株主、提携を考えている同業者など |
オウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)は、サイトのターゲットに大きな違いがある。
オウンドメディアは、基本的に「潜在顧客」または「潜在的な求職者」のいずれかがターゲットになる。
あらかじめターゲットを絞り込み、特定のターゲットに向けて情報を発信する点が特定だ。
採用活動を目的としたオウンドメディアには、株式会社メルカリが運営している「mercan」がある。
「メルカリで働く人を伝えるオウンドメディア」をコンセプトに、メルカリで働く社員の紹介や社内の様子を伝えている。
質の高い採用者の確保に貢献しているだけでなく、今すぐメルカリで働きたい層だけでなく「いつかメルカリで働いてみたい」「少しずつメルカリに興味を持ち始めた」という潜在層にも刺さる内容になっている。
出典:「mercan」
一方で、ホームページ(コーポレートサイト)は、ナビゲーションの役割がありターゲットが広い。
企業の様々な情報が分かる窓口になので、潜在顧客や求職者、株主、提携を考えている同業者などがターゲットになる。
そのため、書くターゲットが欲しい情報が提供できるよう、包括的な情報を掲載する必要があるだろう。
例えば「株式会社メルカリ」のホームページは自社の最新情報や企業情報、IR情報など、様々な立場のユーザーが必要な情報を確認できる。
参考:「株式会社メルカリ」
このように、オウンドメディアとホームページでは、情報を届けるターゲットが大きく異なる。
誰にどのような情報を届けたいのかによって、使い分ける必要がある。
サイト | オウンドメディア | ホームページ |
サイトの目的 | ・潜在顧客の場合:売上拡大 | ・企業名で検索したときに表示される |
オウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)は、サイトの目的にも違いがある。
潜在顧客がターゲットのオウンドメディアは、売上拡大が目的だ。
例えば、オウンドメディアで自社の商品やサービスに興味を持ち、問い合わせにつながったとしよう。
問い合わせから商品やサービス購入につながると利益拡大が見込める。
潜在的な求職者がターゲットの場合は、自社に合う求職者を集められる。
先ほど紹介した採用活動を目的としたオウンドメディア「mercan」では、メルカリで働く社員の紹介や社内の様子を伝えて質の高い求職者の発掘に役立てている。
一方で、ホームページ(コーポレートサイト)は、企業名で検索したときに表示されることが目的だ。
様々なユーザーが「株式会社〇〇△△(企業名)」と検索をしたときに最初に目にするサイトとして、幅広い情報を掲載しておく必要がある。
例えば、「株式会社メルカリ」のホームページは自社の最新情報や企業情報、IR情報など幅広い情報を掲載して、ナビゲーションとしての役割を果たしている。
ここまでオウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)の違いを解説してきた。
ここまでの内容を整理すると、潜在的な顧客、求職者にアプローチをしたい場合にオウンドメディアは向いていると言えるだろう。
ホームページは企業名で検索をするユーザーが中心なので、既に企業のことを知っている層が見るサイトになる。
一方、オウンドメディアは検索キーワードから流入するため、まだあなたの企業を知らないユーザーやよりあなたの企業のことを理解したいユーザーが中心だ。
・まだ企業のことを知らない層にアプローチしたい
・将来的に顧客や採用応募者になるユーザーを増やしたい
という場合は、オウンドメディアが向いていると言えるだろう。
では、オウンドメディアは、どのように立ち上げたらいいのだろうか?次の章では、オウンドメディアを立ち上げるパターンを解説していく。
オウンドメディアは適切な運営ができれば成果につながる |
「オウンドメディアに興味はあるけれど、成果が出せるのか不安」という方もいるかと思うが、適切な運営ができればあなたの企業の売上拡大や人材確保に大きく貢献してくれるはずだ。 実際にバズ部では、運営開始から8ヶ月で140万PVを獲得したオウンドメディアや1年半で億単位の貢献を果たしたオウンドメディアなどの成功事例があるので、ぜひチェックしてみて欲しい。 コンサルティング記事代行事例/わずか8ヶ月で月間140万PVを実現したアプリ企業メディア成功事例 |
これからオウンドメディアを立ち上げる場合は、次の3つのパターンが検討できる。
リスクのある方法を避けつつ、目的に応じて最適なパターンを選択できるようにしよう。
オウンドメディア専用のサイトを立ち上げる | |
メリット | ・ホームページ(コーポレートサイト)と見せ方を変えられる |
デメリット | ・デザインにこだわるとサイト立ち上げ時にコストと労力がかかる |
1つ目は、オウンドメディア専用のサイトを立ち上げる方法だ。
既にホームページ(コーポレートサイト)はあるが、別のサイトとしてオウンドメディアを運営するケースが該当する。
ホームページとは区別し見せ方を変えられる、独自の世界観を出せるメリットがある。
ソフトウェア開発会社「サイボウズ株式会社」は、働き方の視野を広げるオウンドメディア「サイボウズ式」を運営している。
ソフトウェア開発会社のイメージと完全に切り離してポップな形で組織の在り方や自社の働き方などを発信し、ブランディングに貢献している。
出典:「サイボウズ式」
このように、ホームページとは異なる見せ方、世界観を出すことで、今までとは異なるユーザーの目に留まったりより興味を持ってもらえたりする可能性があるだろう。
一方で、新しくサイトを立ち上げることになるため、デザインによっては立ち上げ時にコストや労力がかかる。
ドメインやサーバーなどのランニングコストも余分にかかる点は、デメリットだと言えるだろう。
ホームページ(コーポレートサイト)の中にオウンドメディアを作る | |
メリット | ・新しいサイトを立ち上げる手間がかからない |
デメリット | ・オウンドメディアを別に製作する場合のような世界観が作れない |
2つ目は、ホームページの中にオウンドメディアを作る方法だ。
冒頭でも触れたように、オウンドメディアとホームページの違いは目的とターゲットだけなので、ホームページの中でオウンドメディアを運営することも可能だ
既存のホームページのデザインやテンプレートを使用して、ホームページ内のコンテンツとしてオウンドメディアを運営する。
外国語専門学校である「神田外語学院」のホームページのトップ画面には、下記のように新着記事やおすすめ記事が表示される。
出典:「神田外語学院」
ホームページと同じデザインを使用できるため、導入時の負担を抑えスピード感を持ち制作できる点がメリットだと言える。
実際にこの形でオウンドメディアを運営している企業は結構多いので、この方法を検討してみてもいいだろう。
外部ブログをオウンドメディアにする | |
メリット | ・無料で開始できる |
デメリット | ・SEOやドメインが外部サービスに依存してしまう |
3つ目は、外部ブログをオウンドメディアとして運営する方法だ。
「note」や「はてなブログ」などの外部ブログサービスを使い、オウンドメディアを運営する方法が該当する。
この方法は、下記のように無料で開始できるものの、SEOやドメインの自由度がサービスに依存するためリスクがある。
外部サービス | 料金 |
note | 無料で利用可能 |
はてなブログ | 無料で利用可能 |
実際に「note」は2019年11月にドメインを「note.mu」から「note.com」に変更している。
ドメインの変更は、SEO上のリスクがある。
当時はnote上に約600万件の記事があったが、ドメインが変わったことで一時的に順位が落ちてしまった。
また、外部ブログで制作した記事を上位表示させたくても外部サービス自体のSEOが不十分だと、十分にSEOを行っているオウンドメディアに勝てないだろう。
このように、ドメインやSEOがサービスに依存していると、予期せぬ機会損失につながるリスクがあるのだ。
この他にも、外部ブログを使用すると下記のようなデメリットが考えられる。
【外部ブログでオウンドメディアを運営するデメリット】 ・外部サービスが終了になってしまうと制作した記事が自社の資産として残らない |
とくに、外部サービスが終了になってしまうと、制作した記事が自社の資産として残らない。
自社のオウンドメディアとして、長期的に運営できないリスクも抱えることになるだろう。
特別な理由がなければ外部サービスを利用する以外の方法でオウンドメディアを始めたほうが、あなたの企業にとってプラスとなるだろう。
この記事では、オウンドメディアとホームページ(コーポレートサイト)との違いやオウンドメディアを活用したほうがいいケースを解説した。
最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみよう。
〇オウンドメディアとは特定の目的のために運営されるブログのこと
〇ホームページ(コーポレートサイト)とは自社サイトのこと
〇オウンドメディアとホームページはターゲットと目的に違いがある
サイト | オウンドメディア | ホームページ |
ターゲット | ターゲットが限定的 | ターゲットが広い |
目的 | ・在顧客の場合:売上拡大 | ・企業名で検索したときに表示される |
〇潜在的な顧客、求職者にアプローチをしたい場合はオウンドメディアが向いている
〇オウンドメディアを立ち上げる方法は次の3つ
1)オウンドメディア専用のサイトを立ち上げる
2)ホームページ(コーポレートサイト)の中にオウンドメディアを作る
3)外部ブログをオウンドメディアにする
オウンドメディアとホームページはターゲットと目的に違いがあるため、使い分けが欠かせない。
この記事を参考に、目的とターゲットに応じてオウンドメディアとホームページを有効活用できるようにしよう。
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