簡単なA/Bテストでランディングページの売上を倍増させる6つの方法

ランディングページのコンバージョンを最大化するためには、継続的なA/Bテストが不可欠だ。

A/Bテストは地道な作業だが、根気づよく実践すると、自分自身、驚くぐらいに数字が改善されていく。

しかし、実際にA/Bテストをするとなると、どこから手をつければ良いのか分からなくなってしまう方も多いのではないだろうか?

そこで、本日は、A/Bテストによって、ランディングページのコンバージョンを倍増させるための方法を、6つの事例とともにご紹介する。ぜひ、参考にして欲しい。

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事例1.キャッチコピーを変更後コンバージョンが1.44倍に

ランディングページにとって、キャッチコピーは何よりも重要性だ。そのため、キャッチコピーの作成だけで執筆時間の8割を使うコピーライターもいる。そして、A/Bテストの際も、キャッチコピーを変えるだけで結果は大きく変わる。

ここで紹介するWriteWorkの事例は、キャッチコピーの重要性を証明している。

◆ケーススタディ:WriteWork

WriteWorkは、学生のための論文共有サイトだ。計11万5千以上の学生論文が掲載されており、ユーザーは論文のテーマや書き方に悩んだ時に自由に読むことができる。

当初、サイトへのアクセス数は多いにも関わらず、新規登録者が増えないことに悩んでおり、ランディングページのコピーライティングやキーワード設定を見直すことにした。下図が改修前のランディングページだ。

◆問題点:

キャッチコピーが用意されておらず、サービスを使うことによって得られるベネフィットを訪問者に伝えていない。従って、訪問者はサイトへ訪れても、すぐに他のサイトへと移ってしまう。

◆改修案:

Get ideas from 115,000+ essays and start writing” 「11万5千のエッセイからアイデアを得て、論文を書き始めよう」というキャッチコピーを追加。更に、キャッチコピーの下に、以下の4つのベネフィットリストを記載。

  • “Get ideas & start writing”「アイデアを得て書き始めることができる」
  • “Reference & research topics”「参考資料を見てリサーチできる」
  • “How to outline your essay”「論文の枠組みを作ることができる」
  • “Improve writing and grade”「文章力が上達して成績が上がる」

CTAボタンの文言を、「今すぐ全ての論文を読む」に変更し、サイズも大きくした。これらの改善点を加えた修正後のランディングページが以下のものだ。

◆改修後の結果:

改修後、A/Bテストを行った結果が以下だ。

  • サービスへの登録者が144%上昇
  • 有料サービスの購入も50%上昇

ランディングページにとって、キャッチコピーは最も重要な要素であることを覚えておこう。効果的なキャッチコピーを作る上で、「要注意!全く売れないキャッチコピーに共通する5つの特徴と解決法」を参考にして欲しい。


事例2.CTAのサイズ変更でコンバージョンが6.1%に

ランディングページのコンバージョンを高めるための秘訣は、明確なコール・トゥ・アクション(CTA)を設置して、訪問者を迷わせないようにすることだ。詳しくは「売れるコピーライティングに必要不可欠な10の要素」の10項を確認して欲しい。

このCTAのサイズを変えるだけで、コンバージョンは大きく変わる。次に紹介するRJ Metricsの事例が、その事実を証明している。

◆ケーススタディ:RJ Metrics

RJ Metricsは、WEBサイトの解析用ソフトウェアを提供している。最初のランディングページからは、ほとんどコンバージョンが生まれていなかった。そこでランディングページを改修することにした。

以下は改修前のランディングページだ。

◆改修前のランディングページの問題点:

左サイドに動画、その下に細かい説明文が掲載されており、全体的に煩雑な印象を与えていた。さらに重大なことに、無料トライアルで何ができるかが全く伝わらないものとなっていた。また、肝心のCTAボタンも全く目立たっていなかった。

◆改善点:

商品の良さが全く伝わらない動画を削除。代わりに、無料トライアルで得られるベネフィットを箇条書きで掲載。さらに、CTAのボタンとフォームを大きく表示した。

そうして、ランディングページの構成をシンプルに作り直したものが以下だ。

◆改修後の結果:

改善後のA/Bテストの結果は以下の通り

  • コンバージョン率が2.1%から6.1%に上昇

ランディングページでは、常に、あなたのオファーを明瞭簡潔に伝えることを意識しよう。そして、CTAは、やり過ぎなぐらいに目立たせよう。


事例3.コピーの長さの削減でコンバージョンが12%上昇

ランディングページのコピーライティング(文字数)の長さは、しばしば議論の的になる。全米一のコピーライターと言われているジョー・シュガーマンはこう言っている。

「コンバージョンを発生させるために伝えなければいけないことは全て伝えよう。その上で、最小限の文字数で伝えるために努力しよう」

Kwik Fitの事例は、文字数を最小限にすることの重要性を表している。

◆ケーススタディ:Kwik Fit

Kwik Fit は、車の保険(カー・インシュアランス)会社だ。集客の大半をWEBに頼っていたため、元々、コンバージョンは悪くなかったが、更に数字を上げるためにランディングページを改修することにした。以下が改修前のランディングページだ。

改修前の問題点:

文章の文字数が多く、フォントサイズも小さいので読みにくい。そのため、訪問者に伝えるべきメインベネフィットも、スクロールダウンしなければ見られない状態になっていた。

改善点:

文章の量を減らし、スクロールダウンしなくてもメインベネフィットが伝わるようにした。また、CTAボタンの場所も変更した。その結果が、下図のものだ。

改修後の結果:

結果は以下の通り。

  • サイトへの登録率が12%上昇
  • その後の購入率が78%上昇

売れるランディングページを作るためには最小限の文字数で、コンバージョンを生むために必要なことを余すことなく伝えよう。詳しくは、「売れるランディングページデザインの10の特徴」を参考にして欲しい。


事例4.価格提示の変更でコンバージョンが2倍

価格を前面に押し出した構成は、昔から高い反応を生み出している基本の型だ。(参照:「組み合わせて使うだけで高い成果を生み出すキャッチコピーの基本型」)

SafeSoft Solutionsは価格を明示するだけで、コンバージョンが2倍になった。

◆ケーススタディ:SafeSoft Solutions

SafeSoft Solutionsは、テレマーケティング効率化のためのソフトウェアを提供する企業だ。2011年に、PPCキャンペーンを行い、価格を明示しないバージョンと、価格を明示したバージョンのランディングページを作り、どちらの方が多くの見込み客を生み出すかをテストした。

その際に用いたランディングページが以下の2つだ。

◆価格を明示しないバージョン

◆価格を明示したバージョン

◆改修後の結果

  • 価格を明示したランディングページは、価格を明示しないものと比べて、2倍のコンバージョンを叩き出した。

売れないライターだった私の成約率を5倍にしてくれたクロージング手法」でご紹介している「オレンジとミカンの法則」を使うことによって、競合商品と差別化した価格提示法を実践することができる。このテクニックを使うと、どんな商品でも価格優位性を持たせることができるので、是非参考にして欲しい。


事例5.CTAの位置とサイズ変更で問い合わせが217%増

ランディングページのCTA(コール・トゥ・アクション)の見せ方は非常に重要だ。「ランディングページのコンバージョン率を5倍にする21の簡単な方法」でもお話した通り、私も、CTAの位置とサイズ、文言の3つを変えただけで、コンバージョンが5倍になった経験がある。

事例2では、CTAの文言や見せ方を変えていたが、ここでお話するDirectCapitalの事例では、CTAの位置を変えるだけで結果に大きな差が出た。参考にして欲しい。

◆ケーススタディ:DirectCapital

DirectCapitalは企業ファイナンスのソリューションを提供するコンサルティング企業だ。WEB上から見込み客を獲得するための施策において、もともとあったランディングページを全面改修して、新しく作り直した。

そして、その際に以下の2つのCTAをテストした。どちらの方がコンバージョン率が高かったか予想してみて欲しい。

◆右側にCTAを配置したバージョン

◆左側にCTAを配置したバージョン

◆結果

このテストの結果は、驚くべきものだった。

  • CTAを左に配置したものの方が、元のランディングページと比べてコンバージョン率が217%上昇した

CTA(コール・トゥ・アクション)の文言や、配置、サイズに関して、明確な正解はない。どれが最も高いコンバージョンを出すかは、テストを通してしか判断できない。従って、先入観を捨てて、とにかく何度もテストをしよう。


事例6:オファー内容の変更でコンバージョンが2.1倍

当然のことだが、オファーの内容は、ランディングページのコンバージョンを大きく左右する。詳しくは「売れるコピーライティングに必要不可欠な10の要素」の7項でご紹介している「断りがたいオファーの提供」に目を通してみて欲しい。

時には、ほんのちょっとした要素が「断りがたいオファー」と「平凡なオファー」の要因となることがある。次にご紹介するHubSpotの事例を見ると、このことが、すぐに理解することができるだろう。

◆ケーススタディ:HubSpot

HubSpotは、インバウンドマーケティングのソフトウェアを提供する企業だ。オファーの提供に当たって、無料お試しの期間を1週間提供する場合と、1ヶ月提供する場合の2つでA/Bテストを実践した。

◆一週間の無料オファー

◆一ヶ月の無料オファー

◆結果

このテストの結果は以下の通りだ。

  • 後者(一ヶ月の無料オファー)は、前者(一週間の無料オファー)と比べて、2.1倍のコンバージョンを生んだ

無料オファーの中身は、全く一緒なのにも関わらず、無料期間を1週間から1ヶ月に伸ばしただけで、見込み顧客が感じるオファーの魅力は大きく変わる。このように、オファーの仕方次第で、コンバージョンを上げることができるのだ。

どちらのオファーが、より高いコンバージョンを生むかはテストをしなければ分からない。くれぐれも先入観や思い込みで、コンバージョンを上げるチャンスを失わないようにしよう。


先入観を捨てて根気づよくテストをしよう

A/Bテストは、ランディングページを完成させる上で、欠かすことのできないステップだ。実際に、テストをしてみると、ほんの小さなパーツを変えただけで、結果に大きな違いが生まれることに驚くことだろう。

そして、A/Bテストは、とても地道で根気のいる作業だが、結果に直結する部分だけに、やりがいも非常に大きい。今までテストを軽視していた方は、この機会に、真剣に取り組んでみよう。

なお、本日ご紹介した事例は、”5 Businesses That Used A/B Tests to Lift Conversion Rates by up to 216%”と、”A/B Testing Lessons Learned: 4 Marketing Case Studies”から抜粋させて頂いた。

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