要注意?!全く売れないキャッチコピーに共通する5つの特徴と解決法

 キャッチコピーは、コピーライティングの中でも群を抜いて重要だ。

キャッチコピーで、一瞬でターゲットの注意を惹き付けることができなければ、ボディコピーにどれだけ素晴らしいことを書いていても、完全にムダに終わる。

そこで、今回は、全く売れないキャッチコピーの共通点とその解決策をご紹介する。あなたがキャッチコピーで失敗してしまうことを防ぐために役立てて欲しい。

それでは、早速解説していく。

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1.ターゲットを極限まで絞っていない

昨今、人びとのニーズは非常に細かく多様化している。遥か昔であれば、単一の製品を大量生産し、大衆に呼びかけるだけで良かった。しかし、今では、欲張って大衆をターゲットにしたメッセージを発信しても、誰からも見向きもされない。

従って、コピーライターにもマーケティングの視点は欠かせない。

なぜなら、コピーライターとしてクライアントの売上を最大化させるには、担当する商品に最適な顧客を見つける「ターゲット選定」のスキルが必要だからだ。そこでターゲット選定方法を3STEPでご紹介する。

STEP1:デモグラフィック変数の収集

最重要ターゲットとなりうる顧客に関して、最低限以下の5項目を調べよう。

  • 年齢
  • 性別
  • 所得
  • 職業
  • 家族構成

これを知るためには、今までの販売実績の統計データを見せてもらうと良い。もし、新商品を扱っていて、統計データがない場合は、類似商品を参考に、3〜5つの仮説を立て、それぞれを検証してみよう。

STEP2:サイコグラフィック変数の収集

次に上で調べたデモグラフィックデータをもとに、サイコグラフィック変数を分析していこう。サイコグラフィックとは、上記のデモグラフィックスを利用して消費者をより良く理解しようとする科学的メソッドだ。

そのためには、最低限、以下の2つを調べよう。

  • ライフスタイル
  • 性格

STEP3:ターゲットを一人の人間にまで落とし込む

最後に、STEP1とSTEP2で集めたデータをもとに、最も理想的な見込み客の顔を思い描けるようになるまで落とし込む。

例えば、

  • 毎朝何時にどういう気分で起きて、どのような移動手段を使っていて、通勤/通学をしているか?
  • 日中は、何をしていて、その時どのような気分になっているか?
  • 夜、家に帰って、ホッとした時に出る一言は何か?
  • 次の日に向けて、どのような気持ちで就寝しているか?

など、これ以上は出てこないぐらいにこと細かに想像していこう。ここまですると、見込み顧客の日常生活がリアルにイメージできるようになる。

注:「ターゲットをここまで絞り込むと、それ以外の人に売れなくなるのではいか?」と疑問に思う方もいるだろう。しかし、私の経験上、ターゲットは絞り込めるまで絞った方が、結果、それ以外の人の反応も上がる。


2.顧客の根源的な痛みを理解していない

人が、大事なお金を払ってまでモノを買う理由は、とてもシンプルだ。それは、「苦痛から逃れ、快楽を得るため」だ。つまり、顧客の根源的な痛みを知り、その痛みにストレートに訴えかけるキャッチコピーを書くと、面白い位に効果が出る。

人が、感じる根源的な痛みは以下の5つだ。

  • 恐怖 – 人は希望では動かないが、恐怖を感じると必ず動く。例えば、お金がなくなり惨めな思いをするという恐怖から、経済的に成功したいと思う。人に見放されるという恐怖から、コミュニケーションがうまくなりたいと思う。
  • 退屈 – 実は、私たちは誰もが、生きる目的のない、ハリのない毎日を恐れている。そのため、退屈な現状を変えて、刺激のある毎日を暮らしたいと思っている。無粋な話だが、熟年離婚の大きな原因の一つもこれにあるだろう。
  • 無能 – 誰でも自分は才能に溢れた人間だと思いたがるものだ。逆に言うと、無能で誰の役にも立たない人間になることに激しい苦痛を感じる。そのため、人は誰でも、自己重要感/自尊心を常に得ていたいと思っている。
  • 孤独 – 当たり前のことだが、人は一人になることを恐れる。他人との、心のふれあいや、つながりがなければ、誰だって生きていくことはできない。
  • 失敗 – 人生の最期の時に、「自分の人生は失敗だった」と 言う方はとても多いらしい。つまり、多くの人が、自分が思い描いていた人生と全く逆の人生を歩んでいる。本心では、「こんなはずではない」と思いながら・・・

キャッチコピーを書く時は、この誰もが持っている根源的な痛みのどれかを深く刺激する言葉を選ぼう。そして、その言葉と、あなたの商品やサービスから得られるベネフィットを結びつけて伝えよう。

その際には、以下で紹介しているオーソドックスな5W1H法をもとに、この5つの痛みのうち、どれが一番効果的な訴求ポイントとなるかを判別しよう。

  • What:あなたの商品やサービスは上の5つの痛みの内どれを解消してくれるだろうか?
  • How:どのように、その痛みを解決してくれるだろうか?
  • When:いつ、その痛みを解決してくれるだろうか?
  • Where:どこで、その痛みを解決してくれるだろうか?
  • Why:なぜ、その痛みを解決してくれるのだろうか?
  • Who:誰が、その痛みを解決してくれるのだろうか?

これらの問いに対する答えと、顧客があなたの商品から得られるベネフィットを結びつけることが売れるキャッチコピーの鉄則だ。

それでは、次にベネフィットについてお話する。


3.ベネフィットを伝えていない

 ベネフィットとは、あなたの商品やサービスを使った際に、顧客が得られる未来だ。そして、「反応を取れるキャッチコピーの作り方」でもお話したように、顧客が得られるベネフィットを全面に押し出したキャッチコピーは、非常に高い効果を見込める。

しかし、実際は、商品の特徴ばかりを伝えていて、ベネフィットを伝えていないキャッチコピーが非常に多い。キャッチコピーの中では、ベネフィットを顧客視点で伝える必要がある。

例えば、以前、ある営業研修サービスのキャッチコピーで、

「20年の信頼と実績」

というものがあった。

これでは、サービスのベネフィットが伝わらないことはお分かりだろう。顧客は、その会社が何年続いているかについて、興味もないし知りたいとも思わない。それよりも、「自分がそのサービスを受けたら、どうなるのか?」に関心がある。

従って、例えば、

「受講者の年収が21%上がった営業研修サービス」

というキャッチコピーの方がよっぽどターゲットの興味を惹く。また、先ほどお話した、人の根源的な痛みである「無能」を解消し、自信という快楽を得るというところまで想像できる。

大切なことなので繰り返すが、顧客が求めているのは、商品の特徴ではない、その商品を得ることによって、手に入れることができる未来だ。


4.イメージやセンスに頼り切っている

 例えば、大企業のキャッチコピーや映画のキャッチコピーは、それがどれだけライターのセンスが溢れる素晴らしいものであっても、セールスにおける実効性はほとんどない。

WEB上のセールスレターや、DM、チラシなど、セールスで使うキャッチコピーにセンスは一切いらない。セールスにおけるキャッチコピーの役割とは、対象となるターゲットの目に止まり、続きを読み進めたいと思わせることで、センスの良さや上手い言い回しを褒めてもらうことではない。

考えてみて欲しい。顧客は、あなたの言い回しの上手さやセンスを求めているだろうか。顧客が求めているのは、今、現実に抱えている痛みを取払い、快楽を与えてくれるかどうかだけだ。

そのため、セールスのキャッチコピーは、対象となるターゲット顧客が抱えている痛みにダイレクトに入り込むものでなければいけない。そして、それは消費者心理という科学に基づくものだ。

そして、科学に基づくものである以上、効果の出るキャッチコピーには、一定のルールが存在する。あなたが売れるコピーライターになりたいのなら、センスを磨くよりは、そのルールを追求する方が遥かに効率的だ。


5.信用できない(必要以上に伝えている)

 人は、あからさまに他と比べて良過ぎるものを見ると、期待感よりも、「裏に何かあるはずだ」という疑いの気持ちを強くしてしまう。

非常に極端な例だが、例えば、

定価300万円の宝石を3万円で!一週間限定の在庫一掃セール

のようなキャッチコピーを見て、我先にと飛びつく人は一体どれぐらいいるだろうか?恐らく、一人もいないだろう。例え、本当のことを言っているのだとしても、「どうせ、粗悪な宝石なんだろ」と見透かされてしまうのがオチだ。

顧客にとってのベネフィットを全面に押し出すのは、効果のあるキャッチコピーの鉄則だが、時には、全く逆効果になってしまう。

このようにキャッチコピーの信頼性は、たった一言で失われてしまう。信じられないかもしれないが、この失敗をしてしまう人は意外に多い。

もし、あなたの商品の売上が伸び悩んでいるのなら、これと同じ状況になっていないか今一度確認してみよう。


まとめ

 いかがだっただろうか?

恐らく、「あっ、自分はこの間違いをしていたから成果が出なかったんだ!」という気づきを得て頂けたと思う。セールスは科学なので、売れるコピーには、売れるべき要因があるのと同じように、売れないコピーにも、売れない要因がある。

そして、売れないコピーの要因が分かれば、後は改善するだけで良い。

コピーライティングというスキルは、一見、華やかに見えるかもしれないが、実際は、こうした細かいポイントを、どれだけ緻密に抑えて行けるかという地道な作業だ。

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